二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- CLAYMORE 運命の道筋
- 日時: 2012/08/14 21:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- プロローグ 
 「いつの世も戦士とは、多くのものを背負っている 」
 そう、その男は静かにゆっくりと語った……
 一体、どれ程の修羅場を潜り抜けてきたのか、
 どれ程の屍の山を乗り越えてきたのか。
 彼の纏う気迫と眼差しには、
 それは、本当の地獄と悲しみを知る者だけが持つ……
 凄みというものが有った。
 とうに過ぎ去った時間の中で、
 焼き付いて離れず逆光する記憶と痛みは、
 とてつもなく深く、悲しく、忌まわしく
 そして、懐かしい思い出でもあった。
 全てを失った男は大剣を取った。
 それが例え、血で血を洗う呪われたものあったとしても、
 醜態を晒してでも、そうしたかったのだ。
 己が生き長らえるが為に……
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- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.122 )
- 日時: 2012/12/15 14:09
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 外伝 疾風迅雷の切っ先 
 それは、あまりに疾く(とく)一瞬の事であった。
 町の依頼で現れた戦士を視認した。
 あるいは、妖気を感じ取った数匹の妖魔等は、
 相手が特に気付いている素振りも、抜剣してすらいない事から
 これは好機だと、言わんばかりに彼等は足下をすくうように。
 あるいは、腹部等を狙って あるいは、裏道から飛び上からの奇襲による爪での攻撃をしようとした。
 「「「「「キシャアアアア!!!」」」」
 町の誰もが、その戦士が妖魔等に殺される。
 そう思ったが、しかし……。
 バシュ!!
 妖魔等は自身の身に何が起きたのかも、人々は視認すらする事も出来無い。
 まさに、瞬く間に妖魔等は細切れの肉片となり。
 その青みをおびた血飛沫で、石畳の路上を染め上げた。
 戦士自身は、妖魔の血を一滴も浴びずに……
 「すげぇ……
 一瞬で化け物を細切りに…… 」
 ザワザワ……と。
 一瞬で細切れにされた妖魔の骸に、町の人々がどよめく中。
 老いた町長は大量の硬貨がつまった皮袋を抱えて戦士の前に歩み寄る。
 「あの…… 」
 「……その報酬は俺ではなく。
 後から来る不審な黒服の者に渡してくれ 」
 「し、しかし……
 それだけの情報では…… 」
 「万が一、間違えて他者に渡した場合……
 この依頼は無かった事になり、再請求はせん。
 だが……
 今後一切、組織はこの町からの依頼は受付無いと思え 」
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 「ーー 流石だキース。
 お前の“神速剣”の名は伊達では無いからな……
 町の連中は潔く報酬金を渡してくれたよ…… 」
 目深のフードをかぶったスキンヘッドの黒服は、
 ニヤリと不気味な笑みを浮かべる
 「大した事はしていない……
 単純に引きつけるだけ、引きつけて斬った。
 それだけだ 」
 「……次の指令だ。
 ここから南の。
 トゥルーズに程近い村フィンからだーー 」
 後書き
 漸く、キース登場。
 あとは何人でしたっけ?
