ダーク・ファンタジー小説
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- Change the World 【カキコ版・旧】
- 日時: 2019/03/27 13:31
- 名前: 和花。 (ID: qU5F42BG)
削除の理由は【大切なお知らせ】を参照。
(大会入賞は削除対象外のようです。こちらはカキコ版として残しておきます)
2017年の小説大会で銅賞を受賞しました。
・見直しをサボっているため、最初と今で地名や内容が異なる場合があります。
発見次第、直していく予定です。*ただいま修整中
・小説家になろう でも連載開始しました。
これは、人と幻獣の絆の物語。
悪逆非道な帝国により離ればなれになってしまった少年少女たち。
だが、長い時がたち再会する。
──そんな時だった。
あの帝国が再び動き出したのだった。
少年少女たちはそれぞれの思いを持ち旅立つ。
帝国を止める事を
これ以上悲しむ人を増やさない事を目的にしながら……
そして知ることとなる。宿敵の目的、幻獣の覚悟を。
以上、あらすじです。
ーお知らせーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リク依頼・相談掲示板にて『CTWいろいろ募集』を開始しました
連載が少し遅れ気味です。
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メインキャラクター
レオン・ハイレゾ
主人公。17歳。武器は剣。魔法の属性は無。乗り物に酔いやすい。
小動物に好かれやすい。髪色は黒い。姿は簡単にいうと、少女漫画で出てくるクールなイケメン。白いTシャツに黒いライダースジャケットを羽織り、チャックは前回。暗めの色のジーンズをはいている。料理好き。
ミント・グリーンティー
みんなのお姉さん的存在。17歳。武器は鞭。魔法の属性は風。
髪色は薄緑。ポニーテールでまとめている。デニムシャツワンピースの中に黒色のロゴが入った白いTシャツを着て、ミニスカぐらいの丈のデニムをはいている。
オリガ・ハイウィンド
頭にうさ耳に縛りをしたバンダナをつけている。16歳。武器は槍。
魔法の属性は氷。レオンに片想い。髪色は空色(水色)で肩までのショートカット。カーキ色のミリタリーシャツの下に白いレースのシャツ。それにショートデニムをはいている。(踝辺りまでのスパッツも)フーの世話役(一応このメンバーの中では飼い主となっている)
フレイ・ウォーリア
緑の国の現国王。フレイヤとは双子の兄。17歳。武器は己の拳。魔法の属性は火。
やる時はやる男。ボケる時はボケる。金髪で前髪を上にあげているためソフトリーゼント風。動きやすさを求めた服装で、ゆとりのある白いハーフパンツ(膝丈)に白いタンクトップ。その上に目に優しいくらいの紅色の半袖のジャケット(ロゴ付き)を着ている。
フレイヤ・ウォーリア
なぜか森の中で暮らしていた。フレイの双子の妹。17歳。武器は銃。魔法の属性は土。
兄に突っ込みを入れたり(蹴る、殴るなど)など止め役。金髪で長い髪を肩辺りでツインテールにしている。(おさげに入るのかな?)白いワンピースに腰辺りにベルトをしている。ベルトについているのは武器の銃。黒いスパッツをはいている。
シド・メロ
元帝国ラーミナ特殊部隊の一員。追放されて雪の国へ。19歳。一応医者。武器は双剣。魔法の属性は雷。
髪色は銀髪でストレート。服装は脛まである白衣着て、中には薄緑のシャツにネクタイをしている。ズボンは茶色。白衣を脱げば学生のような格好。飛空艇の基礎プログラムや部品にとても詳しい。
ジュリィ・ティーク
さすらいのギャンブラー(一応踊り子)。妹がいる。19歳。魔法の属性は水。
武器はタロットカード。髪色は茶色で長く、毛先は鋭い。服装は白い肩出しガウチョ風のシャツに赤茶色っぽい膝下まであるスカートのような物をはいている。(長い布を履く物にした感じのやつ)くるりと回るとスカートのような物が綺麗に舞い広がる。
こんな感じで頑張ります!
初投稿のため、少し物足りないと思います。
目次
一気に読みたい方>>1-
第1章 良くも悪くも再会 >>2-15 (途中コメントもあり)←ありがとうです!
