完結小説図書館

<< 小説一覧に戻る

メイドウィン戦闘中inタッグマッチ(完結)
作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E  (総ページ数: 68ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON1 戦闘中 メイドウィン逃走中 タッグマッチ 
 >>「紹介文/目次」の表示ON/OFFはこちらをクリック

10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~

*29*

一方、メンバーの中で1番危険とされているたくっちスノーは……本人が1番会いたくない存在と遭遇していた

「……!!」

「おっ!ようたくっちスノー!」

産みの親にして最高完璧なる存在、黒影である
絶対無敵たるたくっちスノーでさえ敵わないとされ、何事も楽しいことに向けて全力に、楽しいを味わう彼は手加減を知らない……黒影はただ毎日、『楽しむ』為に意図せず全力を出してしまうのだ。
黒影は時に誰かの為に悲しみ、誰かの為に怒れる存在だが、何よりも強い感情は『楽しさ』
悲しみや怒りも『楽しさ』に関わるものでしかない
そして黒影は『楽しい』と思ったもの以外は………時空上に反映させようとしない
良くも悪くも『好きの反対は無関心』という言葉を的確に表した男なのである

「たくっちスノー 、なんか早速2チームほどやられてるみたいだぞ」

「まあそうだな、制限時間内に全員始末せにゃならんのだからな」

「俺も?」

「そうだよ」

黒影は呑気そうにたくっちスノーを見る、ずっとそうだ、前の逃走中だって【あっち】の時空監理局がボロさえ出さなければダラダラゴロゴロと呑気に生きていたのだろう、彼はずっとそうなのだ
………遊びながら、世界を救っていくのである

「ま、いいよ!事件とかそういう物騒で大騒ぎになる奴よりはさ、たまにはこういう遊びもいいよ!せっかくロズムントが誘ってくれたんだしな!」

「……ああ、精一杯遊んでこい親父。」

黒影は零代目を引っ張って姫路城へと登っていく、フードの男がたくっちスノーに向かって話す

「……いいのか、野放しにして」

「親父はむしろ野放しにしてやった方がいいのさ、勝っても楽しい、負けても楽しい………親父はどんな勝負にも負けない」

「だって、自分は勝負を挑まれてるなんて一切思っちゃいないんだ、自分が行ってること全てが遊びだと思ってる……それくらいスーパーポジティブ、悪くいえば独り善がりのバカなんだからこそ、あいつは時空監理局の局長になんてなれたんだろうけどな」


……姫路城の屋上、屋根部分
黒影は刑部姫のように舞い、笑い……高らかに叫ぶ

「飯も!戦闘中も!時空案件退治も!戦いも!楽しくて楽しくてしょうがないんだ!」

「この世の娯楽は永遠なんだ!俺は絶対に楽しむことをやめないぞー!」


「黒影、永遠のエンジョイ勢なのはいいが落ちるなよ、俺まで失格になるから」

「あっははははは!大丈夫大丈夫!俺死なねーし!」

「お前、英霊になったらバーサーカーの素質あるよ………」

楽しむことを諦めない黒影は誰にも止められない
リニュ前にせよ、リニュ後にせよ………『シャドー・メイドウィン・黒影』とは善でも悪でもない、『独り善がり』なのだ
その独り善がりが貢献するあたり、彼はまだマシな部類なのだが………

28 < 29 > 30