二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【イナGO】〜雷門の蒼きストライカー〜
- 日時: 2013/01/14 08:31
- 名前: 時橋 翔也 (ID: bHw0a2RH)
- 参照: また…つくってしまった
毎度どうも 銀河一の駄作者 時橋です
イナゴ第三弾!今回はオリキャラが主人公です
注意!
・恐ろしいを飛び抜けた駄文
・セリフはほとんどオリジナルです アニメでのセリフあんま使わないです
・アニメあんま見たことないので色々おかしい
・アニメと言うよりゲーム沿い そしてオリジナル要素がある
・更新遅し これでも作者は受験生なの
・荒らし&悪口は禁止 それ以外のコメントなら大歓迎
・天馬が本来すべきシーンはオリキャラの主人公がやります
・キャラの多くに重い過去がある、特に剣城がかわいそう
・キャラ崩壊がヤバイ
・謎が解明されるの遅いですかなり
・話が意味不明&ドロドロ
・マイナーキャラ多いです
・十%コメディ九十%シリアスです
これらが許せる方はどうぞ
目次 主人公 >>5
第一章「蒼きストライカーの出現とホーリーロード」
プロローグ >>1 第一話 >>2 第二話 >>6 第三話 >>10 第四話 >>11 第五話 >>12 第六話 >>15 第七話 >>16 第八話 >>17 第九話 >>18 第十話 >>19 第十一話 >>20 第十二話 >>21 第十三話 >>22 第十四話 >>24 第十五話 >>25 第十六話 >>26 第十七話 >>27-28 第十八話 >>31 第十九話 >>32 第二十話 >>33 第二十一話 >>36 第二十二話 >>37 第二十三話 >>38 第二十四話 >>39 第二十五話 >>42 第二十六話 >>43 第二十七話 >>46 第二十八話 >>47 第二十九話 >>48 第三十話 >>49 第三十一話 >>50 第三十二話 >>51 第三十三話 >>52 第三十四話 >>53 第三十五話 >>54 第三十六話 >>55 第三十七話 >>59 第三十八話 >>62 第三十九話 >>63 第四十話 >>64 第四十一話 >>65 第四十二話 >>68 第四十三話 >>69 第四十四話 >>70 第四十五話 >>71 第四十六話 >>72 第四十七話 >>73 第四十八話 >>74 第四十九話 >>75 第五十話 >>76 第五十一話 >>77 第五十二話 >>78 第五十三話 >>79 第五十四話 >>80 第五十五話 >>81 第五十六話 >>82 第五十七話 >>83 第五十八話 >>86 第五十九話 >>87 第六十話 >>88 第六十一話 >>89-90 第六十二話 >>91 第六十三話 >>92 第六十四話 >>93 第六十五話 >>94 第六十六話 >>95 第六十七話 >>96 第六十八話 >>97 第六十九話 >>98 第七十話 >>99 第七十一話 >>101 第七十二話 >>102 第七十三話 >>103 第七十四話 >>104 第七十五話 >>105 第七十六話 >>106 第七十七話 >>107 第七十八話 >>108 第七十九話 >>109 第八十話 >>110 第八十一話 >>111
《捕捉短編集》
本編の捕捉説明を兼ねた短編集 暇なときにどうぞ
本編では語られないキャラ達の過去の話
No.1 「絆が憎悪に変わるとき」
前編 夜桜said
エピソード1 >>100
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
- 第十三話 ( No.22 )
- 日時: 2012/09/16 11:25
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
「なめやがって…」
そう呟き、隼総は背中から黒いオーラを出した
まさか…あれは…
「鳥人ファルコ!」
オーラは実体化し、鳥の化身となった
隼総は…化身使いか!
