二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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目安ボックス・・いやめだか箱
日時: 2012/02/04 15:48
名前: 栖樺 啼 (ID: ZEjsU2TR)


めだかボックスでいうところの
才能、つまりは 能力 スキル の究極でも探そうとか思って、
とりあえず試してみる、ぐらいの感じで書きたいなと・・。

勝手な内容にも程があり
創作の内容すら変ですが

確かなのは
話が荒唐無稽で支離滅裂の非散惨状となっています。
話に飽きてしまえば、不都合が悪く中味も中味も変わりますが

とりあえず、見ていただければ公営、いや光栄なのです。

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第19箱 ー本編の前にー ( No.30 )
日時: 2012/06/18 20:18
名前: 栖樺 啼 (ID: zRrBF4EL)


「ねぇ。めだかちゃんのお姉ちゃん。」
「・・・・。なんだその不愉快極まりねぇ呼び方は。」
不機嫌そうに声の主
《安心院なじみ》をにらむ。
そんなくじらのことなど見ていないかのような様子で嘲笑する。
彼女は
「はは、いいねぇキミの、君達のそういうところに
 僕はきっとひかれてるんだろうねぇ。名瀬チャン。」
「カタカナ表記・・・・!」
「ははは。」
今となっては、安心院なじみはただの普通の異常になった。
そして、今は黒神と同じ一年十三組み入れられている。
実際のところ授業にでているのかは、黒神本人と、
あとは黒神の担任の先生ぐらいのものだ。
「めだかちゃんのことを話そうと思ってね。」
「へぇ、これはまためずらしいな。
 てっきりこっちはあんたの大好きな善吉の話でも
 すんのかと思ってたいたんだがね。意外だな、いやホント。」
「そうかい?これはおかしなことをいう。
 どっかのオタクでもねーんだから、異常に一人に
 固執して、おっかけよーなんざ思わないさ、僕わね。
 そういうところは安心してくれよ、安心院さんだけにね。」
「・・・あっそ。」
実際、此の二人は関係は浅いものなので、
一対一で話す奇怪、否、機会は少ない。
そのためこんな風に改まって話しかけられると、
くじら、いや名瀬も軽々しい雰囲気ではいられまいと感じたのだ。
そう感じた、確かにまぎれもなく間違いもなく。

「めだかちゃんって、動物好きだよね。」

「は・・・・・・・。」

比喩ではなく、本気で頭がフリーズした。
常に体外の事態は予想して動いている名瀬でもさすがに驚いた。
「このあいだ、捨て猫を本気で可愛がってて本気で引いたぜ。」
「あぁ、たまにやるよな、あいつは。そーいう奇行。」
「ホントだぜ、捨て猫が必死にめだかちゃんの
 顔面引っ掻いてるのにめだかちゃん総スルーで
 むしろ自分から頬をなすりつけてるんだぜ。怖い怖い。」
「・・・・・・。」
ホントに我が妹ながら、若干引く。
「まぁ、僕はそんなどーでもいい世間話しをしにきた
 わけでもねーけど。キミに聞きたいことがあってねぇ。」
「あ?なんだよ、いやなんですか。」

「キミも動物とか好きなんだねぇ。」

その瞬間名瀬はダッシュで逃げた。
安心院の問いは問いというかもう核心、否確信であった。
さすがの安心院も追う気にはならなかったという。

本編は次回から、
くじらちゃんのほのぼのストーリー!だぜ☆
by白糠南兎星

第20箱ー迂闊だったー ( No.31 )
日時: 2012/06/19 13:18
名前: 栖樺 啼 (ID: zRrBF4EL)


「なんで、あの人、あんなこと知って・・・。」
息を切らしつつ、名瀬は後ろを振り向く、
「付いてきてない、よな? ハぁ・・・・。」
まぁ、実際どこからともなく出てくる安心院を
警戒するには振り向く必要などないのだが、なんとなくそうしてしまう
安心院が言っていたのはおそらく一昨日のことで、
めだかが可愛がった、怖がらせた捨て猫のことを
名瀬はめだかから聞いていた。

