二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【イナGO】ランジーンコード〜不思議な夏の物語〜お知らせ
- 日時: 2012/08/14 08:37
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
プロローグ
私とロゴにいを乗せたバスが止まる
私達が降り立ったその町の名は−−稲妻町、この日本では数少ない、コトモノという言葉が未だに定着していない町。
コトモノ−−遺言詞と呼ばれる言葉によって脳が変質し、普通の人間とは別の形で世界観を捉えるもの達。私とロゴにいも、コトモノだった 。
これから始まろうとしているのは、とある夏の物語。
〜お知らせ〜
突然ですが、作者からのお知らせです
この小説に登場するキャラ達をイラストにしてみたいと思います
オリキャラでもそうでなくても構いません
作者は絵が下手なので、皆様に満足してもらうことはできないかも知れないですが、気軽にリクエストしてくれてOKです
特に期限はありません どんな絵にしてほしいのか、どんなキャラを描いて欲しいのかを書いてくれれば描けます
描いた絵はこのスレで見ることが出来るようにします
長々とすいません 時橋でした!
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- 主な登場人物 ( No.2 )
- 日時: 2012/09/23 15:53
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
松風 天馬
主人公。親がいない設定。<インデックス>というコトモノをもつ雷門中サッカー部員
神童 柘人
雷門中サッカー部のキャプテン。コトモノではない
剣城 京介
雷門中サッカー部員。かつてあるコトモノを宿していた。
狩屋 マサキ
雷門中サッカー部員。コトモノ<オモテウラ>をもつ
武藤 吾郎
コトモノの物語を追いかける高校生。通称ロゴ
コトモノ ダリをもつ
名瀬 由紗美
ロゴと共に稲妻町にやってくる。コトモノ ムジカをもつ
目次
第一話 >>3
第二話 >>4
第三話 >>5
第四話 >>6
第五話 >>8
第六話 >>11
第七話 >>13
第八話 >>15
第九話 >>16
第十話 >>18
第十一話 >>20
第十二話 >>21
第十三話 >>24
第十四話 >>32
第十五話 >>35
第十六話 >>36
第十七話 >>39
第十八話 >>40
第十九話 >>46
第二十話 >>49
第二十一話 >>52
第二十二話 >>53
第二十三話 >>56
第二十四話 >>57
- 第一話 ( No.3 )
- 日時: 2012/06/01 07:21
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
「いってきまーす」
少し変わった髪型の少年−−松風天馬は住んでいるアパート、木枯らし荘を飛び出した。
「気を付けてねー」
管理人の木野秋は天馬を見送っていた。
「はぁ…今日も遅刻かな」
昨日、遅刻して、罰としてグラウンド一週を命じられたのを天馬は思い出す。
またグラウンド一週かな…そう思ったその時
「わあっ!」
「きゃあっ!」
よそ見をしていた天馬は、何かに思いきりぶつかって地面に倒れる。
「いてて…」
「いったー…」
天馬は起き上がり、振り返るとそこには一人の少女がいた。
長い銀髪をツインテールにして、天馬とほとんど歳が変わらない。
「ご…ごめん!よそ見してて…」
天馬は少女に言った。
「すいません…こっちこそ」
少女は立ち上がると言った
「あの…、ごめんなさい、私急いでるんです」
最後に少女は「さよなら」とお辞儀すると、すぐに走り去ってしまった。
この辺では見ない人だな… 少女のあとを見つめながら天馬は思った。
「…あれ?」
すると天馬は、自分の足元に落ちてるものに気づいた。
拾い上げると、それはノートだった。
白いノートで、地面に落ちたせいか、少し土で汚れている。
さっきの少女のものだろうか、とはいえ、もう少女は見えなくなっていた。
届けようにも、どうすればいいんだろう。
「あっ!部活!」
仕方ない、後で考えよう。そう思い、ノートをバックに入れると天馬は再び走り出した。
雷門中が見えてきた。
天馬はグラウンドに入る。すでに七分遅刻していた。
「遅くなりましたァー!…ってあれ?」
天馬は雷門中サッカー部員が集まるゴールの近くに行くが、いつもと様子がおかしいことに気づく。
「おい!大丈夫か?」
「しっかりしろ!」
そんな声がする。
「どうしたんですか?」
天馬はサッカー部のキャプテン、神童に訪ねる。
「天馬!剣城が…」
そういう神童の顔は戸惑っていた。
剣城がどうしたんだろ?
