ダーク・ファンタジー小説

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クランボイス
日時: 2012/10/09 22:42
名前: 多寡 ユウ (ID: mVHy..WT)

二次小説のほうで少しやっていましたが、このようなものを書くのは初めてです。二次小説を書いている人がシリアス書いたらこんなもんか、程度にみていただいて大丈夫ですので、よろしくお願いします。
更新は二次小説の方と連動してやっていくので、多少ではありますが更新の遅れがあります。それでも時間を見つけてコツコツやっていきますので、よろしくお願いします。


人物一覧表

橘 呼堂(たちばな こどう)
私立聖九輪高等学校一年一組。地球外現象研究会部員。6歳より前の記憶を所持していない。一見すると穏やかな性格だが…。

橘 恵美(たちばな めぐみ)
日本科学センター所属研究員。橘 呼堂の義理の母親。通称:メグ

小鳥遊 遥(たかなし はるか)
私立聖九輪高等学校一年一組。地球外現象研究会会計。橘 呼堂に片思い中。

聖九輪 携太(せいくりん けいた)
私立聖九輪高等学校一年一組。聖九輪グループの御曹司であるが、性格はかなりマイルド。地球外現象研究会部長及び創始者。

星九輪 姫子(せいくりん ひめこ)
私立聖九輪高等学校二年一組。
現私立聖九輪高等学校生徒会長。通称:ヒメ、会長。聖九輪 携太の姉。

Re: クランボイス ( No.1 )
日時: 2012/10/13 13:17
名前: 多寡 ユウ (ID: 6xDqgJhK)

東京都の練馬区に存在すると或る高等学校の一年生の教室にて、成績や身長、体重、座高、その他数多のステータスが一般中学校3年生レベルというごく普通な運動レベルより少し下な人間である橘 呼堂は今日の放課後、日々に起こるにしては奇妙な一つの雑誌の記事に目を落としていた。


「日本科学センタービルに正体不明の巨大な謎の切り口、か。」


自分にしか聞こえることの無い程度に、溜息まじりな声を出す。

「これっぽっちなんだ」

自分としては、もっと大きく大々的に取り上げられるかと思ったが、どうやらさほど、世間一般の人々が気にするような事柄ではないらしく、この記事はトップニュースというよりかは、特大スクープについてくる余りのオマケ的な事件になってしまっていた。この雑誌には他にも綺麗にカラーで映された女優や俳優による結婚騒動などの方が遥かに重要性のあるものだったらしく、謎の切り口がこの雑誌でようやく顔を出したのは98ページ中の78ページ目であり、しかもたった一ページしか取り上げず白黒印刷という散々な有様で、あまり重要性の無いものということになっていた。
それでも、俺にとってのその記事は、あながち捨ててもよい無駄な文章などではなかった。
理由は2つ。
第一に、その記事は日本科学センタービルに研究員として勤める母親にとってとても無視できるものではない非常事態であること。
第二に……、


自分はこの行為を行った人物が犯行開始から終了までの一部始終を目撃した、ということである。


そこに記載されている白黒の写真からは、練馬区内にある日本科学センタービルの外壁が見事に半分から縦に大きく切られている様子がよく分かる。

そして写真の下の記事にはこのように記載されていた。

『一夜開けた昨日、早朝の練馬の日本科学センタービルに巨大な一筋の亀裂が出現した。幸いにも日曜日で社員が1人も存在していなかったということが幸運を呼び怪我人はいない。警備員がビルを離れる11時から、第一発見者が亀裂を発見した朝の5時頃の間に犯行があったと思われるが、詳しい情報は、只今専門家による…………。著:須藤 明』


最後に執筆者の名前で終わったこの記事全文は、ざっと500文字を軽くオーバーしていて、読むのが酷であったが、全てにだいたいのポイントに目を通す事で、この記事の問題点が浮き彫りになってくる。


「嘘八百。」

今度は自分にも聞こえない程度に言う。



まてよ。

実際、事実無根の方がかっこよかったかも。

Re: クランボイス ( No.2 )
日時: 2012/09/28 18:42
名前: 梓守 白 (ID: QFE58D55)

はじめまして。
梓守白と申します。

とってもおもしろいです!
続きが気になります!