1話>>2 2話>>3 3話>>6 3.5話>>7 4話>>8 4.5話>>9 5話>>15
第2章 皇帝の野望を知れ>>16-25
6話>>16 7話>>17 7.5話>>19 8話>>20 9話>>21 9.5話>>22 10話>>23 >>25
第3章 真実>>26-38
11話>>26 12話>>27 13話>>28 14話>>29 15話>>31 16話>>32 17話>>33 18話>>36
19話>>37 20話>>38
第4章 それぞれの思い>>39-94
20.5話>>39 21話>>41 22話>>42 23話>>43 24話>>44-45 25話>>46 26話>>47 27話>>48
28話>>49 >>51 29話>>55 29.5話>>56 30話>>58 31話>>65 32話>>66-69 (とても長いです…)
33話>>71 >>74 34話>>75-76 35話>>77 36話>>78 37話>>79 38話>>82 39話>>83
40話>>84 41話>>85 42話>>86-87 43話>>88-89 44話>>92 45話>>93 46話>>94
第5章 恩返し(仮題名)
47話>>95
第4章から、章の区切り方を変えました。(今までは『再会編』など1つの編で1章。今は3つぐらいの編が合わさって1章。)
もしかしたら、フィルタリング機能でこの小説が書けなくなるかもしれません。
ですが、かけるだで書きます。
コメントはバシバシしていいですよ! (してくれた方が嬉しいです…)
返信を必ずしますのでお気軽にどうぞ
☆この小説の歴史☆
2017.8.26 開始
8.28 番外編を別スレで開始(URLで行けます)
8.28 閲覧数100突破。
8.29 第2章開幕。
8.31 キャラ情報更新
9.11 閲覧数150突破。
9.24 第3章開幕。
9.25 閲覧数200突破。
10.16 閲覧数250突破。
11.1 リク依頼・相談掲示板にて『CTWいろいろ募集』を開始。
11.2 閲覧数が気がついたら300突破
11.3 もう閲覧数350突破。更新できなくていつもすみません…
11.7 閲覧数400突破。
11. 16閲覧数450突破。
12.7閲覧数550突破。
12.18閲覧数600突破。今更だけど第4章開幕(書き忘れてた)
12.27閲覧数650突破。
12.30閲覧数700突破。
12.31キャラクター投票開始
1. 1閲覧数750突破! 今年もよろしくお願いします
1.13閲覧数800突破!
1.22閲覧数900突破
2. 5閲覧数1000突破!!
2. 6 2017年冬の小説大会にて銅賞を受賞
5.22第5章開幕
6. 5閲覧数2000突破!物語も折り返し地点へ
8.3小説家になろうで連載開始
- Re: Change the world ( No.104 )
- 日時: 2018/06/27 22:38
- 名前: 和花。 ◆5RRtZawAKg (ID: qU5F42BG)
53話 幽霊屋敷へ
「リベロ殿が言っていた『各地を旅する6人』とはこの者達であっておる」
「ソグア村長、そう言える根拠はなんでしょうか?」
左腕を負傷している男性が村長へ問う。
それは俺達も疑問に感じている事だ。なぜ初対面のはずなのに確信できるのだろうか。
「緑国襲撃事件の翌日の新聞を読んだかね?」
「あの日の新聞…… あっ!」
「『竜王バハムート 正気に』と中に見出しがあっただろう。そのページの中にこの者達が写っておる写真がある。それが根拠。あと1つ。1番はじにいる彼は、緑国王にして反乱軍の長だ」
「名を聞いた事があると思ったら…… そういうことでしたか」
フレイが緑の国の王、反乱軍の長という肩書きだけで信頼を得られるなんて思いもよらなかった。
「おじいちゃん、戻して」
「おっと、また話が逸れてしまうところだった。今度こそ本題へ移るぞ。話を聞いてて大体わかっておるかと思うが改めて話させてもらおう。頼む」
「わかりましたわ」
村長が頼んだ相手は、ゲハ爺の隣に座るお団子ヘアのお婆さんだった。
首に掛けていた老眼鏡をかけ、机に置いていた紙を持ち上げて読む。
「『ルガイアの農作物被害並びに村の経済』について話していましたわ。数ヶ月前、村の近くに巣を持っていたルガイアが何の前触れもなく竜牙村の畑を襲撃。その被害は出荷する野菜にも影響。対策をするも効果なし。ということから今後どうするかで話し合った第5回竜牙村当主会で『退治を依頼』と言う案が出ましたわ。だからあなた達を読んだのですわ」
息継ぎの無い早口。聞き取るのが地味に難しい。
