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作者: ロストメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (総ページ数: 68ページ)
関連タグ: メイドウィン小説SEASON1 戦闘中 メイドウィン逃走中 タッグマッチ
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「なんで戦闘中の後にたこ焼きなんか作らないといけないんだよ……」
そう言って文句を垂れるのはたくっちスノー、生物ならざるマガイモノは食事の必要が無い為に料理とは面倒な作業でしかない、不満を漏らしながらタコを切り刻む
「仕方ないだろう、余ったのだから 」
「へいへい………余ったのが40分程度で良かったな、俺が本気出せば40分どころか90分は余らせられるぜ!ていうか遊戯王デッキ結局使う暇なかったじゃねーか!!」
「お前が戦うことを避けてたからな」
カーレッジはたくっちスノーに適当に応対しながら1秒で10個ものの真珠サイズのたこ焼きを製造していく
調理と戦闘のハイブリッド大仁流、彼は大仁流としてどれほどの実力があったのかははロズムントさえ分からないのだが、一般人では到底真似できないような料理を作っていた
「へー、過去の俺もすっげぇな!よし、俺も行くぞ!!」
「黒影はいいな、俺は楽観してお前のモンハン出来るから」
「俺が料理してる間にゲリョス狩っといてー!」
「悪い、今ロアルドロス相手にしてる」
カーレッジとしての記憶を失いながらも料理の才能が進化し続け数万年生きた黒影はもう理解できない調理法に達していた、まるで時を飛ばしたかのようにタコを指で押すだけでたこ焼きに変えているのである、最早調理ではなく魔術、神の戯れの類である。
そんなものだから零代目はやることがなく、暇……呑気に遊ぶことが許されるのである
「おいカーレッジ、俺もモンハンやりたいんだけど」
「ダメだ 」
………
(新しい会社が始めたという戦闘中の確認に来るはずが、まさかこんなことになるとは……)
「なぁ、あんた」
「はい?」
彩都は指でタコを潰しながら、生地に放り込む……メイドウィンの腕力ならこれくらいは余裕である
「ずっと気になってたんだよ、何故わざわざ他世界のキャラを呼び寄せた上で逃走中をするのか、けど黒影とやらを見てるとなんとなく察しがつく」
「監理局局長の彼が、ですか?」
「あいつはどうやら遊びになると凄まじくはっちゃけ、非正規な方法以外はどんな手でも使う……もし大人数で集まって遊びたい場合、本来なら他の世界の人間を呼び寄せるのは多大な労力と時間が掛かる、それを黒影は分かっている」
「だけどイベントになってみたらどうだ?合法な手段でこれだけのキャラが集まって、結果黒影は笑いが止まらないときた」
「ロズムントという男はそれを分かってた、だから………」
「………まさか、ここで逃走中や戦闘中が行われる理由は」
「ま、あくまでこの時空………【リニュ前】における話だけどなぁ?それに向こうも企業だ、黒影1人のために動きはしねーよ」