ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ●凛花と恐怖のゲーム。 ●完結!!!!
- 日時: 2015/12/31 20:32
- 名前: みーこ (ID: EWbtro/l)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2a/index.cgi?mode=view&no=3816
↑URLは、番外編です。
翠と、紅の過去のお話。最後は飛ばして、無理やり完結です。
★この小説をクリックしていただき、誠にありがとうございます。
★文才0の小説ですが、閲覧していただけると有難いです。
【あらすじ】
▲世界中を回る、支配人はついに日本へと降り立った。そして、標的となったのは凛花達の住む町、風ヶ丘。平凡な街だったが、次第に破壊されていく。しかし、その町の市民全員が参加するわけではない.『選ばれしもの』だけが、ゲームを行うことを許された。
■中藤凛花-ナカトウリンカ-「独りぼっちの人間なんていないよ?」(NO,148より)
平成15年3月15日生/12歳。/O型、魚座。
性格 :心配性だが、強気。口が悪く、思ったことははっきり言う。
身長 :152cm(ゲーム開始時)
体重 :36・4Kg(ゲーム開始時)
容姿:黒髪、セミロング
学年 :風ヶ丘小学校6年A組
種族:人間
■田村颯斗-タムラハヤト-「傷口なんか、もう痛くねぇ。」(NO.181より)
平成14年5月5日生/12歳。/A型。オウシ座。
住所:風ヶ丘3丁目4-15
性格:自由人。見た目とは裏腹に器用。
身長:158cm(ゲーム開始時)
体重:37.7kg(ゲーム開始時)
容姿:茶髪、短髪
学年:風ヶ丘小学校6年A組
関係:幼馴染
種族:狼/人間
『Escape until you die 』ーーーー死ぬまで逃げろ
prologueーープロローグーー
ついに、扉を開けてしまいましたね
もう、後戻りはできません
この、つまらない世界から出よう______
毎日、勉強や仕事に追われる世界からでようーーーーねぇ、疲れてるでしょ?
毎日、マニュアル通りに進んでいくような人生
そんな人生どう思う?
なら、いっその事この世界に来て、人生を終わらせよう。end!
どう?楽しそうでしょ?
自分で人生を切り開く
敷かれたレールの上は、もう歩かない
そして、
たくさんの仲間が待ってるから
気になるなら、この扉を開いて。knock! knock!ノックを忘れずに
きっと、『新しい世界』が待ってるから。new worldOpen
______________________________まだ、誰も見たことのない・・・
………………………………………………………………………………………………
【ruleーーールール】
●1ヶ月間ゲームをします。
●ゲームの内容は、皆さんは、鬼から逃げます。
●鬼に捕まると、檻の中に入れられ、仲間が助けに来るまで出れません。
●また、鬼に食われる可能性もあります。
(そのような事のないよう、こちら側も餌を与えるなどの対応をしておきます。)
★1ヶ月逃げ切れば、望みをなんでも叶えます。
………………………………………………………………………………………………
【guest】
●ちほりん様【森山ミミ】__(1番乗りキャラをありがとう!ずっと大好きだよ〜)
●雲雀 様【市村紅】______(紅、ありがとうござます。イメ画、待っております)
●雪花菜様【ユズリ】__(白血病は、私もあまり理解してないんだよね…)
●yukihiro様 【トウジ&セイ】______________(また、小説見に行きます)
●riyal様_____________ (文才ないよぉ〜見てくれてありがとう!)
●ENA様____________(名前見つけてクリック・・・嬉しいです!)
●リオキチ様___________________ (また、学校で話そー!!)
●文月様【音方文】____ (初めまして。閲覧ありがとうございました。)
●蘭子様 __________(お越しいただきありがとうございました!)
●詩歌様___(応援、ありがとうございます。凛花と生年月日一緒・・・驚き!)
●桜蝶様___(コメントありがとうございます!マジ感謝!×100000000)
●ばなな様__(素敵な文章を書かれる方です。コメントありがとうございました。)
●ペンちゃん様_______(コメントありがとうございます。アリスさんも、ありがとうございます。)
●じゅき様____(私なんかで、よかったのかな?『母さんが出て行った日。』の作者の方です。)
●アリス様[麻央]_____(コメントありがとうございます!また、見に行きます!)
