ダーク・ファンタジー小説
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- 不死身の、独り言
- 日時: 2020/01/19 17:08
- 名前: 妖精 (ID: gKP4noKB)
初投稿です。おねがいします。 … 朝から、教会が鐘を鳴らしている。どうせ、またダンジョンにつっかかっていったバカな冒険者だ。たいてい、ここは子供を4人とか、5人産むから、次の跡取りになろうと必死なのだ。そしてそういうバカは大抵貴族だ。普通気が付くと思うけど。自分程度じゃあどうにもならないって… 私は、泣きはらす親を鼻で笑う。私は、他よりずっと長い時を生きているから、たかだか100年の生命を、もてあそび、狂わせている。それが、唯一の暇潰しだった。15で、今みたいにこういう考え方をしない、仲間がいる時ならば違った未来だったと思うけどね。さてと、今日もダンジョンで金稼ぎますか。私、いつ死ぬのかなぁ…。
目次
一章「ダンジョンの中の出会い」>>1
二章「神の名の元に」 >>9
三章「ユグドラジルと異端審問官」>>27
- Re: 不死身の、独り言 ( No.30 )
- 日時: 2020/01/03 18:55
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
暗い洞窟の中。二つの人が、目を覚ました。それ以外に伸びる、沢山の影。つまりそれは、ログサリ達である。
「ちょっとログサリさん!流石にばれますよ!もっと他の方法を…」
「大丈夫だ。ばれたところで二度殺すからな。」
「二度殺すぅ?どういう意味よ、それ。もーあの二人は、死んでるっていうの?」
「その通りだ。反逆者として死刑になったが体を利用されているのだろう。…『 逆戻りの時計教』にな。」
「二つ聞きたい。一つは、何故教官がそのようなことを知っているのか。もう一つは、『逆戻りの時計教』について。」
ベルトモンドは二本指を立てる。
「かしこまらなくていいよ、ベルンハレス。」
「何故、その名前を…」
ベルトモンド…いや、ベルンハレスが何故偽名を名乗っていたのか。それは、魔術にかからない為だ。呪いには、名前を使用するものがある。手癖の悪い魔術師が金を貰って相手を殺すことがある。その為貴族ばかりか庶民でも偽名を名乗ることがある。
「着いたぞ。」
呆気なく着いたため、リーフは拍子抜けした。
『やっぱその…あれ?フレッシュゴーレムになったから?』
違うことを期待するリーフだったが、
「そうだ。」
こめかみを抑えるのだった。
- Re: 不死身の、独り言 ( No.31 )
- 日時: 2020/01/04 17:04
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
書き方変えてごめんなさい。あと、遠くないうちに終わりになると思います。
***
「誰だ!」
部屋に足を踏み入れると警報装置がなり、魔法が解ける。振り返った姿勢のままビナルスは雷を降らせる。
「『跳躍』!」
ベルンハレスの呪文で全員の体が浮き上がり、壁に着地する。
「教官よ!まだ先程の答えを聞いていないが!」
ベルンハレスの足元に炎が飛んで来たのを、ログサリがガードする。
「ほらほら、今は戦いに集中しないと!」
「……」
しかし、ベルンハレスは感じていた。
(教官の目の色と共に口調に変化が…)
しかし、ベルンハレスにそんな余裕はない。仕方なく、かつての上旬と向き合った。
***
一方、ビーアナとビナルスは、圧倒的にビーアナが押していた。
「狙い撃ちぃ!」
ビーアナが用いるのは、弓と銃を合体させたような武器だ。弓と違い、矢をいちいち用意しなくていい。いや、正確には必要なのだが彼女が改造し、魔法の矢に変えているのだ。さらに引き金を引くだけで矢が放たれるため、ちょっとチャージに時間がかかるぐらいしか弱点がない武器だった。対するビナルスは魔法だけを使う。腰には一応剣があるのだが使っていないところを見ると、まるであれは…
(魔力が無限にあって、魔法だけで闘ってきた人みたい。)
そんなことを考える余裕が彼女にはあった。何故なら、もう決着はついていたのだから。そこに戦闘を終えたベルンハレスが戻ってきた。
「大丈夫か?」
「うん。それにしても…」
「「あの二人は何処だ?」」
- Re: 不死身の、独り言 ( No.32 )
- 日時: 2020/01/06 19:19
