二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜
日時: 2010/11/02 21:06
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

初めまして!ぬら孫で小説を書きます!
あんまり見てない&マンガもちょっとしか見てないので、完全におかしくなります。

ちょくちょく更新するので、見て下さい♪

〜主人公〜
名前:留欄るらん
年齢:リクオと同じ
容姿:黒髪のショート
性格:少し真面目な部分もあるが、ほとんど雜。適当。飯の話には興味を持つ
備考:今は普通に学校に通っているが、実は妖怪の血も半分流れている。その力は未だ分からない。
元奴良組らしい。

宜しくお願いします。

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10



Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.1 )
日時: 2010/11/01 18:41
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第1話 風時 桜花(かざとき おうか)〜

風時桜花が教室の扉を開けると、黒板を掃除している奴良リクオと、その近くのつららとか言う(興味が無いので覚えていない)に声をかけられた。

「おはよう。」

ふっとこっちを向いて言ったので、桜花は慌てて会釈し、またこちらも挨拶を返した。
桜花は学級委員(推薦。言わば無理やり)の仕事を初めていた。

「風時さんは、学級委員だよね。」

と、突然話し掛けられたので、本人半ばびっくりしながら

「そうだけど?」

と言った。そして、つくづく不思議な人と思うのであった。

〜昼〜

屋上&教室は陣取られたので、仕方なく体育館倉庫に向かった。唯一誰も居ない場所だ。

「(奴良リクオ…)」

桜花は弁当を開いていた時、急に思い出した。

妖怪達の間では話題だ。
奴良組の三代目候補。ぬらりひょんの孫…

ただ、半妖の自分には考えるととてつもなく悲しい事だった。

〜放課後〜

一人教室を出ると、その先にまたもやリクオ達が居た。

「風時さんも帰るの?」

と、言われたが、桜花は早足に帰っていった。

〜ある山奥〜

山奥の麓、そこが桜花の場所となり、住処となった。

「パンが9個とお菓子エトセトラ…」

穴に入ると、今日男子に貰った数々の品を数えた。

「はぁ……」

つくづく、自分の家と食料が欲しいと思う。そして片っ端からパンの袋を開けた。

半妖には、人とも、妖怪とも関わってはいけない。そう言う掟なのだ。
元は奴良組の妖怪だったが、半妖と言う事がばれて“逃げ出した”。随分前の話だ。
出来る事なら奴良組に入りたかった。そう考えていた。

「(半妖か……)」

と、もう夜&パンを食べ尽くした事を知り、わずかなわらで編んだ敷物を下に眠りについた。

〜奴良組〜

「やっぱり、留欄なのかな…」

屋敷でリクオは、桜花を組の者にしたいと考えていた。

「そうですよ!変化していますが、妖気も隠していますが、やはり留欄です!!」

とつららがリクオに説得している。
何年か前に組を出た留欄。リクオは会った事は無かったが、留欄は組に着かず、妖怪達の間でも見た者は居ないと言う。
しかし最近、留欄が桜花だと言う情報が入った。間違い無いらしい。

「留欄は妖怪の時、一時期だれにも負けないと言われていたんです!組に着かないのなら戦うより仲間にしたほうが……」

「……」

「若…」

そこでつららの説得は終わった。
分かってはいるが、一回組を自分から抜けた者だ。そう簡単に入ってくれるかどうか…
そう考えていたのだ。

「待とう。」

「えっ?」

「留欄が来るまで待つんだ。」

「待つ!?」

驚きの方法だったが、リクオは留欄が必ず来ると信じていた。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.2 )
日時: 2010/11/02 13:08
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第2話 追われる日々〜

