ダーク・ファンタジー小説
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- 不死身の、独り言
- 日時: 2020/01/19 17:08
- 名前: 妖精 (ID: gKP4noKB)
初投稿です。おねがいします。 … 朝から、教会が鐘を鳴らしている。どうせ、またダンジョンにつっかかっていったバカな冒険者だ。たいてい、ここは子供を4人とか、5人産むから、次の跡取りになろうと必死なのだ。そしてそういうバカは大抵貴族だ。普通気が付くと思うけど。自分程度じゃあどうにもならないって… 私は、泣きはらす親を鼻で笑う。私は、他よりずっと長い時を生きているから、たかだか100年の生命を、もてあそび、狂わせている。それが、唯一の暇潰しだった。15で、今みたいにこういう考え方をしない、仲間がいる時ならば違った未来だったと思うけどね。さてと、今日もダンジョンで金稼ぎますか。私、いつ死ぬのかなぁ…。
目次
一章「ダンジョンの中の出会い」>>1
二章「神の名の元に」 >>9
三章「ユグドラジルと異端審問官」>>27
- Re: 不死身の、独り言 ( No.20 )
- 日時: 2019/12/08 18:59
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
青い魔法石をイブのポケットに放り込む。はてさて、気が付くかな?
…
「全く、お前はどうしていつもそうなんだ?」
「本当にあたしの妹?ネズミかなんか化けているんじゃないの?」
どうしよう…御兄様と御姉様はかなり怒っている。魔法は、無駄だ。理性を失った御兄様達に勝てる訳がない。「覚悟しろよ、イブ。良かったな、お兄様達が優しくて。ゆっくり…」
すると、ノック音がした。
「チッ、逃げるなよ。」
助かった…怒りが冷めるような要件だと良いけど。…違う!御兄様の顔がどんどん酷くなっていく。
「イブ、これが何か分かるか?」
「!!!それは…」
あの髪飾りは!まさか私、お風呂に落としてしまったの?
「イブ、お前はローグ家には必要ない。」
「うふふ、ゆっくり、確実に。遊んであげるわ!」
「お前のような出来損ないは必要ない。よって、始末する!」
誰か、助けて…
『助けるのは、私。』
部屋が水で満たされた。光の中、私は精霊を見た…。
- Re: 不死身の、独り言 ( No.21 )
- 日時: 2019/12/12 20:39
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
誰が選ばれたのだろうか。この宿に他に水魔法の使い手は、居たのか。使い方を後で習いに行こう。
「イブ…お兄様達を助けないで、いいと思っているのか?」
「す、すみません、 (ウォーターシード)」
「全く、17にもなって未だに簡単な攻撃と防御しか出来ないなんて。可哀想な子。」
「すみません、御兄様、御姉様。」
「それにしても何なのだ…!!」
「ど、どうかされたのですか、アダムお兄様。」
「あれは、水の精霊、ウィンディーネ!水馬も!一体、何が起きているのだ?!」
「ま、まだ判りませんわ!あの、魔力のコントロールさえ出来ず、簡単な魔法、ましてや家系にあってはならない筈の水魔法しか使えない、あの、イブが!精霊に選ばれた、何てことは!」
『残念だけど、私は彼女と契約を既に交わしているわ。精霊は、契約を第一に考える…教会で、教えられたでしょう?』
「だ、だが何故イブ等に。他に居ないのか!?」
『言いづらいのだけど、その子、素質が有りすぎるのよ。あの、神の坊っちゃんが彼女を無理矢理炎属性にしなかった理由が分かるわ、私だって危うく素質が地味にしかない奴と契約しそうだったから。』
「ならば…何故こんな所にある宿にイブが居ると分かったのだ?」
『その答えは、ポッケのなかよ♪」
驚いた…見覚えのない宝石が入っている。
『それには、水を司る者を呼び寄せる力がある。ボーナス機能で、(呼び出した者の攻撃、防御2倍)の効果がついてるわ。』
くそ、何か、いい方法はないのか?考えろ、考えろ。そうだ、イブを殺してしまえばいい。
「(ウォールハイアット)!!」
これで、楽に死ねるぞ、イブ。精霊も今気が付いたか。もう遅い、貴様の出来立ての御主人様は、居なくなる。
『止めろ』
