二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 悪ノ娘ノ召使
- 日時: 2011/03/17 18:07
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
初めまして、双海です!
これは、悪ノP様の「悪ノ娘」と「悪ノ召使」を、私が自分なりに小説化したものです。
私の勝手な解釈に基づき小説化した為、あなたの解釈とは違う所があると思います。
ご自身の解釈を壊したくない方はご遠慮下さい。
また、私はプロなどではない為、非常に読みにくい文章になってしまうと思います。
それが嫌という方もご遠慮下さい。
あと、誤字などもあると思います;
見つけたら、ご報告して頂けると嬉しいです!
はい、こんな拙い文章を読んでくださり、ありがとうございました!
それでは無駄に長い本編となります、どうぞ!
目次らしきもの
序章
>>1
第一章
>>2, >>3, >>4, >>5, >>6,
第ニ章
>>7, >>8, >>9, >>13, >>14, >>15,
>>16, >>17, >>18, >>19, >>20, >>21,
第三章
>>22, >>23, >>24, >>25, >>26,
>>27, >>28, >>29, >>30, >>31,
第四章
>>32, >>35, >>36, >>41, >>45, >>46,
第五章
>>49, >>52, >>57, >>58, >>59,
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- 序章 ( No.1 )
- 日時: 2010/11/27 22:15
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
とある時間になると義妹が、私の手を引っ張り寝室へと連れ込む。
そして、いつも同じ言葉を言う。
「お姉ちゃん、絵本読んで!」
私が義妹に絵本を読む、という行為はいつの間にか義妹の寝る前の行事になっていた。
「いいよ、何の絵本?」
「えっとね、これ!」
そう言い、差し出してきた本を手に取る。
「悪ノ娘…?」
「うん!友達に借りたんだ!」
私はその本をそっと傍にあった机の上に乗せた。
「読まないの?」
「ううん、読むよ?お姉ちゃんね、この本の内容全部覚えてるの。」
「そうなの?すご〜い!」
そう言い、目をきらきらと輝かせる義妹。
その姿を見て胸の奥が痛んだのは、どうしてか。
そのことについて2つ考えが浮かんだが
「ねぇ、はやくはやく!」
という声にかき消された。
今から私がする話を考えると、また胸の奥が痛んだ。
大きく息を吸い込み、話す決心をする。
「じゃあ、話すよ。」
まだあどけなさの残る少女は、懐かしむように目を細め、語り始める。
ーコレハ、トアル王国ノ頂点ニ君臨シテイタ王女ト、其ノ召使ノ話。
- 第一章 ( No.2 )
- 日時: 2010/11/28 15:20
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
とある国の王宮で、それは行われていた。
一人の村人が礼をし、話し始める。
「本日は私のような一般人を受け入れてくださり誠にあり…」
「そんなことはいいから、早く本題を言ってちょうだい。」
村人の声を遮り、王女は低い声でそう言った。
その声に村人の体はびく、と跳ね、王女の機嫌を伺うように、下を向いていた顔を上げる。
そして、さっきと変わらない表情の王女を見て、安堵したような表情を浮かべる。
どうしていちいち機嫌を伺うなんてことをするのか。
それはこの王女が、冷酷である、と恐れられているからだ。
王女の機嫌を損ねれば首を跳ねられる、ということもありうる。
じゃあ、どうしてお前はその王女と村人の話を聞いているのだ、と疑問を持つ人がいるだろう。
僕はその王女の召使だからである。
まぁ、召使だから、この場にいる、という訳ではない。
現に、僕の他の召使は、この場には呼ばれていない。
僕は村人がもし王女に危害を加えようとしたら、それから王女を守れ、といわれ、ここにいる。