Re: クランボイス ( No.3 )
日時: 2012/09/28 19:58
名前: 多寡 ユウ (ID: aNM7VPh4)

近頃の世間は物騒である。
近年の地球温暖化に伴い、東京都の年間平均気温は15年前より4度も上昇し、その気温上昇によって溶け出した南極大陸の氷は、今やもう計り知れない。海面上昇によって海へと沈んだ国さえも存在し、そういった国々に居住する者たちは、周辺国に移住。そこでの民族間の大きなトラブルは数を増やす一方で、日本のニュース番組でも大きく取り上げることは少なくない。対して、海面上昇によっての影響がそれほどでもないアメリカ、日本、ドイツ、そして西暦2016年に認定された中国などの大国である先進国でさえも台風の減少に伴う食糧不足や水不足などの問題が存在し、よその国々に対して容易に物資援助できる状態ではなくなってしまっている。
つまりは、今現在、世界各国は劣勢に立たされているのである。
ただし、そんな状況下であっても一部の科学者たちは、日々地球温暖化のシステム解析に全力を尽くしていて、西暦2021年には、地球が大きな磁石となって北極と南極、つまりはN極とS極から生成される磁場が通常とは異なる方向へと蛇行し、太陽からの高出力の膨大なエネルギーを伴う太陽風という太陽から発生する爆風が地球上の磁場を経由せず、ロシアやスウェーデン、グリーンランドなどの北欧の国々や島へと到達することにより、一時的ではあるが大気の破壊、数種類の生命の根絶、気温・海水温の大幅な上昇。これらの異常事態が一時的ではあるが一度に起こることにより、地球上での人類の生命活動は非常に困難極まるものとなるとの研究結果を世界各国に公表したのが、日本科学センターの社員や研究員、及びその他の先進国の第一線の科学者達であった。
そんな彼らエリート達の1人が橘 呼堂の母親、メグこと橘 恵美であった。彼ら科学者たちは高出力太陽風が地球上に到達する予測時間まで5時間41分17秒前に地球の自然磁場生成のプロセスを利用し開発まで漕ぎ着けた世界初の磁場強制矯正人工衛星、通称『hope』を日本国の種子島宇宙センターより打ち上げに成功し、予測時間の2時間38分08秒には地球の引力による公転軌道に完全に乗る。そこから第一線の科学者たちはコンピューター制御と自らの計算結果を元に磁場を矯正すること2時間25分17秒間、戦い抜いた。
その中には呼堂の母親も居合わせており、磁場をどのように正常な方向へと誘導させるかの計算結果を出したらしい。
そして、太陽から発生する太陽風により歪んだ磁場の軌道修正に成功し、地球上に多量の紫外線放射という事態にはならなかったという一報が日本科学センタービルに届く。予測時間との誤差僅か2秒遅れで、北極の空を未だかつてない、幻想的で巨大なオーロラが囲んだ時、日本のみならず、世界が歓声をあげたのである。

そしてそれ以来、世界の人々は以前に科学者を非難していた人々でさえも彼ら第一線の科学者たちを感謝の念を込めてこう呼ぶ。


『オーロラの英雄』と。


Re: クランボイス ( No.4 )
日時: 2012/09/28 20:26
名前: 梓守 白 (ID: QFE58D55)

とってもおもしろいです!

わー、続きが楽しみだー!!

Re: クランボイス ( No.5 )
日時: 2012/09/28 21:44
名前: 多寡 ユウ (ID: mVHy..WT)

ありがとうございます白さん!
これからもよろしくお願いします!


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