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【続編執筆中】隠し事の先に【実話】
日時: 2015/09/24 21:48
名前: 凜太郎 (ID: 1Fvr9aUF)

初めましてか何度目まして、凜太郎といいます。
今日から書いていくのは、ネットの知り合いと雑談掲示板で起きた素晴らしい恋愛物語を基にした小説です。
設定は変えている部分が多いので、あくまでフィクションとして受け取って下さい。
それでは、よろしくお願いします。

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Re: 【続編執筆中】隠し事の先に【実話】 ( No.35 )
日時: 2015/10/03 12:23
名前: 杏莉 (ID: 3mln2Ui1)

凛ちゃーん♪

凛ちゃんの小悦があるから来ちゃったw

実話ってあの宗と恋愛?

まぁ、いいや更新ファイト♪

Re: 【続編執筆中】隠し事の先に【実話】 ( No.36 )
日時: 2015/10/03 20:05
名前: 凜太郎 (ID: 1Fvr9aUF)

 花火に興奮する亜優を尻目に、私は何度目かになる溜め息を吐く。
 やっぱり、もう友達との花火なんて飽きたなぁ・・・。
 もちろん花火自体は好きだし、今回のだってヒドイわけではない。
 ただ、やっぱり恋人と見る花火を、体験してみたいだけ。

「ごめん。私ちょっと気分悪くなっちゃったから。人ごみから離れておくね」
「あーうんわかった」

 私の言葉に、彼女は気持ちここにあらずといった様子で応える。
 まぁ、女子に心配されても、そこまで嬉しくはないけど・・・。
 花火のせいか、屋台にはそこまで人はいなかった。
 全くいないわけではないけど、やっぱりなんだか寂しいかな。
 あーあ・・・これなら浴衣とか着なくても良かったかな。
 動きにくいし・・・麻也君だって、見てくれるわけないし。
 花火終わったらサッサと帰ろう。
 そう思っていた時だった。

「ようねーちゃん。今一人かい?」

 後ろから声をかけられた。
 見ると、明らかにチャラい感じの男が立っている。

「いえ、友達と来ていて・・・今ちょっと花火を見に・・・」
「なんで別行動してんのかなー。ま、別にいいけど♪」

 そう言って私の腕を掴む。

「なッ・・・ちょ、放してください!」
「いーからいーから」

 そう言ってポケットから何か取り出そうとした時だった。

「はい、暴力はいけませんよーっと・・・」

 その腕をガシッと掴む手が一つ。
 見ると、それは———。

「麻也君!」
「ごめんね。待たせちゃって」

 そう言って男の腕を放して私の腕を掴むと、いきなり引き寄せた。

「ちょっと彼氏君?何をしようとしてるのかな?」
「何って、我が愛しの彼女を助けようとしているだけさ」

 そもそも恋人じゃないけどね・・・(泣)
 でも、このまま言い争いで解決すれば良いけど・・・。
 そう、油断していた時だった。
 ドカッと、何かが殴られる音がした。