「いやぁ、くじ姉聞いてくださいよ。
 この間、電信柱の前に捨て猫が捨てられていまして、
 腕白なヤンチャ猫でして、顔を存分に引っ掻かれましたよ。」
「へぇ、そいつぁよかったな、それで、その猫は
 どこにいたんだよ? お前の帰り道か?」
「え、あぁ、違います。多少寄り道をして
 不知火から頼まれたガム二箱を買いにスーパーにいきまして、
 まぁ、それはともかく、猫は人間と違って、
 傷を治すのに、あと半日はかかりそうですなぁ、ははは。」
と、顔面に大量の(主に頬に)絆創膏を貼っている
妹・めだかは笑う。
「へー、そいつぁ、御苦労なこった、
 で、どこのスーパーにいったんだよ?」
「あぁ、缶詰スーパーまで、それでですね、
 人吉先生に怒られてしまい、大量の絆創膏を
 球磨川に笑われぶん殴ってきましたよ、恋愛同級生は
 『大丈夫?』と心配してくれ、頬をさすってくれましたよ。」
「缶詰か、中学の近くだっけ?
 スーパーの近くに公園があったよなぁ。確か。」
「えぇ、そうなんですよ。その公園の目の前の電柱ですね。
 そしたら、喜界島会計が
 『大丈夫だよ!顔に傷がついてても、人吉はきっと
  もらってくれるから! 安心してね黒神さん!』
 と言ったのですが・・・。何をもらうんでしょう」
妹の鈍感さに呆れつつ、人吉を哀れに思いつつ、
名瀬はそのまま帰ろうとした。

そして、そこから缶詰スーパーの前の公園の前の電柱の猫に
缶詰スーパーで買った缶詰を与えたわけだった。
ついでに、頭をなでた。
そのついでに、抱っこもした。
さらについでに、頬ずりもした
もっといえば、家に連れ帰り、恋愛ちゃんが今めんどうを
見てくれている始末だ。(真黒に隠しながら)
そんな目も当てられないような姿を
よりによって、安心院なじみに見られてしまったのだった

「迂闊だった・・・。」
そうこう考えながら、なんとなく歩く、
どうせ、十三組待遇の名瀬は学校に行く必要がない。
いや副会長になったのだから、行かなくてはならないのだが、
めんどくさいのでさぼっている。
「ここどこだ・・・。てか今何時だよ」
公園の時計を信じるならば今は、午前10時半だった。
そして、その公園は例の缶詰公園だ。

平日のこの時間、ただせさえ人が少ない地域だ。
そんなところにある公園だ。
人は当然いなかった。
人がいるのは休日の昼間ぐらいのものである。
名瀬が帰ろうかどうしょうか迷っていた時、
不意にそこに、

子猫が横切った。

「・・・・・・。」


どうなる子猫!
次回少年少女との出会いだぜ☆
by白糠南兎星(なんかもうこいつナレーター役でよくね?)

第21箱ーぜってー言うなよ!ー ( No.32 )
日時: 2012/07/01 14:17
名前: 栖樺 啼 (ID: zRrBF4EL)


子猫。

そう。それはまさしく猫だ。
小さくてかわいらしい、あの化け物黒神めだかに傷をつくれて
しまう程の可愛らしさ。
小首を傾げ、小さな足でとてとて歩き、
名瀬の前で止まり「二ヤーン」と一言、いや一声。
そのとき名瀬が起こしたアクションは至極簡単。
「・・・・・!」

咄嗟に人がいないか必死に見まわし、
猫を睨み、首をつかみ、抱きかかえた。

それだけ、
それだけのことだが、猫はすでに
なんかもう、動けないどころか声も出ないらしく、
ひげまでもがひきつり、ほぼ気絶状態だ。
名瀬といえば
「うわーうわー、
 子猫なのに!子供なのに!もう立派に!
 こんなに口に歯が!とがってるなぁ!すげぇ!マジすげぇ!
 もうこれは《歯》っていうか《牙》だよな!かわいい!
 そんでもってなんだこのツメは!めっちゃするどい!
 こえーぇー!でもちょー可愛い!何これ!
 肉球との柔らかさの差が半端じゃねぇ!肉球もやばい!」
こんな感じで
数分ほど愛でまくったところ、
さすがに猫も正気に戻ったらしく暴れだした。
「お。」
名瀬は暴れる子猫を止めようともせず
暴れだしたとたんすぐ手を離す。
猫はすぐさま逃げてった。
「やっぱなー俺は動物とか慣れ合っちゃいけねーんだよなぁ。
 さて、と善ちゃんも心配だけどこれからどーすっかなぁ。」
地面に体育座りの女子高校生がそこにいた。
というか名瀬だった。
そして後ろを振り向けば、
そこに一人の少女が立って、名瀬を冷めたというか引いた目で見ていた