翌日、桜花が起きた時、体に異変があったのにはすぐに気づいた。
だるい。起き上がる事すらままならないほど体が重かった。風邪をひいていた。

「(こんな時に限ってこんな事になるの…?)」

今日は大事なテストだった。唯一メアドを知っている友達に「風邪 休む」と言うたった4文字のメールを送ってまた横になった。

〜学校〜

「桜花ちゃん休むって〜」

唯一の友達こと家康カナは、屋上でリクオ達と一緒に居た時にそう言った。

「留…じゃなかった。風時さん休み?」

「多分この文から行くと、熱があって起き上がれない、それにだるい。から休むかな。」

カナはこんな短い文の中でこんな事が分かる唯一の人だ。

「若…」

「カラス天狗に頼んで、情報と出来れば場所も特定するように言っておいて。」

「はい。」

〜一方の桜花〜

「げほっ…」

妖怪の姿になった桜花…留欄の着物を掛け布団代わりに寝ていた。
途端に近づいて来る妖怪の気配に目を覚ました。

「(妖気を消せない……)」

仕方無く、そのまま近づいてくる妖怪が通り過ぎて行くのを待った。

その妖怪は、リクオの命を受けて飛んでいたカラス天狗だった。
カラス天狗は留欄に会った事があるので、妖気は分かっていた。場所も検討はついていた。
そして、留欄のいる穴の前に降りた。

「留欄。いるか。」

留欄はばれている事は知っていたが、逃げる事も出来なかったので、そのまま寝ていた。
カラス天狗はそれを見つけ声をかけた。

「大丈夫か。」

「大丈夫だったらあんたの事殺してる。」

カラス天狗は本家まで留欄を運ばせた。
留欄はすぐにでも逃げ出したかったが、今はそのまま暴れないようにした。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.3 )
日時: 2010/11/02 21:03
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第3話 強がりな気持ち〜

留欄は運ばれた後、そのまま眠った。

次に起きたのは昼だった。今日は土曜日らしく、リクオが居た。
異様に冷たい額で目を覚ます、留欄的にはかなり起き方が悪かった。

「気分どう?」

目を覚ました事に気づいたリクオは、留欄に声をかけた。しかし留欄は返す言葉も無く、また横になった。

「カラス天狗にも言ったけど、気分良かったらあんたの事殺してるの。」

いくら偉い人でも、言いたい事は言いたい。そう思ったので、かなり直球に言った。

「構って欲しくない。」

半分怒り気味に言ったので、リクオは部屋から出て行った。

「おう。久しぶりだな。留欄。」

「あんたの孫はお節介でお人好しなのね」

ぬらりひょんだった。リクオ達が出て行った後、反対の扉から入って来たのだ。

「お前は相変わらず頑固だなぁ。」

「そっか。あんたがお人好しだから孫も似たんだ。」

「いちいち皮肉混じりに言葉を返すな。」

「……私は奴良組に入っていいのかな。」

急に口調を変え、真っ直ぐとぬらりひょんを見つめて言った。

「…わしはいいと思うが。組も反対はしていないぞ。」

「じゃあ、やっぱりあんたの時みたいに戦ってやるか。さてどれ程の実力があるか。」

昔、留欄はこの時のように組に入っておらず、今の様に説得された。

=私よりあんたの方が強かったら入ってもいいよ。=

そう言って、一日中戦い続けた。
剣を向けあい、力尽きるまで戦った。
勝ったのは、留欄だった。

=私の……勝ちよ……=

体勢を崩したぬらりひょんの首元に剣を突きつけた。しかし、ぬらりひょんは

=やっぱり見込んだとおりだ。=

=はぁ!?=

=どうせ着く所も無かろう。どうだ。暖かい飯が待ってるぞ。=

留欄は、“飯”という字に負けた。と言うより、入りたかったのだから、図星な事を言われたのだから、奴良組に入る事にした。

「お前は飯目当で入ったのか。」

「違います。……入りたかったから。」

ぼそっと言うと、立ち上がり、襖を開けた。

「リクオかぁ……。あんたの孫って程だから強いの?」

「4分の1だけだからな…」

「4分の1…?」

半妖なので情報が遅い事は知っていたが、まさかリクオが4分の1しか妖怪の血が流れていないのは初耳だった。

「しかし、本気になったらお前が負けるかもな。」

「冗談。」

奥で昼ご飯が始まり、ぬらりひょんは行った。
少し後、留欄も、そこへ向かった。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.4 )
日時: 2010/11/03 09:56
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第4話 選択〜

