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*34*
魔王
「何!?」
雪女
「マジ!?魔王ってそんなこと出来んの!?」
魔王
「し、知らん...ご先祖様がそんなことをしたとは聞いているが、何百も前の話だ、我に出来るかどうか...」
コウモリさん
「出来るさ、お前はあいつの...ソラ・マリアーゼの子孫なんだからよ」
魔王
「...しかし、それでは」
雪女
「人間界に来てもさー、俺たちに勝てんの?」
魔王
「それだ」
コウモリさん
「どういうことよ」
雪女
「人間界には俺たちがゲームで見る武器があるんだろ?でもこっちは何も使えない」
雪女
「勝ち目あんの?」
イエティ
「雪女、どうしたのそんなに冴えて」
雪女
「さあ?」
コウモリさん
「うーむ...言われれば最もだな、月日が経って人間もしぶとくなったか」
コウモリさん
「それならどうするか...」
魔王
「人間を滅ぼさなければいけないのか?」
コウモリさん
「そんなのわかんねぇよ、じゃあ魔王様は?イエティは?雪女は?方法は思い付くのか?」
魔王
「そ、それは...」
コウモリさん
「他に方法が浮かばないんだ、どうしようもないだろう」
イエティ
「だからって...!!」
コウモリさん
「ん?そうだ、上手くやればヘルチューバー活動は出来るかもしれん」
魔王
「何!?どういう事だ!」
コウモリさん
「ヘルチューバーは元々、人間を堕落させる為に作り上げたものだが、ジャガーはそれを深層ウェブに隠してしまった、これを掘り出して全ての人類が見れるようにすれば...」
イエティ
「それは...洗脳、ということで?」
コウモリさん
「好きにとらえなよ」
魔王
「...」
コウモリさん
「良いじゃんか、これが成功すればまた英雄として称えられるぞ」
魔王
「そんなものいるか、我は友人が欲しくてヘルチューバーになったのだ」
コウモリさん
「友人なんて向こうから生えてくるぞ、友達作りはな、スゴい尊敬できる奴にしか出来ないんだよ」
コウモリさん
「どこにでもいる平凡なやつと友達になりたがるやつなんて、傷の舐めあいがしたいだけの仲間意識のない同じく平凡なやつだけだ」
魔王
「.....!!」
コウモリさん
「まぁ、お前がやりたくないのなら別に良いさ」
コウモリさん
「堕落させ人間界を支配するのが目的のヘルチューバーなら別に居るからな」
魔王
「...ジャガーは、そんなことせぬぞ」
コウモリさん
「ま、ジャガーは魔王さえ生きていればそれでいいからな」
コウモリさん
「ジャガーは魔王を生んだ、魔王がモンスターを生んだ...だからこの世界を守ってんだ」
魔王
「...動画投稿はする、だが堕落の為ではない」
魔王
「...少し、考え事をさせてくれないか」