「なるほど、僕達は『ルガイアの退治』をすればいいのですね。もちろん引き受けます」
「おぉ、ありがたい。頼んだぞ」
「行ってらっしゃ〜い」
『引き受ける』と言ったところからの会話は早かった。
アミュさんもソグア村長も心配などせず俺達に託してくれた。
きっと、あの新聞に載っている俺達の功績を知っているから信じてもらえるのだろう。
「では、行ってきます」
シドの返答をきに家を出る。
相変わらずの畑が広がる風景。茶色と緑が混ざる景色に飽きを感じない。田舎とは、そういうものだと実感する。
早速ルガイアの元へ、と行きたいところだが情報が1つも無い。さぁどうする。
「情報、何もねぇな」
「そうだな。右も左も分からないのと一緒だな。」
どの方角、どのようにしてなどという情報は雇い主の口から一切出てこなかった。
やはりここは、地味な聞き込み調査をするしか無いのか。
──と思ったところだった。
「情報を手に入れるための情報を手に入れたよ〜」
「情報を手に入れるための情報? 何じゃそりゃ?」
「『幽霊屋敷』の住人なら知ってるってあの子が言ってたよ。この道まっすぐだって」
フレイヤが指さした方向には森へと続くデシンル行道があった。
さらに森の向こう側に茶色い大きな屋根がわずかに見える。あれが幽霊屋敷だろう。
「とりあえず、行ってみよっか」
「そうするか」
幽霊屋敷。名の通り幽霊は出てくるのだろうか。
出てきたとすればジュリィが大変な事になる。なぜなら昔から『とてつもなく』がつくほどの幽霊が苦手なのだから。ハイランドのお化け屋敷で絶叫したらしいのだから、本物が現れたら気絶でもしてしまうのでは無いだろうか。その場合はシドに押し付けよう。きっと幽霊など平気なはずだから。
俺達は幽霊屋敷へと向かって行った。
道の途中で起きる出来事が、どれほど大変なものかを知らずに。
- Re: Change the world ( No.105 )
- 日時: 2018/07/02 19:20
- 名前: 和花。 ◆5RRtZawAKg (ID: qU5F42BG)
お知らせ
再びテスト期間になりましたので更新遅れます。
- Re: Change the world ( No.106 )
- 日時: 2018/07/13 20:41
- 名前: 和花。 ◆5RRtZawAKg (ID: qU5F42BG)
54話 遭遇
デシンル行道は昼なのにとても静かだった。
虫やモンスターの鳴き声は無く、風による木々のざわめきが少ない。
「嵐の前の静けさって感じだね〜 まるで森が私達を拒んでいるように感じる」
「そんなのんきに言ってられっかっての。ただ、こんな静かだとつまんないよな」
「誰か隠れてたりして……」
「そ、そんなこと言うな」
ジュリィの様子がやはり変だった。
歩いてはあたりを見回し、再び歩いく。その様子は盗人が逃げるようににている。
──幽霊の事を気にしているのだろう。
「どうした? ジュリィ」
「怖いんだ、ほら、あーいうの脅かすのとか得意にしてそうじゃん」
「幽霊なんていませんよ。だいたいポルターガイストなどの現象はモンスターのせいですから」
シドの言っていることは世の中の常識とも言えることだった。
誰もいないのに扉が開く、声が聞こえるなどの事は調査すると、どれも邪霊系のモンスターの悪戯であったと結果が公表されている。だから幽霊はいないとほとんどの人が思っている。
しかし公表されているのはモンスターが原因の物だけ。残りの2割ぐらいは公表されていない。
公表されていない理由は単純。モンスターの仕業だと言い切れるものでは無いという事。その事についてポルターガイストなどの調査をする幽霊等事案調査部、通称幽調(ゆうちょう)は幽霊の仕業だと言いたいらしいが部長のブチョーが『幽霊などいない』の一点張りのため公表できずにいると、雑誌のインタビューで明かしていた。しかしその雑誌が世界中で読まれているため、幽霊の仕業だと認識する人が出てジュリィのように怯えてしまう人が大勢いる。
「いや、あの幽調が社内のマル秘インタビューで明かしたんだ。信じられるだろ……?」
「幽霊など空想中の生物。魔法や生物学理論で証明できないものはこの世に存在しないはずです。ですから幽霊はいません!」
「なぜかシドが言うと説得力あるんだけど……」
ジュリィは下を向いて少々考える。そして何かを決意したのか顔を上げて話す。
「よし、決めた! 幽霊なんていない!信じてやるもんか」
「おぉ、ジュリィが〜」
「最後の一言、なんかひどく無いか?」
スッキリとした笑顔で鼻歌まじりで先に進むジュリィ。あそこまで機嫌のいいところはあまり見た事が無い。
「さて、幽霊屋敷に行こうか」
「キャウ!」