「行かせない!」
ボールを奪おうと、海音は隼総にスライディングを仕掛ける
「…ふん!」
「うわああ!!」
だが、いとも簡単に吹き飛ばされた
「痛〜…」
海音は立ち上がる
右足が切れて血が出てる けっこうだらだらと、やばくね?これ
「………」
まぁしょうがない!海音は急いでボールを追った
「キャプテン!」
隼総は隣の天河原のキャプテンにパスをする
そこへ神童はスライディングをかけ、ボールを奪った
「お前…いい加減うざいから!」
天河原の一人が強引に神童からボールを奪う
「くっ…みんな行ったぞ!」
神童は雷門のゴールに近づく天河原を見て雷門のDF陣に叫ぶ
「神のタクト!」
再び黄色い線が出現した
だがDF陣は動かずうつむく
雷門の殆どがフィフスセクターに従う…動かぬ仲間の前では神のタクトは無意味だ
「隼総!」
ボールは隼総へ
そして隼総はシュート体勢に入る
「ファルコウィング!」
空中のボールを化身と共にシュート
化身を使った化身技だ
「くっ…」
三国はフィフスセクター側…それでも三国は思わず反応した
だが止められず、一点取られてしまった
「太一頑張れー!」
ギャラリーから声がした
「母さん?!」
三国は思わず声を上げた
…来るなと言ったのに…
ここで前半終了 皆はベンチに戻る
「…俺は…どうすれば…」
三国は呟く
「化身使いか…厄介だ」
ベンチの横にいた神童は海音、天馬、信助に言った
「化身か〜…」
海音は呟く
ボクも化身使えないかな
「…って海音!どうしたのその右足!」
「え?」
天馬に言われ、海音は右足を見た
血が出て真っ赤に染まっていた
「うわあ…」
痛くないけど…酷くなってる
「…ほらよ」
すると何かが海音に向かって飛んできた
海音がキャッチすると、それは包帯だった
投げたのは剣城だった
「あ…剣城ありがとう!」
「…ふん」
「……やっぱり、この試合は負けると決まってたんだ…」
包帯を巻きながら海音は三国の話を聞いていた
「そんなことないですよ!まだ一点リードしてます!勝てますよきっと!」
天馬は言った
「…ボクも、勝ちたい…」
海音は呟く
「でも…相手は化身使いだよ、勝てるかな…」
信助は言った
「円堂監督!…俺達は勝ちたいです!!」
神童は円堂に言った
「ああ分かってる…お前らの勝ちたいと言う気持ち、伝わってくるよ」
円堂は言った
「…三国!」
すると円堂は三国を見た
「お前はフィフスセクターの指示に従おうとしながら、ボールを止めようとした…それがサッカープレイヤーの本能だからだ…皆!」
すると円堂は皆を見た
「これがお前らの求めるサッカーなのか?本当に勝ちたくは無いのか?」
「ボクは…勝ちたいです!!」
海音は立ち上がる すると右足に痛みが走ったが気にしない
「せっかく試合が出来るのに…勝たないと勿体ないです!」
「………」
せっかく試合が出来るのに…か
剣城は思った
そして後半戦がスタートした
「いくよ!」
海音からのキックオフ
そして神童にパスを出す
「この試合…絶対に勝つんだ!!」
「……!」
絶対に…勝つ…
「…俺だって…」
三国は呟く
昔は自分もそうだった サッカーが好きで、上手くなりたくてがむしゃらにボールを追いかけた
ただ…勝ちたくて
「…くっ」
本当は勝ちたい…
でもフィフスセクターに背けば、サッカーは出来ない…
俺は…どうしたらいい?
「そよかぜステップ!」
天馬は天河原を追い抜く
だがそこへ隼総がやって来る
「うわああっ!!」
簡単に天馬は吹き飛ばされた
「天馬!」
神童は叫ぶ
「くっそお!!」
海音はゴールに急いで戻る 入れさせるか!
「ファルコウィング!!」
再び隼総は化身技を繰り出す
「入れさせない!」
海音はゴールの前に立った
「…!ムダだ!化身シュートは化身使いにしか止められない!」
剣城は叫ぶが、海音には聞こえない
すると海音の周りの気温がガラッと下がった
天馬はハッとする
これは剣城と戦った時の…?
「はああ!…スノーウインド!」
海音の周りに雪混じりの風が吹く それはボールの速度を落としたが、止まらなかった
「うわっ!」
海音はそのまま吹き飛ぶ
すると次は神童が立ちはだかる
「化身使いにしか止められないなら…頼む俺の化身!力を貸してくれ!」
神童の背後からオーラが出てくる
そしてそれは青い髪の指揮者へと姿を変えた
だが、隼総とちがい完全に実体化しておらず、半透明だった
「うわあっ!!」
神童にも止められない
「……」
すると三国はキャッチの体勢に入る
「バーニングキャッチ!」
赤い炎を拳に宿し、三国はシュートを止めた
「…三人がかりで止めた?!」
隼総は呟く
「三国先輩…」
海音は三国を見る
「海音…お前のお陰で目が覚めたよ」
三国は海音にパスをした
「ゴールは俺が守る …行け!」
「はい!」
海音はかけ上がる
「天馬!」
そして天馬にパスを出す
そこに、化身を出現させた神童が見えた
「キャプテン!」
天馬は神童にパスをした
そこに隼総が入り込む
「そんな不安感な化身に何ができる!」
神童の化身とファルコがぶつかる
「…俺の化身よ!力を貸してくれ!」
すると神童の化身は完全に実体化した 覚醒した…?