といっても、僕の他に、沢山の兵士がこの場にいるからもしものことがあっても僕の出番はないと思うが。
まあ、そんなことはどうでもいい。
僕は、まだ話しださない村人に目をやる。
口を開いては閉じ、開いては閉じを繰り返す村人。
今日の為に考えたと思われる台詞を王女により遮られ、どう話していいかわからなくなったのだろう。
だが村人は、王女の
「まだかしら?」
という声に、言葉を選びながらゆっくりと話し始めた。
「ほ、本日は王女にお話があって、この王宮に来ました。」
- 第一章 ( No.3 )
- 日時: 2010/11/28 18:31
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
「ふむ。」
「で、その話、なんですが…。」
そこまで言って、また話を止めてしまう。
王女がちら、と時計を見る。
時計はニ時五十分を指していた。
「早く話しなさい。」
王女は、後十分で三時になるから、早く話しをしてほしくて言ったのだろう。
だが村人は王女の機嫌が悪くなったように聞こえたらしく、焦りながら話し始めた。
「その、もう、私達からお金を取るのは、やめてほしいのです…!」
「なに…?」
王女はその言葉を聞き、不機嫌になる。
「っその、私達もお金が底を尽きてしまって…食料も買えず、困っているのです!」
「…。」
「今までのお金を返してくれ、とはいいません!ですが、もう私達からお金を取るのは、」
村人がそこまで言ったところで王女が、ぽつりと言った。
「じゃあ…。」
「え?」
「お金を取るのをやめてほしいのなら、跪きなさい!」
「は、はぁ?」
その言葉は予想していなかったのか、村人は素っ頓狂な声を出す。
「跪けと言っているのよ、さぁ!」
「ふざけるなよ…。」
村人は先ほどの機嫌を伺うような態度とは一変した態度になる。
「ふざけてなんかないわ。」
「お前なんかっ、王女失格だ!」
そう言い、どこに隠していたのか…ナイフを取り出して走りだす。
村人は冷静さを失い、そのようなことをすればどうなるか、など頭に無いようだった。
僕は王女の一歩前に歩み出るが、村人は僕の所に来る前に兵士達によって取り押さえられた。
「くそっ…!」
王女は僕の横まで来て、
「その者を明日、公開処刑に。」
と言った。
村人は暴れていたが、しばらくし無駄な抵抗とわかったのか、抵抗をやめた。
おとなしくなった村人を兵士達は連れて行く。
ぱたん、と扉が閉まるのと同時に三時に鳴る教会の鐘が鳴った。
それを聞いた王女は僕の方を向き、とびっきりの笑顔で
「“レン”!おやつの時間だわ!」
と言った。
- 第一章 ( No.4 )
- 日時: 2010/11/28 18:28
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
「はい。後程、お菓子を持って伺うので先に部屋に戻っていてください。」
「わかったわ!」
スキップをしながら自分の部屋へ戻っていく王女を見届けてから、僕は厨房へと向かった。
ノックを二回し、
「レンです。お菓子を持ってきました。」
と言う。すると、
「入って!」
と機嫌の良さそうな声が聞こえてくる。
僕は、重い扉を開け部屋に入る。
王女は、既に窓際の椅子に座っており、お菓子が運ばれて来るのを待っていたようだった。
「今日は何?」
「ガレットです。」
そう言いながら皿を机の上に置く。
「美味しそうね、いただきます!」
「では。」
僕の役目はお菓子を王女の部屋へと運ぶ、それだけなので他に用はない。
だから、部屋を出て行こうとしたのだが、
「レン、ちょっと待って!」
何故か王女に呼び止められた。
「どうしたのですか、リン様。」
「あの、…。」
王女は口に入ったガレットを必死に飲みこもうとしている。
「ゆっくりでいいですよ。急ぐと喉に詰まりますから。」
そう声を掛けてやると、王女はにこりと笑った。
しばらくし、王女がごちそうさま、と呟く。
「食べおわりました?」
「ええ。」
「それで、なんでしょうか、リン様。」
「レンに頼みたいことがあるの。」
「頼みたいこと、ですか…?」
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