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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 68ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON1 戦闘中 メイドウィン逃走中 タッグマッチ
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84:21
ブラウンクロウの販売する武器には様々な種類がある。
小型のバトルボールを発射するランチャーとその弾、強力な忍を呼び寄せる卵等……
だが今回の戦闘中において目玉商品と言えるのは……プレイヤーが装備出来る盾
普段の戦闘中からすれば何の変化もない普通のアイテムなのだが今回はそうもいかない……便利すぎるとはトレザード社も分かっていたようで、その値段はなんと……1つ500万円、グループが互いに盾を装備するだけで賞金を使い切ってしまうのだ
「ふざけんな!盾ゲーになりそうだからってこれはねぇだろ!俺の分で500万しか残らねぇだろ!くそっ!くそがっ!!こんなんじゃ契約の腕輪(600万円)も買えねぇよ!」
「俺では不満か」
「物足りない!」
「ああ、そうか……なら、いい 」
「おーい、なんでもいいから良さそうなものを売ってく」
「あっ」
「あっ」
たくっちスノーはモンブラン博士と鉢合わせする、モンブラン博士はリボルバー・ドラゴンの砲身にバトルボールを詰める
「やっべ!!えーとえーとモンスターカードは……くっそ!リボルバードラゴンより攻撃力の高いカードがねぇ!」
「俺が出る」
リボルバー・ドラゴンの音速を超えるボール弾丸が発射され、男へと向かっていく
男は軽く動いてボールの軌道から逸れるが、フードが引き裂かれ吹き飛んでいく
「ちょっ、今のナシだよね!?服セーフだよね!?」
【服『だけ』ならセーフだよ、ただし髪の毛はアウトだからね】
衣類が軽く吹き飛び、男の姿が露わになっていく
「こ、これは………!!」
「出来ることなら先に黒影に見せてやりたかったんだがな」
たくっちスノーは頭を掻きながら男の衣類を拾い上げる
「まぁせっかくだから紹介してやるよ、こいつは俺がロズムント氏の説明を頼りに作った、俺にとっては初めての『心のあるマガイモノ』」
「まあいい……斬るか」
「『カーレッジ・フレイン』……何百、いや何千も前、まだメイドウィンなんてものが存在しなかった頃の………俺の親父だ。」
男……カーレッジの頭は灰のような白、鯨を切るほどではないが大きな包丁を背に携え……黒影のような笑顔は浮かべず暗い表情のまま、モンブラン博士を覗く
今でこそマガイモノだが………かつて人間だったロズムントと、リニュ後が絶えなく愛した黒影剣と共に冒険してきた過去の黒影……カーレッジ・フレインなのである