コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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世界を創り出す愛情理論
日時: 2012/07/23 16:10
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)

( その理論も、愛という言葉も、よく分かりません ) 


.

@ ご挨拶 

どうも、この小説は半年前ぐらいに挫折してしまった小説のリメイクです。今度こそ頑張って完成させる!
二次小説の方でちまちまやってますけどその名はあんまり知られてません。いいんです、蟻ですから…(遠い目)。

ここの小説としては少し雰囲気の違う小説ですが、見ていただければ嬉しいと思っております。アドバイスとかばちこーい。

※ この小説は少しだけ流血表現があります。

@ 目次

時間軸 : 01 ⇒ 00 ⇒ 03

#00 - 私、どこかへ逝っちゃいました >>1
#01 - 憂鬱らしい日常 
1 >>02 2 >>03 3 >>04 4 >>05 5 >>08 6 >>09 7 >>10 8 >>11 9 >>12 10 >>13 11 >>14 12 >>15 13 >>20 14 >>23
#02 - マイナス以下の存在
1 >>24 2 >>27 3 >>32

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Re: 世界を創り出す愛情理論 ( No.12 )
日時: 2012/04/16 18:20
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
参照: 朝生は咲ちゃん大好きです。大体咲ちゃんの紹介だぜこれ。

 咲はきっと、私の中では一番仲が良いと思われる友達だ。友達が少ない私にとって、そう識別するのは簡単だった。
 中学校の時に知り合い、それ以来とても仲の良い友達——いや、それ以上の親友という仲だ。……少なくとも、私はそう思っている。
 中学校の入学式、今まで会ったこともないような人が沢山居るような教室の中で、私と咲は出会った。他校はどんな人が居るんだろ、と挙動不審に辺りを見回していたら、前の席だった咲から声をかけられた。ただそんだけの至って普通のお話である。
 最初の会話は、「名前似てるねー、一文字違い!」となんだか意味の分からない会話だった。が、咲の顔(とびっきりの笑顔)が可愛かったのは今でも覚えている。私とは真逆の元気な声、元気な笑顔。私はこんな可愛い子に声かけられるなんて……と驚いたものだ。幻と思うくらいあれはびっくりした。
 そんな可愛らしい木原咲は、今も昔もふわふわしたオーラを放つ、元気で天然のお間抜けさんである。マイナスイオンを放つほどの美少女ぶりだ。髪型はショートボブで、髪の色は色素が薄い感じの茶色だ。ショートボブとかボブって、似合う人と似合わない人が居るんだよねー。咲は勿論前者に決まってる。コイツは何でも似合う。美少女だから。
 そんな美少女な咲は、優しい笑顔と気取らない性格を兼ね備えている。いつだって笑顔で、どこか小動物のような感じも匂わせる。何に似ているかって言うと、リスとか鳥とかだと思う。
 しかし、小動物的な笑顔を振り向く割には、咲は結構背が大きい。私は百六十センチもない、標準の高さだと言えるが、咲は百六十をも越えて、まさかの百七十三センチである。
 そんな素敵な美少女、木原咲と出会い、話して仲良くなってたらいつの間にか同じ高校まで通っているという。いやあ、改めて振り返ってみると時の流れは思っているより早い。

「ていうか、なんで朝生そんなに起きるの早いの」
「わっかんなーい。てへっ」
「今私は朝生に殺気を感じましたー、てへっ」
「恐ろしい子……!」

別に面白くもない会話を交わしたところで、普通に面白くない、むしろテンションがだだ下がりになる鐘がなってしまった。そう、ホームルームの時間。
 咲は「えー」と、可愛く呟いて今まで座っていた席から立ち上がる。そして自分の席に戻りながら、私に叫ぶ。

「早起きの仕方、後で教えてー!」

……早起きの仕方とかあるか。

Re: 世界を創り出す愛情理論 ( No.13 )
日時: 2012/03/23 20:31
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
参照: 修正箇所何個かあるかもです。あるかもです。

