二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜
日時: 2010/11/02 21:06
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

初めまして!ぬら孫で小説を書きます!
あんまり見てない&マンガもちょっとしか見てないので、完全におかしくなります。

ちょくちょく更新するので、見て下さい♪

〜主人公〜
名前:留欄るらん
年齢:リクオと同じ
容姿:黒髪のショート
性格:少し真面目な部分もあるが、ほとんど雜。適当。飯の話には興味を持つ
備考:今は普通に学校に通っているが、実は妖怪の血も半分流れている。その力は未だ分からない。
元奴良組らしい。

宜しくお願いします。

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Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.26 )
日時: 2010/11/25 19:37
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第19話 孤独を望む者〜

「はぁ…はぁ…」

ここは空き地。学校の跡地で、かなり広い敷地があった。
現在戦っている場所だ。

片膝をつきながらもまだ気力はあった。
今相手にしているのは、昔留欄の母親を殺そうとして、留欄の攻撃により死んだ亡霊達だ。

そばに鈴音が居た。うなだれているが、傷は無い。

     <殺せ……>

   <私達と同じ苦しみを…!>

雑音のように声が聞こえてくる。
どれも憎しみや怨念の声だ。

しかし、留欄の攻撃は空中を切る。
亡霊には、ダメージは与えられないのだ。

留欄を殺すまで、生き続ける。

「く……っ」

一方の亡霊は鉄などを操り、攻撃してくる。
留欄のダメージが溜まって行く。

「(自分で決めた最後だから!!)」

そして、鉄を刀で斬って行った。

〜屋敷〜

留欄が屋敷に居ない事に皆が気づいたのは、その日の夜だった。

雪女は、留欄から昨日言われた事が頭から離れなかった。

“私は明日、襲われるの。”

“何故…?”

“それは分からない。でも、その敵と戦って勝てる確率は、0に近い。”

「……!!!」

「つらら?」

リクオが部屋に入って来た。

「若…?何の御用ですか?」

「留欄を、探しに行く。」

「……」

再び、昨日の言葉が蘇る。

“でも、追いかけないで。探さないで。




それが私の最後だから。自分で決めた…”

「だからつららも……」

「駄目です。」

若とは分かっている。逆らってはいけないと思っているが、言った。

「留欄様を探すのは、駄目です。」

「何で…?今どこで襲われているかも分からないのにーー」

「それでも!!!」

リクオの言葉を遮り、叫んだ。
“無礼をお許し下さい”と思いながら。

「留欄様が、決めた……道ですから。」

留欄を一番探したいのは、雪女自身だった。
身寄りの、仲間が消えたら、探したいと思う。その気持ちは誰にも負けないくらいの自信があった。
しかし、留欄が自分で決めたのだ。
その気持ちは抑えるしかなかった。

リクオは、手に力を込めた。

「僕は、探しに行く。」

「駄目って言ったらーーー」

「じゃあ、このまま見殺しにしろって言いたいのか?」

静かに言った。雪女は驚いたが、怯まなかった。

「そうじゃないですよ!!留欄様が自分で選んだから……」

「……死んで後悔したって、遅いじゃないか。」

そして、歩き出した。
庭のしだれ桜が揺れる。

「あいつは引きずってでもここに帰らせる。あいつが選んだなんて関係ねぇ。
家族には、変わりないだろ。」

覚醒したリクオ。最後の言葉を言うや否や、屋敷から出た。

振り向く事も無く。

「ごめんなさい…留欄様。私は、あなたを見殺しには出来ません。」

そう言うと、リクオの後を追った。

リクオは、静かに言った。

「留欄は、屋敷を困らせる事しか出来ねぇのか。あのバカ。」

そして、不敵に笑うと空き地を目指し走り出した。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.27 )
日時: 2010/11/27 07:08
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第20話 自らの決断〜

