二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- プロローグ 
 「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
 そう、その男は静かにゆっくりと語った……
 一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
 どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
 彼の纏う気迫と眼差しには、
 それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
 凄みというものが有った。
 とうに過ぎ去った時間の中で、
 焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
 とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
 そして、懐かしい思い出でもあった。
 全てを失った男は大剣を取った。
 それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
 醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
 己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.288 )
- 日時: 2013/12/13 04:35
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: 3JA2YsPn)
  
- 正直、人間関係や仕事なんてどうでも良かった。 
 自分以外のものは全て、詰まらない風景のように下らない。
 ボクはずっと、そうやって生きてきたんだ。
 これからも、変わらーー
 <ドンっ!! >
 Scene38 時の螺旋2 「後編」
 「……ベンジャミン?
 そいつって以前てめぇが、チームの連中と揉めたとかつーてた奴の名前じゃん 」
 「覚えていたか…
 その戦士は過去の経緯が経緯故に。
 人間不信故になり、担当の者ですら接触が難しかった。
 だからーー 「だから…
 そいつが、組織から離反をした事に気づくのに大分遅れた。
 そういう事か……? 」ーー ああ、そうだ 」
 担当の黒服は語る。
 南にあるベンジャミンの故郷の事。
 そこに一匹の妖魔が紛れ込み、家族の命が奪われたという
 悲惨且つ絶望的な出来事を聴いたランドルフは言う。
 「それと、離反した事の因果関係ねぇだろ。
 そんな経験した奴なんぞ、
 訓練生や戦士に、いくらだっているだろうに… 」
 「…さあな。
 生憎、私は担当のでな伝え聞いた程度しか知らんのでな… 」
 「……それで。
 オレは例の新人を送る任務が終わったら、何をすりゃあいいんだ? 」
 「…お前の他、三名の者と共に討伐向かえ。
 如何なる理由だろうとキッチリと殺せ…
 その性格さえ無ければ奴は、一桁ナンバーを狙える人材なのだからな 」
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 ー 西の荒野にて ー
 「………?
 なんだか、ちょっと空腹……
 いいや、凄くひもじいな………
 何か…
 ……内臓を食べたい…… 」
 続く
 後書き
 動きだしたもの……!?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.291 )
- 日時: 2013/12/15 01:02
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: 3JA2YsPn)
  
