二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 悪ノ娘ノ召使
- 日時: 2011/03/17 18:07
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
初めまして、双海です!
これは、悪ノP様の「悪ノ娘」と「悪ノ召使」を、私が自分なりに小説化したものです。
私の勝手な解釈に基づき小説化した為、あなたの解釈とは違う所があると思います。
ご自身の解釈を壊したくない方はご遠慮下さい。
また、私はプロなどではない為、非常に読みにくい文章になってしまうと思います。
それが嫌という方もご遠慮下さい。
あと、誤字などもあると思います;
見つけたら、ご報告して頂けると嬉しいです!
はい、こんな拙い文章を読んでくださり、ありがとうございました!
それでは無駄に長い本編となります、どうぞ!
目次らしきもの
序章
>>1
第一章
>>2, >>3, >>4, >>5, >>6,
第ニ章
>>7, >>8, >>9, >>13, >>14, >>15,
>>16, >>17, >>18, >>19, >>20, >>21,
第三章
>>22, >>23, >>24, >>25, >>26,
>>27, >>28, >>29, >>30, >>31,
第四章
>>32, >>35, >>36, >>41, >>45, >>46,
第五章
>>49, >>52, >>57, >>58, >>59,
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- 第四章 ( No.45 )
- 日時: 2010/12/24 18:29
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
何時の間にか泣き疲れて眠ってしまっていたのか、教会の鐘の音で目を覚ます。
首を動かし辺りを見回すと、見慣れた、必要最低限の家具しか置かれていない部屋。
「ん…?」
ぼーっとする頭を必死に働かせる。
「ああ、“おやつの時間”…。」
ふと、口を出たのはそんな言葉。
王女の口癖が僕の口癖にもなりつつあることに苦笑しながら、立ち上がる。
変な体勢で寝ていたせいか、肩が少し痛む。
立ち上がっても尚、ぼーっとする頭。
自分の頬を叩き、眠気を追いやり、厨房へと向かった。
ノックをし、王女が入っていいと言ったのを確認し、部屋に入る。
王女は入ってきた僕の顔を見て、短く悲鳴を上げた。
「レン、どうしたの?頬が真っ赤じゃない。」
そう言った王女の顔は笑いを堪えているようだった。
確かに、先程強く叩き過ぎたせいか、頬はじんじんと痛みを訴えている。
「それに、目も腫れているわ。泣いていたの?」
僕はその質問に、いいえ、と短く答えた。
すると王女は、その答えが気に入らなかったのか顔を歪める。
が、またいつもの明るい表情に戻った。
「レン、ありがとうね!」
- 第四章 ( No.46 )
- 日時: 2010/12/31 12:16
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
僕はその礼が何に対してかわからなかったが、王女は喋り続ける。
さも、嬉しそうに。
「あの女、見つかった時にはもう手遅れだったんですってね!」
僕は王女が言った言葉をすぐには理解できなかった。
いや、理解したくなかった。
理解したくなかった、なんて自分で“そのようなこと”をした人の言う言葉じゃないが。
僕は、信じていた。
彼女はあの後すぐに見つかって、助かった、と。
あんな人通りのない所なんだから、助かる可能性はない、と心の片隅ではわかっていた。
けれど、そう思っていないと、罪悪感に押し潰されてしまいそうで。
彼女の、“死”を受け入れたくなくて。
だから、助かったと信じていたが。
やはり、現実はあまりにも残酷だ。
なんて、彼女を“そうさせた”のは僕なのに、なに被害者面しているんだか。
ああ、くそ。
乾いたはずの涙がまた溢れるのを感じ、咄嗟に顔を王女から背ける。
そんな僕の心境なんて王女は知らず、話す。
「レンは頼りになるわね!」
そう言って王女は笑った。
その笑顔が彼女の笑顔に重なって見え、余計胸が苦しくなった。
「今日のおやつは何かしら?」
そう言われ、お菓子を運びに来たことを思い出す。
王女の待つ机まで歩いて行く。
「今日は、王女の好きなブリオッシュですよ。」
そう言って僕は笑ったが、声が震えそうになるのを抑えるので必死で、上手く笑えなかったかもしれない。
けれど王女はそんな僕を気にも留めず
「あら、本当?」
と言い、屈託のない顔で笑った。
この時王女がこんなにも無邪気な顔で笑えたのは、この先に起こることなんて知らなかったからだろう。
実際、僕も知らなかった。
今となっては、どうやったらあの“事件”を回避できたか…そんなことばかり考えている。
いや、どうやっても回避できなかったのかもしれない。
あの“事件”は、必然だったのかもしれない。
- Re:悪ノ娘ノ召使 ( No.47 )
- 日時: 2010/12/26 12:41
- 名前: 梨音 (ID: D1ySZU7X)
あぁ………。殺してしまったのね………。
なんか………レンがすごく可哀想に見えてきた………。
泣いてもいいんだよ!?悲しいのは当たり前だよ!
- Re: 悪ノ娘ノ召使 ( No.48 )
- 日時: 2010/12/29 17:04
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
>梨音さま
そのようですね…(泣)
そうですよね>< レン君…。
コメントありがとうございました!!
- 第五章 ( No.49 )
- 日時: 2010/12/31 12:13
- 名前: 双海 (ID: BdM.OEZp)
その“事件”起こったのは、その次の日の出来事だった。
その“事件”は、“革命”なのかもしれないが、僕達当事者にとっては歴とした“事件”だった。
僕は、ドタバタと騒がしい音で目を覚ました。
小さめの窓から、明るい光が差し込める。
だが、いつもは聞こえる、小鳥のさえずりが今日は聞こえない。
代わりに聞こえるのは、何やら慌てたような人の声。
それも、一人ではない。
何人もの、声。
何か、あったのだろうか?
僕は髪を結わず部屋の外へと出た。
案の定、そこには召使達が右往左往するという光景が広がっていた。
皆、青ざめた顔をし、どうしよう、などと呟いている。
そんな様子を見て、何もない、と言い切れる人はこの世に何人いるだろうか。
きっと、数人もいないと思う。
偶然、僕の前を通りかかったネルに、声を掛ける。
と、ネルは目を見開き、り、と呟く。
きっとリン様、と言うつもりだったのだろう。
だがネルは、僕の格好を凝視し、何か考えるような素振りをし、
「…レン?」
と控えめに問い掛けた。
その問い掛けに短くうん、とだけ答え、今度は僕が問い掛ける。
「ネル、一体なにがあったの?」
その言葉を聞いたネルは、いつぞやのテトのように慌てながら話し始める。
「その、さっき、見張りの人が来て、む、村人達が大勢で攻めてきた、って!」
「……?」
どうして慌てる必要があるのだろうか。
この国には有り余る程の兵士がいるはず。
村人達なんていとも簡単に鎮圧することができるはず。
「それが、できないからこうなっているんじゃない!」
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