「麻也君・・・・・・ッ!」
「チッ、なめやがってッ!」

 そう言ってさらに麻也君の腹を蹴る。

「ゴハッ」

 彼はその場に蹲る。
 私は慌てて駆け寄った。

「大丈夫!?」
「うぐ・・・これはダメかも・・・」
「えぇ!?」
「ったく、彼氏いるのなら興味はねーよ。行こうぜ」

 男たちはそう言ってどこかに行った。
 私はどうすればいいのか分からず、ひとまず彼の背中をさする。

「もう・・・行った・・・?」
「え?うん・・・」

 その言葉を聞くと、いきなりスクッと立った。
 まるで、さっきまでの苦しんでいる様子が嘘だといわんばかりに。

「いやぁ〜、なんとか大丈夫だったなぁー」
「へ?」

 爽やかに微笑む少年に、私は首をかしげる。

「え?でも、さっきまで・・・」
「ん?いやぁ、あそこでサッサと降参しとけば大丈夫かなーって思って」

 そう言ってあっはっは、と笑う。
 いや、笑ってる余裕があるのが気になるんだけど・・・。

「あ、もうそろそろ花火終わるじゃん!急がないと・・・」
「・・・待って」

 気付けば、彼の半袖の上着の裾を掴んでいた。
 私は、声が震えないように慎重に喋った。

「ごめん・・・しばらく一緒にいて・・・」

Re: 【続編執筆中】隠し事の先に【実話】 ( No.37 )
日時: 2015/10/04 21:23
名前: 凜太郎 (ID: 1Fvr9aUF)

 あれから何分くらい経ったのか・・・。
 いや、もしかしたら何秒かもしれないし、何時間になってるかもしれない。
 彼は何も言わずに私の隣に座って、遠くでやってる花火を眺めていた。
 そろそろ終わりのようで、大きな花火が何発も連続して空で輝いていた。

「・・・・・・そろそろ、花火終わるのかな・・・」
「・・・多分ね」

 元々接点もなかったわけだし、会話も特に盛り上がらない。
 私はしばらく迷った末に、少しだけ寄り掛かった。
 肩に頭を乗せてみたりもする。

「なんで、あそこにいたの・・・?」

 脈絡なんてほとんどないけど、聞いてみたかった。
 なぜ、花火をしている時間なのに屋台の所にいたのか。

「ん?いや、澪と新一の邪魔したら悪いから」
「へ?」
「あの二人、今頃キスくらいはしてるよ、きっと。あー僕も彼女欲しいな〜」

 ・・・。
 ・・・・・・。
 ・・・・・・え?

「えっと・・・きすとは?」
「いや、そのままの意味だけど?」
「いや、それ普通に言っちゃダメなんじゃ・・・?」
「え?そういうものなの?」

 いやいや、普通にダメでしょ・・・。
 まさか、麻也君って実は変な人!?

「・・・まさかね・・・・・・」
「ん?」
「あーいやなんでもない・・・」

 信じたくはないけど、多分合ってる気がする・・・。
 私の中でのイメージが崩れていくような気がする〜・・・。

「あ、澪と新一だ」
「え!?」

 顔を上げたら、噂のカップルがこちらに走ってくるのが見えた。

「もう、いつの間にかいなくなってるから心配したじゃん!」
「ごめんごめん!でもさ、キスをみられるよりかはマシでしょ?」
「なッ・・・そういうこと平気で言わないでよ!」
「あはは。いっつもそうして顔赤くする〜」

 私の中で作り上げられていた麻也君のイメージが今、完璧に崩れ去った。
 まぁ、嫌いにはならないけどさ。

「キスしたんだ〜。熱いねぇ〜」
「優花!?なんで麻也と一緒に・・・!?てか、そんなこと言わないでよ!」
「もうさ、恥ずかしすぎるからさ、帰ろうよ・・・今すぐ・・・」
「新一、顔真っ赤・・・あっはははは!」
「な、ずっと黙ってると思ったら・・・なに顔赤くしてんのよ!」
「ごめん・・・恥ずかしくって・・・」

 こうして3人の輪に入れる日がくるなんて思わなかった。
 私は、この日を絶対に忘れない、と心に誓った。

Re: 【続編執筆中】隠し事の先に【実話】 ( No.38 )
日時: 2015/10/10 21:21
名前: 凜太郎 (ID: 1Fvr9aUF)

 さて、困った。
 これは非常に困った。
 私は腕を組み、耳にシャーペンを挟んで溜め息を吐く。
 目の前には山積みにされた宿題。
 夏休みは受験勉強やら遊びやらで宿題の事はすっかり忘れていた。
 たしかに今までに比べたら少ない方ではあるが、それでも多い。
 残り1週間でできるだろうか・・・。