- Scene39 沈殿する絶望 
 ーー その戦士は自分以外もの、全てを否定する。
 それが何で、誰であろうと全て拒否し…
 常に、何かうわ言のように「ブツブツ…」と意味不明な言葉を呟き。
 ろくに手入れなぞされていないだろう 薄い銀のボサボサの短髪に
 眠そうな雰囲気の、銀色の目の下に有るクマ。
 生気の無い青白い顔と、その異様なる風貌は幽鬼さながらであり。
 一般人は勿論のこと、仲間とのコミュニケーションは皆無。
 自分のカラに閉じこもって、誰とも関わり合いを持とうとしない自ら孤立した
 組織のナンバー12 “ 拒絶 ”のベンジャミン
 全てに絶望し。 全てを否定した戦士だった。
 「何故、お前はこうもトラブルを繰り返す!? 」
 「……ブツブツ…
 道を歩いてた…あいつ。
 ボクに……石投げた…人間…にてる…… 」
 担当とも言葉が噛み合わない事は日常茶飯事だった。
 その時も、一般人と揉めた事で黒服から警告されていた。
 「お前がした事は、掟のそれを反する。
 いい加減にしないと、こちらも相応の措置をとらせてもらうぞ 」
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 組織を抜け出したのは、つまらないと思ったからだった。
 毎日のように黒服に命令され、妖魔を殺すだけのつまらない日常。
 暇な時に与えられる自由も面白くも何とも無い。
 全部が苦痛で堪らない。
 「憎い……全てが。
 家族…友人がいる奴。
 人間のままの奴…
 村の奴に少しでも…そっくりな奴。
 こっちの…事なんてどうでも良いかのように、のうのうと笑ってる奴。
 全てが憎い…
 ふざけるナ……
 父さんハ、母さんハ勝手ニ死ンダクセニ…
 兄サン、姉サンモボクノ目ノ前デ妖魔ニ食ベラレタクセニ……。
 許サナイ……
 勝手ニシヤガッテ…
 ボクヲカバッテ…
 ボクハ 悪ク ナイ……
 ニクイ………!!! 」
 世界の全部が憎い!
 何故、ボクを不幸にする?
 「ガ…ガガガ……! 」
 …黒く塗りつぶされる。
 …何かに…
 …く…ろ…く。
 …く…………
 ………………
 …………………?
 「ーー こんなに、すがすがしい気持ちは……
 いつ以来…だったけ?
 ま…いいか……
 それよりも…
 新鮮な肉が…食べたい…ブツブツ…… 」
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 何かが爆ぜるような音と共に。
 その肉体は凄まじく速く。 ゆっくりと。
 苦痛と快楽の中で、人間でも、妖魔でも。
 半人半妖でもない何かとして、一気に膨れ上がっていき。
 そして、目覚めた。
 家ほどもある巨大な体躯で、様々な獣が混ざり合ったような姿をした。
 最早、人間でも無い妖魔でも無い醜悪なものへと……
 変じた。
 「ああ…早く食べたい。
 生きたままで…顔を血まみれにして……。
 新鮮な…人間の内臓を…… 」
 まるで、何かから解放されたかのような。
 これまで感じてきたどの飢えよりも、
 強烈な空腹感とうっとりとするような清々しい感覚は、
 ベンジャミンが、人々生で一度も味わった事はなく。
 まさしく、別の何かに生まれ変わったかのように思えた。
 「…南から、とても良い匂いがする。
 新鮮で…いきの良い…
 沢山の…人間の匂い…… 」
 ダンッ!!!
 続く
 あとがき
 覚醒っ……!!!?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.292 )
- 日時: 2013/12/19 19:23
- 名前: 珈琲猿 (ID: jF5f2bDU)
- 感想 
 もう少し詳しい経緯が知りたい気が・・・・
 もしや、事件とは!?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.293 )
- 日時: 2013/12/25 19:59
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
  
- お知らせ 
 こちらの一方的な都合で以前執筆しておりました
 「IF番外編 愛憎と殲滅と…」を全て削除いたしました。
 ※ヴィヴィアン等のキャラクター設定は、そのままです。
 コメント返し
 うーん………何とかしてみます。
 さて、どうなる事やらか……
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.294 )
- 日時: 2013/12/26 17:59
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: RjGXEztJ)
  
- 世界には、物を売り買いするかの如く 
 何かを得るのは、何かを支払わねばならない定めがある。
 その甘露の如く甘く、それでいて残酷な取り引きに…
 我々は力や様々な原動力を得る対価として、
 いずれ、そうなるという定めを与えられたのだ。
 のちに、「覚醒」と呼ばるるものを……
 Scene40 沈殿する絶望3
 「念の為に言うが。
 奴に説得も、常識も通じると思うな… 」
 凄惨な過去だけなら、戦士や訓練生に幾らでもいる。
 家族を妖魔に喰い殺され、平穏を奪われた孤児の行く末などたかが知れている。
 他に選択肢はなく、剣を取るしかなかった…
 あるいは、復讐の為に…と。
 細かいところは違うが、大体の戦士はそんなものだ。
 しかし…
 組織のナンバー12 ベンジャミンは違った。
 黒服曰わく。
 両親に、兄姉にかばわれて生き残った幼いベンジャミンを、
 村人らはあろうことか村八分にして。
 毎日のように石を投げ、殴る蹴るの暴行を加えた挙げ句。
 最終的には、カビ臭いネズミや虫のはいずる牢屋に監禁したのだ。
 与えらるるものも人間のそれではかったのだという。
 そんな環境と境遇に幼い子供が耐えきれるはずもなく、
 彼は、
 繊細な子供のその心は壊れ…
 発狂した。
 「……吐き気がする奴らだぜ 」
 ランドルフは吐き捨てるように悪態をつく。
 「……だが。
 村人はそうする事でしか安心を得られなかった事も事実だ
 奴にはナンバー9 ゲオルギウスのように立ち上がる気力さえなかった。
 それだけの事さ… 」
 「………… 」
 続く
 あとがき
 クリスマスヲ スルーシタ
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