シドが再び出発の声をあげた時、オリガの肩にベッタリとくっついていたフーが華麗にジャンプをして地上へ降り、鳴いた。
「どーしたの、フー?」
「ワゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」
フーが喉を鳴らす。それは何かに警戒している時、あるいは威嚇をしている時によくする行動だ。
ただ、威嚇をする相手などいない。考えられるのは何かを警戒しているという事。
ガサガサと大きな物が森を走る音が聞こえた。
「ジュリィ、避けろ!」
「──っ」
フレイが叫んだ時、鳥の翼のような物がジュリィ目掛けて攻撃する。が、ジュリィの方が早くに気づき咄嗟に避ける。
「なにっ!?」
「あ、なんとなくわかったかも!」
「え、なにが!?」
1人のんきにフレイヤが手を叩く。
「この森が静かだった理由は、きっとこの子。だって……」
フレイヤが指さした先に、大きな鳥のようなモンスターが姿を現した。
そのモンスターは、翼を大きく広げ、奇声を上げ俺達を威嚇している。フーはそれに驚いたのか、「くぅ〜ん」と鼻を鳴らして元の場所へと戻った。
「負けちゃったの?」
「ワゥ」
どうやら体の大きさで負けてしまったらしい。
「ガルダヌスってこんなに大きかったか?」
「それは食べれるやつの方だ。こいつは品種が違う。いわゆる亜種ってやつの野生だ」
「さすが一応料理人──っ」
ガルダヌスと聞いて誰もが思い浮かぶのは、よく食用として出回っているガルダヌスだろう。
普通の鳥サイズで、焼き鳥にしても美味しい。だが、今目の前にいるのはよく知られていないガルダヌス亜種というモンスターだ。図鑑ではこちらがガルダヌスと言われ、小さい方が亜種とされているが実際は逆。しかし間違っている方で世の中に通っているため今さら直せない。
「縄張りに侵入してしまったという事ですね」
「もしかしてだけど、今回の依頼とそれ、関係ありそう」
「なんで〜?」
「さっきからここら辺観察していたんだけど、あれ」
行道と森を分けるために左右に植えられた低木。そこにはみんな大好き山ベリーがなっていた。
今の所見てきた感じだと、竜牙村の周りでルガイアが食べる物は目の前にある山ベリーぐらいしかない。
でも、低木の山ベリーが食べられた形跡が無い。たくさん実がなっている。それはルガイアがここへ来ないで別のものを食べているということになる。ガルダヌスの習性を考えると『来ないで』というよりは『来れない』と言う方が正しいかもしれない。
「確か、ガルダヌスって自分の『縄張りに入った者は誰であっても容赦しない』って言うよな」
「そう。山ベリーの形跡とかから推測できるのは『ガルダヌスが何らかの理由で縄張りを広げ、その縄張り内にルガイアの唯一の食料があったけど入れなくて竜牙村に来て食い荒らしてる』ってこと。きゃっ!」
肌をも切りそうなぐらいの強風が吹いた。ガルダヌスが攻撃してきたのだ。
──きっと、待ちきれなかったのだろう。
「あっちは力ずくでアタシらを追い出したいみてぇだな」
ジュリィがタロットカードを左手で構える。その手から見える絵柄は月と塔と力。
3枚のうち1枚を右手で勢いよく取り、ガルダヌスへと絵を見せる。
「月のカードっ! 不安をあげる」
ガルダヌスは俺達とは違う方向に攻撃する。何か別のもの目掛けて翼で攻撃しているように思える。
「敵に当たってるのに実感がな〜い。ほら、不安になる。アタシからのプレゼントは、幻想だよ」
ジュリィが薄い笑みを浮かべてガルダヌスに話しかける。その様子は、
「フレイヤと生き物に対する対応が似ているな」
「ん?何にか言った〜?」
「なんでもない!」
いつものんきに悠々としてなにも聞いていなさそうなフレイヤだが、自分の話題となると、急に反応する。特に悪そうな話題では。人はこれを地獄耳というのではないだろうか。
「攻撃するなら、今のうちだ」
「了解! えい!」
オリガが瞬時に魔法を詠唱し、ガルダヌスの足場あたりを凍らせる。未だに幻想を見ているガルダヌス。幻の敵目掛けて攻撃した時、足を滑らせて胴体を地面に打つ。体が巨体のため、かなりのダメージだろう。
「ちっ、効果が切れちまった」
「大丈夫、混乱しているから」
混乱している隙を突いて、一斉に攻撃する。
「レオン、今だッ!」
「ああ、剣舞技 氷鬼!」
剣に氷を宿らせ一気にガルダヌスを斬り裂く。その様子が鬼のように見えるから氷鬼と名付けられたのだろう。
「これで終わりだ」
最後の一撃に魔力をありったけ込める。剣に宿った氷が大きくなり、大剣を振り回すように斬りかかる。
手応えはあった。
「グォォォォ」
「やったか!?」
「きっと、な。手応えはあったぞ」
ありったけの魔力を使ったせいか、フラついて地面にしゃがんでしまった。
