ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 不在の国のアリス
- 日時: 2011/07/03 18:25
- 名前: ☆猫を愛で隊☆ (ID: 4/G.K5v4)
アリス…−アリス…−記憶をたどって…−
誰かが誰かを呼ぶ声がする…
誰を呼んでいるの?なんでそんな悲しい目で…−
…私を見るの?
ワタシ アリスジャ ナイ
シラナイヨ… アリスナンテ
シラナイ シラナイ…
- Re: 不在の国のアリス ( No.33 )
- 日時: 2011/06/26 11:35
- 名前: ☆猫を愛で隊☆ (ID: 4/G.K5v4)
♪梨花♪さん>ふいた^p^ww
- Re: 不在の国のアリス ( No.34 )
- 日時: 2011/06/26 12:08
- 名前: ☆猫を愛で隊☆ (ID: 4/G.K5v4)
25話『おつかい』
「で…とりあえず願いなんでもひとつって事でいいのね?
それでちゃんと仲直りしてくれるのね?」
「おぅっ」
「僕もそれでいいよぉ」
「じゃあ、さっさと願いを言ってちょうだいな!」
「俺はなぁー、自由!!」
「僕は、ペンキが欲しいなぁえっと…赤色で!」
「…えっと、まずファッデは自由って…どういう事かな」
「こんな薄暗い部屋で何年間居たと思ってるんだ!
俺は、外の世界を見てみたいんだ!だから自由くれよ」
「そっ、それは困る!ロォッデだけじゃ部屋を照らしきれん!!」
理由を聞いたダンボールが、慌てた声でさけんでる…
今の状態でも十分照らしきれてないけど…
「そんなの知らねぇよ!新しいロウソクでも雇ったらどうだ」
「そうか!それは、ナイスアイデアだ!!ファッデは、反抗的で
そろそろ買い替えたいと思っていた所だしな!」
「反抗的で悪かったな」
「よし!そうと決まれば丁度ここにお菓子屋もいる事だし
ロウソクを売ってくれ!」
「別にええけど…店は、向こうやから取りにいけないんだよねぇ」
「大丈夫だ!ここにアリスがおるではないか!」
「ん…そうやな、アリス取ってきてくれへん?ペンキも向こうに
あると思うわ」
「わかった、行って来るよ!」
「あ!アリス!まだどこに置いてるのか言ってなっー…」
後ろでキャボが何か言ってたけど
こっちも急いでたんで、無視してドアノブをひねった
お菓子屋に入るとやっぱりたくさんの箱が散乱している
「えっと…どれかな…ペンキと…ロウソク…」
とりあえず手前の箱に手を伸ばしてみた
黄色い箱で『予約済み ジョ ウ マ』と赤い文字で書かれている
『ジョ ウ マ』の所は、所々何かの汁みたいなのが
こぼれていて文字が読めない所がある
「予約済みって書いてあるけど、開けちゃってもいいよね…」
私は、黄色い箱を開けてみた
「……っ!!!!」
な…な…に…こ…れ…
箱の中身は、真っ赤…赤…赤…
それにこの匂い…鉄の錆びた匂い
頭クラクラする…まさかこれ何かの死体…っ
私は、黄色い箱を閉め端っこにやった
「死体って…まさかね…もし死体だとしても
うさぎか何かだよ…たぶん…」
次にピンク色でいろいろなお菓子が描かれているかわいい箱に
手を伸ばす
また死体みたいなのが入っていたらやだなぁ
恐る恐る箱の中身を覗くと甘い香りがただよってきた
「これは、チョコレートの匂い?」
箱には、やっぱり赤い文字で何か書かれていた
『予約済み オ ャ 』
おいおい、これも読めないところあるよ
キャボさん、何こぼしたんだ
しかもこれ予約済みって事は、誰かのでしょ
怒られないのかなぁ
っていうかこんなに箱あんのにどうやって見つけろって言うの
…とりあえずこの甘い香りの正体を見てみるか
- Re: 不在の国のアリス ( No.35 )
- 日時: 2011/06/26 15:11
- 名前: ♪梨花♪ ◆WnSmhYRV2I (ID: GLfOyQ7V)
- 参照: http://元asada1023だよ★←
過実だった
- Re: 不在の国のアリス ( No.36 )
- 日時: 2011/06/26 15:17
- 名前: ☆猫を愛で隊☆ (ID: 4/G.K5v4)
26話『透明なチョコレートと赤いペンキ』
ドキドキしながら箱を開けてみると
中は、なぜか空っぽだった
相変わらずチョコレートの甘い匂いは、箱からただよっているけど
とりあえずこの箱もはずれという事で端っこにやろうとしたら
箱から『グチャ』っと何か柔らかい物がつぶれる音がした
「な…何?」
音がした方を見たけど何もなかった
でもさっきよりチョコレートの匂いが濃くなっていた
私は、もう一回さっきの箱を確認しようと思い手を伸ばした瞬間
『グチャ』
「!?きゃぁっ!!何なの!?」
何かに触った感触…
慌てて手を見たけど何もなかった
手からチョコレートの匂いが漂っている…
「…どういう事…」
手を舐めてみるとチョコレートの味がした
チョコレートとまざってスポンジ…?
