二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- プロローグ 
 「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
 そう、その男は静かにゆっくりと語った……
 一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
 どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
 彼の纏う気迫と眼差しには、
 それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
 凄みというものが有った。
 とうに過ぎ去った時間の中で、
 焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
 とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
 そして、懐かしい思い出でもあった。
 全てを失った男は大剣を取った。
 それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
 醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
 己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.243 )
- 日時: 2013/06/17 19:48
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: A6nvNWRl)
  
- 「なんだあいつは…… 
 どんなにやられても一瞬で再生しやがる…… 」
 かつて、クロノスとラーズが戦士だった頃のナンバー7
 “悲壮”のウィルフレドは脅威的な練度と速度の再生能力を持っているが。
 目の前の最凶の覚醒者は、リフルに似た。
 もう一体の強者に何度も体を切り刻まれ砕かれても。
 それ以上の速度で再生してゆくのだ。
 「あ…あれは…… 」
 「! 」
 「あれは本当に…再生なのか…? 」
 IF番外編 醜悪なる者ども8−3
 突然、カサンドラが立ち上がったと思いきや。
 なんだか様子がおかしい、と誰もが思っていた時。
 エウロパは一瞬の隙を突いてカサンドラの足をなます切りするが、
 一瞬にして、その足は再生する。
 そして、カサンドラはユラリ…ユラリ…と揺れて、
 次々に覚醒者達を切り刻んでいった。
 そして攻撃が止んだ後には、切り刻まれた五体の覚醒者と。
 その中でも生き延びたのは、“はいがい”のオクタビアと……
 蛮勇のヴィヴィアンともう一体のみだった。
 「生き残ったのは…
 8体中3体…か 」
 あれだけいたかつての一桁ナンバーの覚醒者が、
 今の一瞬で半数以下しか生き残れなかった事に恐怖を感じたヘレンは冷や汗をかく。
 「4体だ 」
 「! 」
 バッ ドッ ドッ ゴロ…
 「!!
 てめーら 」
 現れたのは、傍観を決め込んでいたはずのイースレイを除く数体の男覚醒者達。
 「そいつの名はエウロパ
 特技は死んだふりだ 」
 「え? 」
 エウロパの生首は一緒だけ間をおいて、「くひ 」と笑い覚醒体へと変じていく。
 「まったく……
 相変わらず怠け者だな。
 この戦いくらい、まともに戦ってみてはどうかね?
 ……エウロパ君? 」
 相反する性格を持つテーオドルは、しかめな表情で覚醒体に変化しているエウロパに問いかける。
 「紫電のテーオドル……
 私はね、勤勉なあなたとは違うのよ。
 というか……
 この人数だから、もっと簡単にしとめられると思ってたのに。
 けっこう、めんどうくさいんだもん 」
 「!!
 な… 」
 「怠惰のエウロパ。
 その二つ名の通り闘うのに飽きたんで、
 このまま死んだ事にしたかったらしい。
 その性格じゃなきゃ。 ナンバー1も狙えただろうに。
 ここにいる覚醒者の中じゃ
 深淵に近い二体のうち一体がそいつだ 」
 ついに見せたエウロパの覚醒体。
 その姿は酷くいびつで、顔の上下対照的に鼻と口がついていて。
 全体的には、鋸状の触手が何本もある異形。
 一言でいうなれば、クモヒトデのようなすがである。
 「あれを倒したら聖都にいる人。
 全員の内臓を私の前に並べてくれるっていうなら
 考えてあげてもいいわよ 」
 「な… 」
 戦う対価として、人間の内臓を欲するエウロパの要求に対し。
 隊長であるミリアは答える。
 「悪いが、そんな約束はできないな。
 ただ、こいつをこのまま野放しにしておけば。
 今以上に食糧確保が難しくなるのは確かだ 」
 「くひ くひ くひ
 …………。
 まあいいや、今はその口車にのってあげる
 わざわざこんな姿にまでなったんだし。
 この姿になると、すぐにお腹空くのよ。
 やるなら、さっさと終わらせましょ 」
 エウロパはそういうと、カサンドラの方に向く。
 「ふん。
 相変わらずふざけた野郎だ 」
 「そうだな……。
 こいつは、いつだってこうだしさ……
 全く…嫌になっちまうぜ 」
 クロノスとランドルフは、短く鼻で笑うと同時に、
 他の覚醒者達も共に一気に妖力解放をしてゆく。
 「足止めなんて緩い事はいわねぇ。
 とち狂った深淵を完全に叩き潰すぞ 」
 「……うむ 」
 ドンっ!
