ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 十二支牢獄Story
- 日時: 2011/04/29 22:14
- 名前: 叶嵐 ◆RZEwn1AX62 (ID: c5zRNdeN)
ハジメマシテ、コンニチワ。
スレを見てくれたことにマジ感謝です。
いつ挫折するか分からないような真の駄作者につきあってくださる方のみ、お残りください。
【注意書き】
1.この作者、挫折経験アリ
2.荒らし駄目・絶対!
3.コメ大歓迎
4.意味不(←ここ重要
5.多分グロアリ…?
6.更新亀以下(←ここも重要
では、これより始まりますは一人の少女と十二人の囚人の話に御座います。
お気に召されれば光栄に御座います——————
※お客様※
◆アキラ様 ◆*+。弥生*+。様 ◆神凪和乃様 ◆腐女子まん*羽菜。様 ◆ソナー様
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- Re: 十二支牢獄Story ( No.41 )
- 日時: 2011/01/08 20:59
- 名前: アキラ (ID: STEmBwbT)
自分は待ってましたよ!
復帰されて嬉しいです★ 続き、心待ちにしてました!
応援するんで、頑張ってください
- Re: 十二支牢獄Story ( No.42 )
- 日時: 2011/01/09 00:22
- 名前: 叶嵐 ◆RZEwn1AX62 (ID: au7rBPzb)
>>アキラs
ああ有難うございます!
いやもう本当に……パソ禁とかw
新作は楽しく読ませて頂いてます。
今年も頑張りましょうww
- Re: 十二支牢獄Story ( No.43 )
- 日時: 2011/01/10 13:03
- 名前: ソナー (ID: ChNEAh8C)
更新遅いと思ったらパソ禁だったのかー
・・・お疲れbbb
俺はもう話がつかめないが(殴
「なんでこんな上手く書けるんだよ、バカァああ!」
・・・とか思いながらこの小説読んでます(`ω′)
今年も頑張れよ!
- Re: 十二支牢獄Story ( No.44 )
- 日時: 2011/01/11 00:12
- 名前: 叶嵐 ◆RZEwn1AX62 (ID: au7rBPzb)
>>ソナーs
いやぁ、パソ禁だったww
ハイ。 お疲れ様←
ん? 何かおかしな幻聴が聞こえた気が……。
疲れてるのかな? ああそうですね。 ええs((ウザイ シツコイ
今年も迷惑かけますww
- Re: 十二支牢獄Story ( No.45 )
- 日時: 2011/03/27 20:55
- 名前: 叶嵐 ◆RZEwn1AX62 (ID: c5zRNdeN)
12話:『やっぱ、綺麗だ』
………何だ?
こちらを見ている?
そんな馬鹿な。
己の馬鹿げた考えに苦笑する。
見えるものか。
地上から約50メートルもあるのに。
こんなに薄暗くなってきているのに。
新蛇や飛鳥じゃあるまいし。 見える訳がないだろう?
どうせ、こちらを向いただけだろう。
何だ、あの囚人。
「……自由時間外行動だな」
他の看守に連絡を入れるか。
……いや、その必要はないか。
既に二人の看守が見周りで近くを歩いている。
「三人か……。 まぁ、女子棟の奴らだから大丈夫だろ」
男子棟の奴らだと、逆に襲ってきかねない。
ま、囚人如きに負けるようではここの看守は勤まる訳もないが。
で、俺は本当はこんな呑気な事を言っている場合ではないのだ。
俺の右側の首に当てられた冷たくも銀色に美しく輝く日本刀。
他人事のようだが、やはり思わず見とれてしまうほど綺麗だ。
「何を見ている」
カチリ
アイツが持っている刀がかすかに動く。
あと数ミリで俺の頸動脈は掻き切られるだろう。
焦りがない訳ではない。
……と思う。
「ところで」
唐突に口を開いた俺に無言で先を促す。
「お前、俺の名前言える?」
「どういう意味だ」
「いや、何となく」
「ふざけているのか?」
「いいから答えてみろよ、第十一区画【十二支】『犬』。 簡単だろ?」
「意味が分からん。 大体、貴様の名前など知らん」
苛立っている。
振り向かなくても分かる。
だが、
「知らんって……酷いな。 アキラだよ、覚えろ」
言い終わると、左回転すると同時に警棒を腰から引き抜く。
回転の遠心力を利用し、警棒を斜め上に振りぬく。
が、その程度の一撃が犬に決まる訳もなく、やすやすと後ろに避けられる。
「余裕だな。 てか、お前も時間外行動だ。 それから、看守への反逆……かな?」
「関係ない」
「……規則違反だ。 死ね」
警棒に流れる電流の電圧を最大まで上げる。
……この程度の電圧で犬が殺せる訳がない。
今度、もう少し改造してみるか。
「消エロ」
背中に冷水と氷を一緒にブチ込まれたようだ。
あまりの殺気に一瞬思考が止まりそうになる。
相手は一歩も動かずにこちらを睨んでいるだけなのに。
流石【十二支】。 たった一言でここまで相手を委縮させる事が出来るとは。
だが、まだ甘い!
「誰が消えるかよ」
思わず口がニヤける。
これだから、この胸糞悪い仕事を未だに辞められないのだ。
この殺気。
この緊張感。
この死の近さ。
俺が生きていると感じさせてくれる。
退屈で脳みそが溶け出してしまうこの世界で、この仕事があるから、この瞬間があるから、自分は今まで生きているのだ。
「何をニヤけている」
「別に。 この仕事に就けてよかったな、と」
互いに一定の距離を保ちながら、相手の隙を伺う。
響くのは互いの呼吸と地面と足がこすれる音のみ。
他人も 虫も 鳥も 果ては風さえ、音も気配を隠している。
静かすぎて耳鳴りがしてきた。
俺は。
俺はもしかしたら。
もしかしたら、世界一幸せモノなのかもしれない。
「………我ながら、気持ち悪い」
自分の考えに軽く吐き気を催す。
「何がだ」
犬が唐突に声を上げる。
意外だった。
「お、何。 俺に興味あるの?」
他人に興味を持たない。
そんなイメージが一瞬で覆される。
「興味はない」
「じゃ、なんで聞くんだ?」
「分からん」
行動を起こしたのは、犬の方だった。
己の疑問さえも置き去りにしていきそうなスピード。
全く迷いの感じられない我流の剣技。
一撃一撃が鉛のように重い。
反撃が間に合わない。
防御だけで精一杯だ。
ガギンッッ!
間一髪、警棒で防いだが数メートル後ろに飛ばされる。
「…………ッ」
日本刀って金属じゃなかったか?
何で平然と立っていられるんだ。 この警棒の最大電圧は象だって一撃で簡単に殺せるはずなんだが……。
あまりの威力に手が痺れてしまった。
危うく警棒を落としそうになり、逆手に持ち替える。
「どーなってんだ、お前の体」
「興味ないな」
「自分の事だろ?」
片手でどこまでいけるか……。
片手で【十二支】に挑むなどほとんど自殺に近い。
「やるしかないか」
地面を蹴り上げ、俺の最大限のスピードで間合いを詰める。
「! ……面白い」
右足で力強く地面を踏み込み、左手に持った警棒を横に振りぬく。
犬は、消えた。
本当に消えたわけではない。
「上かっ!!」
いつしか顔を出した月の光を浴び、白銀に光る刃。
自分がおかれている状況も、すべきことも、何もかもが消えた。
俺の全てが、頭上で煌めく日本刀に魅せられていた。
「……やっぱ、綺麗だ」
思わず、呟いた。
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