ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 青空兎【ソラウサギ】—完結—
- 日時: 2010/04/11 16:34
- 名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)
こんにちはー。狂乱です…。
中2です。
暇なときでもダメ出し、感想などを聞かせてくれるとうれしいです。通常、友達の3人に読んでもらっているのですが、みなさんのほうが自分の作品もありますので少し辛い感想がきけるかな?と思っています。(もちろん甘い感想でも…。)
こちらの物語は外伝です。
>>3
>>4 【0】 >>5 【プロローグ】
>>8 【1】 >>12【2】
>>16【3】 >>23【4】
>>27【5】 >>32【6】
>>33【7】 >>35【8】
>>39【9】>>41【10】
>>43【11】>>45【12】
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>>55【15】>>57【16】
>>70【17】>>73【18】
>>74【19】>>76【20】
>>75【エピローグ】
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- Re: 青空兎【ソラウサギ】 ( No.32 )
- 日時: 2010/03/28 20:51
- 名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)
【6】
「どうして?」
私もカリンちゃんも驚いた。
私の眼はいつも百発百中で死を伝えてきた。
なのになぜ死んでないのだろう…
まぁカリンちゃんが生きていたのはうれしいのだが
素直に喜べない……。
「お、お化けじゃないよね…カリンちゃん自身だよね?」
「あぁ。そのつもりだが…。」
私はほっぺたをつねる。 痛かった。夢じゃない…。
「印は?」カリンちゃんは掌を見せる。
「大丈夫。ほら、これ。」
私は床に落ちた印を見せる。
一回剥がれたモノは見えるのは分かっている。
ホッとカリンちゃんはため息をついた
「生きてるんだ。よかった。」
「んん…。でもなんで…予告はでてたのに」
「“才能”がなくなったのか?」
カリンちゃんは紅茶をいれてわたしながら言う
「でも、そんなことって…」
「そんな例はないが…。ありえないことはないな…」
なくなった…。小さい頃は怖くて自分の“才能”が嫌いだった。
だけど、また一つ私の大切なモノがきえてしまった。
“才能”があったからこそあの冬に彼としゃべることができた。
“才能”があったからこそ生き延びられた。
“才能”があったからこそ死になれ、泪を流さなくてすんだのだ。
「まぁ。いいだろう。私も×××も生きてる。それでいいじゃないか。」
「うん。でもくやしいよ…。これ以上なにもなくしたくないのに…。」
私は俯いてしまった。心配させたくないのだが…。
もちろん、カリンちゃんは心配する。
「最近。変わったことはなかったか?」
変わったこと……。泪脆くなっただろうか?
泣いてはいないのだが、泣きそうになる…。
そう。彼と最後に会った時……———
私は眼の“才能”に目覚めてから泣かなくなった。
悲しい顔はするし泣き目になるけど、涙がでることはなかった。
あの時私は初めて泣いた。涙が頬をつたった。
「泣いた。カリンちゃん。私泣いたの。」
私ががむしゃらに話す話をカリンちゃんは静かに聞いてくれた。
カリンちゃんは聞き上手だとつくづく思う。
「なるほどな。鍵をにぎってるのは彼だなぁ。」
「うん。そう思う。」冷めた紅茶を飲みながら言う。
「だが、さっきの話だと彼は死んでるんだろう?」
「うん。そうだと思う。でも違うかもしれない。確信はないの。」
「麻の葉がいれば居場所がわかるがあいつは“あっち”にいっちゃったから…。」
カリンちゃんの顔がくもる
「ううん。大丈夫!」
私は本当にそう思った。自信があった。
「だって、帰ってこないなら、こっちからいけばいいんだもん!!」
きっと彼の記憶が私にだけ残っていたのは眼が記憶していてくれたんだと思う。
なら、今度はそのヒントを元に彼に会いに行きたい。
彼はきっと待っているだろうから…。
- Re: 青空兎【ソラウサギ】 ( No.33 )
- 日時: 2010/03/28 20:53
- 名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)
【7】
「ちょっと待て。おちつけ」
思わず立ち上がっていた私に冷静に座るようカリンちゃんはうながす。
ひとつ深呼吸。
「おまえなぁ。死ぬ気か?麻の葉は“あの世”にいるんだぞ?」
「うん。わかってるよ?だってさっきカリンちゃんいってたでしょ?“向かっていけばいい”って」
「まぁ、そうだが…。どうやって行くんだ?」
…………………———沈黙。
「考えてなかった。」テヘっと私が笑う。
「だろうと思った。」カリンちゃんがため息をつく。
「でも、行くことはできるよね?」
「私達のような変わった“才能”持ったヤツがいんだから行ける方法はあるだろうな」