 「! く。
 これが…最後の男戦士達の覚醒体… 」
 うす紫色の、夥しい数の舌がだらりと出ている口があん六枚三対の翼を持った人に近い覚醒体のテーオドル。
 流れの民が信仰する神話に出てくる神喰いの魔狼に酷使した白い大狼の姿のクロード等と。
 巨人の姿をしたクロノスとラーズ……
 いずれも爆るような音と共に現れたのはおぞましい姿の異形で。
 ミリアを始めとする誰もが、精鋭の強さを持つ覚醒者だと理解出た。
 「あれだけいた覚醒者が残り9体…。
 だが、ただの9体じゃないぞ。
 未だに傍観している深淵を除く。
 この地に残る最強の9体だ 」
 「さて、いくとするか…… 」
 「あぁ! 」
 続く
 後書き
 おぞましい姿の覚醒者が出来ました
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.244 )
- 日時: 2013/06/18 21:43
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- お知らせ 
 誤字と脱字を発見いたしました。
 >>一言で言うなれば、クモヒトデのようなすがである×
 >>一言で言うなれば、クモヒトデのような姿である○
 >>口があん×
 >>口がある○
 ……以上です。
 大変申し訳御座いません!!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.245 )
- 日時: 2013/06/28 18:56
- 名前: 珈琲猿 (ID: jF5f2bDU)
- 感想っす 
 良くまあ、オリジナル覚醒者を次々と思いつけますね!
 かっこいいやつ、恐ろしいやつ、神秘的なやつとWWW
 まさかのヴィヴィアン!?
 あの攻撃をかわせる程の実力あったんだとビックリ!!
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.246 )
- 日時: 2013/06/29 14:38
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 訂正文 
 >>しかめな×
 >>しかめた○
 コメント返し
 ヴィヴィアンは決して弱くはありません。
 戦士時代はナンバー6に見合う実力者だったけれども、
 相手が強く悪過ぎたが為に、噛ませ犬に見えただけです。
 覚醒者のデザインは神話等に出てくる神や幻獣が元ネタでして、
 完全オリジナルは、実は少ないのですよ。
 異名も大体、そんな感じですし……
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.247 )
- 日時: 2013/07/01 02:08
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- (……まるで、我々の神話の終盤を飾る 
 “神々の黄昏” そのものだな…… )
 自身も覚醒体になったウィルフレドは、激しい攻防を捌きながら。
 百年以上も昔、亡き両親から絵本がわりにきかされた一族に伝わる神話の叙情詩の一節を思い出していた。
 IF番外編 醜悪なる者ども 幕間
 光の神がヤドリギに射抜かれて死んだ事が切っ掛けで始まった
 神のみならず 世界そのものが死ぬ“神々の黄昏”に出てくる。
 非常に巨大で、世界の終焉にて神を喰らう狼。
 半身は生者、半身は死者の姿をした冥府の女王。
 神々と最終決戦を挑む巨人達。
 そして、その黄昏で死んだ者の霊魂を運ぶといわれる
 怒りを腹に、トリネコの根を喰む黒竜…。
 目の前にあるカサンドラとプリシラの融合を止めんが為に戦う
 見知った面々である覚醒者達の姿は、正に叙情詩そのものである。
 ヒュッ! ドガアァァっ!!
 ランドルフら斬撃に特化した者達が切り刻み。
 クロノス達、打撃に特化した者達は渾身の力を込めた拳で殴り砕いく等。
 各々、覚醒者として最も得意とする攻撃方で、
 プリシラの操り人形と化したカサンドラに一勢攻撃をしかけていく。
 流石にカサンドラも、ただ嬲られる訳にもいかない為。
 再び、ロクサーヌがカサンドラに塵喰いを名付ける切っ掛けとなった技を使おうとする。
 「さっきの技
 もう、二度と出さないわよ 」
 SIDEガラテア
 「凄まじいな…… 」
 47番らがいる方角から、爆ぜるような音と妖力の膨張と共に
 奴らが異形の姿へと変じていく事がはっきりと感じ取れた。
 それは……
 一体、一体が並の一桁ナンバーのそれを上回った精鋭と言え。
 いずれも、戦士時代その異名を轟かせた者ばかりだ。
 ただ……。
 未だに、二体の深淵を超える者の戦いを傍観しているイースレイを除けば、だが……
 「ガラテアさん!
 あの強大な妖力はもしかして!? 」
 「あぁ……。
 カサンドラがプリシラに操られているとわかった以上、
 本来の目的通り止めるのではなく本気で潰す気だ 」
 こうも、想定外の事が起こるとはな。
 恐らくあの少年の話しからして。
 戦士に反逆された組織の連中が、
 やむを得ずカサンドラら三人の死体を稼動させる為に。
 偶然、手に入れたプリシラの肉を使った事が最もな原因だろう。
 そして内なる者との決着がつき。
 奴の妖気が本来のものに戻ったとたんに、その支配力が強まったといったところか……
 !?
 続く
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