「大丈夫?」
一番に寄ってきたのはオリガだった。魔力回復薬をくれた。
「無茶しすぎだよ……」
「いけるって思ったからな」
回復薬の中の液体を一気に飲み干す。味は薬にしては珍しいソーダ。
体に力が戻ってくる。『良薬は口に苦し』ということ言葉が似合わないように思える。
「ホント?」
「まぁな」
「ふーん」
オリガは気づいているのだろうか。俺がありったけの魔力を使った理由に。
いけると思ったとは言っているが、本心は、カッコつけたかっただけ。
ベストタイミングでトドメを任されると、やはりカッコつけたい。それに、好きな人の前だから。
俺は、そういう年頃なのだ。自分で言うのは恥ずかしいが。
「何か聞こえた?」
フレイヤがあたりを見渡す。ガルダヌスは傷を負い倒れて動いていない。周りも何もない。
「何もないよ、さぁ、行こうか」
「フレイヤってば耳腐って、ぐほぉ」
フレイヤのストレートパンチがフレイの腹に直撃する。
懐かしい光景を久しぶりに見た。
「なんて言った?」
「なんでもありません……」
妹に負けるフレイ。そこで手を出さないのは彼なりの優しさなのだろうか。それとも勝てない事を知っているためだろうか。真相はわからない。
「今度こそ行くよ…」
倒れたガルダヌスを避け道を進む。放っておいても光となって消えるか、この地を離れるだろう。
だいたい依頼の元凶は倒したため一件落着と思われるが、実際はどうなのかわからないため幽霊屋敷へ向かう。
──その時だった。
倒れるほどの強風が俺達を襲った。
「いてて…… 不意打ち食らっちゃった」
「そんなのんきに入っている場合かよ! 強風で今すぐ立てないのによぉ……」
台風以上の強風。それを放てるのは……
「ガルダヌス、まだ動けたか……」
先ほど倒したガルダヌスのみ。
今俺達は立ち上がれない。なのにガルダヌスは先ほどよりも力を増し、襲ってこようとしている。
この危機的状況を表すなら、バハムートを目の前にしたフー、だろう。絶体絶命だ。
「グァァァォォォゥ」
ガルダヌスの鋭い爪を持った翼が俺達を攻撃しようとしている。
諦めて目をつぶった。
──しかし、強風が一瞬で止み、ガルダヌスの悲鳴が聞こえた。
恐る恐る目を開けると、ガルダヌスの背に刀が刺さっていた。
「この技、もしかして……」
シドがぼそっとつぶやく。すると刀を取る人影が現れた。
「久しいな、シド・メロよ」
そこに現れたのは、帝国の上官が着る軍服に少し丈の短いスカートを履いた女が立っていた。
「名乗らなくてもわかるだろう」
「もちろん、ラーミナ特殊部隊リーダー、ディール・ルカヴァジーチェル」
ラーミナ特殊部隊。それは、大昔の話にある国の特殊部隊を真似て作った帝国の最強部隊。その強さは戦場にて大いに発揮されると言われ、敵にしたくない相手ナンバーワンだ。
「お前と会うのは、ジンのあの命令が出て以来だな。お前にもあの命令が出ていたが……」
ディールと呼ばれた女は俺達の一つ二つ上の年齢であろう。外見からすれば。
ディールは刀を光らせる。その瞬間、俺達は唾を飲む。命の危機が迫っているように感じたためだ。
「今回は私の命令無視と独断でここにいる。リーダーとして許されない行為だが、私自身の思いがあってここにいる」
刀を光らせたかと思うと、鞘にしまった。それは敵意がない事を示している。
ガルダヌスが光となって消えると同時にこちらへ近寄ってきた。
「だから敵意はない。詳しい話は後だ。あの屋敷へ行くぞ」
「元からその予定だったんだけど……」
ディールを加え、幽霊屋敷へ再び歩き出した。
その時俺は思い出した。ディールは俺がシドに出会うきっかけとなった傷を、負わせた人物だったことを。
- Re: Change the world ( No.107 )
- 日時: 2018/07/13 20:43
- 名前: 和花。 ◆5RRtZawAKg (ID: qU5F42BG)
55話 ディールの目的
「すみませーん、誰かいますか?」
幽霊屋敷の鍵のしまった門を叩く。鉄格子の音が大きいため、声が聞こえなくても来客が来たことぐらいはわかると思うのだが返事がない。
「やはりここは……」
待ちきれない、と言わんばかりにディールが右手で刀の柄を掴む。
それに気づいたシドは急いで止めようとする。
「待って、待って! ここは人様の家ですよ」
「……そうだったな」
その時、がちゃりという鍵の開いた音がした。
誰かが中から開けたと思われるが、そこには俺達以外誰もいない。
「ひぃっ!」
「大丈夫だよ…… ってえぇ!?」
石畳の道の先にある幽霊屋敷の入り口の大きな扉まで開いている。
風で開いたとは思えない。
「す、進もうぜ」