始めは留欄が入って来て、ほとんどの者が驚いたが、少しずつ留欄を受け入れようとしていた。
留欄が座った席は雪女と近かったので、話かけられた。

「風邪、大丈夫なんですか?」

「この状態で大丈夫って言える?」

元々留欄はこういう風に冷たいので、あまり傷ついてはいなかった。

「ご無事で何よりです。」

留欄は一瞬“無事?”と思ったが、そんな事は気にせず、料理を食べはじめた。

その後、寝ていなかったせいで熱がぶり返し、また目眩がひどくなった。
日も暮れて、留欄は縁側に座っていた。

「何してるの?」

「何だっていいじゃん。」

後ろから声をかけたのは、リクオだった。

「寝てなくていいの?」

「こっちの方がいい。」

風。リクオは留欄の隣に座った。

「留欄は、組に入る気は無い?」

「……」

“ぬらりひょんと同じ事を言うのか”と思ったが、リクオは、ぬらりひょんとは違う気持ちだった事は分かっていた。

「私に入ってもらって、どうしたいの?」

聞いて見た。一番聞きたい事だった。
しかし、次の言葉は無く、沈黙が流れた。

「やっぱり山に帰る。」

「待てよ。」


留欄は振り向いた。そこには、夜の姿のリクオがいた。
ちょうど、夜になっていたのだ。

「夜の姿…」

ぬらりひょんの姿と重なったように見えた。

「待てって言ったろ?」

「何が言たいの?」

「……それはお前が一番知ってるだろ?留欄。」

「……!!」

分かっていた。苦しいほどに。
入れと言ってるのだ。

「セコいよ。あんたのじじぃだってそう言ったもん。」

「話をそらすな。で、返事はどうなんだよ。」

急ぐ事しか知らないのか。しかし、決断の時は迫っていた。

「…待つよ。ここで。」

奴良組に入ると言う返事だった。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.5 )
日時: 2010/11/04 19:49
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第5話 奴良組の留欄〜

「本当だな?」

留欄の方を少し向いて言った。

「……帰って欲しいの?」

「んな事言ってねーだろ。」

留欄はもう一度縁側に腰を降ろした。

「(これで一件落着ですかね。)」

「(さてのぅ。)」

縁側の後ろの部屋からこっそりと見ていた納豆小僧とぬらりひょんは、そのまま立ち去った。

〜翌翌日〜

昨日は徹底的に部屋からの外出を止められたので、熱は引き学校に登校していた。

「リクオ、でいいの?」

「うん。普通にいつも通りでいいけど。」

「あんたとか?」

「うん。」

「でも、そしたら雪女に殺される。」

さっきからリクオの隣に居た雪女の殺気に気づいていたのだ。

「いくら留欄様でもリクオ様の部下ですよ!?」

「いざとなれば乗っ取れるよ。それに部下って…」

「それでもだめですっ!」

「まあまあ……」

留欄にとってはこんなに賑やかな朝は久しぶりだった。

〜昼〜

「美味い!!!!」

留欄屋上で弁当の美味しさに歓迎していた。

「留欄って、本当にご飯食べて無いんだね。」

「うん。今まで屋敷出てからは虫とか植物しか食べてない。」

箸が止まらず食べ続ける。弁当は三段くらいの大きさだった。

「卵焼き食べる?」

声をかけたのはカナ。いつもご飯を共有する二人だ。

「そう言えば、こんなにお弁当どうしたの?」

リクオ達は戸惑っていたが、留欄は真顔で

「ん〜?リクオのお母様に作ってもらった。」

二人は言っちゃった…と言う顔だったが、カナは

「本当に美味しいよね!」

と違う風に捉えたらしい。そして教室に帰っていった。

「リクオ。カナの友達なのにカナの思考回路分かってないなんて駄目ね〜」

カナの思考回路さえ知っている留欄である。

〜夜〜

留欄は与えられた部屋に居た。
月の光が差し込む所だった。

今までの生活はなんだったんだろう。

奴良組から逃げ、山奥で苦しい生活をしていた。

そんな日々は一体なんだったんだろう。

「入りますよ。」

雪女が入って来た。

「つらら?どうしたの、珍しい。」

「留欄様は、リクオ様の事をどう思っているのですか?」

「……私の道を元に戻してくれた恩人。」

恥ずかしかったが、本音だった。

「そうですか。」

「で、つららはリクオの事好きなんだ。」

留欄は、にやりと不敵に笑った。

「えっ!?」

どんどん赤くなって行く。

「でぇきてぇるぅ〜」

「からかわないで下さい!!!」

「分かってるって。」

あはは、と笑いは絶えなかった。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10