俺の最強の魔法を止めたのは、ガキだった。
- Re: 不死身の、独り言 ( No.22 )
- 日時: 2019/12/12 21:14
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
「!貴様は、誰だ?」
「あんたに名乗る、名前何て無いね。」
「王族に対する、口のききかたを知らないのかしら。いい?貴方みたいな、弱っちい多少の魔法が使えない事はない…位の奴は、王族にひれ伏す運命なのよ?どうして、そんな喋り方なのかしら?わかったら、早く名乗りなさい。」
「だからさぁ…。!ま、いいや。そこのお兄さんに攻撃されたらたまったもんじゃないからね。私の名前はハル、それだけ。」
誰だろう、この人は。凄い人なのだろう。御兄様を止めたあの動き、御姉様を黙らせる言葉。
「じゃあね、こっちにも用事は有るし。兄弟でよろしくやりなよ。」
***
リーフは、無事みたいだね。まあ私が多少の攻撃では死なないように作ったけど。あれは、私が得意とする技術、錬金術を生かして作った物だ。簡単に壊されると、作るのに結構時間かかるから大損なんだけど。
「おい、あれ、ちゃんと言うんだろうな。」
お風呂からあがったか。しかし、長いな…1時間かかるお風呂なんて、初めて見た。
「まぁあんまり言うことはないんだけど。簡単に言うと、『錬金術で作った賢者の石からできる生命の水を飲んだから、長生きしている』かな。ここでの前の私は400年前に生きていたようだけど、実際には30年位しか経っていないんだよね。」
応答がない…大丈夫か?
- Re: 不死身の、独り言 ( No.23 )
- 日時: 2019/12/15 13:43
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
いつの間にか200回以上観覧されていた。
「つ、つまり…貴様、いや教官は不老不死…と、言うことで良いのか?」
「うん、大丈夫。ところでこんなところでノロノロしてて良いの?」
「うっ…駄目だな、そろそろ出発しなければ。」
そんなこんなで色々あったが終了、家に帰ってきた。と言うか、いつの間にか私教官にされている…地味にショックだ。
【ご主人様何やっているんですか?】
まあまあ、見ててごらんよ。私の目の前で光が立ち上ぼり、少しして消えた。
【誰ですか?この2人…】
「私の代わりにダンジョンに行ってくれる人。」
「「いってきまーす」」
オー、出かけるのが早いな。
***30分後。
「「ただいまー」」
タナに仕事にいってもらって、タナが帰ってくるより前に帰ってきた。帰って来るの早すぎだろ。
「装備と、金貨5枚、銀貨8枚、銅貨12枚、あとLv27に上がりました!」
に、27だと!上がりすぎだろー。
【ただいまですー、あれ、結構高くて…】
「先行投資だと思って。2人はいる装備以外は渡してくれない?」
「分かった。」
***
その日、王都の旧城跡の町に魔法道具屋ができた。初めは物色だけだった騎士達も、買うようになったのは2日以上たってからであった。
- Re: 不死身の、独り言 ( No.24 )
- 日時: 2019/12/16 22:05
- 名前: 妖精 (ID: 3edphfcO)
「ふー、よかった。一日目どころか二日目も物色かと思った。」
私はカウンターにつっぷした。うちの魔法道具店の宣伝を騎士達に頼んだら、20人位の客が来た。
「やっぱり好評なんじゃないの?普通はダンジョンの宝箱に入ってるもんだし。」
因みに昨日作った2人はハクとハナという名前にした。口が悪くて緑髪がハク、身長が低くバカ真面目金髪がハナだ。ハナは何でも出来る。(そこを優先した分、攻撃力はほぼないが。)一方ハクは特殊攻撃の得意な高火力アタッカーと言ったところか。
「そうかねぇ。」
「あんた、たまにそうやってお婆さんみたいになるわよね。客の前では気を付けなさいよ?」
「はいはい…あ。いらっしゃい!」
「!!!!何故ログサリさんが…」
私のことを苗字、しかもさん付けで呼ぶ、とくれば。
「ビグル、ビナルス…どしたの?」
「いやーそれがさ。」
何でも明日新しいダンジョンへ行くので装備を強化するだとか。
「てかさぁ…ビーアナとモンはどこいったの?」
「2人は一緒にしておいた方が良いと思って。」
ビーアナも恵まれてるね。