空き地では、留欄はまだ亡霊達と戦って行く。

今は深夜の0:30。
日が昇り、日差しが亡霊達に当たれば亡霊達は消える。

そこが“勝ち”と“負け”の決着が着く所であった。

「もう少し……!!」

四方八方から飛んで来る鉄パイプ。
それを朝日が昇る時間まで耐えられれば留欄の勝ちだった。

しかし、かなりダメージを追っていた。

体中は引きつり、手が震える。
目の焦点も定まっていなかった。

「もう少しだから……!」

自分の体に訴えるように呟いた。

しかし、鉄パイプの攻撃は止まらない。
気力だけでよける。

パイプが足のスネに当たった。

「いっ……た」

体がとうとう動かなくなった。

鉄パイプは更に飛んでくる。

「あと…少しだったのに……!!」

不意に流れた涙が、頬を伝った。

死ぬーーーー


しかし、パイプが当たらない。
そっと目を開ける。

パイプが凍りつき、体のすぐ横に落ちる。

「留欄様!!!!」

「雪……女…………」

まだ飛んで来る鉄パイプをリクオが制した。
次々に切り落として行く。

「なんで…ここに……」

「……やっぱり、見過ごせませんでした。」

「……どう言う事…?ここには風でバリアを張っていたはずよ…」

「いつの間にか飛び込んでました。」

雪女の着物が、よく見ると切れている。

留欄が張ってあったバリアには、外から入ると、風がその入って来た物を切り刻むようにしてあった。

「……ごめん」

「いいえ。ここはリクオ様に任せて、ここから出ましょう。」

〜夜明け〜

鉄パイプの攻撃も止まった。
亡霊達が消えて行く。

「こんなのを何時間も相手にしてたのか。あいつは……」

風のバリアはいつの間にか消え、留欄は静かに寝ていた。

〜屋敷〜

「本当にごめん。」

翌日、ある程度回復した留欄は、二人に謝った。

「亡霊相手に勝てないと思ったから、負けたら終わりだって思って。だから、周りには迷惑かけたくなくて…ごめんなさい。」

「十分迷惑かけてるよ。」

「勝てない敵なんて無いですよ。そう言う時こそ、私たちがいるんですから。」

「僕達は、仲間だから。」

「…!!」

「ね。」

溢れる涙が止まらなかった。

そして、絆をより一層深めた日になった。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.28 )
日時: 2010/11/28 09:49
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第21話 償いきれぬ思い〜

深夜の縁側。

留欄は台所から拝借した酒を一人呑んでいた。

「ふぅ…」

「一人で晩酌か。」

後ろから声がした。
吹き出しそうになるのをこらえ、後ろを向くと、夜の姿のリクオがいた。

「……何よ。」

「お前、昼の俺には謝ったが、夜の俺には謝ってねぇよな。」

「……」

膨れっ面でまた酒瓶を取った。
それをリクオが取る。

「私の酒!!」

一気に飲み干された。
リクオが座っている留欄を見下ろす。

「…いいか。今回のお前の罪は三つだ。」

「……」

リクオが留欄の隣に座る。
酒瓶を置くと、言葉を続けた。

「一つ、屋敷や俺らに迷惑をかけた事。
二つ、無断で戦った事。
三つ、勝手に死のうとした事。」

「……だから?」

「お前は、ここの屋敷で、俺の下に立つ者だ。勝手な行動は許さねぇ。だから…」

すると、袮々切丸を出した。

「次迷惑をかけたら、承知しねぇ。」

「楽しみにしとくよ。」

そして、留欄が立とうとした時だった。
留欄はリクオの方を向き、話を切り出す。

「……盃、交わしてくれる?」

「その為に来たんだ。」

7分3分の盃。

新月の夜、誰も知らない縁側で二人は盃を交わした。

「こんな形でいいの?」

「いいさ。どうせ何時かやる事だ。」

「……こんな性格で、こんな人柄だけど、お世話になります。」

留欄は初めて、リクオに向かって頭を下げた。

「宜しく頼むぜ。」

「こちらこそ……」

盃と共に交わされたのは、“約束”だった。

P.S.次あたりに、番外編やりまーす!

