二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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真選組恋物語++銀魂
日時: 2009/12/23 14:12
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=12254

↑ので書いてたのですが、エラーが発生したため、
書き込めなくなってしまったのです…orz

なので、新しいのを作りました。
最初から書きます←

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Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.6 )
日時: 2009/10/25 19:33
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第六訓


 江戸に来て2日目。

「おはようございます」

 奏子と菜摘は食堂に立っていた。朝御飯作りのために。

「あ、おはようございます、お奏さん、お夏さん」

「朝飯ですか?」

「そうですよ。もう少しで出来上がるので、待っててください」

 奏子は作り笑いをして言った。実を言うと、奏子は、あまり親しくない人には笑いかけない。無愛想な奴なのである。

「あ、そうそう、お奏さん」

 山崎が奏子に話しかけた。

「何ですか?」

「副長が来ても、マヨネーズは出さないでくださいね」

「別にいいんじゃないですか?」

「それがねぇ…」

 食堂の扉が開いた。近藤、土方、沖田が入ってくる。

「おはようございます!」

「おー、おはよう」と近藤。

「…マヨ」と土方。

「良いにおいがするのは気のせいですかィ」と沖田。

 皆が席に着いた。

「じゃ、どうぞ。お好きに取って行ってください」

 バイキング形式で。なんていったって、全員分つぐのは、流石にめんどくさいから…という理由で、バイキング形式。

「いただきます!」

 次々に食べていく。

「美味しいです!お奏さん!お夏さん!」

「おぉ!本当に美味いぞ、2人とも!」と近藤。

 奏子と菜摘は、食べている隊員達を見ている。

「お奏」

 土方が奏子を呼んだ。

「何?」

「マヨネーズ」

 山崎が奏子にアイコンタクトをしたが、気づかないフリ。

 奏子は土方に、超巨大マヨネーズを持っていった。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.7 )
日時: 2009/10/25 19:34
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第七訓


 土方の皿の上にマヨネーズをかける。

「おぉ、かけてくれんのか?」
 
 土方はそんなのん気な事を言ってるが、奏子の耳には届いてない。

「もういいぞ?おいっ、聞いてんのかっ」

「知らないし」

 ブチューーーとずっとかけ続ける。

「かな?どうしたの?」

「なつ……。もう嫌だよ、ウチ」

 奏子は、その場に崩れ落ちた。


「お奏の調子はどうだ?」

 奏子と菜摘の部屋に、近藤・土方・沖田が入ってきた。

「変わりはないです。そのままですよ」

 奏子がぶっ倒れた後、すぐ傍にいた土方がかついで2人の部屋まで連れて行った。

 それからは、ずっと菜摘が看病をしている。

「そうか…。目、覚ましたか?」

 近藤が聞いてくるが、菜摘は首を横に振る。

「土方さん…俺達ァ、行きましょうぜ。ここはお夏に任せて…………」

 沖田が言いかけた時だった…

「だから男って嫌いなのよ!女の気も知らないで!お奏お奏って…お夏お夏って……!もう出てってよ!」

 この世界に来て、初めて菜摘が怒鳴った。

 3人の男達はビックリしながらも、部屋を出て行った。

「ねぇ、かな。分かったよ。何で、あそこでかなが泣きながらぶっ倒れたのか…」

 菜摘は眠ってる奏子の顔を見て言った。

「トシに偽名で呼ばれたくなかったんだね」

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.8 )
日時: 2009/10/25 19:35
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第八訓


「なつ……?」

「かな…!?目覚めたんだね!」

 奏子の目が覚めた。

「ウチ…倒れちゃったんだ……」

 奏子は「あれは恥ずかしいわ」と言って起き上がった。

「まだ駄目、かな。家事はしばらくウチ1人でやるから」

「でも、なつ…大丈夫なの?」

「大丈夫、大丈夫。お姉ちゃん達にパシらされてたから料理はちゃーんと出来るよ」

 菜摘にはお姉ちゃんが4人いて、いつも末っ子の菜摘がパシらされていた。

「じゃ、お願いしてもいい……?」

「うん。全然おーけー」

 奏子は、その言葉に安心したのか、また布団の中に潜り込んだ。

「ねぇ…なつ……」

「ん…………?」

 目を自分の腕で覆ったまま、奏子は菜摘に聞いた。

「沖田にさ『お夏』って呼ばれて嬉しい?」

 菜摘はずっと黙ってた。

「…嬉しくないよ。でも仕方のないことじゃん。この世界でウチらの正体がバレたらやバイんだし」

「…そだね」

 奏子は寝返りをうった。菜摘とは反対方向に顔を向ける。

「かな…ウチ、戻るね。ちゃんと寝ときなよ」

「うん。ありがとう」

 菜摘はふすまを開けた。

 すると…そこには……土方が立っていた。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.9 )
日時: 2009/10/25 19:35
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第九訓


「よぉ」

「トシ!?」

 ガバッと起き上がろうとする奏子。しかし、それを土方が片手で制した。

「まだ、起きない方がいいだろう」

 素直に布団の中に入る奏子。

「調子はどーだ?大丈夫か?」

「…人の体心配するならタバコ止めたら?」

「お前、タバコ止めたら、俺のトレードマークが無くなるじゃねーか」

「トレードマークなの…ソレ……」

 土方が、フーッと吐いて言った。

「ごめんな」

 奏子は、その言葉に目を見開いた。

「な、何でトシが謝るの!?ウチの健康管理に問題があったんだから——」

「無理するな。お前ェ、本当は偽名が嫌なんだろ」

「…っ」

「〝お奏〟って呼ばれたくないんだろ?」

 奏子の目に涙が浮かんだ。

「ちょ、何で泣く!?そこで泣く!?」

 土方がオロオロしている。

「違う…違うの……」

「?」

「ウチはトシだけには…呼ばれたかったの……。トシだけは、〝奏子〟って呼んでほしかったの…………!」

 奏子は、毛布に顔をうずめた。

 土方は…それを……黙って見守ってた。

Re: 真選組恋物語++銀魂 ( No.10 )
日時: 2009/10/25 19:35
名前: 渚 (ID: B/p47WjD)

第十訓


「奏子…………」

 土方がそっと奏子の頭に手を置いた。

「我慢しろ。みんなの前ではお前ェの名前は呼べねぇからな」

 奏子の髪をクシャクシャッとした後。

「だが、2人の時は呼んでやってもいいぞ。あ、もちろん、総悟や近藤さんの前ででもいいが…?」

「皆の前以外……奏子って呼んで………」

 土方は、奏子の頭をポンッと叩いた。

「痛ったぁぁぁぁ。何すんの!」

「やっぱ、奏子は元気がなきゃ駄目だ。元気がねぇ、奏子は嫌だからな。さっさと治せよ」

「…うん!」

 やっと奏子が笑顔になった。

「じゃ、さっさと飯作れよ」

 土方は部屋を出た。


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