カリンちゃんはニヤッと笑う
「死ねばいけるぞ?」
「無理。だいたい“あっち”のどこであえるかも特定しないと…」私は即答。
「なるほど…場所とかあんのかあっちに?」
そう考えてみれば私達は死んだあとなんか全然知らない。
考えることもなかった。
死んだあと—————そこは未知の領域。
「まぁ。いいさ。もしかしたらそういう“才能”を持ったヤツがいるかもしれない。」
「そうだね。午後の授業、出席しない?」
「ここにいてもしょうがないしな。」
私とカリンちゃんは紅茶を飲みほし、かたづける。
「放課後。未来ちゃんに“あっちとこっちをわたれる才能”を持ってる人がいないかしらべてもらおうね」
昇降口で上履きにかえながら私は話す。
「…なぁ、×××。」「ん?」
「彼を捜すうえで死ぬ方法は選ぶなよ?絶対に。」
「うん。カリンちゃんひとり。あっ、小淵くんもいたね……。ひとりぼっちにしないから。約束するっ!」
私はにっこり笑っていった。カリンちゃんも笑ってくれた。
- Re: 青空兎【ソラウサギ】 ( No.34 )
- 日時: 2010/03/05 15:10
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: ZxuEMv7U)
すごい、面白いです!(笑)
初めまして、レッドです♪
白魔女の友達なのですが、それでも良かったら・・・私でよければ仲良くしてくださいな♪
普段は2次小説で推理小説を書いていますが、ここでも推理小説を書いております♪
2次小説:【ルーク青年と呪われた幽霊屋敷】
シリアス・ダーク:【翔太青年と漆黒の追跡者】
この2つです。メインは2次の方で書いてますが、ここにも来ることがあるので、ここ最近は少しずつ更新しています♪
これからもよろしくお願いします♪
- Re: 青空兎【ソラウサギ】 ( No.35 )
- 日時: 2010/03/28 20:55
- 名前: 狂乱 (ID: M2SneLVI)
【8】
やっぱり情報ツウが1人いるとすごく便利。
ましてや、学校の理事の娘である未来ちゃんなら最高だ。
いけばお茶まで出してくれるし…!!
そういうことでカリンちゃんと約束したとうり、途中で小淵くんをひろって理事長特設室におじゃましている。
今、加南去さんにさがしてもらっている。
「こっちとあっちかぁ。今頃キヨはなにしてるかしらねぇ」あっちで。と未来ちゃんは笑って言う。
「希八さんは…。きっと大丈夫ッス。麻ノ葉とか彼とかそんな変なヤツと変なとこでタムロしてないで、天国いってるッス」
「麻ノ葉をわるくいうなぁ〜(怒)」
小淵くんはあいかわらずカリンさんに怒られている。
これはぜんぜん前とかわっていない。
『結果です』加南去ちゃんが未来ちゃんにそっと渡す。
「オホホホホ。残念ね魔女。ひとりもいらっしゃらないわ」未来ちゃんが高らかに笑う。
まったく、笑い方だけは上手い。
「そんなぁ。」私は肩をおとす。
「残念ッスね。天吹さんッ」小淵くんが鼻で笑う
「だまれ晟。だいたいお前も希八にあいたくないのか?」
「そりゃ、会いたいッスよ。従姉が突然死んだんだから。」小淵くんは俯く。
私はなんだか小淵くんが無理してるようにみえた。
カッとなったカリンちゃんが何か言う前におさえる。
「ねぇ。小淵くんも一緒に捜そうよ。確か彼ともいい仲だったし」私は笑って言う。
「ふざけんな!あっちにいく方法なんて信じない。希八さんはもういないんだっ!お前らもあきらめろよ!」
私とカリンちゃんを突き飛ばし、未来ちゃんに紅茶をいれ、加南去ちゃんに会釈してでていった。
「おいっ!晟っ!」カリンちゃんがほえる。
「現実逃避!!」螺旋階段からそう響いてきた。
カリンちゃんは舌打ちする。
「×××。気にすんなよ」突き飛ばされた私をおこしてくれた。
「おほほほほ。あの子もやるわねぇ。」
未来ちゃんが加南去ちゃんから紙切れをうけとる。
〔オレがいった覚えのあるカフェ→廃カフェになったけど…。 だれか壊して 住み直してる〕
そうかいてあった。
『盗賊がいってるのは黒百合の持っている事務所付きのカフェのことだと思われます。つい先日壊しました。』
「私も知ってる。」私は新学期はじめにみた、なくなっていた“彼の家”を思い出す。
あそこでレモネードを何度も飲んだ。
カリンちゃんもうなずく。
「だが、荒れ地だったのに…こんなにはやく家が建つのか?」
「あら。白百合をなめないで。あそこは白百合のモノになったの。」
『今は…“逃亡者”の家です』
加南去ちゃんと未来ちゃんは不気味に笑ってそういった。
- Re: 青空兎【ソラウサギ】辛いコメお待ちしてます… ( No.36 )
- 日時: 2010/03/17 21:10
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: ZxuEMv7U)
おおおー!更新してる!!(笑)
久しぶりだねー元気だった?(笑)
明日の夜には久しぶりに更新するので、それさえ良ければ遊びに来てね♪
また明日な!(笑)
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