「・・・・恋愛ちゃん。」
「あ、はいぃ!」
「・・・?古賀さん?」
「は、ひゃい!なんでしょう!なんでもないですよぉ!」
「二人とも不自然すぎるよ。」
2人、つまりは古賀いたみと球磨川恋愛は
真黒に見つからずに猫に餌をやるために昼ごはんよりも少し
早めに猫の元を訪れたのだが・・。
「んー。大体の予想はつくけれど・・。
 いったいこれはどうしたんだい?恋愛ちゃん、古賀さん。」
そこには運悪くというか
不運が非常に良く、真黒が猫をいれてある段ボールの前に
立っていた。仁王立ちで。腰に手を当てて。
『これ』というのも当然ながら、子猫のことであり
2人はただ猫缶を持ったまま固まるしかなかった。
真黒は笑顔でこそあるが背後のオーラは怒りそのものだ。
「いやぁ、これはぁ、そのぉ・・・。ねぇ?」
と、古賀は恋愛の方を見る。恋愛はしかたない、といった様子で
正座をし、

「後悔はしています。でもボクは正しいから反省はしてません!」

と土下座とまではいかずとも、45度ぴったりといった感じの
綺麗な、洗練されたおじぎだった。
(潔い!なんでこんなにおじぎが上手いの?!この子。)
「普通逆だよねぇ・。」
「球磨川か。おじぎを教えたのは・・。」
頭を抱える古賀。
「まぁ、くじらちゃんなら大丈夫だろうねぇ。」
「え、何がですか?黒神さん。」
「え、おにいちゃんっていってくれたら言うよ。」
「ちょ、真黒さん!?何言ってるんですか!」

「教えて・・おにいちゃん。」

バターン
「真黒さんが失神したぁ!」
見事な上目づかいで涙目だったという。
「それで、何が大丈夫なんですか?」
倒れている真黒を頭だけ上げて訊く古賀。
「ん?名瀬チャンはねぇ。動物大好きでこよなく愛しているけれど
 それを人に見られるのは嫌いというかダメなのさ。」
「ダメ・・・?ならどうして『大丈夫』なんて。」
「見た人を殺しちゃうかもしれないから。」
「ぶっ・・・・!!」
「だ、大丈夫!古賀お姉ちゃん。」
「いや、嘘だけどね。」
「なんなんですか。もう・・・」
真黒の頭から手を離し、恋愛の横にすわる。
真黒も座って話す。
「とはいえ、見られた子に必死でお願いはするかもね。」
「何を・・・?」
恋愛の頭を撫でつつ言う。
「『このことは・・

「『このことは、誰にも言わないっていえば、
  生きて帰れるぞ!言うなよ!ぜってー言うなよ!』
 わかったか!小娘!」
と、体育座りのまま少女を見上げて言う。
そして少女は

ダッシュで公園の奥の茂みに逃げ込んだ。
無言で。

「ちょ、待てぇ!」

次回少女の自己紹介だぜ☆
大事な回だからおわすれなーく❤
ちなみに少女は私服だぜ。 by白糠 南兎星

第22箱ー改めまして、自己紹介だー ( No.33 )
日時: 2012/07/01 16:15
名前: 栖樺 啼 (ID: zRrBF4EL)


名瀬夭歌がアリスかのごとく茂みに飛び込んだ。
勢い余ってこけた。そこには
先程の少女がいた。
そして先程の子猫を抱えていた。
「・・・・お前の猫だったのかよ。」
「違うよ。変態。」
ばっさりいわれた。
「俺は兄貴か!」
「は?」
「あ、いやぁ・・・。」
髪はおかっぱより少し長めで、ふんわりしている。
茶色と黄色の間のような色だがみょうに赤みがかっている。
真黒なパーカーカーキー色の短パンに真っ赤なリボンが二つ
結ってある。というか短パンが短すぎてパーカーにリボンが
ついているようにみえる。
立ちあがり、制服についたほこりをはらう。
「猫コンな上にブラコンか。」
「猫コンってなんだ!? 
 つかむしろ逆だ! シスコンだろ!兄貴は!」
「は?」
猫はずいぶんなついてるようで、少女にしがみついていた。
さっきの怯えが残っているらしく、爪を立てている。
「ねぇ。あんたさ。このあいだ。」
「あ?」
「猫。拾っていったでしょ」
「なっ!?」
安心院だけではなくこの少女にも
見られていたらしい。
「なんでそれを・・。」
「こいつとそいつ、兄妹だったんだよ。」
兄妹・・・・!
言われてよく見れば、昨日の猫と色が違うだけで柄や
目の色は同じだった。
「そうか。そりゃ、悪かったな。でも俺が
 その猫を拾ったときにゃあ一匹だけだったぜ。」
「・・・!嘘・・。」
「いや、ここで嘘ついても意味ねーだろ。」
「じゃあ。なんで・・」
「さぁあな。誰かがそいと遊んでたんじゃねーの。」
勢いで茂みに来たものの、どうやらこの少女は
(失礼ながら)交友関係も広くなさそうだし、名瀬と関係の
あるような人間とはかかわりもなさそうだったので
切り上げようとした。
そのとき、