中に全員が入ると、扉は自動で閉まった。
「この屋敷には、最新の技術が取り込まれているのだな」
「いや、違うと思うけど……」
ディールは意外にも天然な人なのかもしれない。地位や外見、その剣捌きからは想像できないが。
「とりあえず、この屋敷の客間へと案内してもらうか。屋敷の者! 私達を案内してくれ」
返事も音もしない。本当にこの屋敷には人はいるのだろうか不安になってくる。
「留守なのだな、では、勝手に使わせてもらうぞ」
「良く言えば天然マイペース、悪く言えば自分勝手というところは変わりなさそうですね」
シドの声はディールには聞こえていなかった。
床が大理石でできているエントランスを抜け、右へと続く薄暗い廊下へ進む。
暗い色の木材で作られ、赤いカーペットが敷かれているこの廊下は一定の距離で置かれた蝋燭の灯のみでどこに何があるのかがわかる。そのような雰囲気は幻獣界の城と同じだった。
キィキィと古い木材が踏まれたような音がした。
「誰かいるのか!?」
振り向くが誰もいない。元通り前を向くと
「嘘だろ…!? 扉が開いてやがる」
先程まで閉じていた扉が、まるで俺達を誘っているかのように開いている。
「やっぱり……」
「幽霊などいませんよ」
ジュリィの言いたい事を察したかのようにシドが答える。
でも、ここまでポルターガイストのような事が立て続けで起こると本当にいるのではないかと思ってしまう。
「屋敷が入れと言っているのか。ならば入るのみ」
部屋の中に入ると、入り口と同じように扉が閉まった。
しかし
「開かない……」
「罠だったのか?」
鍵を閉められてしまった。
「嘘… もうイヤ…」
ジュリィが脱出を諦めたかのように部屋に置いてあったソファへ座る。
「何もかもが終わったわけではないさ。別の方法を探せばいい」
「やっぱレオンは励まし上手だな……」
励ましたつもりはない。ただ自分の考えを言っただけだ。
「座って話でもしよう。そこから考えればいい」
「そうですね」
部屋の中央にある四角形の机。それに合わせて置かれた椅子に座った。
「どこから話せばいいか……」
「どこからも何も、オレ達に会いにきた理由を話すんじゃ……」
「あ、そうだったな」
ディールが胸ポケットから一冊の本を取り出した。その本は薄く、赤いカバーに表紙に帝国の徽章が描かれている。あれは、帝国軍人手帳だ。ジンが持っているのを見たことがある。
「元仲間がいるため疑ってはいないだろうが、私はこういうものだ」
その手帳から取り出したのは証明書。バイクや電車などの運転免許証のようなものだった。
「元仲間って言ってくれるんですね」
「ああ。共に戦場を駆け巡り、任務をしたからな。あの頃は私も楽しかった。その生活を送れた仲間を裏切り者と言うほど私は冷酷ではない」
シドは少し安心する。ディールがシドを、裏切り者としてではなく元仲間として接してくれていることに。
──この人の場合、裏切り者として接するならすぐ斬っているだろう。
「さて、会いに来た理由を話すぞ。まずはラーミナ特殊部隊の話からだ。知っていると思うが、我らラーミナ特殊部隊は部隊で動けば世界最強と言われている。しかし、それは昔の事だ」
「昔の事?」
フレイヤの問いかけにディールが頷く。
確かにここ最近、ラーミナ特殊部隊の話を聞いていない。聞いたとしても過去の偉業についてぐらいだ。
「なぜなら今は、僕達3人が抜けて全員揃っていないから」
シドが静かに話す。僕達3人、それはジンとシドと後もう1人の女性──スピカを指す。
前にジンから特殊部隊を抜けた理由を聞いたことがある。だが、答えてくれなかった。
「それもあるが、残った我ら──私とリガンとイサチは自分の大切な物を対価にして、パナソから力をもらった。 それは部隊で動かなくても1人で国半分を破壊できる力だ」
「国半分を破壊できる力……」
イサチとは会ったことしかないが、リガンとは一度戦ったことがある。炎を素手の両手に宿し、剣と対等に戦えるあの力は今でも覚えている。ただ、あの時は手加減していたという事がディールの話から伺えた。
「巨大な力を手に入れた我らは、その日を境に部隊で動くことはなくなった。なぜなら1人で十分任務を遂行できたからだ。それが世界最強と言われなくなった理由だ」
「みんな…… 変わってしまったのですね」
「ああ。あの頃とずっと変わらないのは、もうお前だけだ」
「寂しい…… ものです」
ジンと後1人の女性はもうこの世にはいない。残ったディール、リガン、イサチは巨大な力を手に入れてしまった。記憶にあるあの頃にはもう戻れない。だからシドは寂しいのだろう。
「でも、残ったやつらは巨大な力を手に入れただけだろう? それなら変わらないやつは変わらないと思うんだけど」