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.123 )
- 日時: 2012/12/15 17:22
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 人物設定7 
 キース
 「大した事はしていない……
 引きつけるだけ、引きつけて斬った。
 それだけだ 」
 性別:男
 No.12
 異名:神速剣の〜
 属性:攻撃型
 利き手:右
 容姿:肘につく長さのストレートで夜雨のような銀髪。
 瞳は銀、肌はすけるように白く、鼻すじの通った美形。
 体格は、細身ではあるものの整った筋肉質。 身長は189cm
 性格:冷静沈着で判断力に長け、物静か。
 理屈屋、博識、判断力は良い
 設定:剣速のみならば、ナンバー1以上と言われる戦士。
 妖力の完全解放による最速で最大の威力を持つ剣技「神速剣」と
 威力と速さはおちるが、妖力解放を必要としない単純な抜剣術。
 基本的に、この二つの剣技の切り替えで戦うものの
 妖魔相手には必要性が無いのか、前者は滅多に使用しない。
 シモン
 「モウ、戻レナイノハ…自分自身ガヨクワカッテイル……
 ダカラ…オレヲ殺シテクレ…ガガガ……。
 妖魔ニ…ナッテ、人ヲ喰イ殺ス前ニ…早ク!! 」
 性別:男
 No.19
 属性:防御型
 異名:無し
 容姿:型まであるブロンドの髪をまとめただけ、瞳は銀、肌はすけるように白い。
 いつも眠そうでボンヤリとしたやや整った顔立ち。
 身長は175cm
 性格:優柔不断で、のんびりとしたマイペース。
 設定:IFが初登場の戦士。 ランドルフの親友の一人。
 訓練生時代よりは自信はついた方らしいものの
 どうしても遠慮がちで、戦闘で後手にまわる事が多々ある。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.124 )
- 日時: 2012/12/16 22:34
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 外伝 永久の別れ 
 ー 西の地ロートレク ミレイ山 ー
 地面に刺した大剣を背もたれに眠っていた戦士は、
 微かに白み始めた東の空を背に現れた人物の懐かしい気配を感じとったのか。
 ゆっくりと、銀色の目を開いて言う。
 「よぉ。
 久しぶりだな…シモン? 」
 「……ん、あぁ。
 久しぶりだな…ランドルフ…… 」
 シモンと呼ばれた単純に髪を纏めただけの戦士は、
 懐かしそうに笑うが、その眼差しはどこか虚ろだ。
 「……シモン。 ダチと会うのオレも懐かしいけれどよ。
 お前の配属地域は、このロートレクじゃなくて。
 ……南の地ミュシャだろう?
 何故、仕事でもねぇのに此処に来たんだ? 」
 どうも、ふに落ちないと様子がおかしいと。
 感じ取ったランドルフは立ち上がると、張り詰めた面持ちで尋ねる。
 よくよく見ると。
 大剣を持ったシモンの右腕は震え、辛うじて持っているようにも見える
 「始めは…微かに震える程度だった。
 ……だが、それは治るどころか徐々に酷くなる一方……
 実はな…こうして話してるのも、大剣を持っているのも
 やっと……なんだ 」
 「は?
 何を言ってんだ…それ…? 」
 「……だかラ、オレヲ殺シテクレナイカ?
 ランドルフ……! 」
 その一言を告げた。
 その瞬間。
 妖力解放をしていないにもかかわらず。
 シモンの銀眼が、縦のスリット状の金眼に
 顔つきが妖魔そのものに変化していく。
 「シモン!? 」
 「ガッ!
 グガガガ…ガガ……!! 」
 その急激なる体格の変化に耐えきれなかった装備は、
 まるで、砂糖細工のように容易く壊れ。
 シモンは大剣を支えに地面にひざまづき言う。
 「何、言ってんだ お前!?
 早く妖力を抑えろ! 戻れなくなるぞっ!! 」
 「スマナイ……。
 ココデ、終ワリダ…ランドルフ。
 モウ、戻レナイノハ…自分自身ガヨクワカッテイル……
 ダカラ、オレヲ殺シテクレ…ガガガ……。
 妖魔ニ…ナッテ、人ヲ喰イ殺ス前ニ…早ク!! 」
 “人間として生まれてきた以上は、
 その尊厳をもったまま、人間の側のままで死にたい”
 そう、シモンは訓練生時代から言っていた。
 だが、それはランドルフにとって
 眼前の、妖魔になりつつある親友を斬り殺す事を意味していた。
 「親友トシテ、最初デ最後ノ頼ミダ。
 頼ム、人ノママデ死ナセテクレ…… 」
 「ちきしょう!
 何で、てめぇのダチを殺さなきゃいけねぇんだよ!?
 シモン。 一生、お前を許さねぇからな!! 」
 怒りと悲しみの入り混じった声で叫びながら
 ランドルフは地面から抜いた二本のうち一本の大剣を片手に。
 大粒の涙を流して、風のひと吹きのように走り抜けた。
 ガシュ!!
