二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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キングダムハーツ メモリーチルドレン!!
日時: 2013/04/27 21:44
名前: リラ (ID: ILWrwkSr)

どうもです(笑
これはタイムトリップの続きなので、それを呼んでいない場合は先にそっちを呼んだ方が良いと思います。
主人公と重要人物兼パーティメンバー紹介です。

名前:リズティクスト
年齢:14歳
性別:女
武器:キーブレード(スターホワイトチェーンとウィンドノーバディクラウン)
特徴:金髪と栗毛が混ざったツンツン頭に青い瞳の少女
   ロクサスとナミネの子供で、【純粋な光の心】を持つノーバディ
   性格は明るく、腹黒な一面を持ち一人で色々と背負い込んでしまうクセがある。
   現在はシャドウとの決戦以来、行方不明であったが闇のエネルギーを回収するため旅に出る。
   通称リズと呼ばれヴェントゥスと繋がりがあるようで、彼女の正体は一番謎が深い。
   パーティ内一の鈍感と言う通り名を持つ

名前:ムーン
年齢:14歳
性別:男
武器:キーブレード(ダークブレスメモリー)
特徴:紫髪を後でまとめた青い瞳の少年
   リクとシオンの子供で、人工的に生み出されたハーフノーバディ
   普段は冷静で毒舌だが好奇心旺盛な所もあり、親友たちにはツンデレと言われている。
   彼も現在、シャドウの騒動により行方不明だったが旅に出る。
   予断だがこの旅で料理を作っているのは彼で、家事スキルはオカン(リズ談)
   
名前:グラッセ
年齢:14歳
性別:男
武器:キーブレード(アクアレインダスト)
特徴:赤髪にツンツン頭の青い瞳の少年
   ソラとカイリの子供で、強力な光の力を持った人間
   普段は友達思いでツッコミ担当で優しいが、切れると一番怖くなる。
   現在は闇のエネルギーから復活し、パーティメンバーへ戻る。
   強大な魔力と魔法知識を持ち、ジェノムと言う異世界の能力を司る。
   ちなみに彼はリズに惚れているのだが、その思いが報われる時が来るのか…
   そして三人の中で…と言うか、この小説内で誰よりも常識人である。



—重大なお知らせ—
レイシャについて>>52
リグレットストーリーについて>>119


—記憶と時間—
この二つの能力が全ての始まりとなった…
この二つの力により、大きな犠牲と代償が伴った。
それは幾らノーバディや勇者の子供と言えども、余りにも哀しみと痛みが葛藤した…
そして戦う4人の狭間の者の記憶とその友の記憶を癒し深き闇を取り除く
これは、その戦いの話—

『キミとの思い出と時間は消えない、だってそれは本当に過ごして来た事だから』

『本当の事なら…アンタには残酷かも知れないけど、心に残っている』

前よりもシリアスが強くなりますが、宜しくお願いします!

—闇のエネルギーによる被害者—

グラッセ・ディスティニー(リズにより復活)
光の勇者・ソラ(同じく意識不明で行方不明)
クラウド・ストライフ(リズにより復活)
スコール・レオンハート(リズにより復活)
ロクサス(アクセルにより復活)
未来のロクサス(四人の力により復活)
未来のアクセル(四人の力により復活)
ファンタジア・ミックスブルース(暴走の果て、リズに刺され消滅)
ナミネ(昏睡状態)
リズティクスト・ブラックノーバディ(グラッセにより復活)



序章—戦いの幕開けと戦士の復活!!—>>1-15
第一章—再び闇に覆われる輝きの庭—>>16-35
第二章—故郷を失いし者たちの街と闇の記憶—>>36-66
第三章—未来への帰還と出会いを謳う者—>>67-92
第四章—幻想曲との再会と苦痛の別れと決断—>>122-163
第五章—今を生きる者の絶望と託された願い—>>164-215
第六章—運命の島での休息と見つかる者—>>216-

番外編—語られる生まれ落ちし者たちの罪—>>93-119



—作者とリズのコントと言う名のお知らせ—
お引越し終了!やっと更新が出来るよー!!