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.29 )
日時: 2010/11/28 17:06
名前: リリア♪♯ (ID: CA3ig4y.)
参照: お年玉でぬらりひょんの孫の漫画が買いたい!

〜番外編 猫と黒〜

盃を交わしたあの夜から一週間たった。

そのことで、屋敷は大変な騒ぎになった。
しかし、それも収まった。

そして留欄は今、化猫屋で飲んでいる。

「いいんですか?そんなに飲んで。」

組員の一人に声をかけられた。

「…ツケといて。リクオに。帰るわ。」

最後の酒を飲み干すと、席を立った。

そして、化猫屋を出た時だった。

「ん…?」

〜屋敷〜

「(ただいま〜)」

屋敷にそっと入っていく。

「何をしているんですか。」

後ろから声がした。

「く…黒田坊さん。」

「その包みは?」

「…来て。」

無理矢理部屋に押し込むと、包みを開いた。

「猫…ですか。」

「怪我をしてるから、手当てしたら逃がすの!飼うなんて言わないから、他の人には言わないで!!お願いっ!!」

その通り、猫は野犬などに襲われた形跡があった。

「…分かりました。言いません。」

「ほんと!?ありがと!!」

「屋敷の裏に隠し場所があります。そこで飼ったらどうでしょう。」

「ありがと!!」

そして、三日後。

「(おいで。)」

猫を抱くと、屋根裏に行き、餌をあげた。

「傷もだいぶ治ったね。良かったね。」

頭をなでる。すると、猫が一鳴きする。

「ん?首輪に文字…」



「ありがとうございました〜」

「いえいえ。では。」

猫はペットショップから逃げ出した猫だった。
黒田坊にも言った。

「そうですか。」

「うん。色々ありがとう。」

「いや。拙僧も意外と可愛いと思っていて。」

恥ずかしげに言った。

「へえ…(不思議…)」

猫を通して、仲を深めた二人でした。

Re: ぬらりひょんの孫〜半妖の定め〜 ( No.30 )
日時: 2010/11/29 20:22
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

新章・“竜”の復活

〜第22話 来客〜

ある日の学校帰り。
留欄は一人、教室に残って学級の仕事をしていた。

「……帰ろ。」

外が暗くなっているのを見て気づき、バックを取った。

〜屋敷〜

「ただいまぁ〜」

玄関に入った時に、小さな妖怪達が、転がりこんで来た。

傷を負ったわけではなく、急ぎ過ぎて躓いたみたいだ。

「あの…あのあの……!!」

焦り過ぎてて何を言っているのか全く分からない。

「ちょ…何?」

「留欄様にお客様が……!」

「私?」

廊下を一気に走り抜ける。
何回か他の妖怪達にぶつかったが、気にする事も出来なかった。

そして、縁側に座っている“お客様”を見つけた。

「はぁ…はぁ…」

「よっ。」

「凛庭…」

風陽花村の村で、留欄と実力が並ぶ者だ。
そして、幼なじみで仲が良かった。

「な…何…?」

「まぁ、落ち着けって。」

「落ち着いてられるかぁっ!!」

「コレだ。」

包みを開け、星形のアクセサリーを出した。
古びた物だったが、淡く優しい光を放っていた。
それを見た途端、留欄は後ずさる。

「これ…!!ちょっと!!これは……」

「理由はあるんだ。時はもう来た。」

「……」

「俺の用件はこれだけだ。そんじゃ。また来るぜ。」

「凛庭!!」

凛庭は包みを置くと、風と共に消えていった。

「時って……」

二人の意味深な言葉と、星形のアクセサリー。
この二つが、後に隠された力を照らし出していく。


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