コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました
日時: 2014/01/02 18:36
名前: 夕陽 (ID: PODBTIS5)

 はじめまして!
 小説を投稿するのは始めてなので、アドバイスなどをくれると嬉しいです。

目次
登場人物 天野あやめ・工藤里奈>>1
     秋山なずな>>14
     ブラックロード>>17
     佐野さくら>>27
プロローグ>>2
あやめ、里奈と会う!>>5
里奈、転校してくる!>>9
あやめ、里奈と出かける!>>11
あやめ、里奈と出かける!2>>12
あやめ、里奈となずなに昔の事を話す!>>13
あやめ、里奈となずなに昔の事を話す!2>>15
ボス、アヤメにお父さんについて話す!>>16
ボス、アヤメにお父さんについて話す!2>>18
あやめ、なずなと一緒の夏休み!>>20
なずな、あやめに昔の事を話す!>>21
なずな、あやめに昔の事を話す!2>>22
なずな、あやめに昔の事を話す!3>>23
あやめ、正義の味方の講習に行く!>>24
あやめ、正義の味方の講習に行く!2>>25
あやめ、正義の味方の講習に行く!3>>26
あやめ、なずなの父に会う!>>28
あやめ、皆と修学旅行に行く!>>30
あやめ、皆と修学旅行に行く!>>31
あやめ、里奈と一緒の冬休み!>>32 
あやめ、最後の決断をする!>>33
エピローグ>>34

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Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.25 )
日時: 2013/12/21 10:28
名前: 夕陽 (ID: LoNNmS79)

十四話 あやめ、正義の味方の講習に行く!2

 あやめは、自分の名前が書いてある席に着くと、同時に授業が始まった。
 講習内容は、正義の味方となるための行動などを一時間聞いていた。

 あやめは講習が終わってなずなのところに行こうとした時隣に自分よりも早く席に着いている女の子がいるのに気付いた。しかもなんか困っているような。
 よく見ると、探し物をしているようだ。あやめは自分も手伝おうと声をかけた。
「こんにちは。あなた探し物してるの? だったら手伝ってあげる」
 その声を聞き、あやめの方に向いた。その子はあやめより少し年下に見え、黒い髪を下の方でツインテールをしている。その子が、
「はい、そうなんです。手伝ってくれると嬉しいです」
「ところで、何探しているの?」
「あ、探しているのはキーホルダーなんです、猫がついている」
 それを聞いてあやめは近くを探し始めた。幸い近くに落ちていたのを拾い、彼女に渡す。
「ありがとうございます。さすが、正義の味方の講習に来ている方ですね……」
 最初はあやめに向かっていい、最後はつぶやくように言った。あやめは
「まあ、当たり前の事だけど。ところであなたの名前は? ちなみに私は天野あやめ。あやめでいいから」
「あ、私は佐野さくらです。ちなみに中一です……」
 そういうとさくらは少し悩んだ後あやめにこう訊いた。
「あの……、あやめはなぜこの講習に来たのですか? あやめならこの講習会に来る必要ないような気がします……。正義の味方っぽいですから……」
「ん、私? 私はね、友達にすすめられたの。本当は悪の組織の一員なのにね」
 あやめは、変だよね? というように話したがさくらはびっくりして目を大きくした。そして
「あ、悪の組織……ですか?」
「うん。でそれを今言ってた友達の友達にスカウトされてここにいるってわけ」
「すごいです……。この講習会に面接なしでは入れるなんて……」
「へ? 面接?」
 あやめはびっくりしてさくらに問い返した。さくらはさらにびっくりした様子で
「はい、あやめ以外の人は全員面接から来た人です。面接を受けるために遠くから来た人もいましたよ。私もそうです……何とか合格しましたが」
 まあ、合格してなければここにはいないのだろうが。もう少し話を聞いてみるとこんな事だった。
 なずなの会社のイメージアップの組織、“ホワイトクロス”は結構有名らしい。なぜならなずなの会社の関係者がよく所属するからだ。そして県から表彰もされ知名度はさらに上がった。そしてついにホームページをつくり、その会員に募集をかけたり今回のようにジュニア限定の講習などを行ったりしているらしい。ちなみにこの講習を受けると成績が上がりやすいし高校も受かりやすいと評判だ。そして書類審査や面接で審査し受かったものが講習に参加もしくは会員になれるらしい。そしてもう一つ方法がある。それは会員からの推薦だ。しかしそれは今までは一回もなくあやめが初らしい。
「へぇーよく知ってるね、さくらちゃん。ところでさくらちゃんはなんでここに来たいと思ったの? 面接を受けてまで」
「あ、さくらってよびすてでいいです。私がここに来たいと思ったわけですか……やっぱりあの事が原因ですかね……」
 そういってさくらは話し始めた。

Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.26 )
日時: 2013/12/22 10:05
名前: 夕陽 (ID: ujgQ5QpY)

十五話 あやめ、正義の味方の講習会に行く!3

「実は、私は小学生の頃いじめられてました……。そして中学生の頃もいじめられました。しかしある子が私をかばってくれたんです……。その子と私は仲良くなりました。けれどその子が今度はいじめられてしまったのです……。私は弱虫なのでその子をかばう事はできませんでした……。だから、強くなりたいと思ったのです。その子をかばえるようになりたいと願ったのです……。そして見つけたのがこの“ホワイトクロス”でした。ここに入れば私も強くなれるかもしれないと直感しました。なんとか審査に合格して講習会に出れるようになりました。これが私のここに来ようと思ったきっかけです……」
 あやめはさくらの話を聞いて、すごいと感じた。もし、あやめはそんな状態になってもそこまでは出来ない。
「すごいね、さくら。私だったらそこまで出来ないよ。きっとさくらはその子を救えるよ」
 と自分の本心を打ち明けた。さくらは
「本当ですか……? もし、本当だとしたらすごく嬉しいです……!」
 とはにかみながら笑顔を見せた。そして、
「話を聞いてくれてありがとうございました。そろそろ、次の授業の時間の場所に移動しないと遅れてしまいますね……。私はお先に失礼します」
 というと、走って行ってしまった。あやめも
「私もそろそろ行くか……」
 と走って次の場所へと向かった。

 集合場所へ行くと、あやめ以外は全員集まっていた。あやめが着いた時間は大体始まる2分前なのに、皆集まっているなんてよほどやる気があるんだなとあやめは思い列に入った。
 やっぱりこの時間は実技をやった。ごみ拾いや、お年寄りの手伝いなどの。それが終わりあやめたちは開会式と同じ場所に戻り閉会式をやった。
 あやめは、なずなに“終わったよ”とメールを打ち、なずなの迎えが来るのを待った。そうしないと帰れないからだ。
 しかしそのとき、あやめに一つの影が近づいているのをあやめは気付かなかった。

Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.27 )
日時: 2013/12/22 21:11
名前: 夕陽 (ID: QEXspPMh)

 さくらの説明

 佐野さくら
 中一。小学生のときいじめられていたが中学に入りある子にかばわれてからはいじめられなくなった。しかしその後その子がいじめられてしまい、強くなりたいと思った。性格は、弱気。しかし意志は強い。

Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.28 )
日時: 2013/12/24 21:26
名前: 夕陽 (ID: 2qFw4l..)

十六話 あやめ、なずなの父に会う!

 あやめのすぐ近くに来ていた影にあやめが気付いたときと、その影が離しかけてきたのはほぼ同時だった。
「あなたが里奈がスカウトしたあやめさんか……。ところで君、正義の味方になってくれるかね?」
「あ、その話なんですけど、里奈さんには保留と伝えましたが……」
「私は、今日の君の活躍を見て今すぐに“ホワイトクロス”にはいってほしいと思うのだが……」
「それは無理です。私には“ブラックロード”がありますのでそちらのほうとも話し合わなければならないんです」
「そうか。ではまたくるよ」
 そういってなずなの父は帰っていった。それと行き違いになずなが来た。
「あやめ、どうしたんですか? お父さんと話していましたよね?」
「ああ、うん。ちょっと“ホワイトクロス”に誘われていてね……」
「そうでしたか。私の父上が迷惑をかけてすみませんでした」
 なずなが申し訳なさそうに言うのであやめは、
「まあいいよ。それくらい。ところですごい子がいたんだよ。私なんかよりそのこの方が素質あるっていうくらい」
 そういってあやめはさくらの話をした。なずなは静かに聞いていたがこういった。
「それは、すばらしい方ですね。一応父上に推薦しておきます」
 といい、続けて
「そろそろ家に戻りましょうか。里奈が心配していると思いますよ」
 あやめはうん、と頷いて里奈と一緒に家に帰った。なずなに
「ありがとう」
 といってなずなと別れた。