 「アァ……死ヌノニハ良イ朝日ダナ。
 ランドルフ…先ニアッチヘ逝ッテ待ッル
 ア…トカ…ラ、ユック…リ…コ…イヨ?
 イ ーー 」
 ー さらばだ…親友…… ー
 どさっ……
 「ちきしょおおおおお!!!! 」
 後書き
 今晩は、カササギです。
 運命……
 例え道と時系列は違えても、結末そのものは変えられ無い。
 IFとは、別の意味で残酷な定めです…
 書いておいて難ですが、あまりに過酷な。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.125 )
- 日時: 2012/12/18 00:37
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 外伝 慟哭の兆し 
 始めこそは、微かに指や腕が震える程度だった。
 単に疲れて出たもの……
 ただ、それだけだと思っていた。
 だが……戦いを重ねる度に、
 徐々に、震えが増すばかりで治る兆しは無い……
 それは何か、言葉に出来ない……
 心の奥底から、何かが這い出てくる感覚がして不安で仕様がない。
 カラン…ゴロンゴロン
 「シモン?
 突然、震えだしてどうしたんッスか? 」
 「マルコ…ここ最近、手や体の震えが止まらないばかりか…
 黒い感情が湧き上がって来る感じがするんだ…… 」
 「だ、大丈夫ッスか!?
 もしかして、いや…まさか……!? 」
 そのまさかだった……
 最初に手が震えたあの時点で、
 もう、おれの人間としての意識の限界が来ていたのだ。
 ー 西の地ロートレク ミレイ山の中腹 ー
 多分、捕まれば問答無用で。
 仕事を放棄した事の追及でスタフに召喚されるだろう。
 だが、もうそれも知った事ではない……
 せめて、人の意識が残っているうちに人として死にたい。
 だから、もう少し持ってくれ。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 白み出した最後の朝日を背にシモンは歩んで行く。
 運命を悟り、人であるうちに親友に自らの命を絶ってもらうが為に歩んで行く。
 「よぉ。
 久しぶりだな…シモン? 」
 すでに、シモンの気配に気づいていたのか。
 地面に刺した二本の大剣の一本を背もたれに、
 機嫌悪そうに、ぶっきらぼうに戦士は口を開く。
 「……ん、あぁ。
 久しぶりだな…ランドルフ…… 」
 後書き
 鼻風邪でございまする。
- Re: CLAYMORE 運命の道筋 ( No.126 )
- 日時: 2012/12/18 03:07
- 名前: カササギ ◆QNO.naEbTg (ID: ???)
  
- 人物設定8 
 マルコ
 「どうせ、なんて諦めた言葉を言わないで欲しいッス。
 死ぬまであがいて、うめいて、精一杯……
 この命を燃やして生きていないと、生まれて来た甲斐が無いッスよ 」
 性別:男
 No.16
 属性:攻撃型
 利き手:右
 性格:柔軟な面と頑固な面を併せ持つ神経質。
 それを除けば至って普通
 容姿:淡い金の寝癖のような短髪。
 瞳は銀で肌は透けるように白い。眠そうでとぼけたような童顔。
 体格はそこそこ良く、身長は185cm
 設定:トマーゾの後にナンバー16に昇格した戦士。
 「〜っす」もしくは「〜ッス」を語尾につけた口調が特徴。
 最初に与えられたナンバーは22。 実力もナンバーのそれでしかなかったが、
 トマーゾの死後。 徐々に実力をつけ18へ そして16になった。
 また、自身の過去から人生で諦める事は嫌い妥協はしない性分で、
 全力で精一杯、生きる事にこだわる。
 ミーシャ
 「このミーシャ。
 卑怯者と臆病者は嫌いだ 」
 性別:男
 属性:攻撃型
 No.29
 利き手:左
 性格:無骨で粗暴だが、自覚はある為に他人に優しい
 容姿:短く刈りこんだ金の短髪と銀の瞳。
 肌はすけるような白。 精悍な野性的なやや整った顔立ち。
 身長は180cm 体格は鍛え上げられた筋肉質
 設定:IFが初登場。 本編に出るか、否かは未定。
 名前の由来は、ロシアの男性名から。
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