●NIKO様_____(来てくれてありがとう☆いつもお世話になってます)
● 緋狼様_____(また、見に行かせていただきます。コメント、ありがとうございました。参照がヤバい事になっている小説の作者さんです。)
●裏の傍観者様___(自衛隊の、小説を書かれている方です。細かい、キャラ設定が凄過ぎて……憧れます。コメント、ありがとうございました)
●いろはうた様__(私の、尊敬している方です。コメント、頂いたときは、涙で海が、出来そうでした。一言で言うと、神!です。)
●ライド様【来夏&冬華】______(見てくれて、ありがとう)
●燐想様【蛇月】______(オリキャラありがとウ)
●王様 様_____(コメント有難うございました。貴方様の文才に憧れております。参照はこんな駄作を読んでくださった皆様のお陰です)
●とりけらとぷす様____(閲覧、有難うございました。嬉しかったです。これからも、宜しくお願い致します。)
●てるてる522様____(来てくれてありがとう☆てるてるずっと友達〜)
●千紫万紅様___(コメント&閲覧ありがとうございました。)
●RINBYO様__(コメント、ありがとうございます!RINBYO様の小説お気に入りです!)
●黒hana様___(コメントありがとうございました。長い長い、お話を読んでくださりありがとうございますm(_ _)m
●ますらお様___(感想、ありがとうがとうございます!m(_ _)m)
●天蜜様__(温かいお言葉有難うございました。励みになります)
●ことり様__(ことりさんの励ましのお蔭で、立ち直ることが出来ました。感謝しています)
《Contents》ー目次ー
●1章 【ゲームとの出会い】
>>0 >>1 >>4>>6 >>8>>9
●2章 【ゲームの恐ろしさ】
>>11 >>13 >>16>>18>>20
●3章【仲間】
>>21 >>24 >>26 >>27>>28>>32>>34
>>51>>52>>53>>56>>57>>60>>62
>>68>>84>>89
●4章 【大変な事に!!】
>>94>>95>>96>>97>>99>>101>>102>>103 >>104
>>105>>106
●5章【大変な事に2】
>>107>>108>>109>>111>>112>>113>>114>>115
>>117 >>118>>119>>121
●6章【変わるゲーム】
>>123>>124>>125>>126>>127>>128>>130>>131
>>132>>133>>136
●7章【死】
>>137>>139>>145>>148>>150>>151>>156>>181
>>184>>185>>186
●8章【生きる】※更新再開までお待ちください
>>187>>188
【地獄編】
>>189>>190>>191>>192>>193>>194
【新たな敵編】↓長編注意
>>195>>196>>197>>198>>199>>202【この章についてー読者の皆様へ】
>>203>>204>>205>>206>>207>>208この章では、ボスを倒す事を忘れていました
>>209>>210>>211>>212>>213>>214倒せないまま、次の敵と戦います
>>215>>216>>217>>218>>220>>221本当にすみません(多分ボロ負けしてました)
>>222>>223>>224>>226>>228
>>229>>231>>232>>233
>>234>>235>>237>>238
>>239>>240>>241>>242
【Ⅱ】
>>245>>246>>247>>248>>249>>251>>252
>>253>>254>>257>>258>>259>>260>>261
>>262>>263>>264>>267>>268>>271>>271
>>272>>273>>274>>275>>277>>278>>279
>>282>>283>>285>>286>>287>>288>>290
>>291>>294>>295>>296
【成長過程】
執筆開始 不明
◆1/23 参照1000突発!◇2/4参照2000突破!
◆2/18参照3000突破!◇3/7参照4000突破!
◆3/22参照5000突破!◇5/10参照6000突破!
◆8/9参照7000突破!◇11/17参照8000突破!