 それから後の夏休みは里奈やなずなと一緒に過ごすことになった。
 そして夏休みが終わった頃、あやめにこんな手紙が届いた。

 あやめさんへ
 私はあこがれの“ホワイトクロス”にはいることができました。
 あやめさんが来てくれるのを待ってます。
              ——佐野さくら

Re: 悪の組織の一員は正義の味方にスカウトされました ( No.29 )
日時: 2013/12/26 21:27
名前: 夕陽 (ID: iCOEC/F/)

参照100突破記念に番外編をやります。

—番外編(スピンオフ・佐野さくら)—

 私は、小学生のときからいじめられていた。
 しかしある時彼女が、助けてくれた。

 小学6年生の二学期、今日も登校してきたら上靴がなくなっていて大変な思いをした。そんな時、彼女が転校してきた。その子の名は

——田沼 らら

 どうやら彼女は、転校の常連さんらしいと自己紹介から分かった。
 それにしても、すごく可愛い。スタイルがいいし、顔も私がどんなにがんばってもここまで可愛くはならないだろう。実際彼女の容姿に皆目を惹かれていた。
 でも私は特にこの転校生に興味はなかった。
 なぜなら、この子も私をいじめるか傍観しているかのどちらかだろうと思ったからだ。

 朝の会が終わって先生が職員室に戻った時、私たちのクラスの行動は二つに分かれた。
 一つは、特にこれは男子に多かったが田沼ららに群がるもの。
 そしてもう一つは、私の悪口を言うために私のところに集まったもの。
 後者の人達は私に汚い言葉を吐き捨てる。
「あんたなんかいなくてよかったのに」
「もうこれから学校に来なくてよくね?」
「うざい」
「目が腐る」
 大丈夫だ。こんなのいつも言われてる。
 と思い、唇をかむ。
 そんな私は私と同じように囲まれているが、言われている言葉が違う彼女をチラッと見た。

——そのとき、彼女と目が合ったような気がした。

 そんなの気のせいだろうと思い私は意識を閉ざす。こうすればいやな事は聞こえないから。
 しかしその前に、彼女がこちらに近づくのを見た。きっと彼女も私の悪口を言うのだろう。
 そんなの、聞きたくないっ!
 私は反射的に耳を押さえる。しかし、耳の隙間に入ってきたのは私の想像と180度違うものだった。
「あんたら、やめろよ。彼女嫌がってるじゃねーか」
 最初、私の悪口を言っていた人達は驚いていたがすぐに
「なんのこと? 別にいやじゃないよね? さくら」
「おい、そいつの言っていることは本当か? 佐野」
 彼女は、私に本当か? と問いかけてきたが私は二つの意味で驚いた。
 一つ目は、あんなに可愛らしいおしとやかに見える彼女が意外と男っぽかったこと。
 もう一つは、彼女が私を助けてくれたこと。
 私は肯定することも、否定することも出来ずただ泣いているだけだった。
「佐野は泣いているぞ? お前らがひどいことを言っているからじゃねーのか」
「な、何を根拠にそんなことっ」
 ひどく慌てたいじめのリーダー。そんな人たちに畳み掛けるように田沼ららは
「聞いていたんだぜ。お前らが佐野に言った悪口。私の近くにいた奴らも聞いたはずだぜ、なあ」
 そういって田沼ららはさっき話していた人たちに向き、確認を取る。
 彼らは一瞬呆然としていたが、すぐに頷いた。
「そんなっ。何で私ばっかり」
 そう彼女がつぶやいた時、チャイムがなり先生が来て授業が始まった。

