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*47*
魔王達は屋敷の中へ上がっていく
【あああ....!!】
魔王
「母上?」
【ぎんちゃん!】
イエティ
「ど、どこから話してるの!?」
雪女
「頭のなかにキンキン冷える声が!」
魔王
「恐らくこの先に我の母...種族的に言えば『大魔王』がここにいる」
雪女
「だ、大魔王...!!」
イエティ
「響きだけで恐ろしさを感じる!」
魔王
「そうでもない、ジャガーによれば特定の年齢になれば誰でも大魔王になれると聞いたからな」
イエティ
「そうなんだ...」
魔王
「母上...ここかな」
ガラッ
「あっ...」
扉の奥には、魔王と似た風貌をしたムチムチの女性が
大魔王
「やっぱり...!!」
魔王
「何年経っても変わらないな、母上」
イエティ
「この方が魔王様の...お母さん...」
雪女
「かわんねー!!」
大魔王
「ああ...よかった...よかった、こんなに大きくなって...」
魔王
「母上...」
大魔王
「で、その子達は誰?」
イエティ
「え、あ、その...」
魔王
「母上...話せば長くなりますが..」
...
大魔王
「引きこもってる間にそんな事が...」
魔王
「まぁ我も数日前まで城に引きこもってたが...」
雪女
「なんだこの引きこもり一族」
イエティ
「しっ!」
大魔王
「それにしても...ああ...変わったわねぇギンちゃん、昔は私のことを『ママ』なんて呼ぶ子だったのに...」
雪女
「へー!」
魔王
「な、何十年前の話をしているんだ...」
大魔王
「それにしても...まさかあの虎野郎が死ぬなんて」
大魔王
「私の母、ギンちゃんから見て祖母は幼い頃の私を連れてここまで避難したというのに...娘を...」
魔王
「まだ死んだと決まったわけではないが、この世界が元に戻る気配は一行にないだろうと使い魔は言っていた」
大魔王
「ふんふん、それで?」
魔王
「そ、その...そんな状態でも、我は友達作りを優先したいんだ...ヘルチューバーで」
大魔王
「.....」
魔王
「ダメ...か?」
大魔王
「そのヘルチューバーっていうのがどんなものかは知らないけど、ギンちゃんがやりたいなら好きにすればいいんじゃない」
魔王
「ありがとう...」
雪女
「そういやそのギンちゃんってなんなんだ?」
魔王
「ああ、我の名前からとられたアダ名だ...呼ばれることはないが」
大魔王
「シルバー・マリアーゼだからギンちゃん」
イエティ
「へぇ...」
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【解説】
マモノチューバーズの魔物達は基本種族表記だが(人間で言うところの名字らしい)、名前もあるかもしれない...しかし、呼ばれることはない
公式FAQによれば、『好き勝手に生きて何となくつるんでいるのだから、そもそも名前を呼び合う場面がない』
つまり、魔王一族の種族は『マリアーゼ』という全く新しいオリ魔物である