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 手を、繋ごう。
日時: 2010/11/30 22:11
名前: なまくら将汰 (ID: /gSTfiqf)

はじめまして!!"なまくら将汰"です(^o^)
初小説です。よろしくお願いします。
(途中でトリップ変更してます)

のぞいて下さってありがとうございます。
コメント・アドバイス(←特に!!)頂けたらうれしいです\(^o^)/

更新は不定期になるかもしれないですけど
のんびりお付き合い、お願いします(´ω`*)

-○○side-と特に表記されて無い場合は
ヒロインの香澄sideになっています!!

\登場人物紹介/ >>17

\お客様/
*みっきさん *PEACH FLOWERさん

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Re:  手を、繋ごう。 ( No.70 )
日時: 2011/01/28 20:22
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

>>みっき
自分でドキドキしてきてしまった・・・←

そんな!!・・・みっきの方が上手だよ!!
でも、そういうこと言ってくれるの嬉しいよ\(^o^)/
ありがとう

Re:  手を、繋ごう。 ( No.71 )
日時: 2011/01/28 20:26
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

>>PEACH FLOWERさん
なまくらもどきどきです(∵`)
これ、続けられんのかってくらいどきどきしてます←

Re:  手を、繋ごう。 ( No.72 )
日時: 2011/01/28 20:48
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

[>No.30   -幸助side-

「へえ・・・いいな、あたしにもおごってよ!!」

んだよ、白鳥。

そう。コイツは白鳥 和沙。オレの幼馴染。
そしてオレが嫌いな奴。

男女あんま気にしないオレはどんな女子とも基本的には仲良くするんだけど、コイツとだけは仲良くしたくない。
オレに付きまとう、うっとうしい奴。

オレがせっかく志村におごって、いまからゲーセンでも行こうと思ってたのにコイツに会うなんて最悪だ。
早くこの場からいなくならねえと白鳥のことだから「ついてく!!」とか言い出すに決まってる。

「お前らうるせぇよ。行くぞ、志村」
「え、あ・・・」

戸惑う志村。そりゃあそうだよな。望月もいるし、秋野だっている。
志村はすげえ心配そうな顔してた。
・・・でも白鳥に邪魔されんのはぜってえ嫌だ。

「早く行こうぜ」

オレは強引に志村の腕を引っ張った。
そしてそのままズカズカと歩いて、少し離れたところにあった小さな公園に入り、ベンチに志村を座らせた。

「悪かったな」
「え?」

間の抜けた返事をする志村。
オレは今回だけはアイツに邪魔されるわけには行かないんだ・・・。

「いや、なんか腕引っ張ったりして・・・」
「いえ!!だいじょぶです!」

志村はうつむいていた。
全然、大丈夫じゃねえみてえだ・・・。

オレはどうしたらいいかわからなくなった。
ふと、志村が顔を上げた。

「そんな顔、しないでくださいよ。あたし、大丈夫ですよ?」

なんだよ・・・そんな顔って。
お前のほうがそんな顔すんなよって顔してる。

なんで?

「オレね、白鳥、苦手なんだよ」

気づいたら声に出してた。
今までこのこと言ったのは昔のダチぐらいなのに。
なんで後輩に話してんだろ、オレ。

一回言ったらオレの口はもう止まらなくて。
白鳥が嫌いな理由をベラベラしゃべってた。

「きっと白鳥先輩、大田先輩のこと大好きなんですね」
「はあ?」

なんてこと、言うんだよ。
そんなの本当だとしてもオレは全然嬉しくない。
それに、その言葉が志村の口から出てきたことがなぜか胸にちくちく刺さった。

「いいじゃないですか。白鳥先輩、美人だし」

美人、か?
オレのタイプじゃねえ。オレはもっと欲がなさそうでギラギラ飾り付けたりしない、ありのままに自分らしく生きてる奴がタイプなんだよ。
あんな着飾ったりベタベタ化粧したりする奴なんか興味ないし。

「でもいいですね、大田先輩はモテて」

なんだよ。今日なんか志村、変・・・だよな。
オレ、告られたことは何回かあるけど、好きな奴に告られたことは一回もないし・・・。

「好きな奴に好きって言ってもらえなきゃ、いくらモテても意味ねえし」

はは、と笑う志村。すごく苦しそうな顔だった。
今にも泣き出しそうな、今にも崩れちまいそうな、そんな顔してた。
そして志村は立ち上がった。

「大田先輩・・・今日はありがとうございました」
「え?もう帰るの?」

オレが聞けば「あー・・・そうですね」なんてバカっぽい答え方。

なんかコイツを今、帰したくないなって思った。
なに考えてんだ、オレ・・・。

「じゃあ・・・さよなら」
「志村っ」

オレはとっさに志村の腕をつかんでた。

こんなに、今にも崩れだしそうな志村を1人で帰しちゃいけない。そう思った。こんな言い方、かっこつけてるけど、今コイツを守りたい、そう思ったんだ。

「もう少し、一緒にいられねえ?」

ハハ・・・なに言ってんだろ、オレ。
これじゃあまるでオレが志村のこと・・・・・・

「ごめんなさい・・・」

その声も、やっぱり雪のようにすぐに空気の中にとけちまった。
でも、これ以上引き止められそうになかった。
今のオレに、志村をここにとどまらせるセリフは浮かんでこなかった。