チョコレートケーキ?
さっきの所をもう一回触ってみると
『グチャ』と何かに触れる感触がした
「ここに…何かあるの?」
透明な何か?チョコレートケーキ…?
私は、その見えないチョコレートケーキらしきものを
とりあえずどかさなきゃと考え
手ですくってみることにした
「うぅ…感触は、あるけど見えないから何か
気持ち悪い…」
これ、すくったはいいけど
どこに捨てよう…
キョロキョロ部屋を見渡していると
小さいゴミ箱みたいなのを見つけた
「ここに捨てちゃってもいいよね…」
見えないチョコレートケーキは、『グチャ』っと音を立て
ゴミ箱に落ちていった
…手べちょべちょしてる…
どこかで洗いたい…
『ピチョン…』
そんな事を思っているとどこからか水音が聞こえてきた
「…水…?」
私は、音の方に向かうと
目の前には、大きなドアがあった
大きい…どのぐらいだろう…箱とかで隠されているから
大きさが確認できない…でもかなり大きいし
何か貴重な部屋みたいなドアだ
ドアの横には、『小さな命のために』と書いてある
開けてみると、そこにあったのは1りんの赤いバラ
……この薔薇…なんでこんなに大きいの…?
マンションの1階に相当する大きさ…
薔薇の下には、いくつものバケツが置いており
薔薇から滴る赤い雫がバケツに流れ込んでいる
「水音ッて…これか」
部屋を見渡してみると
薔薇とバケツしかないし、壁も床も鼠色のレンガで出来ている
『−スー…−…スー…』
…?寝息?どこから…
耳をすましていると薔薇が寝息を立てていた
「…」
薔薇が寝息ッて…いや、そりゃ花だって眠るときとか
あるって聞いたけど寝息って…
っていうかあの穴から落ちてから不思議な事ばかり…
部屋が喋るわ、ロウソクも喋るわで…頭がおかしくなりそう
……−モウジカンダヨ……チコクシテ…シマウ……
…アリス…−ボクラガ…−キエテ……モ……
とつぜん頭に流れ込んでくる声
誰?懐かしいようで思い出したくない声…
…トキ…−ガ…タテバ……モウ…−
………………………ダイジョウブダヨネ?
『グルルルルッ!!』
「……っ!!」
ぼーっとしていると猛獣の鳴き声みたいなのが聞こえてきて
ハッとして声の方を向くと
さっきまで寝ていた(?)
薔薇がこっちを向いて威嚇しているように見えた
『…グルルルル…』
「え…あ…っ」
どうしよう 頭が混乱して…
動けなっ…
私が、おろおろしていると
薔薇は勢いよくトゲを、投げてきた
- Re: 不在の国のアリス ( No.37 )
- 日時: 2011/06/26 15:21
- 名前: ☆猫を愛で隊☆ (ID: 4/G.K5v4)
♪梨花♪さん>過実^p^
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