二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- NARUTO疾風伝 —第四幕 誰も見ずに—
- 日時: 2012/02/12 11:19
- 名前: おぷゥ (ID: /kFpnDhT)
初めまして、おぷゥです
NARUTO小説…えっとオリキャラでますね。
あと、あまりNARUTOも把握できてないので、いろいろ崩壊しそうです;
そんなgdgdでもいいよ。心オーップンだよ。って人はどうぞ付いてきてやってください
とにかくこのアホな主をよろしくお願いします。((ペコリ
第一幕 鉛の国
一. 鬼の存在
>>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>8
二. 咎
>>9 >>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18
第二幕 常闇の蝶共(上)
一. 其れは唐突に
>>19 >>20 >>21 >>22 >>26
二. 霞
>>29 >>30 >>31 >>32 >>35
三. 威圧
>>36 >>37 >>38 >>41 >>44
四. 安堵
>>45 >>47 >>48 >>50 >>51
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- Re: NARUTO疾風伝 第一幕—鉄の国— ( No.16 )
- 日時: 2011/05/28 15:23
- 名前: おぷゥ (ID: R4l9RSpR)
カカシが閃光を放ちながら、目を見開く
「夜鐘!」
「・・・あ!?」
夜鐘の目の前に、鬼の目玉。飛び出た目玉は紫の液体をまるで涙のように流していた。
カカシは、雷切を再び放ち目玉を掻き消そうとする、だが目玉は ヒュンっと高く飛び上がっていった。
夜鐘とカカシはすぐに、あの目玉を追いかけようとした
「待って」
・・・が二人とも何かに呼び止められた。
振り向けば鬼の残骸が、ぼこぼこっと少女の形をつくりだし・・・やがて本物の少女、白い着物をまとった黒髪の少女がその場に立っている。
「待って」
「・・・君は」
カカシは、その少女を睨みつけた。
だが、少女は悲しそうに笑う
「弟が随分と迷惑をかけたようですね・・・・・・申し訳ございません」
二人にそう謝罪すると一礼した。
カカシは、あまりにも少女の言う言葉とは思えず目を見開く、そして彼女の言った『弟』という言葉を不思議に思い聞き返す。
「・・・弟」
「はい、あの醜い獣は私の愛した男・・・弟です」
少女は優しく笑った。
行き過ぎた姉弟愛・・・か
カカシはそう思った。だが、何故あの鬼は・・・あんな風貌であんな状態で弟・・・?
夜鐘は「・・・鬼とこの村の経緯、教えてよ」と彼女に言い放った。
少女はまた微笑み、頷いた。
「・・・・・・・この村、鉄の国がまだ鉄の造り方を知らない頃・・・・・・村人達の間でこんな噂がたっていました。『鎖神のお怒りで村が滅びる』と」
「鎖神?」
「・・・【鎖谷】クサリダニに祭ってある・・・武神だったと・・・」
カカシの言葉に夜鐘は反応した。
少女は頷いてまた話を続けた。
「そして・・・その怒りの発端が私達『姉弟』だったそうです、私は弟を愛して、また弟も私を愛していましたから・・・・・・」
それは・・・——
「気の毒だな・・・」
カカシはそう呟く。
愛なんて人それぞれなのに・・・、
少女は悲しげに笑うとカカシを見据える。
「確かに、神様の決めることじゃないと思いました・・・・・・ですが、それを決めたのは・・・神ではなかったのです」
少女は目をつぶった、声が震えている。
夜鐘は黙りこみ、カカシはただ次の言葉を待っていた。
「・・・それを決めたのは、長くこの場所の上に立っていた者」
— 長老
「・・・それは私達の父親、母の居ない私達の大事な父親」
— 生贄
「私は父の流した噂に従い谷底へと堕ちました」
— 鎖の神
「弟はその後、姿を消して・・・いつの日か醜い姿となって返ってきました」
— 盲目の弟
「彼は神様に私の姿が見える大きな目が欲しい、全てを見据える目が欲しいと願いました」
— 魂