*初めてこの作品を閲覧される方へ*
1話から読まれる場合、↑の目次を使用して頂くといいかと……。
しおり代わりになると思います。
又は、↓の[1]のような所を!!!クリックして頂くと、1話から閲覧できますー
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ●『キャラ選挙』 ( No.296 )
- 日時: 2015/07/31 10:25
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
レンはすっかり、ミオウと翠を見失っていた。
どこにも彼らの姿はなく、広い宮殿は大迷路だ。
「どこ行ったんだろ……」
靴の底を床に当て、音を立てながら辺りをキョロキョロと見渡す。
しかし、隠れ流ことができそうな場所はどこにも見当たらず、彫刻や騎士の甲冑だけが所狭しと並んでいた。
どこへ向かっても、やはり同じで彫刻しか見当たらない。
彫刻は、美術のデッサンに使うような白い頭だけの物が多い。
カラフルな壺も置いてあるが、中には埃しかいなかった。
あの2人であれば、広い場所で戦闘を繰り広げるだろう。
だとすれば__________
レンは右横のガラスの扉を抉じ開け、外に飛び出していた。
身を隠す場所が多く、広い場所______
「彫刻の広場!」
王国の壁の中に入って最初に目に入る、彫刻の広間だ。
そこには元は美しい彫刻が並んでいたが、今は反乱軍により倒されてしまった。
今は彫刻が退かされ、広い広間になって怪我人を運んでいる場所のはず。
レンは空中で2人の姿を確認し、着地地点を微調整しつつ2人の横に着地した。
「翠!ミオウ!やめてくれよ!殺し合いなんて止めてくれよ」
しかし、レンの言葉など誰も耳を傾けない。
翠は刀をレオウに向けて駆け出していた。
「うわぁぁぁぁぁ!」
「迎え撃ってあげるよ!」
レオウは大きな血が滴り落ちる鎌を出し、翠を睨みつけていた。
「お願いだよ!2人とも!やめて!」
レンは、ずっと叫び続けていた。
翠はレオウに飛びかかり、レオウは攻撃を避けながら翠の横腹に刃を当てようとする。しかし、翠は体を垂直に浮かせ、逆立ち状態で空中に止まり、その後足を大きく振って地面へ着地。
レオウは鎌を手元に戻し、もう一度翠に向かって斬撃が飛ぶ型の攻撃を繰り出す。翠は全て刀で弾き、レオウが最後の刃を飛ばした瞬間、駆け出し、刀を翠は捨て、レオウの手首を蹴り上げ鎌から手を離した瞬間、腹部を蹴り上げ気絶させた。
(碧、ごめん………)
レオウはそのまま、庭に倒れ消えてしまった。
「これも、マリオネットだよな」
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ●『キャラ選挙』 ( No.297 )
- 日時: 2015/08/02 09:07
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
レンは放心状態のまま、ミオウが消えた庭を見つめていた。
跡形もなく、ミオウは消えている。
「な、んで……」
風が吹き、レンの体温をサッ、と奪っていく。
翠は大きく溜息をつき、ザクッザクッ、とレンの側へ歩み寄る。
「レン、あれはマリオネットだ。本体は別にあるから、レオウ………ミオウの体は無事だ」
「人殺し………」
レンは静かに呟くと、フラフラとした足取りでその場を立ち去った。
翠は大きく溜息をつき、背中を見送る。
フラフラと体が揺れているが、手はギチッ、と握り締められている。
(ミオウは、無事?確かに、死体がないわけだが____)
しかしながら、脳は働かず、何も答えが浮かばない。
食事を摂らなくては。
レンの体は不思議と、屋敷へ向かっていた。
翠はレンに背を向け、歩き出す。
なんなんだ、あいつは。
『ニセモノ』を守る護衛隊かよ!
『ホンモノ』を探す方が優先だろうに。
ほんっと、馬鹿な奴だぜ、レンは。
レンは屋敷へ入り、厨房へ走る。
銀色の重い、大きな扉を開け冷蔵庫の中の食材に手を付ける。
食材といっても、残り物で作られたマカナイのそのまた、残り物のようなもので明日には廃棄される予定だ。
特に、怒られることはない為度々ここを訪れている。
逆に、感謝されるだろう。
この残飯を処理するだけにも金貨数億枚はするからだ。
それは、この食材を用意する値段よりも遥かに高い。
そうなると、レンの胃袋によって0金貨で処理される方が良い選択なのだ。
廃棄されるといっても、別に腐っているわけではない。
王族の食事に使った食材の余りで作ったものなわけで、余りにも食材の輸入量と消費量に差があり、その差となった食材がレンの胃袋に収まる話なわけだ。
お陰でレンのおやつはここで作られ、どちらにも利益がある。
「うっメー!」
さすが王族、使用する食材が違う!