「−−−−−−−−−−−−−−−!!」
「つ・・っ!!!なっ!」

急にどでかい音。
それは、
名瀬にとっては今、背後にいる少女が、
胸のところから出したらしきものを思い切り吹いたこと
によって生み出された音だ。
名瀬程の人間が耳をふさいでしゃがみこんでしまう程の音だった。
「な、何してんだよ!耳がっ!」
「え、聞こえたか?ごめん。」
改めて少女を見ると、
目つきが、とてつもなく悪かった。
まるで殺気でも放っているかのような、
冗談ではなく視線で人を殺せそうな目つきだった。
「聞こえたか、ってそりゃそんなでけー音聞こえるだろ。」
「いや、アタシの犬笛は特徴的で、人間でも
 聞こえないような仕組みでな、普通の犬笛なんて
 22000HZぐらいだが、アタシのは最高で
 2000000は出るから人間に聞き取れるとは・・。」
「そりゃあ・・・。(普通じゃねぇしな、俺は。)
 お前の吹き方が悪かったんじゃねぇの?常に最高がでるわけも
 ないし。」
いや、最低でも100万はいく、と少女はかぶりを振った。
「あんた普通じゃないな。」
「まぁ・・。人並みに普通じゃねぇな。
 その音を出してるお前も普通じゃねぇな。」
「・・・あのさぁ。」
少女は短い髪をかき上げて、戻し、言う。
ついでに犬笛をしまう。
「その『お前』ってのやめて。」
「?別に良いじゃん。俺もう帰るし。帰って恋愛ちゃんと
  猫の様子でも見るからー、って。」
今度は、

「何?呼んでおいて帰るのかい?」

と、先程までの少女と同じ顔が目の前にあった。
「!?っ・・・・・・。」
(双子?!・・双子なんて、門番ぐれーしかみたことねーが・・。
 ここまで顔が《同じ》もんなのか! ほぼクローンじゃねぇか!」
呼んでおいて、ということはさっきの犬笛を
聞いてここまでやってきたらしい。(普通、ではない。)
黒神家兄妹もかなり似てはいるが
ここまで《同じ》ではない。
同じといえど、少女よりは少しほんの少しだが、
顔が幼かった。そして髪が短く髪はサラサラ。
ついでにいえば、目が、違った。
(男か・・・。判別しずらいな・・。
 さっきの奴は人を殺せそうだけどこいつは・・。)
まるで

まるで、人を《人間》ではなく
    人を《動物》として見ているようだった。

さすがの名瀬でも気持ち悪いとさえ思った。
人間を《実験動物》扱いをする名瀬でも今までこんな目で
人間を見ていたとは言いづらい。
(なんだこいつら・・・。)
「こっちがせっかく自己紹介の雰囲気を漂わせてやったのに。」
「お姉ちゃんだれ。この人。」
「うん。あたしも知らない。でも高校生なのは確か。」
「そんなのボクでもみればわかるよ。」
「うん。そりゃ、そうだ。」
と、名瀬を見る。
しゃがみこんでいる体制から、立ち上がり足を出そうとしたら
遮られた名瀬は今、双子に挟まれている。
やがて、弟と思われる方が姉に並ぶ。
並んでみると顔が恐ろしく似ている。
(あいつらも、たいがい似てるし俺らも似てると思っていたが・・。)
『似てる』−、ではなく
           『同じ』。
そんな感じだ。
「さて。改めまして自己紹介。だ。」

「アタシは《追子森 栗鼠音》−おいごもり りすねーだよ。
 今は14歳だ。学校は通っていない。でも小学までなら
 鋏小学校だったよ。たしか。」
「・・・ボクは《追子森 馴鹿》−おいごもり となかいー。
 現在12歳、鋏小学6年生かな? 来年からはめでたくニーと。」