「うわっ!」
覚醒した化身に勝てず、ファルコと隼総は飛ばされる
「できた…これが俺の化身 奏者マエストロだ!」
神童は次々とDF陣を突破し、ゴールの前に立った
「ハーモニクス!」
豪快な化身技のボレーシュートは天河原のゴールに突き刺さる
それと同時に試合は終了した
「やったあ!」
海音は天馬とハイタッチする
「本当に…勝敗指示を破って勝った…」
霧野は呟く
「どうしよう…もう言い逃れは出来ませんよ!」
速水は言った
「三国さん!ありがとうございます」
神童は三国に言った
「…やっぱり勝利の女神の前ではみっともないプレーは出来ないしな」
三国はギャラリーで手を振っている母親を見た
「…海音と天馬、あいつらは不思議な奴だ」
「そうですね…あいつらとなら変えられるかもしれない、この腐敗したサッカーを」
神童は言った
- Re: 【イナGO】〜雷門の蒼きストライカー〜 ( No.23 )
- 日時: 2012/09/16 20:06
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
ヤバイ…人全然来ない…
てか今日買ったアニメージュのイラストがマジ神だった
剣城のネココスプレとか!アルファ&ベータ&フェイのうさぎコスプレとか!まさかまさかのマギとか爆丸とかあったよ!
まじめに人来ない…
どうしよう…
以上 独り言でした
- 第十四話 ( No.24 )
- 日時: 2012/09/17 14:06
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
次の日の事だった
「やったあ!幻のカレーパンゲット!」
昼休み、売店で海音は言った
「いいな〜僕にも少しちょうだい」
「俺も!」
「いいよ」
そんなことを話しながら廊下を歩いていたときだった
「あれ?」
向こうに円堂と校長が歩いているのが見えた
「…円堂監督、辞めたりしないよね…」
天馬は呟いた
「………」
辞めるわけ、無いよね…
——————
放課後、部活に行こうと海音が歩いていたときだった
「…もしもし」
剣城を見かけて、海音は物陰に隠れた
電話してる見たいだ
『…ファーストランク剣城よ、雷門は二度もフィフスセクターに逆らった これ以上は見逃せない』
その声ははっきりと海音にも聞こえた
きっと相手はフィフスセクターだ
「…わかっています」
『特に雪雨海音…彼は要注意人物だ …剣城、雪雨海音を潰せ』
「!…え…」
『君の望みのためにもな』
そう言って電話は切れた
「………」
剣城は…ボクを潰す気だ
しょうがないかな、それが仕事なら
海音はその場から去っていった
——————
「…今日は殆ど休みか」
神童は言った
第二グラウンドには、海音、天馬、神童、信助、三国しかいない
「先輩たち…」
「しょうがない天馬、…フィフスセクターに反抗するのを強制するわけにはいかない サッカーが出来なくなるかも知れないんだから」
神童は言った
「………」
「どうしたの海音?元気ないね」
信助は言った
「別に…そんなことないよ」
海音は作り笑いをした
「しかしどうする?この人数だと練習にならない」
三国は言った
「…じゃあ、皆で病院に行きません?」
海音は言った
「病院?」
「今日から、兄さんに外出許可が出るんです…バスケやろうって約束してたし」
「え…バスケ?」
信助は言った
「面白そうじゃないか?サッカーじゃなくバスケも」
神童は言った
「そうだな、サッカーの特訓になるかもしれないし」
三国はうなずいた
「じゃあ…行きましょう!」
