ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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      剣の舞。。。
日時: 2010/01/24 12:11
名前:   七瀬 (ID: c.8q4OQv)

ダークファンタジー系の物語書いてみたかったんだ!

 未熟者だけど読んでくれると嬉しいかな。

 皆がコメントしてくれると書いてて楽しい気持ちに
なるし、書いてて怖くないから。



  コメントよろしくお願いします////
  

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Re:       剣の舞。。。 ( No.35 )
日時: 2010/06/26 21:59
名前: 七瀬 (ID: idHahGWU)

#24

やっと、飛びたつ。
次の世界。

きっと、大丈夫だよな??

Re:       剣の舞。。。 ( No.36 )
日時: 2010/06/27 14:07
名前: 伊織 (ID: idHahGWU)


「雷光、黒安威」
「う…ん」



目が覚めた先は草原だった。
とても爽やかな風が吹いている。


夕方か?



「雪海ちゃん…
 言葉ってわかるのかな?」

「…おそらくな」

「雪海、止まるところとかどうするの?」


 それを考えていなかったな。

妾は考え込んだが、
やはりというべきか
町を出て探す以外は
思いつかなかった。


「とりあえず、出てみるか」


町に。




「…何だこれ!?」

妾が目に付けたのは小太刀だった。
小太刀といえど輝きを放っており
値段もとても高い。


「黒安威っ!
 これとかあれすごくないかっ!?

 あ、あれはヌンチャクか!?」

「うん。
 そうだね、流石世界が違う」

「ゆーきーうーみーちゃーん」
「ん?なんだ?」


何故か殺気を感じる。


「僕にも何か話してみて?」
「ああ…んー、服買って」


「お安い御用だよっ!!!」


一気に明るくなる雷光。
そんなに嬉しいのか。

ま。
悪い奴ではないただの天然野郎だからな。

雷光とつるむのも
悪くはない。


「嬢ちゃん、旅人かい?」


店の主に話しかけられた。
お。言葉が通じるのだな。

いや、こう仕組んであるな?
空気の流れですぐわかる。


「ああ、そうだが…どうした?」
「気を付けてね」

気を付ける?

「何にだ?」

「ここら辺は超能力の集いだから、
 建物の中にいないと能力者達が
 私達無能力者を襲撃してくるんだよ」


能力者…?


「君達、もう宿はとったのかい?」
「いいや、まだとってないぞ」


妾を心配してくれてるのか?
この店の主は。

優しいことだな。
妾の部下みたいだ。


「なら早めにとっておくといい。

最近はその能力者を倒すべく
ハンターが宿を早いうちに
とってしまっているからね」


ハンター?

この世界もそれになりに危険な区域
なのだな…。

父上がこの世界にいる可能性も0ではないのか。


「うむ。
 心配かけてすまぬな。

 主の忠告を快く受けるよ。
 ありがとう」


 妾は店主に微笑みかけた。

雷光の動きが止んだのを見たが、無視。


「雪海ちゃん。
 僕にも…いや、僕だけに笑ってみて?」

「キモイ」

「ガフッ」


雷光の腹に肘づきを一本。


でもそうか。
この世界も、平和ではないのだな…——。

Re:       剣の舞。。。 ( No.37 )
日時: 2010/06/28 18:45
名前:  七瀬 (ID: idHahGWU)

「雷光、黒安威」
「ん?」
「撤退するぞ」


やはり危険だ。
一晩能力者とやらの動きを見て動こう。

そのためにはまず宿が必要だ。
早めに見つけなければな。


ふと、桃の言葉を思い出す。


『世界も飛べないなんて…』


世界が 飛べない。

では桃。
お前は世界を飛べるのか?


「ふん。
 考えるだけ無駄だ」


世界が飛べるというのなら、
桃はいったい、何処にいると
言うのだろう。


「雪海野郎!!!
 やっとみつけたぜ!!」

「ん?」


聞き覚えのある声だ。
雷光が「ああ!」などと声をあげている。


「ボクこの人知ってるよ!
 遊馬藻っていうんだ」

「へぇ〜」

「何それ何その反応!?
 俺は知られてない動物か何か!?」


遊馬藻?
   ああ。


「桃と弓坂の下僕か」
「誰が下僕だっ!!!」
「………うむ。
 少し黙っておれ」


遊馬藻はうろたえ後ずさる。
うむ。
やはり妾と相性が良いのは
黒安威だな。


「宿を探す。
 遊馬藻と雷光は南の方へどうぞ?」

「「えっ!!??」」


そろってるな…。

「雪海ちゃん
 僕は不要なの?