ジュリィが問う。『変わらないやつは変わらない』それは小さい頃の俺達を知っているまま、今の俺達に会えたから分かることだろう。様々な経験や知識、力を手に入れ俺達は再会した。それでも変わらないやつは変わらなかった。特にフレイは。
「先ほど『自分の大切な物を対価にして』と言っただろう。それが嫌なものでな。巨大な力を使うたびに、どんどん消されていくんだ。消える量と力の量と比例しているため、私はあまり使わないのだが」
さすがパナソ。ちゃんと考えてはいるようだ。
「みんなはなにを対価にしたのです?」
「リガンは感情、イサチは記憶。そして私は魔力を対価にした」
感情も記憶も魔力も、人間には必要なものだ。感情は人と接するのに、記憶は自分の生きた証を証明するために、魔力は生活をするために、誰かを守るために。どれも大切なものである。
「どうしてみんなはそれを選んだのでしょうか……」
「リガンとイサチは過去が関係している。まず入った時の事から話す」
「了解でーす」
「イサチを人質にされて入ったんだ。無理やり入った、と言った方が正しいな」
その考えはなかった。なぜなら火山で出会った時は、イサチと楽しそうに任務を遂行していたのだから。
それと感情はどういう関係なのだろうか。
「リガンは生まれつきフラムマディと呼ばれる特殊な炎が使えたんだ」
フラムマディ──神の炎。
古い文献で読んだことがある。世の中には属性を司る神の力を持って生まれるものがいると。
「スモールランドという国を知っているか?」
「もちろんだ。オレとフレイヤの本当の故郷だからな」
「リガンとイサチはスモールランドが滅ぼされた時、10歳だった。それにリガンはフラムマディを持っていた。スモールランドが滅ぼされた理由…… わかるだろう」
スモールランド。フレイとフレイヤの故郷。帝国に跡形もなく滅ぼされた小さな国。
まさかリガンとイサチはそこの出身だとは思わなかった。
10歳…… 軍に入れるのは15歳。そしてフラムマディなど神の力を完全に操れるようになるには5年かかる。
──そういうことか!
「その年にリガンを手に入れて育て、完全なフラムマディを手に入れるためにスモールランドを滅ぼしたんだな」
「詳しく言うと、リガンを確実に帝国へ来させるために故郷のスモールランドを滅ぼしたんだ。故郷が消えれば行くあてがなくなり、誘えば生きるためだと思ってこちら側に来るだろうとでも思ったのだろう」
「ま、言わねーけど、もう一つ滅ぼされた理由があるぜ」
「そうか」
「反応、薄っす」
もう一つの理由。それはパナソの計画であり、俺達が1人残されて生かされた本当の理由でもあった。
しかしここで話すと少し厄介になる。それを察してフレイは控えたのだろう。
「無理やり入った話の続きだ。そこで帝国は計画通りリガンに助け舟をだした。『帝国の一員となればその醜い炎を操れるようになり、生活も安定する』とな」
「『醜い炎』? せっかくの力なのに〜?」
「リガンは、フラムマディを完全に操れていなかったため危険視されていたんだ。だから、同年代の子供達の輪に入れなくて寂しかったらしい」
生まれつき持った神の力。操れれば称賛の声が上がるが、操れなければ危険視されて批評の嵐。だからこそリガンにとって醜い力だったのだろう。それに、いつ自分の身が滅ぶか怖かったのだろう。
「それなら、帝国の一員となった方が将来有望じゃないのか?」
「故郷を、家族を滅ぼしたんだやつの仲間には誰もなりたくないでしょ……」
「確かに。」
「それで?」
「その頃、イサチに出会った。イサチの父親は酒好きだが酒癖が悪く、飲んでいる時に酒がなくなると母に暴力を振るっていたらしい。それでいつの間にか母はいなくなり、暴力の矛先はイサチへと向けられたらしい。リガンによると出会った頃のイサチは、顔以外痣だらけだったらしい」
顔以外痣だらけ。それは見ていても痛々しいだろう。回復魔法を極めれば、痣はなくなる。きっとあの綺麗な肌になったのは回復魔法を極めたからだろう。攻撃もしてこなかった理由はそれだろう。
ただ残るのは、心の傷だけ。
「顔は、父が愛した美しい1人の女性──母親に似ていたから殴れなかったらしいと本人が言っていた。それで、だ。当時痣だらけだったイサチも子供達の輪に入るどころか、冷たい目で見られていたらしい。ある日、2人は出会って、リガンとイサチは似た境遇だったためか仲良くなった。誰よりも。」
「なるほど。それを帝国が知ったからイサチが人質に取られちゃったんだね」
「帝国にいてもあの2人はずっと一緒でした。特殊部隊に配属された時も」