——————
五人は病院にやって来る
海音はノックして直矢の病室に入った
「直矢!」
海音は言った
「海音久しぶりだな…その人たちは?」
「ボクの先輩や同級生だよ」
海音は言った
「こんにちは、…サッカー部のキャプテンの神童です」
神童は言った
「天馬です!海音とは仲良くしてもらってます!」
「えっと…信助と言います」
「3年の三国です」
「初めまして、俺は雪雨直矢 今年で高1だよ」
直矢は言った
「…直矢、バスケやろうよ」
海音は言った
「バスケ?ああ良いよ、…君たちもどう?」
「やりたいです!」
天馬は言った
「でも直矢さん…身体は大丈夫ですか?」
「ああ問題ない…外出許可も降りてるし」
直矢は言った
「…海音のお兄さん、イケメンだけど…なんだか海音と似てないね」
信助は言った
「ああ、ボクと直矢は血は繋がってないんだ」
海音は言った
「え?」
神童は声をあげる
「ボクは雪雨家の養子なんですよ…じゃあ行きましょう 確か近くの公園にならバスケのゴールがあったはず…」
海音は病室のバスケのボールを持って外に出ていった
——————
六人は病室に一番近い公園にやって来た
サッカーがスポーツの中心とも言えるこの時代、バスケのゴールがいまだ残っている公園は珍しかった
「俺…あんまりバスケしたことないな」
天馬は呟く
「バスケのルールは分かる?」
海音は言った
「うん、大体は…」
「じゃあチームは…一年生三人と先輩と直矢の三人でいいですか?」
皆はうなずき、海音と直矢のジャンプボールでミニゲームが始まる
「あわわっ」
「ボールが!」
「わっ 跳ねる!」
「………」
どうやら皆バスケの経験は殆どないらしい
「天馬!」
信助は天馬にパスをする
ぎこちないドリブルで天馬はゴールに近づいた
「海音!」
天馬はゴールの前の海音にパスをした
だが そこへ直矢が入り込む
そして天馬と信助を軽々しく突破し、すごいスピードでシュートを決めた
「すごい…」
神童は呟く
「直矢 ひさびさなのに覚えてるね」
「まぁたまにドリブルしてたしな」
直矢は言った
「でも海音もバスケ上手いよね」
「ボクは昔からよくバスケしてたから…」
海音は言った
「…でも、やっぱりサッカーの方が好きかな」
「…バスケって、なんだかサッカーと似てる」
すると天馬は言った
「ボールに思いが込められてて…バスケって楽しいね!」
「うん ボクも思うよ」
海音はうなずく
「…そろそろ病室に戻る時間だ」
直矢は公園の時計を見て言った
「じゃあボクも行くよ、…右足見てもらわないと」
昨日怪我をした右足を見て海音は言った
——————
皆と別れ、直矢と海音は病室に戻った
「楽しかったな、今日のバスケ」
「うん …じゃあね」
直矢は病室に戻り、海音は一人で病院を歩いていたときだった
「…っ!」
突然、右足に鋭い痛みが走った
なんだろう…海音はしゃがんで右足を見てみた
「あ…」
海音は声を上げる
包帯から血がにじみ、ジャージの裾まで汚れていた
特に気にしなかったけど…けっこう深い傷なんだ
「…君 大丈夫か?」
すると声がした
前を見ると、車椅子に乗った直矢より少し年上に見える少年がいた
「…!ひどい怪我だ、医者に見てもらおう」
「あ…はい」
少年の手を借りて海音は立ち上がる
右足はかなり痛い
「君…もしかしてサッカーしてるのかい?」
「はい…お兄さんもですか?」
「ああ、昔はね…」
悲しそうに少年は言った
「俺は剣城優一、君は?」
「ボクは雪雨海音です」
「海音くんか…よろしく」
ん?…剣城?今 剣城って言った?