薬品や魔術を使わない自然野菜や、魔術で成長を促進していない家畜たち。
どれも美味しい!
その他、市民はというと上記の事を使って作られているわけで、美味しいのだがやはり格が違うというか……なんというか。
レンはムシャムシャと残飯を処理していった。(残飯処理班)
レンの腹が膨れる頃には、すっかり厨房は綺麗になっていた。
「腹ごしらえ終了!さぁ、加勢にいくか」
レンは弓を背負い、大きく伸びをして膨れた腹を叩き、眠気に耐えながら厨房を出ていった。
丁度、厨房の横で反乱軍と王国軍が戦闘を繰り広げていた。
レンは反乱軍に向け、矢を放つ。
レンはあえて急所を狙わない。
そのまま吹き抜けから階下へ飛び降りていった。
(後始末は、自分の力でやってくれ!)
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ●『キャラ選挙』 ( No.298 )
- 日時: 2015/08/10 10:17
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
レンは加勢へと向かっていた。
フラフラ、と激しい戦闘が繰り返される中庭へ。
荒らされた城はもう、昔の様な美しい姿は失っていた。
レンが中庭に到着した頃には戦闘は終了してしまっていた。
あたりは血の海となり、ゴロゴロと体のパーツが散乱している。
「酷い……」
生存者は居ないだろう。
その時、レンの背後で何かが蠢き、荒い呼吸で近付く影があった。
ザクッ、ザクッ…………ドサッ
砂の多い地面は血で濡れ、砂が音を立てる。
その、蠢く影はレンの背後で息を殺し、ソードを抜く。
「王国軍は……っさと、………んじまえばいい」
その反乱軍と思われる男は口から紅い血を吐き出しながら、前へ進む。
ザクッ、ザクッ………
しかし、レンはあたりの光景に目を奪われ、背後から近づく男に気がつかなかった。
男と、レンの距離、残り5メートル。
翠は『ホンモノ』を探すため、城内を歩き回っていた。
ふと、レンのいた中庭に目をやると、レンの背後で誰かが武器を構えているのが見える。
慌てて窓を開けようとするも、開くタイプの窓ではない為、外に出る事ができない。
仕方なく、翠は渡り廊下まで駆け出した。
そこならば、橋状になっているため窓や壁はない。
そこからであれば、丁度男の体が斜めから見る事ができる。
ダダダダダ………
レンは気配を感じ、レンは背後へ手を伸ばす。
そこには人の腕の様なものがあり、掴んだまま体を回転させる。
レンの目の前で、傷だらけの男がソードを振り上げていた。
「そんなボロボロのソードで俺を倒せると思うなよ」
レンは弓を取り、男の睨みつける。
グッと矢を引き男へ向ける。
男のソードは血で錆ができ、切れ味は悪そうだ。
男は力任せにソードを右から左へ、大きく振る。
しかし、あまりにもソードが重くスピードが出ていない。
隙だらけの腹にレンは蹴りを入れ、男を倒す。
「うわぁ!ごめんなさい!」
矢をソードに向けて力一杯引く。
すると、青いドラゴンが矢から飛び出していった。
炎を吐きながら男へ飛んでいく。
バキッ、バキィ
鉄製のソードにヒビを入れ、ソードはそのまま崩れ落ちてしまった。
男は揺らぐ視界の端で、ソードが崩れ落ちるのを見ていた。
(俺の………ードがぁ)