 一時間目が終わった後、私は田沼ららにお礼を言う事にした。
「あの……、田沼さん。さっきはありがとうございました……」
「いいよ、礼なんて。アタシは当たり前のことをしただけさ」
「本当にありがとうございました……。あの、もし分からない事があったら聞いて下さい……」
「じゃあ、学校案内してくんないかな。アタシ、よくわかんないもんで」
 そう言って彼女は恥ずかしそうに笑った。
「はい……。私でよければ……」

 そして私たちは仲良くなった。
 しかし彼女との別れが訪れたのはすぐだった。
 簡単に言うと、
——彼女は転校する事になった。

 それを聞いたとき私は止めた。
「せっかく、仲良くなれたのに……」
 その言葉を彼女は聞き逃さなかった。
「大丈夫だよ。手紙を送る。それに夏休みとかも会いに行くからな」
 そういって彼女は苦しそうに笑った。私はこれ以上困らせてはいけないと思い、
「ごめんね、へんなこと言って。私も手紙送るから。いつ転校するの?」
「二月に引っ越すんだ」
 あと、二週間だ。

 その二週間はさらにたくさん遊んだ。週末はららが私の家に泊まりに来た。もう、時間がこのまま止まればいいのに……。
 しかし時間は流れていく。
 二月。
 彼女は引っ越した。約束どうり手紙を送ってくれた。どうやら転校先にも馴染んだ様だった。
 しかし彼女が引っ越して私の生活は元に戻ってしまった。

 なんとか卒業して、クラス替えを見たとき私はため息をついてしまった。私をいじめた人が2,3人いたからだ。後は仲良くない人ばかり。
 やっぱり、そのクラスでもいじめられた。しかし今度は助けてくれる人は、ららはいない。
 ただ、ほとんどの人が違う学校だったため、ほとんどの人がかかわってこなかったのが唯一の救いだ。
 そして、そんな生活に慣れ始めそうになった五月。
 この時はいきなり訪れた。
 私がいじめられているとき
「あなた達、佐野さんが嫌がっているのが分からないのですか?」
 と、救いの声が聞こえてきた。
 その声の主は確か、斉藤 蘭。私の前の席の人で、大人っぽい。しかし、そんなのでびびる彼女達ではない。
「え? もしかして正義のヒーローのつもり? うざっ」
「いえ、そんなわけではありませんが……。しかし、そっちがその気なら容赦しませんよ?」
「は? あんたなんかに言われる筋合いないしっ。とっとと消えろ!」
「そんなこと言っていいのですか? 先生は来ていますよ」
 その言葉を聞き、彼女達は恐る恐る後ろを向くと、先生が来ていた。
 先生は、
「いままで、あなた達はそんなことをしていたのですか? 放課後残りなさい」
 といって授業を始めた。
 その日の昼休み、私は斉藤さんにお礼を言った。そうすると彼女は
「確かに今日は運がよかったけど、またいじめられるかもしれないから気をつけてね」
 と言ってくれた。

 その彼女の予感は斜め上で的中した……。

 今度は彼女がいじめられたのだ。今度はいじめている奴らも慎重になったからか、先生の前ではやらなかった。
 さらに私は、蘭をいじめないかと誘いを受けた。もし、否定したらまたお前をいじめるぞ。とその目が言っているようで私は震える声でその話を一週間先延ばしにしてもらった。
 その一週間は自分が強くなれる方法を調べた。彼女を守れるように。
 “ホワイトクロス”が見つかったのはそのときだった。インターネットで調べたときにたまたま引っかかった。その説明書きには
『この講習を受ければ、強く優しい人になれます!!』
 と書いてあった。私はすぐに応募した。
 なんとか講習を受けたとき、あやめに会った。
 彼女は強かった。そして、優しかった。
 私はあやめみたいになりたいと思った。
 そうすれば蘭を助けられると思ったから……。


 結果をいえば、私はあやめになれなかった。
 でも、蘭を助ける事ができた。

 そして今は、蘭と一緒に“ホワイトクロス”で活動している……。


—番外編(スピンオフ・佐野さくら)END—


 長くなりましたが、一応さくらのスピンオフ終了です。クリスマス並みにグダグダですみません……。
 次は150でやると思います。


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