「…兄さん?」
すると前から声がした
そこにいたのは、剣城だった
「京介 来たのか…」
「え…?兄さん?」
海音は声を上げる
「もしかして、京介の友達?」
「…海音?! いや…友達じゃ…」
剣城は言った
もしかして二人って…
「…兄弟、ですか?実の?」
「ああ、そうだよ」
「おい兄さん…!」
「………」
海音はガクンとしゃがみこむ
「海音くん大丈夫か?!」
「いや…あはは…驚きのあまり力が抜けて…」
「………」
すると剣城は海音に近づき、手をつかんで立ち上がらせた
「お前…また兄貴の見舞いか?」
「まぁそんなとこかな…ついでに右足見てもらおうと歩いてたら傷が開いちゃって…」
海音は言った
「よかった、京介 海音くんを受付まで連れていってくれるか?」
「…ああ、わかった」
剣城は優一にうなずく
「……ホラ、行くぞ」
「うん…さよなら優一さん」
海音と剣城は歩いていった
「以外だね…剣城に実の兄か…」
「…黙れ」
剣城は言った
「実の兄って…お前にもいるだろ?」
「ううん 今の兄さんとは血が繋がってないんだ」
海音は言った
「…養子か?」
「うん、ボクがね」
…なんだか剣城のあの話を聞いたから…気まずいな
剣城はボクを潰せと言われたんだし
一階の受付まで来ると、剣城は背を向けた
「…じゃあな」
「ありがとね剣城!」
海音は言った
- 第十五話 ( No.25 )
- 日時: 2012/09/18 19:59
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
「…今日も先輩たちは一緒に練習しないんだね」
天馬は部活の時言った
この前バスケをした五人以外は、みんな第二グラウンドを使っていた
「…俺たちだけでもやるしかないさ」
リフティングをしながら神童は言った
「でも寂しいよね」
信助は言った
「…いつか 先輩達も一緒に練習するようになるさ」
海音は言った
病院では、検査のあと包帯を巻いてもらって帰った
ただかなり深い傷なので、今度縫合手術をすることになる
「…みんな!」
すると円堂が屋内グラウンドに入ってくる
「第二回戦の相手が決まった、理事長室に行くぜ」
「はい!」
第二回戦か…きっとろくでもない指示だろうな… 海音は思った
——————
第二グラウンドで練習していたみんなも次々と理事長室に入っていく
最後に入ったのは海音だった
「あ…」
理事長室にいる意外な人物を見て思わず海音は声をあげた
理事長室には三人の少年がいた
「…剣城いねぇじゃん」
黒と白の長い髪を一つに縛った少年は言った
「…こいつらがフィフスセクターからの使者か?」
霧野はつぶやく
「夜桜!久しぶり!」
すると海音は言った
紫の髪を二つの団子縛りにした少年は海音を見る
「海音?…そういや雷門のサッカー部に入るって言ってたな」
夜桜と呼ばれた少年は言った
「…光良 知り合いか?」「ああ、幼馴染み」
夜桜は言った
「…ほらよ、フィフスセクターからの指示」
夜桜が理事長に投げて渡したのは、勝敗指示書だった
「第二回戦、雷門対万能坂、一対0で敗退」
「…やはり負けか」
神童はつぶやく
「夜桜!元気にしてた?」
「…そこそこ」
夜桜は言った
あれ…?昔は明るかったのに…
「…どうしたの夜桜…」
「言ってなかったけど、…俺はフィフスセクターのシードだから」
え…?
「…どうして?夜桜…」
「…行こうぜ」
そう言って三人は理事長室から出ていった
「………」
「俺は指示には従わない!この試合勝つぜ!」
「はい!」
「…監督、もう俺付き合いきれません、退部します」
すると突然南沢は理事長室から出ていった
「南沢さん?!」
倉間は声を上げる
——————
「南沢先輩!…サッカーやめないでください!」
理事長室から出ると海音は言った
「お前も気づけよ、フィフスセクターに逆らったって、いいことなんてない」
「けど南沢!これまでずっと頑張って来ただろ」
三国は言った
「サッカーやってたのは内申書のため、…これ以上成績を下げたくない」
南沢は言った
「…本当に辞めるのか?」
円堂は言った
「はい、…さよなら」
そう言って南沢は去っていった
「南沢さん…」
「参ったな…今南沢さんが抜けるのは痛いぜ」
霧野は言った
「…雪雨、こうなったのはお前のせいだろ?」
すると倉間は言った
「今のサッカーのシステムがおかしいのはわかってた、…それでもずっと我慢してきたのはサッカーがやりたいからだ!俺達からサッカー奪うなよ!!」
「そんな…ボクは…本当のサッカーがやりたくて…」
海音は涙目になる
「その結果がこれだろ、雷門サッカー部を潰そうとしてるのはフィフスセクターじゃねぇ、お前だろ!!」
「……!!」
そう言って倉間は去っていった
そのあとを神童たちも追う
ボクは…サッカーがしたいだけなのに…
何で…
——————
数日後の事だった
「昨日、万能坂について音無先生に調べてもらった」
ミーティング室で神童は言った
「万能坂にはシードが三人いる、その内の一人がキャプテンの磯崎だ」
「三人…?!」
皆は驚愕の表情を浮かべる
「………」
そしてもう一人は夜桜…か
「そして、化身使いが二人いるらしい」
「二人も?!」
「今のところ雷門で化身が使えるのは神童と……剣城」
剣城…
そういえば何で剣城もシードなのかな?
