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*33*
147:25
再びマガフォンで通信が入る
かなちゃん
「もしもし?」
たくっちスノー
【自分です、かなちゃん様……どうやら鑢七実が捕まったみたいですね】
かなちゃん
「ええ、彼女にしては珍しく無抵抗だったようですが」
たくっちスノー
【良かった、正直不安だったんですよほんと】
かなちゃん
「それで用件は?」
たくっちスノー
【ヅッチーに伝えといてください、もうすぐだって】
かなちゃん
「ヅッチーに?………はぁ、分かりました、では。」
プツッ
かなちゃん
「よく分からないのですがもうすぐって」
Konakun
「なんのことっすかね」
アスカ
「ま、ヅッチーに会えば分かる事だ、行ってみようぜ」
………
Konakun
「あ、そういえば………ほら、ワイとか月詠氏とか、監理局についてさっぱりな人多いじゃん?」
月詠
「私は一応断片的には」
Konakun
「………あのー、貴方ってたくっちスノー氏とどんな関係で?」
かなちゃん
「惚れられてたんですよ、犯罪者だった頃からずっとね」
sorutymata
「惚れられていた……片想いですか」
かなちゃん
「はい、昔のあの人は嫌いでしたからね………マガイモノ成分も無しにあの人を一撃で殺せるようになってしまったくらいには」
sorutymata
(天性のマガイモノキラー……!)
かなちゃん
「あ、今は一応いい人なんですよ、代理局長やってるうちに変わっていきましたし」
Konakun
「……今はどうなんすか?」
かなちゃん
「…………今も嫌いだったら、私はあの人を蘇らせようとはしなかったでしょう」
sorutymata
「え?」
かなちゃん
「1度、名無しの怪物が死んだ時未完成の肉体だったたくっちスノーさんは、死んだ。」
かなちゃん
「それを私が装置に入れて作り直したんです………奇跡みたいなものでした」
月詠
「へー、それってつまり」
かなちゃん
「製作者は最初こそ名無しの怪物………シャドー・メイドウィン・黒影でしたけど、今のたくっちスノーを作ったのは私でもあるんです」
かなちゃん
「義理の母親みたいなものなんですよ、私は」
sorutymata
「…………」
かなちゃん
「たくっちスノーさんもいつしか私のことを母のように想うようになってきた、人工物の私が、母親ごっこなんてバカバカしいとは思いますよ、ですが」
アスカ
「大明神。」
アスカ
「たくっちスノー、絶対取り戻そうな」
かなちゃん
「………ええ、そのつもりです」