「そろそろ冬休みも近付いてきたが、学校生活はきちんとするよう心がけろよー。連絡事項などがあるやつは今すぐ言えさっさと言え」

くだけたような言い方。だらしない、教師とは言い難い、威厳のない中年の先生。そんな先生の話を聞いてる奴はごく僅かだ。周りにはお喋り声が響く。私だって聞いてはいない。右から左へ受け流すだけだ。更に勢い増し増しで。
 誰も手を挙げないのを見た生徒が、「連絡事項とかあんまりないだろ」と笑いつつ言った。そりゃまあそうだ。連絡があることの方がむしろ珍しい気がするのは私だけではないはず。

「んじゃまあ以上でホームルーム終わりまーす。おいお前ら、あんまり先生困らすなよー」
「何も困らしてないね!」
「いーや、お前結構苦情来てるぞ。つーかお前が一番来てるぞ」
「先生それ絶対嘘だから!」

最後さえも締まらない。別に気にしてる奴はいないのだが。皆が立つ前に先生が注意を促すと、明るい生徒が先生の言葉に突っかかった。
 だらしない態度が接しやすいのか、この先生は生徒に案外人気がある。私は男の先生よりは女の先生が良かったなあ、と何となく思う。先生なんてあんまり変わらないんだけどさ。
 さっきまで教壇の前に立っていた先生は教室から出て行き、ホームルームが終わった後の教室は、ホームルームが始まる前と同じで騒がしくなった。
 いつも通りの日常、いつも通りの煩わしさ。いつも通りの頭痛に、いつも通りの会話と心。昨日から変わったことはない。私はいつも通りだ。あ、そう言えば今日は歴史のワークの提出日だったっけ。ちょっとだけ急かされる。
 黒板に書かれたままの時間割を見つめ、一時限目と二時限目は体育だという事を知る。……朝から動くのかあ。うーん、更に憂鬱。

「あーさーきー、早くぅ」

咲が私を呼ぶ声が聞こえたので、私はロッカーに置いてあった体育着を取り出し、咲と一緒に教室から出た。
 ふと、昨日テレビで見た面白そうな映画のCMを思い出し、背の高い咲を見上げてお誘いをかけてみた。
 
「咲、土曜日暇?」
「全然暇だよ、なんかあるの?」
「遊びに行こう、見たい映画あるから」
「断る理由などなーいっ」

ドヤ顔で親指をたてられた。ぐっじょぶされても正直困るだけなんだけどな。いやまあ可愛いけれども。

Re: 世界を創り出す愛情理論 ( No.14 )
日時: 2012/04/29 08:55
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
参照: バスケとサッカーはハイテンション。

 体育館に設置されている狭く古い更衣室で体育着に着替えて、更衣室から出る。冷たい空気が体全体に刺さり、半袖で更衣室から出た私の手足には鳥肌がたっていた。屋内とは言え、人口密度が低い体育館は寒いなあ。
 流石に、冬真っ盛りに半袖の体育着だけでは寒いので、上にジャージを羽織って、グラウンドに出る。今日の授業はサッカーだ。サッカーは足蹴られたら痛いので、あんまり好きではない。
 授業前には走らないといけないので、グラウンドを咲と二人で鬼ごっこをしながら走っていた。二人で鬼ごっこっていうのも何だかおかしい気がするが、ふざける時は咲と二人の方が逆に楽しい。

「さーわった!」
「瞬間移動! ざーんねんでーしたー」

咲の前に移動し、後ろ向きで変な顔を見せて咲を挑発する。
 すると、何かに躓いて体が崩れる。視界がおかしくなって、気付けば膝が痛かった。気付けば体が地についていた。

「ちゃんと前見ないからこんなことなるんだよー!」

咲に馬鹿にされる。私自身もおかしくて笑ってしまい、よろよろしながらそこから立つ。クラスの人には変な目で見られたり、笑われたりした。
 笑いが収まって、立ち上がると何かが刺されたような、軽い痛みに襲われる。転んだ拍子に擦り剥けてしまったらしい。風が膝を撫でる度に、膝がひりひりと痛みを主張する。
 痛みをある程度感じなくなった頃に、歩こうとしたら、咲が手を引っ張ってきた。
 