「…監督」
すると剣城がミーティング室に入ってくる
皆の空気ががらりと変わった
「俺を試合に出せ」
剣城は円堂に言った
「………」
そうだ、剣城にはボクを潰せと命令が来てるんだ
「駄目です監督!こいつを出したら、きっと相手に有利なプレイをする!」
神童は言った
「…わかった 剣城には試合に出てもらう」
「か…監督?!」
すると剣城は海音を見た
「………」
「剣城、試合頑張ろ」
海音は言った
「…ふん」
そのまま剣城はミーティング室から出ていった
「円堂監督!何で剣城を出すんですか!?」
三国は言った
「勝つつもりじゃないんですか?!」
「勝つつもりだから剣城を出すんだ」
円堂は言った
「俺が雷門に帰ってきた理由…それはフィフスセクターを倒すためだ」
「フィフスセクターを…倒す?」
海音はつぶやく
「成績や学校の評判の為のサッカーは本当のサッカーじゃない! だからこそフィフスセクターを倒す…でも強制はしない、…皆の判断に任せる」
円堂はそう言ってミーティング室から出ていった
——————
「ダイヤモンドショット!」
海音は河川敷のゴールを揺らした これで何本目かな?
「………」
前に比べると、スタミナやスピード、キック力も上がってきてる
いい調子かも…
「………」
海音は右足を見る
縫合手術は明後日…まだ痛いんだよな…右足
「ねぇ剣城は練習しないの〜?」
「うるさい」
剣城は河川敷の外で海音の練習を見ていた
「…そんなに練習するとまた傷口が開くぞ」
「心配してくれてるの?」
「黙れ」
確かに傷口が開きそうなので、練習を終わりにした
海音は剣城に近づく
「…剣城、夜桜と会ったことある?」
「光良の事か?…同じファーストランクだから会ったことはある」
剣城は言った
「何で夜桜がシードになったのか…理由が知りたいんだよ じゃないと納得できない」
「………」
「剣城も…サッカーくだらないとかいってるけど、本当はサッカーが大好きなんじゃない?サッカー上手いし」
「…サッカーはくだらないと言っただろ」
すると剣城は言った
「お前は自分の考えを通そうとして…周りの事を考えたことあるのかよ!他人のせいで好きなことが出来なくなる想いがお前にわかるのか!」
「わかるよ」
静かに海音は言った
「…昔、ボクはたくさんの人を……死なせてしまったから…」
「…海音?」
「ごめん、…もう帰る」
そう言って剣城の横をすれ違った
「…縫合手術いつなんだよ」
海音の背後で剣城は言った
「明後日だよ」
「明後日?…第二回戦の当日だぞ」
あ…そうだった
「………」
じゃあ仕方ない あれを使うか…
- 第十六話 ( No.26 )
- 日時: 2012/09/19 20:13
- 名前: 時橋 翔也 (ID: NihAc8QE)
「…?」
あれ?ここは何処だろう…
海音が居るのは、森のなかだった
夢の中かな…
「誰だ!」
すると声がした
海音の向こうに立っていたのは、同い年位の黒髪の少年だった
「ここは僕の森だ よそ者は出ていってもらう」
「あ…いや…そんなつもりじゃ…」
海音は言った
「……君は…海音?」
「え?何でボクの名を知ってるの?」
「試合を見てたんだ …女の子なのにあそこまでプレー出来るなんてすごいなって感心してたんだ」
少年は言った
「でも、まだまだ未熟さ…そうだ、僕とサッカーしようよ、勝てたら出口を教えて上げる」
「…わかった やろう」
海音はうなずいた
ルールは簡単で、少年が蹴ったボールを海音が止められたら勝ち
「うわあっ!」
だが、なかなか止められない
この子…サッカー上手い
「避けただけじゃ勝てないよ!」
少年は言うと再びシュート体勢に入る
そしてシュートした
その時だった
犬がシュートの軌道に入ってくる
「危ないっ!!」
海音は犬の前に立ち、周りの気温が下がった
「スノーウインド!!」
ボールは威力を失い、海音の近くに転がった
「!…犬をかばった?」
少年は呟く
そして微笑んだ
「…君面白いね」
「そう?」