「そっか。じゃあな。ホントごめんな」

それが精一杯だった。
志村は一度も振り返らずに、公園を出て行った。

オレはさっき志村が座ってたベンチに腰掛けた。
すると目の前に影が1つ。

「へえ〜、幸助ってやっぱり趣味悪いわね」
「・・・白鳥」

Re:  手を、繋ごう。 ( No.73 )
日時: 2011/01/28 21:00
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

[>No.31 -幸助side-

「またあんな地味な子・・・」
「何言ってんだよ。てかなんでお前ついて来てんだよ」

オレは怒ってるぞってオーラを出しまくった。
そうしてもどうせコイツに効き目はないけど。

「いや、あんたが後輩つれてたからさ」
「うっせえな。誰といてもいいだろ、別に」

コイツとしゃべってるとホントイライラするわ。
オレはもう帰ろうと思ってベンチから立ち上がった。

「好きなんでしょ」

白鳥のその一言が、耳の中でこだました。
好き?・・・オレが?誰を?

「あの子・・・確か、志村 香澄だっけ?」
「お前何言って・・・」
「だってどう見ても好きだとしか思えない。だって幸助が甘いもの、女子と一緒に食べに行くことなんてないじゃない」

それは・・・どうやら図星らしい。
オレは確かに始めてあったときから志村ばっか見てた。
あの大会の日、オレは志村にそばにいて欲しい、そう思ったんだ。

「そっか・・・」
「自分で気づいてなかったの?バカねえ!」

コイツは人をいらだたせるしゃべり方しかできないのか?

「でも、幸助があの子と付き合ったらあの子、部活辞めることになるわ」
「はあ?」

言ってる意味が全く分からない。

「柚月、いるでしょ」
「ああ」
「柚月ね、幸助のこと好きなんだって」

は?
白鳥は思いっきり笑っていった。嫌な奴・・・。

「望月は悠真が好きなんじゃ・・・」
「違うわよ。うといわね」

そう、だったのかよ。

「あの子と幸助が付き合えば、もちろん柚月はあの子のこと、嫌いになるわ。そしたら、あの子部活続けられないわよ」
「・・・・・・」

それもそうかもしれない。
でもそれじゃ、オレは気持ちを伝えられないまま・・・。

「だから、取り引きしましょ」

白鳥は、今までで一番嫌な笑い方をした。

Re:  手を、繋ごう。 ( No.74 )
日時: 2011/01/29 22:06
名前: なまくら将汰 ◆yKq/Ct0zKs (ID: /gSTfiqf)

[>No.32

歩いてゆっくり帰ろうと思ったのに、気づいたらあたしは走り出してた。

「ひっく・・・うぇっ・・・」

走りながらあたし、泣いてた。
気づいたら、泣いてた。

止まれって思えば思うほど涙は止まらなくて。
涙腺はあたしの意思なんて完全無視。

柚月先輩になんていえばいいかも分からないし、大田先輩とはあんな別れかたしちゃったし。

大田先輩は最後にあんなに嬉しいこと、言ってくれたのに。
それに応えることもできなかった。

柚月先輩の幸せを願ったって、どうしても好きなんだ。

「どうしたらいいの・・・・・・?」

とにかく足も涙も止まらない。

「・・・志村!!?」

ふいに名前を呼ばれた気がしたけど、あたしはその声の方へ向くこともしなかった。

「おい!!」

≪ガシッ≫

思いっきり肩を捕まれて、ようやくあたしの足は止まってくれた。
でも、涙は相変わらず止まらない。

「ひっ・・・うぇ・・・うぅ」
「おい!!志村、どうしたんだよ!?」

あ・・・この声。

「志村っ!」
「悠真、先輩?」

なんとか顔をあげてみたら、すごく心配そうな悠真先輩の顔。

「志村・・・なんで、泣いてんだよ」
「なんでも、ないです」
「なんでもないわけないだろ!理由もなしにこんなに大泣きする奴がどこにいるんだよ!!」

少し怒り気味に言った後、悠真先輩は自分のバッグから大きめのタオルを取り出して、あたしの頭にかぶせた。

「・・・よくわかんねえけど、志村が泣くの珍しい気がする」
「はは・・・そう、ですね」

泣きすぎて、あんまりうまくしゃべれない。
泣いてた理由だって、絶対説明できない。

「来いよ」
「え・・・」

さっき大田先輩が強く握ったあたしの腕を、今度は悠真先輩が強く握った。
なんとなく複雑な気持ちになったけど、悠真先輩が導くほうへ、あたしは歩いていった。


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