「我らは上から下された任務はどんなものでも絶対なんだ。もし拒否をすれば…… リガンの場合はイサチへと罰が向けられる。でもリガンは優しいから、国を滅ぼしたりなどはできない。そこでリガンは感情さえ無ければ任務を遂行でき、イサチを守れると思ったから対価として感情を選んだんだ」
「全ては友のために。って感じだな」
「そしてイサチは子供の頃あったことがトラウマだったため記憶を選んだ。記憶を選ぶということは、子供の頃だけではなく今までの全てが徐々に消えていくということになる。しかしイサチは『記憶はなくても心が覚えている』から大丈夫と言っていた。それが2人の選んだ理由だ」
リガンは友を守るため、イサチは過去を捨て未来を生きるためにそれを対価として力を得た。
ならばディールはどうして魔力を対価としたのだろうか。2人は違う自分の力を捨てる決断をしたのだろうか。
「ディールはどうしてそれを選んだんですか?」
「ほう、私の事も問うか」
腰のあたりまである鶯色のストレートの髪を耳元に掛け、ディールは話を続けた。
「魔力を使う魔法は、人の痛みを知らずに戦える。『人の痛みを知りなさい』という父の教えもあってか、私には魔力は必要ない。もし故郷に戻っても、魔力は必要ないしな……」
魔力──魔法を生活で使わない地域など、この世界にあっただろうか。
魔力はすべての人々が使える。そのためかライフラインの他に魔力を使う魔法は生活をも支えている。
「故郷…… ディールの故郷はどこなんです?」
「私の故郷はこの世界じゃない」
「!?」
「古世界、倭の国出身だ。この刀もそこのものだ。この世界にはないぞ」
古世界。それは大昔に分けられたもう1つの世界。
まさか異世界人がここにいるとは。
「よく驚かれるが、私以外も結構いるぞ。逆もある。まぁ、普通の人は行けないが」
「なぜディールは来れたのです?」
「幻獣界とここを繋ぐ扉があるように、古世界と新世界を繋ぐ扉があるんだ。幼い頃の好奇心で触ってしまったらこのザマだ」
以外にも簡単な話だった。
「で、話を元に戻すけど、オレ達に会いに来た理由ってなんなんだ?」
「話は単純。私達は巨大な力を手に入れた。もう、普通の人間ではない。それにもう長くはない。最近知ったのだが、大切な物以外にも命が対価として削られているらしい。だから次会うときは最後の戦いになるだろう」
「──」
シドが顔を上げる。ディールは今まで見せたことのなかった笑みを浮かべ「そのときは」とシドを見つめて言った。
「私達のことを頼む。裏切り者でも、敵でもなく──仲間として、友として」
少しの間沈黙が訪れる。ディールは自らの身を滅ぼすのを仲間であり、友であるシドに頼んだ。
「僕でいいんでしょうか? そんなこと、僕にできるのでしょうか?」
「気にするな。もし戦う時、私達はお前を敵としか認識してないかもしれない。正気ではないかもしれない。私達はお前を思い出せないかもしれない。だがイサチが言ったように『記憶がなくても心が覚えている』だろう。心の中に眠る思い出を刃として、力として私達に貫け。──それでいいんだ」
最後のディールの一言が、ディール自身に言い聞かせているようにも聞こえた。ディールは本当にそう思っているのか。自分が消えるということを恐れてはいないのだろうか。
シドの答えは
「やります。やってみせます。この世に生き残るものとして」
「その答えを待っていた。頼んだぞ」
ディールはシドの答えを聞き終えると、刀を取り出し目に見えぬ早さで扉を斬り裂いた。
「次会う時は、強くなっていることを期待しているぞ」
そう言ってディールは去っていった。
「脱出、成功?」
「つまらないな〜」
「だ、誰!?」
聞いたことのない声が聞こえた。ふと、ディールが出て行った扉の方を見ると……
両手にパペット人形をつけ、片目が髪で隠れたタキシード姿の男の子が立っていた。
その男の子の足元は少し透けているように見えた。
「でぇぇぇぇぇぇたぁぁぁぁぁぁぁぁ」
ジュリィの悲鳴が部屋に響く。
「あれ〜 インパクトだいぃ〜?」
「こ、こないでこないでこないでこないでぇぇぇぇぇぇ」
ガクッと力が抜けたかのようにジュリィが気絶する。
「あぁもう、ジュリィったら!」
「あんたは、誰だ?」
タキシード姿の男の子は答えた。
「僕はルドだよ〜 見て大体わかるように、もう死んじゃっているんだ〜」
のんきに、自分はこの世の者ではない、と。
- Re: Change the world ( No.108 )
- 日時: 2018/07/07 07:56
- 名前: シャドー ◆PuIGSTlbSo (ID: 5Hbj4fpw)
あ、すっかり書き忘れてましたが体格と精神年齢は5歳でお願いします
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