 雪海ちゃんの為に
 手をひくことすらできないのっ!?」

「うっとうしいわ」

「おい雪海。
 俺をにこんな奴を押し付けるのかよ!?」

「どちらかといえば
 雷光にお前を押し付けたのだがな」


二人の間に淀んだ空気が
流れているが、
無視無視。


「ではごきげんよう」


クスリ、と笑ってみる。



 北の担当者、妾と黒安威。
しかし——。


「黒安威、
 お前雷光とまともに
 話したことあるのか?」

「あまりないな」

「そうか。
 あ奴の世話は大変であろう?」


溜息を吐くと、予想外なことに
「そうでもない」と返答してきた。


「本気か?」
「ああ。
 雷光が君を特別扱いする理由もわかるよ」
「何だそれ?」
「何って…
 君の『真実』だよ」


真実?
…なにそれ?

妾に真実があったとし、
何故雷光が知っている?


雷光って名も…
妾の記憶に眠っているかのようだ。

雷光って…誰なんだ。


「ほら。
 雪音とかもいたとか」
「雪音?
 誰それ?」

知らない。
妾はそんなの…。


「能力者達の襲撃だ!!!」
「かくまれー!!!!」

能力者っ!!?


「黒安威っ!!!」
「わかってるよ——」


互いに刀を抜く。

……音が聞こえる。

爆音。
火薬の匂い。
空気の流れ——。

ん?

上の空気が周りと違う?

っ!!そうかっ!!


「上、かっ!!」


刀を上に付く。
だが——

「手ごたえがない?」

相当のてだれかっ!!


「なら空気中の異物を
 一気に倒して…」


———っ!!!?


「がっ、はっ!?」

首を絞められる。
下から。


そうか、先程のはおとりか。


「ケンカ、否、戦闘というのは
 怠慢が基本何だよっ!!!」

「雪海っ」

「よしっ!今度こそ上だっ!
 いけ!黒安威」

「承知」


よし。
では、妾も。


「『壊』!!!」


地が割れて行く。
ずがずが と。


「ふん。
 無言で終わるとは…」


「終わってねぇよ」


っ!!!!???


「『八つ裂きにしてやるよ』」


…能力者って…。
能力って…。


血の匂い。
痛い。

切られた?
いや、風か。

能力かっ!!!


「くっ」


やばい。
奴が、構えてる。


「お前が旅人か。
 呑気なもんだな」

「ふん。
 無能力者を襲う主達の
 器の小ささに比べたら
 なんてことないわ」

「なんだと?」


と。
怒らせたか?


「今度は殺してやるよっ!!!!」


…!!!!
この空気の流れ。
避ける必要ないか。


———ガキンッ。


音。


「雷光」

「雪海ちゃんっ!!!
 怪我してる!!」

「ああ。
 油断していた。
 すまぬな」

「雪海ちゃんの肌が…
 だから僕は別れたくなったんだよ」

「…ふぅ。
 こんな傷、すぐ治る

『我が主たる者 場に負いてる者の
             医療を』」


…体を光らせ、傷を癒す。

「うむ。
 快調快調」

「お前、それ…能力?
 お前も能力者だったのか!?」


流石は世界が違う。
術を知らないとは。


「雪海ちゃんは——」
「よい、雷光」
「えっ?」
「うむ。如何にも。
 妾は能力者だ」
「ゆき…」

妾は指を一本口元にたてる。
雷光は黙った。


「で?なんで偉大なる能力者が
 普通たる無能力者の護衛なんかを?」

「無能力者?
 よく言うな。

 能力者が無能力者を襲うこと。
 それは無能力者を恐れているからかと
 おもっていたが」

「てめ…」

「主達は能力に頼り過ぎてる」


事実だろ。
能力で人を倒すなんて。


「お前も俺を倒そうと
 してるじゃねぇか」

「そうもしないと、
 主達は襲うだろ?」


数秒間の沈黙。
妾は平然を装って見せた。

一方能力者の方は
頭に血が上っている。


「主、名は?」


沈黙を破ったのは妾だった。


「闇内春人…」
「やみ、うち」

闇の内か。


「覚えておくよ。
 妾の名は、雪海だ」


ここで戦ってしまえば、
無能力者達の町が壊れるからな。


「では、撤退する。
 貴様たちも、撤退しろよ?