天馬は神童達が見ている光景を見てみる。
剣城が胸を抑えながら倒れていた。
「剣城…?」
状況を理解した天馬はそう言った。
「ぐあっ…っ!」
剣城は苦しそうにうめく。
「とりあえず、保健室に運ぼう」
神童は言った
「俺が運ぶ」
三年生ゴールキーパーの三国はそう言うと、剣城を背負って保健室へと走っていった。
「…剣城、どうしたんですか?」
天馬は神童に訪ねる
「俺たちにもわからない」
神童は続けた
「剣城は俺たちより早く来て、普通にシュート練習をしてた。そしてしばらくしたら…突然倒れた」
「………」
天馬は黙って聞いていた。
「特に顔色も悪くなかったよな」
すると少女のような容姿端麗のディフェンダー、霧野は言った
「シュート練だって、いつもと威力変わらなかったし」
「…ああ」
こんなこともあり、今日の朝練は中止になった
天馬は誰もいない教室で一人、あの少女が落としていったノートを見ていた。剣城のことも心配だが、こっちも気になる。
「コトモノート?」
表紙には、そうかかれていた
- 第二話 ( No.4 )
- 日時: 2012/06/08 19:58
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
稲妻町にあるホテル<イナズマイン>は、観光客がよく泊まるホテルとして知られているところだ
そのホテルの三階、407号室に、ロゴと由紗美は泊まっていた
部屋はトイレ・バスルームが1つ、リビングが1つ、小さい寝室が二つの部屋だった
リビングではロゴが一人、何枚かの写真を見ていた
やっぱり、これらで共通するのは……
その時、由紗美がドアを開けて部屋に入ってきた
もうお昼を過ぎていた
「ロゴにい…」
由紗美は今にも泣きそうな顔をしていた
「ど、どうした?」
「どうしよう…」
由紗美は言った
「コトモノート、落としちゃった」
「…え?」
落とした?
コトモノートを?
「さっき走っているとき、男の子とぶつかって…多分そのときに落としたんだと思う」
「探したか?」
「うん、ぶつかった場所に行ってみたけどなかった」
由紗美のコトモノートは、ロゴが由紗美の為に別のノートに複写したものだった
「ごめんなさい…せっかくのノートを…」
「いいよ、また僕がノートを写してあげるから…」
「ううん、あのノートがいいの。ロゴにいにもらったものだから…」
そして由紗美はあることを思い出す
「そういえばあの男の子、イナズママークが入った学ラン着てた。その人が持ってるかも知れない」
「イナズママークの学ラン…」
そしてロゴは思い付いた
「雷門中学校」
「雷門中学校?」
「ああ、サッカーの名門校だよ」
「…私、行ってみる」
由紗美はドアを出ていった
「由紗美!」
ロゴもそのあとを追った
——————
授業が終わり、放課後になってやっと、剣城の容態は良くなってきた
天馬、神童、狩屋の三人は、剣城の様子を見に保健室まで来ていた
「…すまない、心配かけて…」
ベットから起き上がった剣城は言った
「気にしないで、剣城くんは休んでなよ」
狩屋は穏やかな顔で言った
「あの時はどうなるかと思ったけど…大丈夫みたいだな」
「………」
神童が言うと、剣城は黙った
何だか、剣城らしくないな
天馬は思った
「体調が良くなったら練習に来てね」
「…言われなくてもな」
剣城は天馬に言った
その後三人は保健室をあとにし、サッカー部が練習するグラウンドに向かった
「神童!」