「僕のドラゴンちゃんは天才だー!」
「何を言っている、俺のソードは世界一かてぇんだよ」
レンはふぅー、と溜息をつき男の隣にしゃがむ。
そして、笑みを浮かべ、男を見つめる。
「どう見ても僕の勝ちだよね」
「・・・」
また、レンは笑い、歩き出した。
倒れた戦士達に背を向けて。
その時、背後から声が聞こえる。
「トドメは…………刺さないのか?」
「僕は刺さ無いよ」
レンは大きく欠伸をして歩き出す。
「僕にはそんな権利ないもん。護衛隊は姫を守る事だけが仕事だから」
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ●『キャラ選挙』 ( No.299 )
- 日時: 2015/08/04 14:07
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
その頃、凛花は。
翠の叫び声が聞こえ、向かったものの道に迷ってしまい、着いた頃には部屋には誰も居なくなってしまっていた。
「あっれ?おかしいな……。翠、居たよね」
手に拳銃を握りながら廊下を歩いていく。
銃口を床に向け、辺りを見渡す。
しかし、人影は見えない。
ガサッ
背後で何かが擦れるような音がして、ヒッ、と飛び上がり体を反対側へ向ける。
しかし、誰も居ない。
気のせいだったのだろうか……。
金色に輝く弾丸を上着のフードから出し、拳銃へ込めると、安全装置を外して立ち止まる。
ガサガサッ………
「誰!」
ガサガサ……
まるで大量のネズミが集団で移動しているかの様な音。
音は次第にこちらへ近づいて来る。
音はリズムの様に、急に止んだり、鳴り出したり……
「何なの……」
上着のフードに手を入れ、弾丸の数を確認する。
10、だ。
10発しか撃てないという事、しかし音からして10体以上敵はいる。
どこかに武器庫はないのだろうか。
戦争中の国だ。
ない事はないだろう……。しかし、既に持ち出されている可能性もある。
宮殿の中は物を盗られ、空になっていたのだから。
凛花は走り出す。
隠し倉庫的な物がどこかにあるかもしれない。
宮殿の奥にしまって置くか、取り出しやすい様に外に近い方へ置くか。
近い方に置いているとすれば、見つかっていないだろうか。
タタタタ……
スニーカーの底が音を立て、壁にぶつかり跳ね返る。
(奥だとすれば……、どこだろう。宮殿の奥だったのは寝室だ。寝室のベットの下に欧米であれば隠しているとかいないとか、聞いたことがあるような無いような)
凛花はスピードを上げ、廊下を走っていく。
しかし、目の前にあるはずの無い壁が立ちはだかる。
(反乱軍!)
市民達だ。
しかし、傷だらけの見た目からして瀕死状態。
首からの出血が酷く、放っておけば死に至る。
腕は千切れかけ、赤い肉がチラチラと覗いている。
(こんな時に、弾丸は使えねぇよ)
凛花は階段を蹴り、ダンッという心地よい音ともに飛び上がり、市民に向かって蹴りを入れる。ドタドタ、という音ともにまるでマネキンの様にピクリとも動かず倒れていく。
「シャーー!」
ガッツポーズをして走り続ける。
しかし、違和感を感じて振り返れば奴らは立ち上がっていた。
(復活がはえーよ)
凛花は舌打ちをしつつ、奴らから距離を取る。
数メートル開いた時、反乱軍は立ち上がった。
(お前ら、もっと寝とけ!)
