コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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あこがれ
日時: 2016/05/08 00:46
名前: どみの (ID: NCw5IWsi)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=41535

とあるのどかな町にある、棚州中学校。

校庭にある一つの大きなプラタナスの木。

それが、私の中学校の特徴だった−−。

喜び、悔しさ、様々な感情をプラタナスの木が見守っていた−−。

そんな木の下で、私はあいつにいつしか「あこがれ」を抱いていた。


今まで、自分には関係ないと思っていた。

初めてのこの気持ちーー。

私は、またこっそりプラタナスの木に相談してみる。

………………………………………………………………………………………………………

はじめまして!どみのと申します。

何故か恋愛ストーリを始めてみましたw

なかなか素直になれない感じを感じ取っていただければと思います。


このサイトで、小説を書かせて頂くのは3作品目となります。

拙い文章になってしまうと思いますが、楽しんで頂ければ幸いです。

コメント等お待ちしています(^^)


執筆開始:2016.3/13



・あらすじです。まず始めに読むことをお勧めします。>>36

・登場人物紹介>>22

・アナザーストーリ開始のお知らせ(2016.3/30)>>43
—上記のURLは、アナザーストーリーのものです。
 良かったらこちらも合わせて読んでみてください。

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Re: あこがれ ( No.10 )
日時: 2016/04/24 20:13
名前: どみの (ID: 99568qQj)

あいつ、頭良かったんだ。

知らなかった。

知りたくなかった。

普段、あいつは何を考えているのかよくわからない。

光一と教室で喋る機会は多い。

だけど、どことなく不思議なところがある。

あいつのすべてを知ることなんて不可能に近いんじゃないかと思う。



「あれ…よく見たら、一位の人って光一君じゃん」

さっさまでものすごく悔しがってた奏の態度が急変した。

人の心はよくわからない。


「そんなことより、里音!春休みに一回くらい遊びに行こうよ!」

奏がそう言って話題を変えてきた。

「ねっ!私遊園地行きたいな」

「あぁ、いいね!里音絶叫系大丈夫だっけ?」

「うん!てか絶叫系大好きだよ」


こうして、また1つ予定が埋まっていく。

スケジュール帳が予定でびっしりと埋まっていく楽しさ。

それは、きっと今しか味わえない感覚なんだろう。


【第2章終わり】

Re: あこがれ ( No.11 )
日時: 2016/04/24 20:15
名前: どみの (ID: 99568qQj)

【第3章:ドキドキ!?遊園地】


3月25日。
春休みが始まり、次第に暖かくなってきた頃。

私たちは約束どうり遊園地に行くことになった。


「ごめーん!みんなお待たせ!」

奏が待ち合わせ時間ぎりぎりにやってきた。

一度、学校のプラタナスの木の前で待ち合わせして、その後電車に乗って遊園地に行く予定である。

このクラスも3月で最後ということで、5人のクラスメイトを誘った。


「じゃあ、みんな揃ったし行こうか」

私が合図をすると、瞬く間に奏がそれを制止した。

「待って!あと、一人誘ってるんだ。もうそろそろ来ると思うんだけど」


その言葉が終わるか否かのその時。

「やぁ」

一人の男子が焦る様子もなく歩いてきた。

「えっ!?光一?」


高い背、日焼けした肌。

それは紛れもなく光一だった。

Re: あこがれ ( No.12 )
日時: 2016/04/08 23:47
名前: どみの (ID: 99568qQj)

「えっ…なんで光一が来てるの?」

「なんでって、奏に誘われて来たんだけど。俺が来ちゃ悪いか!?」

「いや、別に…」


軽く焦りを覚えつつ、プラタナスの木を見てみると「楽しんでおいで」と笑顔を見せているような気がした

(まったく、木は感情がないから楽でいいなぁ)


「里音、光一君が来るの不服だった?男子が仁君一人じゃ可哀想だったから、誘ったんだけど」

仁君は、光一と同じくサッカー部に所属しいる。

社交的で、ムードメーカー的な存在だ。

「まぁ、別に光一がいたって構わないよ。それより、今度こそ行こうよ遊園地に」


若干ぶっきらぼうに言い放ち、足早に学校を出た。

(プラタナスの木。どうか、無事に一日過ごせるように見守っていてください)


実は私、男子と一緒に出かけることなんて、ほぼ始めて。
もし、あったとしても記憶がないくらい小さい頃の話だ。

そもそも、男子は休み時間や放課後に一緒にドッジボールなどをして遊ぶ相手にしか見ていない。

仁君は接しやすいし、一緒にいて楽しい。

彼一人だったら、まだ良かったんだけど…。


なんで、よりによって光一なんだろう…。

もっとお洒落してくれば良かったかな。
でも、お洒落なんて私には似合わないか………。

どう接すればいいんだろう…いつも通りでいいか…。

私、なに変に意識しているんだろう…。

このもやもやは何…。

Re: あこがれ ( No.13 )
日時: 2016/04/24 18:41
名前: どみの (ID: 99568qQj)

遊園地に行く電車の中で、私は不機嫌だった。


原因は、駅に着くまでの出来事だった。


「上中。おまえ、俺のこと避けてないか?」

不意に光一に聞かれた。

「いや、別に避けてなんかないけど…なんでそうなるの?」

「だって明らか俺が来たとき明らか嫌そうな顔したじゃん」


私、光一にそんな風に見られてたんだ…。

なんでそうなるの…嫌な訳ないじゃん。


あのね…。

信じたくないけど…。

私…。

多分…。

………。


ずきん。

胸が痛む——。

でも、この変に意識してしまう感じはそうなのかもしれない。


今まで味わったことのない感覚に戸惑う自分がそこにはいた。


そんなこんなで、私は車内では人と特に光一と喋らないようにし、寝たふりをしていた。

******
一時間が経過した。

「里音!駅着いたよ」

奏に起こされ、電車を降りた。


「うっひょー!来たぞー!」

そこは、絶叫アトラクションで有名な遊園地だった。

Re: あこがれ ( No.14 )
日時: 2016/04/24 20:35
名前: どみの (ID: 99568qQj)

ジェットコースター、お化け屋敷———。

見るからに、楽しそうなアトラクションがズラリと並んでいる。

あまりに楽しそうなので、さっきまで、不機嫌だった私も機嫌を取り戻した。


「最初から絶叫は心臓に悪いから、まずはこれに乗らない?」

そう言って、奏が指差したのはゴーカートだった。

しかしこの日は春休み。
その上日曜日。

遊園地内は混雑していて、待ち時間も伊達じゃない。


******
1時間後、ようやくゴーカートに乗ることが出来た。


よーし、アクセル全開だ——。


私は最初から最後まで全力で運転した。
あまりに速すぎて、私の前に運転し始めた光一に追いつきそうな程だった。

光一の背中はいつもより、大きく感じた。


光一が最後のカーブを曲がる。

あいつ運転している時どんな顔しているのかな。
少し見てみたい気もするな——。まぁ、無理だけども。


光一が運転を終え、ゴーカートを降りるのが見えた。

少しして、私もゴーカートを降りた。


「上中、速っ。さすが馬鹿力だけが取り柄だからな」
「へっ、悪かったね。私に追い付かれないように少しは頑張ったら!?」

他の人が戻ってくるまでの間、二人で待っていた。

私達二人はかなりスピードを出して運転していたらしい。
なかなか他の四人は戻ってこなかった。




「お待たせ!」
最後に出発した七菜が戻ってきた。


「じゃあ全員戻ってきたし、次のアトラクション行こー!」


ただ、私はこの後に起こる出来事をこの時は知らなかった。



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