そして何故は言い継いだ。

「俺は《名瀬夭歌》。
 箱庭学園生徒会執行部副会長。ただの普通の森ガールだ。」

茂みのなかで、森ガールw
by白糠南兎星

第23箱ーでっかくなりやがってー ( No.34 )
日時: 2012/07/02 19:15
名前: 栖樺 啼 (ID: zRrBF4EL)


「・・・あぁ、森ガールか。」
と姉の方つまりは栗鼠音の方がそういった。
すると弟、馴鹿が姉に耳打ちをし始めた。
(なんだこいつら・・・。)
名瀬も気味悪さを感じる程だった自己紹介。
14歳と12歳、中学2年と小学6年。

(こんなに同じ顔のくせに、《姉弟》!?
 嘘だろ・・。俺でもここまで似てる姉弟なんて造れるか・・!?)

ちなみに2人の耳打ちの内容。
『ちょ、お姉ちゃん。森ガールってなんのこと?
 ボクそんな人種知らないんだけれど・・。』
「え、えぇ。アタシ的認識だと、
 森にいそうな女の子のことだろう?たぶん・・。」
『こんな顔の人、森歩いてたら動物達逃げちゃうよ。』
「?確かに『 』のにおいがする。
 あと、あの顔・・、ついでに森ガール・・ー、あ。」

「あんた。黒神くじらか。」

「 ! 」
「へぇ、頭脳労働専門のくせにこんなとこにでてきてんだ。」
「?お姉ちゃんくじらって、あのー、」
弟を睨み黙らせる。視線で、黙らせた。
何を言いかけたのか、馴鹿は満足そうな顔だ。
「なんで知ってんだよ。ちょー恥ずかしいぜー。
 そんなに俺って有名人だったのかよー照れるぜマジで。」
「そりゃ、知ってるよ。あたしの友達の友達の友達が
 あんたと同じ高校でね。十一組?だったかなー?」
「・・・・。」
名瀬が思ったのはただ一つ。
友達の友達とか、その友達がどうして名瀬がくじらだということ
知っていたのかもどうでもいい。
浮かんだのはたったひとつの、疑問。。

「なんでお前らそんなことできんだよ? 
 年齢操作・・いや、《齢集通》ってことか?」

「「・・・・・!! へぇ。」」
全く同じタイミングでしゃべる2人、
驚いた様子を隠しているようにも見えるが、全く焦っていないようにも
見える。そして、口を開く、同時に。
「「くじら、いや、くーちゃんとでも呼ぼうか?
  キミが初めてだよ。僕らのスキルを知ったのは。」」
「やっぱ、スキルか。」
「「あぁ、まぁ。君達、つまり箱庭学園でいうところの、ね。
  知っているなら、隠す必要も無いようだ。戻そう。」」
そう言うと、二人は、手を合わせ、
お互いの額を擦りつける。付け合う。
そして。
「うん。こっちのほうがしっくりするよ。リス」
「うん。あたしもだよ。こっちは楽だな。トナ」
名瀬も悟ってこそいたが、
実際見れば驚くべきスキルだった。
そこには

少し背の縮んだ栗鼠音こと、リスと
背がかなり伸びた馴鹿こと、トナがいた。
同じ顔の姉弟、いや、おそらく本当は兄妹だろう。
どうみても、二人は 
             双子だった。

リスの髪は肩につく程度で、女らしさが伺える。
トナは少し短くなっていて、男らしさがでている。
2人は離れお互いを見る、そしてすぐ名瀬を見る。
真正面に堂々と立つ、仁王立ちの名瀬を。
そして、また
一言付け加える。

「改めましてをまた《新ためまして》、
 アタシは、名前は以下略、リスって呼んでね。13歳。」
「隣に同じく、《創ました。》
 ボクの名前は以下略、トナって呼んでほしい。13歳。」
「「双型中学一年生。生徒会執行部。
  副会長、会計食、いや職。ただの普通の森ブラザー。」」

そして名瀬は笑う。
「そうか。お前ら。《あいつらか》」
まるで、昔の知人を懐かしむかの如く、
真っ赤なセーラー服に黒のハイソのリスと
真っ黒の学ランを着こなす、トナの頭を、

優しく、優しく撫でた。

「でっかくなりやがって、つまんねぇな。
 お前らを創った奴は、愚民様とお呼びしよう。」


さて、彼らは誰でしょう?
答えは、正解ではなく誤解だぜ☆
白糠南兎星、ボクのことは親しみを込めずに、「うさほし」でいいぜ。


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