凛花は弾丸を込め、また発砲した。
- Re: ●凛花と恐怖のゲーム。〜人生ノ崩壊!〜 ● ( No.300 )
- 日時: 2015/08/06 15:24
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
そして、颯斗。
気がつけば______迷子になっていた。
広い宮殿内の今、何処にいるのかさっぱり分からない。
どこも同じような家具が並び、まるで大迷路。
振り返れば、先程倒した兵士がもう、起き上がっている。
「うわぁ!襲って来るんじゃなくて、道案内してくれる兵士なら良かったのにぃ!」
と、叫びながら右手を出し、獣化させて兵士に立ち向かう。
兵士はヨロヨロ、と体を揺らしながらこちらへ歩いてくる。
身体中から血が流れ、顔色はとてつもなく悪い。
「気持ち悪りぃ」
まず、一体がこちらへ飛んでくる。
瞬間移動したかのように1秒も経たずに目の前へ現れ、殴ろうとする。
今来た一体以外、剣や32口径のピストルを手にしている。
颯斗は後ろへ飛び退き、ゾンビが瞬間移動する時を空中で飛び上がったまま待つ。
そして、その時はすぐにやってくる。
ゾンビは颯斗との距離を縮めようと、瞬間移動を使った。
瞬間移動した先は颯斗のすぐ目の前。
しかし、颯斗は笑う。
黄色い壁に手を当てた後右足を大きく横に回し、ゾンビを窓の外へ蹴り飛ばす。
バリィーン、と大きく音を立てガラスが粉砕し、ゾンビの姿は消えていった。
残り、2体。
翠はその頃庭を歩いて大きな白い渡り廊下の下を通り、右手の窓から中へ入る。
そして城内を歩き、敵を探す。
なぜか、翠が通る時だけ兵士は現れない。
シーン、と静まった廊下に砂埃が舞うだけ。
「誰もいない……」
刀を抜いて歩いていくが、使う場面は一切ない。
何なんだ、俺は敵運がここまで無かったのか。
その時、パラパラ、と天井から砂埃が落ちてきているのが見えた。
次第に砂埃の量は多くなり、天井にヒビが入り始める。
「落ちる!」
翠は刀を横に振り、天井の部分に空気を集めたネットを作り出す。
すると、天井はあっという間に崩れ落ち、黄色い天井は跡形もなく消え去った。
丸く空いた天井から覗く上の階。
翠はネットを消して、刀を仕舞い、瓦礫の山を登って穴から顔を出す。
シュンッ………
いきなり頭の上を斬撃が飛んで行った。
水色の光は消え、砂埃が舞い上がる。
「誰だよ、そこに居るのは」
白い煙が立ち込める部屋に誰かが立っていた。
まだ、子供のようだ。
色は確認できないが帽子を被っており、濃い紫色のマフラーを首に巻いている。
足元は裸足で足枷が付けられていた。
鎖は切れており、歩くことは出来るよう。
砂埃が消えていくと、姿は見え出した。
整った顔立ちの短い短髪の緑色の髪をしている。
頭にはやはり、白い帽子を乗せて。
帽子には猫耳が付いている。
紫のマフラーは風になびき、数メートルもある長いもののよう。
「そこで何をしている」
少年は翠を見て険しい表情で話す。
翠も眉間に皺を寄せ、天井の下で刀を抜く。
少年には頭だけが見えているはずだ。
「お前らが天井を落としたから、頭出して何があったのか確認しただけだ」
そうか、と少年はつぶやきイキナリパシンッと両手を合わせ、何かを呟き始めた。
「お前は王国軍か?反乱軍か?」
少年はそう翠に問い掛けた。
翠はどちらでも無い、と答え上の階へ体の方も上げる。
「私は反乱軍だ。どちらでもないならば、危害を加えることはない」
少年は両手を話し、体の横でブラブラと揺らす。
見た目は10……5.6歳辺りだろうか。
「そうか、良かった。俺は翠」
「名前を名乗る必要があるのか?まぁ、良いだろう。茜だ」
アカネ、か、女みたいだけど見た目は____どちらにも見える。
女でも、男でもどちらでも通用する美形だ。
猫耳の茜はどういう戦闘方法をするのだろう。
まぁ、反乱軍で良かった……。
王国軍であればすぐに襲って来るからな。
「そうそう、俺は刀で戦う」
茜は興味深そうに大きく頷く。
そして茜も、
「私の戦闘方法は、こうやって両手を合わせて______」
茜が両手を合わせて何かを唱え始めると、硬い床から紫色の炎が放出され、その炎に茜が手をつけると茜の腕が紫色に変色する。
すると、ブワッと音がなり、茜の腕はマグマのようにブクブク、と音を立て、泡を出す。
「こうやって、腕に毒を纏わせこれで相手を殴る」
「すげぇな」
ハー、と大きく口を開いて茜の腕を見る。
ドロドロ、としている毒は紫色の炎によく見れば包まれていた。
そのため、腕からは毒ガスが出ている。
「これ以上このままであれば、翠に被害が及ぶ_____」
ブンッと茜が腕を振ると、毒は消えて無くなり華奢な腕が袖口から伸びていた。
そして先程毒を纏った腕とは反対の腕を翠に差し出した。
翠もその腕を掴み、握手する。
「私は君に協力する」
「おう!俺もお前に協力する」
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