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
その頃、ビグルとログサリは廊下を走っていた。
「こっちに何かあるって本当ですか?」
「向こうから魔力が流れて来ている、この先に***がいるということだ。」
「えっとあの…よく聞こえな」
『気づいていたか。』
その、道の先に居たのは。
***
「なんっ…何なんだよ、あいつら!平然と村じゃ誰も使わないような魔法使って…。俺と、リリネだってあいつらと同じ…」
「うん、凄いよね。私達だって、3第王家の1つ、ニハル家なのに。どうして同じことが出来ないんだろ…」
うつむく2人の側に、男が近寄ってきた。
「それは…どういうことだい?」
「貴方は、この村に最近やって来た…異端審問官の中級長官、アグリネスさん!?何故ここに」
「このダンジョンの、魔王を倒すため、だよ。」
そういうと、アグリネスは立ち去った。
***
額から伸びる角、王としての威厳。まさしく、彼は…
「我は魔王。ここまで来た以上は、分かっているのだろう?」
「勿論。」
激しい交戦が始まった。
***
それから、数分。ベルンハレスとビーアナが来ると同時に、試合は終了した。
「魔王。名は?」
「ふむ、魔術師か…。我が名は、エルス。エルス・カリピケロだ。」
あっさり真名を教えたため、ログサリは拍子抜けした。
「じゃあ、負けた者として、******になってもらうよ。」
それを聞いたエルスの目が丸くなった。
- Re: 不死身の、独り言 ( No.33 )
- 日時: 2020/01/09 20:45
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
その後、ログサリが持ってきたキャンプ道具を広げながらベルンハレスはぶつぶつ言う。
「教官よ…流石に魔王と共に闘う、というのは屈辱だ。他にないのか?」
「残念だが我はログに正確に仲間にしてもらった身。お主がなんと言おうがそれは変わらない。…誰か来るぞ。」
すると、周りを壁が覆った。
「これで外からは見えん。一応、これもしとくか。」
それは、良くできた老魔術師の人形。魔王っぽく動くようになっている。因みに、作成者はハリボテである。人形を外に出すと、ログは前を向いた。
「残念だが、もう騎士団に居ることは出来ない。だから、私のこともログでいい。」
「なんでかは知らないけど、あたしのことはアナで良いよー♪」
「僕はビセルでいいです。ビセルは、先祖の名前ですが。」
「我は…そうだな、エルとでも呼んで貰おう。」
「俺は、ハレスでいい。しかし、何故騎士団に居ることが出来ないのだ?」
「多分、今ここに来ている異端審問官に居場所がばれるから。」
そのとたん、エル以外が『あ〜』という顔になった。
「何故、騎士団を追い出されなくてはならない?」
「異端審問官側の出費のおかげで騎士団は作られていますので。」
「どうせなら、異端審問官側との戦争でもするか?腕の良い知り合いが居るが。」
すると、声が聞こえた。
「貴様ら、何をした?」
そこにいたのは、中級長官アグリネスであった。
「そこの二人のどちらかが、魔王だろう。どちらだ!?」
「じゃね〜」
しかしその頃にはもう五人は島から消えていた。
- Re: 不死身の、独り言 ( No.34 )
- 日時: 2020/01/12 17:03
- 名前: 妖精 (ID: gKP4noKB)
王都、そこにある一軒の魔道具店。久々に帰ったログサリであったが、
「なにしてんの…」
ハクとハナは倒れていた。
「食料が…急に減りはじめて…昨日は何も食べてなくて…」
食料を買いに行き、とりあえずその辺に放り投げ、町を歩く。しばらくして、教会に入った。
「おいバカ兄貴、来てやったぞ」
「いやもう少し優しく言ってくれない?」
「武器見るついでに寄っただけだから。ところで」
ログは声を潜める。
「町に腕のいい殺し屋はいないか?」
「…居るよ、東にある、町の焼け跡に。」
「了解」
そういうと、ログの体は消えた。
「気が早いな…」
ぽつりと、神父は呟いた。
「あ、手紙来てたのに渡すの忘れた。」
[今度、また島に来いよ! タヒト・ウォル・ニハル]
***
そこは、街の一部でありながらそうでない、異質な空気の場所だった。いつもなら、不良のたむろする場所だが、そこに来た殺し屋が余りにも強いため、皆逃げ出したのだ。
「よー」
その相手に、かなり軽くログは話す。
「お、姉さんこんにちは」
仮面を被った殺し屋は、ログを見てそう言った。