「そして長を殺しにかかりましたが、封印されてしまいます・・・ですが弟は一人では無かった、魂だけの私が彼の側に居た、楽しかったころの記憶の私が・・・・」
— 目玉。
「・・・・・・・私が死んだのは15、今の姿は6ですが・・・弟はもう永く持たない、父も死んだ・・・そろそろ眠りたいのです」
「目玉が、彼の肉体です」
少女はにっこりと笑った。
カカシは何もいわず、少女が消えていく様子を見ている。
「・・・・・・・・・・・・それでいいんだね」
「ええ、それに・・・・・・あなた方の仲間が弟をまた追っているよですし・・・」
ナルト達か
カカシは目をつぶる、また目を開けると少女は居なくなっていた。
「弟クンは、父親を食ったみたいだけど・・・それって」
夜鐘は小さく呟いた。
カカシは悲しそうに「嫌いじゃなかったんだろうね・・・そんな父親も」
大事だったから
でもわかって貰えなかった
反抗した
でも怯えられて
閉じ込められて
寂しくなって
恋しくなった
だから
痛いけど
ごめん
こんな体だから
僕の体の中で
息をして
≪ 一緒に 居て オトウサン ≫
- Re: NARUTO疾風伝 第一幕—鉄の国— ( No.17 )
- 日時: 2011/05/28 21:12
- 名前: おぷゥ (ID: R4l9RSpR)
「螺旋丸!」
「ギイイイイイイイイ!!!!!」
ナルトは鬼の目玉に螺旋丸を放った。
鬼の目玉は焦点も合わさず、ぐるぐると跳んでいた。
谷の岩肌がゴツゴツした底、鬼の目玉が跳ね上がるたび、その目玉からは紫色の液体が飛び出る。 血走った目でぐるぐると回る
外は朝。 ナルト達は鬼の目玉を追い込み、この場所でトドメを刺そうとしている。
あの液状の体をなくした目玉は、もはや成す術が無くなっている。
ただただ谷底の岩に自身をぶつけ・・・・・・泣いていた。
「・・・・・・。」
ナルト達が動きの止まった目玉に歩み寄る。
目玉に警戒しながら近づくと
ヒュウウゥ・・・・・・—
一体どこで呼吸しているのか・・・・・・小さな息の音が聞こえる
目玉は小さく見える青空を眺めていた。
サクラは顔をしかめてその様子をみていた。
それはナルトや・・・サイでさえも同じであった。
何故か、こちらの心が辛くなるのだ。
「行くってば」
ナルトは息を整えクナイを構えなおした。
目玉がナルトの姿を映し出す、——その時だった
痛いよ・・・
苦しいよ
ねぇ
君にわかるかい?
優男のような高い声がナルトの脳内に響いた。
「!?」ナルトは目を見開き目玉を見た。
紫色の液体を流しながら、ナルトを見据える目玉。
——理解されない僕の気持ちわかる?
踊らされた僕の気持ちわかる?
誰も責められない気持ち・・・わかってくれる?
—いきなりだった
「うッ!!!」
ナルトは頭を抱えて倒れこんだ、カランッとクナイがその場に落ちる
「「ナルト!!」」サイとサクラがナルトを抱きかかえた。
ナルトの中で、映像が流れていた。
娘が白の姿で谷に落ちる、激しい怒り、ざわつく村人、
鬼になる青年。
「・・・そうか・・・アンタは・・・・・・」
目を見開き、目玉をナルトを見た。
「ナルト!大丈夫なの!?」サクラの心配する声を無視して2人の手を振り払った。
「アンタは人間で・・・・・・」
全てを知ったナルトは、目玉に近寄り膝をついた。
息絶え絶えの目玉を悲しそうにナルトは見る。
—理解して
「うん、わかるってば」
—怖いんだ
「寂しいとかじゃ、ねぇよな・・・・・・」
「ナルト?」サイの言葉にも反応しないナルト。
2人には目玉の声は聞こえないようだった。
「・・・・・・・大事な奴が居ない時とか・・・・・・裏切るとか・・・・・・ツラいよな・・・・・・」
いつのまにかナルトは涙を流していた。
彼の記憶が、自分の過去と重なったのだ。
目玉にはもう聞こえないだろう、理解者の声が・・・
——一人にしないデ
- Re: NARUTO疾風伝 第一幕—鉄の国— ( No.18 )
- 日時: 2011/05/28 22:53
- 名前: おぷゥ (ID: R4l9RSpR)
「ナルト・・・」
気がつけば、サイに腕を持たれていた。
目の前には紫の液体がたまっていて、夜鐘がナルトの目の前で目玉を処理している。
