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怪談(短編集)
日時: 2011/04/21 22:26
名前: 涼 (ID: fS3ho1RJ)






始めまして私の名前はりょうと言います。
色んな怪談話を書きたいと思ってます


よろしくお願いしますね





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Re: 怪談(短編集) ( No.34 )
日時: 2011/04/25 22:17
名前: かりん ◆SVvO/z.cC. (ID: ueXHoJNS)

まぁ、いいじゃないですか。

Re: 怪談(短編集) ( No.35 )
日時: 2011/04/27 17:43
名前: 凪 (ID: M8vlMd6.)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

初めまして!
ずっと、この小説を読み続けていました☆
やっぱ、凄い!!(よく説明できませんが

私が気に入ったのは…7話目ですかね。
どこか切ないような。
シリーズ化?楽しみです♪

Re: 怪談(短編集) ( No.36 )
日時: 2011/04/27 19:06
名前: 涼 (ID: 3JA2YsPn)

   */ 凪様



  あ、ありがとうございます!!
  もう嬉しすぎて涙が(笑
  七番、好評ですね、
  良かったあ(

  これからもよろしくお願いします!

Re: 怪談(短編集) ( No.37 )
日時: 2011/04/27 22:35
名前: 涼 (ID: 3JA2YsPn)

  */09 ( 雨の日の道端 )



毎日続く雨にウンザリだけど私は雨で濡れているアスファルトを歩く。

綺麗なオレンジと白の混じった新品の傘を持ちながら。

その時に、誰かとぶつかった。

今まで私が歩いていたけど、前に人気なんか無かったのに。

怖くて固まる私に、ぶつかった人は黒髪の前髪が左目を隠している、

色白で細やかな体格で黒で無地の着物を着ているお兄ちゃんだった。

とても綺麗なのに何処か違う感じがする。

そうか、こんな雨なのに傘を差していないんだ。既に濡れている。

不審者。

脳裏に浮かんだ言葉に目が涙で溢れる。

けどお兄ちゃんは手を伸ばした、と思えば私の頭を優しく撫でた。



「大丈夫、か…?」

「う…うん」



見た目とは違う言葉にほっとした。

私は見知らぬお兄ちゃんに名を尋ねた。

お兄ちゃんの名前は「安藤司あんどうつかさ」という名前。

そして顔は無表情のままのお兄ちゃんに私は怖くてこう言った。




「何でそんな怖い顔をしているの?」

「早く行かないと手遅れになるから」

「手遅れ……?」




不審者だ、再度、脳裏に決定付ける言葉だった。

変な人。早く逃げなきゃ……!

硬直する私に司お兄ちゃんはまた言う。




「君は大林リナちゃんだよね」

「…………っ!」




何でリナの、私の名前を知ってるの?

私はこのお兄ちゃんなんか知らなかったのに。

後退りする私にお兄ちゃんは呆れた表情を見せた。

初めて見せた表情。

呆れた顔が私に対する表情、なの………。

急に胸の内に湧き上がったのは、怒りだった。

見知らぬ、お兄ちゃんは変な事を言う、早く帰りたいのにっ!

知らずに目を吊り上げるお兄ちゃんは私にとても冷ややかな眼差し。

急に怖くなり、弱気になった私にお兄ちゃんは残酷な真実を告げた。




「君はそうやって多くの人々を殺してきた罪は重いよ」

「………ち、違うっ!!」

「君は自分が交通事故で死んだ事に気付かないまま過ごしてきた」

「し…知らないっ!知らないもん!!」

「自分を轢き逃げした人間が憎く復讐の為にここを通る車を事故に遭わせながら探している」

「しら……知らないよおおおおおおっ!!」




脳裏に浮かんだのは赤い車に跳ねられて空中に浮いた私だった。

絶叫する私にお兄ちゃんは依然と冷め切った眼差し。

そんな…そんな目で見ないでよ。

私が、私が、私が、私が罪人みたいじゃない。




「君を轢き逃げした犯人は数日後に事故で死んで地獄に逝ったのにね」

「———えっ」

「まさか君は幼さの無知ゆえに妖怪と化しているとは皮肉だね」





妖怪?

お兄ちゃんの言われた事が理解出来ない。

私が…オバケになったとでも言うの。




「そうだよ、君は……妖怪になった」

「いやあああああああああああああっ!!」

「まあ、妖怪になる事は罪に問われないが、人として裁かれないよ、
 それに君は人を殺したから地獄は大人も子供も関係なく裁かれるよ」




不意に傘が重くなった気がする。

気の所為じゃなかった…。

私の傘がどんどんと大きく重くなっている。

そして私の体を押し潰すように、圧し掛かった。




「ぎゃあああああああああああああああ!!」

「君の罪は数百年後には、赦されてるかも、ね…」




少女は司の目の前から一瞬で巨大な傘とともに何処へ消え去った。

大林リナは、無知で幼い少女で自分が死んでる事には気付かずに、

ただ自分の跳ねた憎き仇が数日後には地獄に堕ちたとは知らず、

雨の日に赤い車の運転手たちを事故に遭わせ、殺してきた。

その罪が幾ら同情する内容でも、人を殺せば、大人子供関係なく…。

逝く先は地獄のみ。

現世に死んだ状況に捕らわれず、あの世に行けば転生出来たのに。

それもまた幼さゆえなのだ、とそして生命に執着して起こる醜さに、

呆れる青年は代々名門の陰陽師家一族の最後と末裔である、安藤司は、

少女の皮肉で数奇な運命にただ哀れむのみだった。





Re: 怪談(短編集) ( No.38 )
日時: 2011/04/28 16:20
名前: 凪 (ID: M8vlMd6.)

また来ましたっ!!

あ、あの青年が出ていますね。
その正体が代々続く陰陽師…ほう、かっこいい!!
今回の話も、楽しませてもらいました♪

次の更新も頑張ってください!応援しています。


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