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- 空へと消える恋
- 日時: 2014/01/06 19:38
- 名前: ユウ (ID: viAVUXrt)
初めまして。ユウです。
空へと消える恋
井雲高校(いぐも高校)に通う16歳の少女、内宮優奈(うちみや ゆうな)。1歳年上の幼なじみ宮島昴(みやじま すばる)。2人は仲がとても良かった。
だけど、高校の入学式の前に訪れた屋上で出会った少年、近藤景(こんどう けい)。彼は悲しそうな眼をしていて優奈はどうしても気になってしまう。
- Re: 空へと消える恋 ( No.1 )
- 日時: 2013/09/22 22:05
- 名前: ユウ (ID: viAVUXrt)
優奈は草原の上で寝ている。すぐそこで誰かが呼びかけている。懐かしくて、温かくて・・・・・・。
ピピピッ。ピピピッ。
「ん〜。ふあぁぁぁぁ。」
目覚ましの音で起きた優奈。漆黒のつややかで腰まである長い髪がところどころはねている。ドアの向こうから足音が迫ってきた。勢いよく扉があく。
「優奈!!早く起きなさい!今日は入学式でしょ!!って、あら?」
「起きてるよ・・・って早くドア閉めて!!昴が上がってきちゃう!!」
「なにあせってるの!?」
「だって私今・・・下着!!」
白くピンクのレースのついたキャミソールを着ている。下にはスカートをはいていた。優奈のお母さん———内宮佑香(うちみや ゆうか)はニコニコして笑っていた。
「なに笑ってんの?」
「だって〜♪優奈が自分で起きるなんて珍しいから。それに、」
「それに?」
「昴君、窓から見てるわよ。」
優奈はまさか〜と思いながら振り返り、窓を見た。そこには家が隣で部屋が丁度隣の幼なじみ昴の姿が・・・・・・。
「変態—————————!!!!!!!!!!!」
散歩で家の前を通ったおじさんもびっくりしたであろう。窓のカーテンを閉め、さっさと着替える。パンを銜え鞄を持ち髪をくしで整えて玄関にでる。すぐそこに昴がいた。笑顔で挨拶をした。
「私許してないけど。」
「悪かったって。優奈起きてるかなって見たらあれでさ。」
「だったらすぐに目をそらすとかカーテンしめるとかなんかしなさいよ!」
「いいじゃん。近い将来全部見んだから。」
優奈のパンを奪い食べる。ニヤッと笑い頭をなでる。歩きながら。
「誰がみせるかっって。」
「おまえね。その言葉使い何とかしろよ。女だろ?」
「これが私。私以外の何者でもない。」
「かわいくねーな。」
くすりと笑い昴のおでこをでこぴんする。彼をバカにしたように走り出す。
「早くしないと遅れるわよ〜。」
「たっく。お前は元気だな。俺に勝てると思うなよ!!」
彼の手をひょいひょいと避け、走るペースを上げる。近所の人たちは走る優奈をこう呼ぶ“空になびく悲しき少女”と。
- Re: 空へと消える恋 ( No.2 )
- 日時: 2013/09/23 11:18
- 名前: ユウ (ID: uJGVqhgC)
「綺麗。」
優奈は井雲高校の屋上にいた。昔から高いところは嫌いだが、屋上だけは大好きだった。本人にもなぜだかわからなかった。けれど屋上にいると気持ちが穏やかになった。
「瞳に咲いた 美しき花〜 囚われそうな 澄んだ〜瞳 私が信じた 大好きな人〜♪」
昔からなぜか好きだった曲、“私が信じた”。悲しいとき聞くと明るくなれた。何回も聞いて知らずのうちに覚えてしまったほど。
「お前は———」
「え!?」
後ろから声がした。低く、でも聞き惚れるきれいな声。優奈の目線の先には少年がいた。黒く短い髪。整ったきれいな顔しかしそれを隠すようにつけている眼鏡。少し乱れた制服。長い脚。すべてにおいて完璧だった。優奈も見惚れていた。
「お前・・・名前は?」
「あ・・。わ・・・私は内宮。内宮・・・・優奈。」
「内宮・・・優奈。」
優奈は思った。どうして悲しい瞳をしているのかと。どうしてあなたを知っていると感じるのか。でも聞けなかった。聞いたらいけない気がしていた。
「あの・・・あなたは?同じ新入生よね?ネクタイの色赤だから。」
「あぁ。近藤。」
「下の名前は?」
「景。」
「近藤・・・景・・・君。いい名前ね。」
優奈の明るい笑顔に景は胸を痛めていた。心の奥にしまいこんでいた人の面影が優奈に重なるから・・・・。
「景君はどこの中学から来たの?私は神宮中。」
「北斗中。」
「北斗?」
「北海道の中学だ。」
へえ。と軽く流したが、すぐに景を見て驚きの声をあげる。
「ほっほほほ・・・北海道!?」
「そんなに驚くことか。」
「だって北海道って。こっちに来たのはどうして!?」
景は黙った。顔を伏せ、数分黙っていた。聞いちゃいけなかったかな?と後悔していた優奈に景が話した。
「人を探しに来たんだ。小さい頃別れた友達に・・・・。」
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