語らなくなった言葉に、ナルトの喉が詰まる。
どこに吐き出したらいいのか
この言いようの無い切なさを
目を閉じたが、やっぱり聞こえなかった。
「ナルト」
そんな様子に気づいてか、カカシはナルトに近づく
ナルトはカカシを見上げた、カカシはにこり、と笑い「・・・・・・ありがとう・・・てさ」と言った。
一瞬、カカシの声がやさしげな女性の声に聞こえたのは・・・
ぜってー・・・聞き違いじゃねーってば
——————————————————————【鉄の国】幕引
- Re: NARUTO疾風伝 第一幕—鉄の国— ( No.19 )
- 日時: 2011/05/29 22:04
- 名前: おぷゥ (ID: R4l9RSpR)
無事、火の国に帰還したナルト達は休息をとっている。
激任務から帰還した時はもう夕方だった。 どうやら、約一日使い果たしたようだ。
各々は疲れ果てて、すぐに自宅へと戻っていった、報告は夜鐘とカカシ。
「よくやったな」
綱手から安堵のため息が漏れる、シズネもにこりと笑い出迎えた。
そして一定の報告が終わるとカカシは報告書を何枚かを持って出て行った。夜鐘は先ほどから持っていた袋を綱手に渡す。
「ほら、何かに使えるだろ」
「・・・・・・これは?」
「きっと血液」
夜鐘から渡された皮袋を綱手は覗いたが、なんともいえない悪臭と色に顔をしかめた。
シズネも顔を歪ませて、鼻をつまむ。
「えーっと、ナナシ君これは・・・・・・?」
「鬼の血」
夜鐘は、そう言うと机に置いてあった鍵を取り上げた。
「あ、こらッ」
綱手は眉間にシワをよせながら、その鍵を取ろうと手を伸ばしたが、夜鐘は綱手の行動を無視して、さっさと扉のノブへと手をかけていた。
「んじゃ、もらってくよ」
綱手は何か言いかけたが、夜鐘は部屋を出て行った。
- Re: NARUTO疾風伝 第二幕—常闇の蝶共— ( No.20 )
- 日時: 2011/06/01 23:13
- 名前: おぷゥ (ID: ohiIgZdM)
「はー」
「ちょっとナルト、どうかしたの?ラーメン食べる速度おちてるじゃない」
任務後、一楽でラーメンを食べることにしたサクラとナルト。
大喜びだったナルトが、今回の任務の話になった途端、ラーメンを掴んでいた箸を置いた。
サクラは首をかしげ、ナルトはため息をついている。
一楽の主人は、そんな様子に「どうした?」と心配そうにナルトを見ていた。
「・・・・・・んー!!!あーもう!!とにかく食うってば」
バンッとカウンターを叩いたと思えば、またナルトは麺をすすりだした。サクラは一楽の主人と顔を見合わせながら苦笑いする。
そんな二人には、おかまいなしにナルトはラーメンを食べ終えた。
ラーメンを食べ終えた二人は、帰りの帰路につき別れた。
薄暗くなりそうで、まだ暁が残った空。それを見上げながら一人、小さな道をナルトは歩いていると、先のほうに赤い髪の男が歩いてきていた。
「?夜鐘」
「よっ、帰り?」
「あー、うん」
そんな短い会話をかわしながら二人は立ち止まる。
夜鐘の姿は黒いタンクトップにダボダボのズボン、やはり肩には暗部の印があった。
いつもの黒い衣と仮面を持っている。
「・・・?なんでその・・・」
ナルトは夜鐘の衣を指差す。
今、帰ってきたばかりなのに・・・
夜鐘は「ああ」というと、「今から任務」とつけたした。
「は!?また?」
ナルトは目を丸くしながらそう叫んだ。
夜鐘は苦笑いして頷く。
「暗部は基本的に夜に行動するからさ、仕方ねぇの」
手をぶらぶらと左右に動かしながら、夜鐘は笑った。
ナルトは、そんな様子を見つつ口を開く。
「じゃあ、もう出発ってば?」
「いやぁ?多少だけど時間あるから調整中」
夜鐘は、また笑って答えた。
でも、どこか疲れた感じがした。
「調整って何する気だってば」
「瞳術、俺だけのね」
「へーって、使えんの?カカシ先生みてーの」
「いや、うちはのでも日向のでもねぇよ、元禁術指定だった奴ね」
そう言うと夜鐘はナルトに背を向けて足を進める、「ついてくる?」そんな夜鐘の問いかけにナルトは好奇心まかせに彼の後を追っていった。
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