二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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真選組恋物語++銀魂
日時: 2009/12/23 14:12
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=12254

↑ので書いてたのですが、エラーが発生したため、
書き込めなくなってしまったのです…orz

なので、新しいのを作りました。
最初から書きます←

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Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.16 )
日時: 2009/10/25 19:37
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第十六訓


—スーッ—

 奏子と菜摘の部屋のふすまが開いた。

「かな…起きてる?」

「え?あぁ、なつ。起きてるよ。ちょうど今、トシが来たとこ」

「そう?あ、そうだよ!良かったー、トシいてくれて」

「んあ?」

 菜摘と沖田が部屋に入る。

「何でィ、土方さん。もういやしたか」

「お前こそ、何だ?」

 菜摘と沖田が、奏子と沖田の前にお盆を置く。

「食べてみて」

「食べてくだせィ」

 2人同時に口を開いた。

 奏子と土方の頭の上には「?」マークが付いている。

「料理、作ってみたんだよ。今日の朝食、すごくまずかったみたいで…隊士のみんな気絶しちゃったんだよ」

「そこまで…!?」

「だから、沖田さんが料理教えてくれたんだ」

 菜摘の頬が少し赤くなる。

「総悟が?」

「何でィ、土方さん。俺が料理を作れないとでも?」

「…似合わねー」

 そして、奏子と土方は箸を取る。

「いただきます」

 心臓が「食べるな」と否定しながら、2人は料理を口にした。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.17 )
日時: 2009/10/25 19:38
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第十七訓


—…………—

 沈黙が続く。
 
 奏子と土方は、ずっと口をモグモグさせている。

「かなー?」

「土方さんー?」

 菜摘と沖田が、奏子と土方の顔を覗く。

「なつ…………」

 奏子が菜摘の肩に手を置いた。

「上手くなったねー。でも…」

 最初の言葉を聞いて、顔が明るくなった菜摘だったが……

「でも?」

「まだまだ。塩コショウをかけすぎじゃない?こっちの料理は、砂糖が入ってて美味しくない。塩と間違えた?あと、油がききすぎ」

「うっ…。きついお言葉……」

「んーでも、大丈夫。夜からは復帰できるよ」

 奏子が笑顔で言った。

 奏子の熱は、もう下がってたのだ。

「本当!?良かったー」

「何でィ。せっかく、練習したのに」

「ごめんねー、沖田。じゃ、アンタだけ、なつに作ってもらったら?」

 奏子の言葉に、沖田が真っ赤になった。

「おい、総悟。顔、真っ赤だぞ」

「う、五月蝿いですぜィ。土方さんには、関係ねェ」

 土方が、沖田を見て、鼻で笑った。

「じゃ、かな。また後で来るね!さ、沖田さん!片付けましょう!」

 奏子が元気になったのを見て、安心したのか、菜摘は沖田を連れて、再び、厨房に向かった。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.18 )
日時: 2009/10/25 19:38
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第十八訓


「何だったんだろうね」

「そうだな…………」

 奏子が、手で口を押さえながら、クスクス笑っている。

「何だよ?」

「いや、なつったら……。沖田と話す時だけ顔が赤くなるのよ」

「…」

 奏子が土方を見る。土方は相変わらず、タバコを吸っている。

「ねぇ、トシ」

「何だ?」

「休憩…終わったんじゃない?無理しなくてもいいんだからね?」

「…分かってるさ。じゃ、そろそろ行く」

「うん…」

 土方が立ち上がった。だが、奏子が、土方の制服の裾をつかんで、土方は動けない。

「奏子……?」

「また…来てよ……?」

 奏子が、土方を見上げる。

 真っ赤になった土方は、

「当たりめーだろ。また来る」

 奏子は、それを聞いて安心したのか、静かに微笑んだ。

「じゃな」

「うん」

 土方は、自分の制服の裾を引っ張っている、奏子の手を離し、パトロールに行った。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.19 )
日時: 2009/10/25 19:38
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第十九訓


「ねぇ、沖田さん」

「何でィ?」
 
 厨房で皿洗いをしている沖田に、食材の片付けをしている菜摘が声をかけた。

「かなとトシってさ…デキてると思う?」

 沈黙が続く。

 流れ落ちる水の音だけが響いた。

「何で…ソレを俺に聞くんでィ?」

「いや…何となく。沖田さんってさ、トシと昔から居るでしょ?空気で分かるかなーって」

「知らねェ。菜摘こそ、奏子と一緒に居るから分かるんじゃねェのかィ?」

「…。かなって隠し事下手だからすぐ分かるんだけど……。でも、デキてるって感じじゃないんだよ」

 菜摘が、シュンと落ち込んでいる。

「何で、そんなに知りたがる?」

 沖田が蛇口をひねって、菜摘の方を向いた。

「友達だから……だからこそ、知りたいんだよ」

 菜摘の目は、まっすぐ沖田を見る。

「…デキてるって感じじゃねェだろィ。ただ…両想いなだけだろィ」

 沖田が、ため息をつく。

「ミツバの事が…気になるんでしょ?」

「知るか」

 〝ミツバ〟という名前が出たとたん、沖田はパッタリ口を開かなくなった。

—10分後—

「ごめん、沖田さん。さっきの事はもう忘れて」

 菜摘が、沖田の隣に立って、皿洗いを手伝い始めた。

「忘れてやらァ。ただし——…」

 不意打ちのキス。

「これと交換でさァ」

 沖田は、ニタッと笑うと厨房から出た。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.20 )
日時: 2009/10/25 19:39
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第二十訓


—スーッ—

「どしたの、なつ?」

 寝ていた奏子の元に菜摘がやってきた。

「かな…………」

 フラフラと歩きながら、奏子に近づく。

「なつ…?どうしたの、フラフラして」

 菜摘が、奏子の布団に頭から倒れた。

「おーい、なつー?」

 奏子が菜摘の髪の毛をすく。

「…—された」

「はぃ?もう少し、大きい声で言ってー?」

「キス…された」

「はぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 奏子が菜摘の髪の毛をクイッと引っ張る。

「だ、誰に……!?」

「沖田さんに…決まってんじゃん」

「ほわぁぁぁぁぁぁぁ!」

 菜摘の顔は元から真っ赤だったが、奏子の顔も真っ赤になっていた。

「よ、良かったじゃん、なつ!沖田もなつの事が好きって事だよ!」

「うん……」

 菜摘の声のトーンは少し暗かった。

「どしたの、なつ?」

「ねぇ、かな達はさ……」

 ギクッとなる奏子。菜摘が言う事を予測できたのだろう。

「まだ…何でも無いよ。うん……。トシの眼中にウチなんて無いのかもね……」

 悲しげな顔で縁側の方を見つめる奏子。

「大丈夫だよ、かななら!だってお似合いだもん」

 菜摘が慌ててフォローに入る。

「やっぱり……ミツバみたいには……行かないんだよね………」

 奏子は菜摘に抱きついて泣き出した。


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