ダーク・ファンタジー小説

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少女Sは人殺し 【私は貴方が怖い】
日時: 2013/05/10 21:34
名前: Aira+ (ID: H6B.1Ttr)

 序章


私は人を殺してしまいました。

え?一体誰を?そもそもお前は誰だって?

まぁまぁ、そんなに焦らずに。少しだけ聞いていってください

なぁに、たいしたお話ではありません。ただ最後に「人」に話を聞いて欲しいだけです。

とりあえず、自己紹介といきましょうか…

私の名前は阪元笹音。現在は大学生です。でも、事件が起こったのは高校時代。

平均的な女子で、容姿も普通で性格も頭のできも運動神経も全部平均的。ある意味私は手のかからない生徒でした。

高校生の時、特にこれといった事件もなにもなかったのですが、同じクラスの男の子が屋上から「飛び降り自殺」をしてしまったのです。
そこからでした。

今まで過ごしてきた、なんの変わりもなかった「空気」が

いっきに  変わってしまったのは。

Re: 少女Sは人殺し 【あの日の放課後何かが起きた】 ( No.9 )
日時: 2013/04/28 10:57
名前: Aira+ (ID: H6B.1Ttr)

牟川様へ
はい、書くのも何もかも初めてですよ。初心者の中の初心者です(笑)
魅了ですか…嬉しい言葉有難うございます。更新頑張りますので牟川さんも、頑張ってくださいね

Re: 少女Sは人殺し 【あの日の放課後何かが起きた】 ( No.10 )
日時: 2013/04/28 11:25
名前: Aira+ (ID: H6B.1Ttr)

「自殺するはずがない」というのは、ある理由があるのです。それは、直哉君、茜さん、神藤君でバンドをしているのです。勿論単なる暇つぶしや好奇心だけでなく「プロ」を本気で目指していたのです、から自殺なんてするはずない、と菊野は語ったのです。けど私はそうは思えませんでした。
むしろそれならば、自殺しようと気が「生まれる」のは仕方ないと思うほどです。なのに何故私は「同感」っと思ったのかって?
よく考えてみてください。
夢を叶える為に一所懸命な直哉君、そして茜さん神藤君。でも、もしいや、たとえばですよ?
たとえば、あの日の放課後、茜さんと神藤君がいたとします。石井先生が「アイツの心には闇がひそんでいるんだ…」といっていました。その
「アイツ」を直哉君に当てはめてみます。そこでまた疑問が浮かび上がります。
なぜあれほどまでに嫌っていた石井先生といたのか、そしてその言葉によると相談を持ちかけているように思えます。何故、わざわざ石井先生に相談したのでしょう。
私はその後すぐに帰ってしまったのでここから先の手がかりはなにもありません。
けど、あの後なんらかの出来事があり、茜さんと神藤君は首吊り自殺を図った… のではないかと私は一瞬、思ってしまったのです。
でもそれではおかしくないですか?何かに追い詰められたから自殺したのでは ? 貴方はそういう考えですか。でも当時の私はそうは思えませんでした。
当時の私が一番ピンっときたのは


何者かに殺された。 という答えでした...。

Re: 少女Sは人殺し 【あの日の放課後何かが起きた】 ( No.11 )
日時: 2013/04/28 19:58
名前: Aira+ (ID: H6B.1Ttr)

そしてついに石井先生や、ほかの先生などが集まってきました。
とても真っ青で、いつにましても曇ったメガネをした石井先生は生徒たちを掻き分けています。本当に必死でした。でもその曇ったメガネの奥底の感情が読めないことにゾクリとしました。
別に先生が「犯人」だとは思っていません。
でも、何故か今の先生が「恐い」と感じるんです
「なっ なんてこった…」
私も生徒たちを掻き分けて先生の声と同時にその場を見ました。凍りついたように体が動かなくなって鳥肌が立ちました。
死体が二つユラユラと揺れてお互い向かい合わせで首をつっていて、その近くに机、そしてスリッパがきれいに並んでいました。
それがとても不気味だったのを鮮明に覚えています。
石井先生は急いでその死体を下ろしました。ごろんっと転がった死体二つに生徒たちはまた悲鳴をあげます。
私は無表情を保ちましたが、心の中では絶叫しています。
血の気が通ってピクリとも動かない肉の塊を石井先生は抱き寄せ、涙を流していました。テレビでよくあるあのきれいな泣き方ではありません。
鼻水と涙、どちらかわからないくらい、汚い泣き方です。

「なんで  なんでこんなことしたんだよォ……!」

心のそこからの叫びでした。シンっと静まり返った教室は、その光景に涙を誘われ、泣いている生徒、教師が居ました。
でも私は余計に心が冷めてしまいました。
だって 二人の死に関して涙を流さないのに、此処で涙しているひとは「今」泣いたのでしょう?

それはこの場が一瞬にして変わったからなのでしょうか?

Re: 少女Sは人殺し 【あの日の放課後何かが起きた】 ( No.12 )
日時: 2013/04/29 09:22
名前: Aira+ (ID: H6B.1Ttr)

その後、皆強制的に帰らせられました。そのときにはもう警察が到着して学校の外には野次馬が沢山集まってきていました
中には「ラッキー」と思っている人もいるのでしょう。
皆人が死んだというのにケロっとしていてまるで殺人ドラマを見た後のように興奮したような状態に私は首元に冷たいものを感じました。
ガヤガヤとにぎわう靴箱。私と菊野もだいぶ皆が帰った後に靴をはきかえます。
その時ふと目に入ったものがありました。
空きのスペースに、白い手紙が入っていました。私はその手紙を手に取りました。
白いその手紙…誰がかいたのだろうと私は裏返してみました。
はしっこに小さく文字が書かれていました。

 — この手紙を見たものは『少女S』となる —

(少女S…? 何それ)

そう思っていると横で菊野が顔をのぞきこんできました。

「何それ?ラブレター?」

私はその発言につい苦笑いを浮かべてしまいました。なんともベタだなと思ったのです。

「ちがうと思うよ」

私は何気なしにその手紙をスクール鞄に入れて、菊野を押しながら学校をでました。

警察には何も聞かれませんでした。きっとでも一人一人話しを聞いていくのだろうなと私はふと思いました。そうすればあの日の放課後のことを話したほうがいいのでしょうか?
いや、確かではなにのです。言わないほうがいいのかもしれません。
でも、

あの日の放課後何かが起きたのは確かです。

Re: 少女Sは人殺し 【信じてた。その瞬間まで】 ( No.13 )
日時: 2013/05/01 15:10
名前: Aira+ (ID: H6B.1Ttr)


 ワタシハ、ヒトヲコロシタ。デモソレハアクマデも『セイギ』ダ。

 アイツハ、カレを、コロソウトシタ。

 アイツハ、ミンナヲコロソウトシタ。

 シカタナカッタンダ… ダカラコノテガミヲミタモノニスベテヲタクス。

 コワガラナイデ ... 

 ヨクキイテ

 アナタタチハコロサレル。ソノマエニアナタガアイツヲコロサナケレバナラナイ。

 ソレシカホウホウハモウナイ。コレハチュウコクダ。

 ワタシハマモレナカッタ。ダカラオネガイワタシノカワリニ…

 コレヲミタアナタハモウ…

 
 少女S ダ。

 ダレモイナクナルソノマエニ、

  スベテヲオワラセテ

 アナタノテデ。


読み終わったときには何故か冷や汗が噴出していて悪寒に襲われていました。


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