犬が無事に向こうへ行くのを見届けると海音は言った
「まぁいいや、僕の名前はシュウ 出口を教えて上げる」
「本当?ありがとうシュウ!」
——————
その時 海音は気がつくとベットの上にいた
「あれ…夢?」
海音は呟いた
今日は試合の当日だ
海音は右足を見る
縫合手術は今日 でも試合が優先だ
夜桜に何があったのか知るために
「………」
海音は立ち上がり、棚の上から木の箱を取り出した
——————
「疲れた〜」
「もう少しだから」
音を上げる信助に天馬は言った
万能坂中は万能坂と言う長い坂の上にある
生徒には大変不評らしい
「………」
夜桜…
「…おい海音」
すると剣城が海音の横に来る
「縫合手術はどうしたんだよ」
「…秘密」
海音は言った
すると万能坂中が見えてきた
いかにも田舎な学校だった
「…夜桜…」
グラウンドに行くと、海音は呟く
グラウンドには万能坂の選手が全員揃っている
キャプテンの磯崎、夜桜もいる
「よお剣城!久しぶりじゃねぇか」
磯崎は剣城に近づく
夜桜も来た
「…海音、本当にサッカー部に入ったのか」
「うん …四人の約束だから」
「約束だから、…か」
夜桜は呟く
「夜桜、…本当に何があったの?」
「………」
すると夜桜は口を開く
「サッカーに…友を殺された」
「え?」
海音は声を上げる
「剣城…命令はわかってるな?」
「……ああ」
剣城は頷く
「………」
ボクを潰すことか…
「お前が雪雨か、…俺がキャプテンの磯崎だ」
海音の近くに磯崎がやって来る
「フィフスセクターに逆らうなんてな…バカな野郎だ」
「……そうかな」
海音は言った
それぞれのポジションに立ち、試合開始のホイッスルが鳴った
「天馬!」
海音は天馬にパスをする
だがその時だった
「遅い!」
「うわああ!!」
剣城は天馬からボールを奪った
まずい…剣城まさか…
「デスソード!」
剣城は雷門のゴールにシュートを決める
雷門の失点はオウンゴールとなった
「くっ…やはりか」
神童は呟く
やはり剣城も万能坂の仲間か
剣城…これが君のサッカー? 海音は剣城をじっと見ていた
海音からのキックオフ
早速倉間にパスをする
「…俺はフィフスセクターに従う サッカーを失いたくない」
倉間は言った
そして速水にパスをする
「…ふん」
「うわあっ!」
磯崎は速水にからボールを強引に奪う
審判の見えない位置での反則プレー…やつらは潰しのプロだ!
海音は磯崎に突進し、ボールを奪う
「…ちっ」
すると周りの万能坂の選手が海音にスライディングをかけてくる
海音はそれをかわした
「霧野先輩!」
そして海音は霧野にパスをする
そこへ磯崎がやって来た
「まずはお前から潰す!」
そう言って磯崎は強烈なスライディングをかけ ボールを奪った
「うわああ!」
「霧野!」
神童は霧野に近づく
あいつ…足を思いきり狙った…
「大丈夫か?」
「あ…ああ…」
よく見ると、霧野の脚は真っ赤に腫れ上がっていた
「あの腫れ方…やつらスパイクに加工をしてる…」
剣城は呟いた
海音は自分の右足を見下ろした
包帯が巻かれている …今あんなプレーを受けたら大変なことに…
「…でもやるしかない!」
海音は走り出した
ボールは夜桜へ、海音は奪おうと近づく
「…海音、俺はもう…サッカーが好きだった頃の俺じゃないんだ!」
夜桜はボールを奪おうとした海音にラフプレーを仕掛ける
「くっ…まだまだ!」
海音は強引に夜桜からボールを奪った
「お前 右足怪我してるな」
すると磯崎が近づいてくる
「だったらその足…蹴りつけてやる」
磯崎はスライディングを掛けた
まるで海音の右足を狙うように
「がっ…」
ボールを奪われ、とてつもない痛みが走って海音は倒れた
「海音!!」
天馬は近づく
右足を見ると、まるで銃で打たれたかのように血が溢れていた
「海音…これ…」
「…くっ…」
海音は辛うじて立ち上がる
「ボクはまだ…戦える!!」
海音は走り出した
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