グラウンドに行くと、真っ先に霧野が神童に話しかける
「剣城どうだった?」
「だいぶ回復したようだ」
神童は答える
「しばらくしたら来れると思う」
「良かった〜」
ゴーグルを着けた2年MFの浜野は言った
「準備をして…1時から練習を始めよう」
『はい!』
神童が言うと部員達は元気よく返事をした
部員達はサッカーボールやゴールなどの準備を始める
天馬は昨日磨いたサッカーボールの入ったかごを引っ張ってきた
すぐに1時になり、天馬達は練習を始めた
今日はホーリーロードに向けての紅白戦だった
「”ダッシュトレイン”!」
がっしりとした体格の三年DFの車田は、相手の浜野からボールを奪う
「松風!」
そして近くにいた天馬にパスを出す
「キャプテン!」
そして天馬は神童にパスをする
神童は一気にゴールの前までやって来た
「三国さん!」
「来い!神童!」
「”フォルテシモ”!」
「”バーニングキャッチ”!」
神童のボレーシュートを、三国は地面に押し付ける
そしてボールが止まった
「やっぱりまだまだか」
神童は止められたボールを見て言った
「でも、前より威力はあがってるぞ」
三国は言った
「ありがとうございます」
神童は微笑んだ
休憩時間、部員達はベンチなどで休んでいた
「疲れた〜」
浜野は言った
「………」
そんな時、天馬はあの少女が落としていったノートを見ていた
ノートには意味不明な文字列と様々な絵が描かれていた
「なに見てるの?」
すると隣に座っていた浜野はノートを横から見た
「どうしたの?このノート」
「今日拾ったんです」
天馬は言った
一体、このノートは何なんだろう
天馬には検討もつかなかった
その時
「誰だろうあの子」
「見かけない人だな」
霧野と神童が話しているのを見て、天馬はむこうを見た
「あっ…」
そして声を上げる
グラウンドの外にいたのは、ノートを落としていった、あの少女だった
- 第三話 ( No.5 )
- 日時: 2012/06/03 23:09
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
遠くからでもわかる、間違いなくあの少女だった
長い銀髪をツインテールにして、ワンピースを着ている
少女は髪をなびかせながらこちらを見ていた
「あの子…」
天馬は少女を見ると、ノートを持って走り出した
「松風?」
部員達は天馬をただ見ていた
天馬は少女の前までやって来る
やっぱりあの少女だ
「あ、あの…」
少女は少し戸惑った
「さっきは…本当にすいませんでした」
そして軽くお辞儀をする
「俺の方こそ…来てもらってごめん」
天馬は持ってるノートを少女に差し出した
「これ…君のでしょ?」
「あ…コトモノート…」
少女はノートを受けとる
「それ、コトモノートって言うんだ」
「うん、大事なノートなの」
よくわからない絵や文字が描かれたノートを少女は抱き締める
その時だった
「由紗美!」
少女の後ろの方から一人の少年が走ってくる
天馬よりも年上で、高校生のようだ
茶色い癖毛に赤いヘッドバンドを着けている
「ノートあったか?」
「うん、この人が持ってた」
少年は天馬を見る
「ごめん、練習の邪魔して」
天馬のユニフォームに気づいた少年は言った
「いや、大丈夫です、休み時間だったし」
天馬は言った
その時
「…っ!」
突然、少年は表情を変えた
そして少女がノートとペンを渡すと、少年はなにかを描き始めた
なんだ…?