 ボーイズ」



Re:       剣の舞。。。 ( No.38 )
日時: 2010/06/29 18:07
名前:  七瀬 (ID: VXkkD50w)

#25


「あの能力者、
 タダモノではあるまいな」

「うん。
 雪海ちゃんを傷付けるなら
 倒すけど」

「そうではない」


妾達は無事宿が見つかったので
そこで能力者対策を考えていた。

能力者に挑むハンター。
無能力者達はハンターにかけている訳だ。

わからなくもない——
唯一の希望なのだから。


「妾の名はともかく、
 主達の名は知られないだろう。

 知られる前に逃げろ。
 主達が怪我でもしたら洒落にもならん」

「それは雪海ちゃんに当てはまる言葉だよ」


雷光は本当に妾を心配してくれている。
けど、やめろ。雷光。

妾は誰かに心配されてもよいような
そんな純真無垢な人間では決してないのだ。


「まーた
 俺を忘れてたなオメーラ!!!」


バンッと、扉が開かれる。


「遊馬藻」
「能力者だかなんだかしらねぇけど、
 良い情報もってきたぜ」

ありがたく思え、と言いたげな表情の
遊馬藻に、

「下僕もたまには役にたつんだね」

と小声でつぶやく雷光。
……言ってしまったな。

殴りかかろうとする遊馬藻。
雷光は問題にしていないのか
お茶をすすっていた。


「とにかく!
 遊馬藻!貴様の情報とやらを
 聞かせてくれ」


妾が目つきを鋭くさせると
遊馬藻は「しょうがねぇな」と
嘆息する。


「この世界にもあるらしいぜ。
 『白紙の預言書』と同様に、
 『白紙の』のなんとかってのが」

「白紙の預言書だけではない?」


そうか。
世界が違うのだ。

ここにもそのような大層な
宝が——。

だが。


「遊馬藻、悪いがその情報、
 妾達は必要としていないぞ」

「あ?」

「白紙の預言書はどうしても
 必要だったが、
 この現在、白紙の宝はいらぬ」

「——と、言うと思ったんだけどな」

「?どういう意味だ?」

「白紙の預言書、と、
 それとこの世界にあるのが、
 白紙の叶え杖」


白紙の叶え杖?


「雪海、どうする?
 回収する?」

「いや——
 その叶え杖とやらは
 どのような効果があるのだ?」

「…別に。
 レベルアップの効果かな」

「レベル?」

「ああ、きっと無能力者が
 欲しているだろうな。

 でも——」

「恐らくは能力者達も
 狙っているから
 手出しはできない——か」

「ああ」


白紙の、叶え杖。
なんで白紙なんだ?

ただの叶え杖だけで
いいんじゃないのか?

それとも——
その叶え杖に何かが隠されているのか?

どちらにしろ良いモノではないな。

力を欲する者の欲望——。


間違っている。
叶え杖で強くなったってそれは
自分の力ではなく叶え杖の力だ。

強くなったって威張れない。
胸を張れない。
自慢できない。
不快感。

何故惑う。

妾はちゃんと、
これが自分の力だって、
自信がつけるように言えるように
しているのに——。


そうすればあの人に
    会える気がするから。


あれ?
あの人って、誰だ?


「うむ。
 良いだろう。

 遊馬藻、貴様も妾と同じ考えだから
 その情報をくったのだろう?」

「あ?
 お前の考えってなんだ?」

「とぼけるな。
 貴様の想い、確かに受け取った」

「え?」

「安心しろ。
 妾がその『白紙の叶え杖』
 とやらを壊してやる」

「え。
 壊すの??」


しかし、
情報が少ないな——。


「雪海!!
 ここにいるのか!!?

 ハンターの若月だ!!」

「同じくハンターの
 宮川だ!!」


……………あ?


「今日の昼ごろ
 能力者達と戦い
 生き延びたと聞いた!

 否!無能力者を守るために
 這い上がり、戦う、
 心良き能力者だと
 窺った」

「妾は忙しいのだが、
 どうした?

 妾の力でも欲したのか?」

「いえ!
 貴方の力を必要としているんだ!」

「……………」

「ハンターと一緒に
 能力者と戦ってくれ!」

「…………」


雪海、術師。
ハンターと一緒に能力者を倒すべく
手を組むことになった。

妾はどうして、
世界を飛び回っているんだっけか?