「やるしか、ないでしょ・・・」

 私はシャーペンを握り直し、いざ、勝負ッ!
 プルルルルル〜♪

「ぐえっ」

 前のめりになっていたためか、そのまま頭から机にぶつかる。
 鈍い痛みが走った。

「うぅぅ・・・一体誰なのよ・・・」

 名前を見ると、なんと新一だった。
 一気に体中に血液が流れるのが分かった。
 私は慌ててそれにでる。

「も、もしもし?」
『あー、もしもし?今、暇?』

 宿題をしようとしてるんだけどなー・・・。
 まぁここで嘘ついて遊ぶわけにはいかないよね。

「今から夏休みの宿題をするところですよーだ」
『それはちょうどよかった。俺さ、今ちょうど今からお前と勉強したかったから、お前の家行ってもいい?』

 たまたま飲んでいたジュースを空中に吹き出す。
 霧のようにキラキラと空中で輝く。
 わぁ〜、綺麗〜。

「え、家!?」
『ダメなら別にいいんだけど・・・』
「いや、全然いいよ!」

 反射的に答える。

『それはよかった。それじゃあ、今から行くよ』
「あ、いやちょっ・・・」

 ツー、ツー、と、機械音が虚しくスマホから響いてくる。
 私はがっくりと項垂れた。
 情けない。いつもこうして流されちゃうんだよなぁ・・・。
 私はひとまず部屋を簡単に掃除して、服装を整えた。
 そうこうしている間に、チャイムが鳴る。
 ドアを開けると、新一が立っていた。

「よぉ」
「急にびっくりしたじゃん」
「あはは、ごめんごめん。ほら、これお土産。そこのコンビニで買った」

 そう言って差し出してきた袋には、アイスのカップが入っていた。

「これは・・・」
「そ。アイス。お前これ好きだろ?」

 私は、前に風邪を引いてお見舞いに来てくれた時のことを思い出した。
 あの時、あーんをしてくれたんだっけ・・・。

「なんか顔赤いけど?ていうか、部屋めっちゃ片付いてんな」

 片付けたんだから当然じゃん、と言おうと思ったけど、さすがにアピールをしすぎるのはよくないかと思い、ひとまず得意げに胸を張るだけにした。

「それじゃ、勉強しようぜ」
「う、うん・・・」

Re: 【続編執筆中】隠し事の先に【実話】 ( No.39 )
日時: 2016/02/25 20:56
名前: 凜太郎 (ID: 6kBwDVDs)

 そんなこんなで、私達の時間は過ぎ去っていく。
 色々なことが起こった。
 体育祭や、文化祭。
 2年生の時と違い、後輩を引っ張ったり、文化祭では劇だってやった。
 充実した日々が、淡々と過ぎていく。
 そして、季節は冬になる。

−−−

「寒ッ・・・」

 私は自分の手に息を吐いて温める。
 12月になれば、手は悴むし素足だって冷える。
 そろそろコートだけじゃ寒すぎる。
 手袋とストッキングも出さなければ・・・。

「澪〜。やっほ〜」

 その時、コートにマフラーに手袋と、とても暖かそうな格好をした新一が私の体温を温めるべく参上した。
 って、新一!?

「お、おおおはようッ!?」
「なんではてなが入った言い方なんだよ。しっかし、今日もさみぃな〜」
「そ、そうだね〜」
「そんな恰好で寒くないのか?」
「寒い・・・」
「あはは、だよな〜」

 その時、首元に温かい感触がする。
 見ると、それは新一のマフラーだった。

「ふぉぉおッ!?」
「それ貸してやるよ。俺は平気だからさ」

 そう言ってニカッと笑う。
 その笑顔は卑怯だよぉ・・・。

「とにかく、行こうぜ。早く行かないと遅刻しちまう」
「うん!」

 私たちは手を繋いで歩いた。
 彼の温もりが、伝わってくる。


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