天馬が思っていると、少年はペンを少女に返す
少年は痛そうに顔をしかめた
「大丈夫?ロゴにい」
「うん…平気…」
少年は何かを描いたノートを見る
見覚えのある、という顔をして、少年は言った
「…<インデックス>」
天馬の顔がこわばる
なんで…その名を…
「あなたコトモノだったんだ」
少女は言った
コトモノ、稲妻町では耳にしたことがない単語
それでも天馬は知っていた
「…何者、なんですか?…俺のコトモノを…知ってるって…」
休憩時間はとっくに過ぎているが、天馬は驚きのあまり気づかない
「僕らはコトモノが当たり前の町に住んでるんだ」
少年は自分の左手を押さえる
「そして僕のコトモノは、他のコトモノの『物語』を記録するコトモノなんだ」
『物語』
昔、天馬に遺言詞を学習させた人物も、そう言っていた
「君…名前は?」
少年は訪ねる
「松風天馬です」
天馬は答えた
「天馬!」
その時、神童がそう言ってこちらにやって来る
「キャプテン…」
「どうしたんだ?休憩時間はとっくに過ぎたぞ」
そう言われ、天馬ははっとなる
「すいません」
「…この人達は?」
神童は二人をみて訪ねる
「朝に部活来るときにあったんです、名前は…」
「名瀬由紗美です」
少女は言った
「僕は武藤吾郎、皆からはロゴっていわれてる」
少年は言った
「神童拓人って言います、…すいません、俺たち部活があるんで」
「こっちこそごめん、天馬くん」
「いえ…じゃあさよなら」
天馬と神童はグラウンドに戻っていった
- 第四話 ( No.6 )
- 日時: 2012/06/08 18:29
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
<インデックス>は、頭の中に膨大な記録を溜め込めるコトモノ <録号>というコトモノの亜詞族でもある
詞族とは、同じ遺言詞、コトモノを持った集まり、共同体のこと
詞族と認定されるには許可が必要なので、詞族に属さないコトモノも多い
<インデックス>は認められていないので、詞族とは呼ばれない
<インデックス>と<録号>の大きく違うのは、溜め込んでいる記録を引き出す方法
<録号>は、もう一人のパートナーの<録号>がいて、それぞれの方法じゃないと記録を引き出せない その為、記録している<録号>は、どんな記録を持っているのか引き出すまでわからない
<インデックス>は、パートナーを必要としない そのまま自分の記憶の中に記録しているので、自分一人で記憶を引き出せる
何で自分がこんなコトモノを宿しているのか
小さい頃、まだ沖縄にすんでいた頃、謎のサッカー少年に助けられる前、
自分には父さんがいた
何でだか、母さんはいなかった
父さんも自分と同じ<インデックス>を宿していた 自分は父さんから遺言詞を学んだ
学んだ理由は、頼まれたから
父さんが持っていたのは、サッカーが人気を帯びてきた頃、当時から約五十年間の日本のサッカーに関する記録だ
何でかはわからないけど、とても大事な記録らしい
その為、父さんは記録を抹消しようとするやつらに狙われてた
自分は父さんと同じ<インデックス>を宿し、同じ記録を持っている
何度も話された
記録を持つことのリスクについて
<インデックス>を持った次点で、自分はいつ襲われてもおかしくなかった
それを実の子供に学習させたのだから、相当大事な記録だと言える
そんな中、サスケを助けようとして、木材の下敷きになりかけた所を謎のサッカー少年に助けられた
父さんはそんなこともあり、自分を沖縄から別の場所に移住させることにした
自分がこの稲妻町に来た理由は、憧れのサッカー部に入りたいってだけでなく、安全を確保するための手段でもあった 稲妻町はいまだにコトモノがほとんどいない町だったし
そして三年ほど前、自分に届いたのは、
父さんの死の知らせだった
<インデックス>のせいで父さんが死んだ
だから自分はあまり自分のコトモノが好きじゃない
それは、さっきの二人に出会っても、変わってない
「…天馬?」
その声で、天馬は我に帰る
「キャプテン…」
「どうしたんだ?ボーッとして」
コトモノのことを考えていた、なんて言えるわけもなかった
「大丈夫ですよ」
そう言って天馬はごまかした
「剣城、本当に平気か?」
「ああ」
しばらくすると、保健室にいた剣城も戻ってきた
体調は良さそうで、いつもの剣城と変わらない
…あれ?
なんか剣城…
元気無さそうだな
天馬だけは一人、そう感じていた
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