Re:       剣の舞。。。 ( No.39 )
日時: 2010/06/30 18:56
名前:  七瀬 (ID: VXkkD50w)

#26


 ハンターとの共同戦。

あまり気は進まないが、断ったらやはり
能力者は能力者なのか、などと愕然されては
困るから引き受けたのだが…。


はたしてそれは上手くいくのか。

1番の問題は対能力者にどのような
戦術を使うか。

第2にハンターとやらが無能力者となると
能力者と戦えるのか。

そして何よりの問題は——


「雪海ちゃん、
 君に危険な思いはさせたくない。

 だから、ここは病欠という
 最強な手を」

「それのどこが最強だ。
 ただの卑怯じゃないか」


——雷光だ。


「僕は、不要なのかな」
「自意識過剰……」


黒安威がぽつりと洩らす。
ぐぐっ、と雷光の拳に力がともっていた。

…、いや、笑顔だけれど。


「とにかく案ずるでなかれ。
 能力者如きに妾は負けぬ。

 いや、負けるわけにはいかないのだ」


負けてしまえば…妾は、未来がない。
真実は近すぎて、わかりづらいんだ。

妾は、絶対——絶対——。


「それに、妾よりも貴様らの方が
 重大な役割をしてもらうぞ」

「え?」

「叶え杖の破壊を、
 貴様らに任せる」

「ボクが、いいの!!?」

「うむ。
 黒安威も、雷光をよろしく頼む」

「任されたよ」


そう。
叶え杖の破壊は、努力の得を意味するから——。


「『電流 発生』」


バチバチッと妾の身体に電流が
流れ始める。

大丈夫。

痛くても しびれても、
大丈夫。


「【絶対、大丈夫だよ】」


昔誰かが言ったから。
誰かが…言ったから。


「『風乗 開封』」


電流を風に乗せて——
空気に溶け込ませて——。


「慣れない技は集中力をあげる。
 うむ。流石だ」

「雪海ちゃん。
 それいつもウォーミングでやってたよね。

 これからなの?
 戦うのは」


……何故こ奴が知っている。
出会う前の話であろうが。

ストーカーか?


「ああ。
 まぁな。

 待っていれば能力者達が無能力者を
 襲いかかってしまうからこちらから…」




ガコン!!!!!!!!!!!





大きな音が、妾を支配する。
何、コレ?

爆薬?
エキスカート?

この爆薬の量…いったい…。

爆薬?


「!!!!!!!!!!!」


先をこされたか!!


「雷光!黒安威!
 叶え杖の破壊は後だ!

 能力者達の人数が多いと見れる。
 先程から空気の匂いがバラバラなんだ…!」


二人は無言で頷き、宿から外へと駆けだす。
妾も急いで二人に続いた。



外に出てみれば、なんたることだ。
無能力者の住宅が、燃えている。

何。何。

なんでこんなことができるの。
ねぇ、なんで?なんで!?


怒りで震える歯を抑えるように
歯茎に力を入れる。


燃える町。
泣き叫ぶ住人。


あとが見えてタマラナイ。


人が死ぬのは、つらいんだ。


「雪海殿!」
「若月!宮川も!
 貴様たち無事だったのか!」
「勿論だ。
 この体は、能力者達と共に滅びゆく」


………………。


「ふんっ。
 そんなことはさせまいよ」



——ボッ。



と妾の周りが炎に包まれる。



「雪海ちゃん!!!」
「雪海っ!」
「雪海殿!」
「雪海さん!」


……ふん。
こんなもの、妾にとっては塵も同然なんだよ。
能力者!!


だって妾の『王龍』は、炎の属性だしな。


「『王龍、食い尽くせ』」


妾の周りから、炎が消えていく。
そして、王龍が、炎に包まれる。

だが、能力者如きに王龍は使わない。

王龍を、解く。


「雪海…さん?
 今のいったい…」


……………………この世界より、
妾の世界の方が、断然強い。


いや、
雷光、黒安威、桃や弓坂が強すぎるだけなのか。


「…案ずるな。
 どんな力を見せようが、
 妾は無能力者の守り神であり、
 能力者の敵だ」

「……………」


「『第弐の封印 火炎』」


刀を炎に包む。


…炎だらけの町。
水か。水。

妾は炎だけど…でも。


「『空気中に溶け込む冷気よ
  水気の多い雑草よ

  主の望み通りに
  事を終わらせよ』!!」


ざざっ、風が揺らぎ、
炎をみるみるうちに消していく。


「で…
 できたっ!!」


水の技も炎の技も、双方とも…!!
…よし。



久しぶり…でもないが、戦うんだ。
いっちょう 言ってみるか。




「全面戦争だ!!」




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