二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- FAIRYTAIL
- 日時: 2010/03/07 19:32
- 名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)
新しく入らせてもらいました、紅です。
まだまだ未熟ですが、暖かい目で見てもらえると嬉しいです。
コメントも書いてもらえるとなお良し。
注意
1・荒らしや、人を傷つけるコメントなどは書き込まないで下さい。
2・訳の解らない事やアドバイス等、何かあったら書いてください。
3・主人公は一応ナツ。
4・この小説は、別サイトFAIRYTAILの短編集、おまけ小説のようなものです。気軽に読んでください。
5・よかったらサイトの方も来て下さい。
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- Re: FAIRYTAIL ( No.28 )
- 日時: 2010/04/11 15:14
- 名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)
過去の束縛と未来への解放(ナツ編)Ⅶ
沈黙。
既に闇一色となった室内に、夜の冷たい風が、鋭く吹き込んだ。
「リサーナじゃ、ないの」
もう一度、ゆっくりと言葉を吐く。
背後で、ナツが息を飲んだ。
「あ、当たり前だろ、お前は、お前だし……」
「解ってない!!」
「解ってないよ…」突然振り返り、ナツの腕をつかむ。後ろを向くと、 の口から、弱弱しく声が漏れた。
「私は、 だよ。リサーナじゃないの……。もう、重ねるのは止めて……代わりにするのは、止めて……」
ぽろぽろと瞳から落ちる雫に、困惑する。
そして、動揺。
「私を、一人の と見てよ……」
「っ!!」
ナツの腕が、 を振り払う。
へと向き直ったナツは、乱れた呼吸と共に、叫んだ。
「俺はっ、俺はお前をリサーナと重ねたことなんて!!」
「嘘っ!」
「嘘じゃねぇ!!!」
「嘘嘘嘘嘘嘘嘘っ、全部嘘!!」
が泣き叫ぶ。ナツも負けないくらいの声で、それに叫んだ。
「じゃあどうして、ナツは泣いてるの?!!」
「え?」
恐る恐る頬に手を這わすと、生暖かい液体。
困惑したように、ナツは涙を必死で拭いた。しかし、涙は止まらない。
ナツの意思とは反して流れる涙を見て、 は自分の涙を拭い、深く息を吐いた。
「もう、いいから……」
呟くように言った言葉に、またもやナツは困惑する。
吹っ切れたように清々しい の表情は、どこかリサーナに似ていて、それもナツを困惑させた。
「我慢しなくていいんだから……」
「うっ…」
そっとナツを抱きしめると、ナツの肩がびくりと震える。
夢の中でのナツより、とても弱弱しかった。
「好きなら、ちゃんと言わなきゃダメ」
私みたいになるから。
「好きなら、他の人に頼っちゃダメ」
今のナツのようになるから。
「好きなら、行ってあげなきゃダメ」
リサーナは一人だから。
「ナツ……」
もう二度と、同じことを繰り返さないために。
もう二度と、自分のような存在を作らせないために。
「行ってきなよ、教会」
もう二度と、ナツの苦しむ姿を見ないために。
「 ……」
「私、ナツが好きだよ」
突然の告白に、ナツの顔が赤く染まるのが、暗闇でも解った。
「でも私、リサーナも同じくらい好き」
だから、と言葉を繋げる。
「一人にさせちゃ、ダメだよ」
深く頷くナツに、緩く笑ってみせる。
涙を拭いたナツは、ぎゅ、と を抱きしめた。
夢の中とは違う、はっきりと存在のある体で。驚くほど優しく。
「サンキュな、 。あと、ごめん」
「ありがと、 」
そう言って、ナツは部屋を急いで出て行く。
呼ばれた名前。
初めて自分の存在を確認され、誰にも重ねられずに呼ばれた名前。
あなたの思いは手に入らなかった。
そう、だってそれは罪だから。
それでも今この胸に、抱えきれないほどの幸せが満ちている。
リサーナからとかれた私。
そして新しく認めてもらった私。
今初めて、飛び立てた気がするよ。
過去の私を捨て、新しい私へ。
END
- Re: FAIRYTAIL ( No.29 )
- 日時: 2010/03/24 11:51
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=11283
過去の束縛と未来への解放編終わりましたね、乙です。
いい終わり方で良かったです
- Re: FAIRYTAIL ( No.30 )
- 日時: 2010/03/24 12:12
- 名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)
はい、乙です。
長かったです、ホント……。
終わり方、褒めて下さってサンキュ、です。(ナツ風)
これからもよろしくお願いしますね。
- Re: FAIRYTAIL ( No.32 )
- 日時: 2010/08/31 17:56
- 名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)
4・瞳に映る姿(グレイ編)Ⅰ
ヒロインなりきり(?)プロフィール
名前・ご自由にどうぞ
魔法・圧縮魔法
黒に近い紫の短髪に、黒い瞳
スタートです↓
「エルザのこと知らないくせに、勝手な事言うんじゃねぇ!!」
グレイの口から出た言葉。
そう、あなたはいつもエルザを一番に考えていた。
船の上。
ジェラールの元へと連れて行かれたエルザを救出するために、今私達は、『楽園の塔』へと向かっている。
船に乗っているのは、ナツ、ルーシィ、ハッピー、ティア、グレイ、 。そしてどうゆう訳か、敵ギルドだったジュビア。
目の前で息を荒げ怒るグレイから、 は視線を逸らした。
解ってる。
その怒りは大切な仲間を大切にしているものではなく、一人の女性を大切にしている思いから来ているものだと。
確信はない。けど。
見ていれば解る。
「大丈夫、グレイ。エルザは強いよ!きっとこんな所でなんか死なないよ!!」
笑顔で が言うと、グレイはそうだよな、と安心したように、船の中に腰を下ろす。
「絶対に、エルザを助けるぞ」
低く唸るように呟く彼に、背筋に鳥肌が立つ。
本気の思い。
はたしてそれは、仲間のためか、自分のためか。
「がんばれよ、 」
軽い笑顔なのに、それだけで胸の鼓動が早くなる。
やめて、笑いかけないで。
どうしても私はそれに、期待してしまうから。
もしかして、もしかするとの繰り返し。
期待すれば絶望し、絶望すれば期待する。
でもそれを、望んでしまう自分が嫌い。
私を見て欲しいと祈ってしまう自分が嫌い。
もし二人の思いが一緒だったら、どんなに楽なことか。
叶わないと知ってしまえば、こんな思いしないですんだのに。
潮風に、黒髪が緩くなびく。
そんな姿にうっとりしてしまう自分に、こんな状況なのに何をしているんだ、と呆れてしまった。
『楽園の塔』を睨むグレイ。
仲間を大切にするグレイ。
ナツと喧嘩するグレイ。
怒ってるグレイ。笑ってるグレイ。泣いてるグレイ。照れてるグレイ。
こんなにも、君が愛しい。
- Re: FAIRYTAIL ( No.33 )
- 日時: 2010/03/25 12:57
- 名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)
ついにグレイ編に突入です。
私の小説、なんだかバトルシーンが少ないので、この回でなんとか増やしたいと思ってます。
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