「怪我したとこ、洗ってこよう」
「えー、嫌だよ寒いのに」
「ばい菌入ったらどうすんの? ほら、洗おう」

拒否したのに拒否権なんてなかった。ばい菌ってそんな簡単に入るもんかなあ。油断してたらそりゃ入りそうだけどさ。
 咲に引っ張られて、水飲み場に到着した。下の水道管の蛇口を捻り、水を出す。私は足を出して、膝に水をかける。

「水沁みて痛いです咲さん、あと冷たいです」
「だめ。ちゃんと洗わないとばい菌入るから」

しばらく、水で怪我した場所を洗っていると、先生が号令をかけた。
 それを見て、咲は「あっ、やば」と声を漏らし、水を止めて私を待っていた。膝を乾かす暇など当然なく、私は濡れたままの膝で走り出した。

Re: 世界を創り出す愛情理論 ( No.15 )
日時: 2012/04/08 18:27
名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
参照: ふざけてます。

「体育の授業って、試合より練習の方が時間とってる気がするよねー」

咲がそう言って、ボールを蹴り飛ばす。あ、と咲が声を出した頃には、勢いよく蹴られたボールは、私の横を通り過ぎ、それでもスピードを緩めずに直進した。
 
「ごめん、朝生!」
「いや、大丈夫。ボール取ってくるね」

そう言ってから、ボールを取りに走った。
 確かに、試合は五分ぐらいしかないのに、その分練習の時間は多いよな。そういう錯覚なだけとか、単に人数が多いから試合の数が少ないだけかもしれないけど。
 正直どうでもいいことか。試合も練習も、真面目にやってるわけじゃないし。どうせ体育の授業だし。

「ボール取って来ました隊長」
「なら蹴りなさい隊員さん」

咲に言われ、私はボールを蹴る。ボールは土の上をころころと転がって、咲の足元に到達した。

「咲、蹴りまーす!」
「勢いつけすぎないでねー」
「そっか、そうだった。んでは」

咲は、先ほどの出来事(ボールかっ飛ばしたこと)を思い出して、ちょん、とボールを弱く蹴り出した。つーか忘れるなよ。迷惑なのはこっちだよ。
 弱弱しく蹴られたボールは、私の足元に届かなかった。軽く駆けて、ボールを取りに行きながらも、大きい声を出した。

「今度は弱い!」
「あーもー、力の調節難しい!」

咲はちょっとだけ苛立ったのか、土を蹴り声を出す。そして二人で笑った。

「なにそれ、マジギレ?」
「うるさい! だって難しいんだもん」

と、口を尖らせた。ああもう、怒る仕草も可愛いなあ。美少女は何しても似合うって本当だな。

「はい、練習やめー!」

しっかりした女の先生の声がグラウンドに響いた。
 この先生は短気な先生と学校で有名なので、パス練習をしていた生徒は一斉に集合する。私と咲も論外ではなく、走って皆が集まってる場所へと向かう。
 列になり、座って先生に注目する。先生は辺りを見回し、お喋りがないか確かめる。基本、このクラスはうるさいので、後ろの方の女子が注意されていた。隣のクラスは静かなのに、どうしてこんなにうるさいんだろうか。……大して気になってもないけど。
 静かになったのを見た先生が、口を開いて話し出した。ああ、かったるいなあ。

Re: 世界を創り出す愛情理論 ( No.16 )
日時: 2012/04/20 14:56
名前: ryuka ◆wtjNtxaTX2 (ID: /B3FYnni)
参照: 授業中(笑)

こんにちはー( ・∀・)
休み時間に読み始めて楽しくて、気が付いたら今化学の授業中です(笑)
自分は朝生ちゃんの考えに共感できるところがかなりあって、続きワクワクテカテカです(*゜∀゜*)!

更新頑張って下さいっ。


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