リズ「復活したって、どうせ更新が遅くなるパターンだろ…」

うぐっ…正にその通りだけどさ、ちゃんと約束通り戻ってきたじゃん

リズ「連載小説をまだ完結させていないし、ライヤさんとリレー小説をやっているんだから当たり前だボゲェ!!」

こんな下らない小説ですが、まだまだ続きます☆
これからも、よろしくお願いしますー!!

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Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.109 )
日時: 2011/09/02 22:07
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

『遅いなーグラッセたち…シオンを迎えに行くだけでこんなに時間掛かるものなのかしら?』

『確かにな、アイツらが迎えに行ってからもう10分以上経つぞ?』

一方グラッセたちが滅茶苦茶危険な状況に陥っている時、リズとムーンはクリスマスタウンのサンタの家で待っていた。
彼らが今どういう目に合っているか知っているこっちの身としては、随分呑気な言い草だが—自分たちの間違いにすぐ気が付く事となった。

—ドガァァァァァァンッ!!!

『ッ!!?』

『な、何ッ!!?雪崩でも起きた!!?』←

突然大きな破壊音が聞こえてきて、ムーンは危うく持っているおたまを落としそうになったり、リズが慌てながらそんな事を言い窓から外を見てみると絶句した。
少しだけ雪崩がおき雪が流れては来ているがこっちまで来ないと思われるが、それどころでは無かった。
その中心では、何故か半分鎧を着けたシオンがキーブレードではない二本の剣を持っており何故かグラッセとアクセルが戦っている。

『何やってるんだアイツら!!?』

『シオン…ッ!!マズい!!大変父さん、母さんーッ!!!』

その光景に半分呆れつつもシオンの姿に疑問を浮かべていない彼に少々安堵を覚えながらも、事態の悪さに冷や汗をかきながらこの状況を打開出来る両親を呼びにリズは台所まで走る。
ただの喧嘩(?)でどうしてあそこまでリズは慌てているんだ?とムーンは首を傾げつつも、仕方ないとため息をはき親友に着いて行った。
それが、シオンと言う人物—母親についての衝撃的な真実を知る事になると気が付かず

『シオンが暴走してる…!!?』

『そんな…!!この前の『検査』では『異常』は特に見当たらなかったのに…』

『…『検査』?…『異常』?』

『『『ギクッ!!(滝汗』』』

そして台所まで行き、リズがシオンの事を話すとロクサスの顔は真っ青になりナミネも同じ表情になる。
そんな中、ムーンが今の会話で気になる点を口にするとブラックノーバディ家一家が冷や汗をかく
物凄い気になるが、俺が触れてはいけない話だとすぐに悟り本題に戻してくれと促がす。
何だかんだいって優しいムーンにリズは感謝しつつも、今の状況をまとめ報告を再開する。

『…とにかく、このままじゃグラッセと赤ウニが危ない…どうする?父さん』

『…恐らくシオンは本気で掛かってきているだろうしな、本気を出せない二人がやられるのも時間の問題だな…俺たちもその場所に行きシオンを止める』

『そうこなくっちゃ♪』

—シオンを止めに行く覚悟がある?と少々娘にバカにされる様な言い方をされたロクサスだが、彼女の本心は親友と戦えるの?と聞いている事だ。
自分を心配しての行動だが、あの時の大惨事を起こす訳にも行かない。
ナミネは連れて行くワケには行かないので、リズとムーン、ロクサス三人で向かう事となった。
ソラたちに知らせると、ある意味めんどくさいので(トラブルメーカー兼お人よしは同情を持ち運ぶので足手まとい)←酷い

Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.110 )
日時: 2011/09/03 21:17
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

『『見せてあげる』』

『うわぁ!!?』

『うぐっ!!』

またまた一方、暴走したシオンのソニックレイヴによりグラッセとアクセルは弾き飛ばされていた。
しかもシオンは機械音のような声で、そう叫ぶものだからなおさら焦りが大きくなる。

『マズいな…シオンが人形としての完成に近づいている』

『…ッ、もし完成したらどうなるんですか?』

シオンの正体とその身体の特殊体質を知っているアクセルは危険な状態だと判断すると、グラッセが重々しく聞く。
彼女の身体は『彼』から『力』と『記憶』を吸収する事は無くなったが、人形である事と特殊体質である事は代わりが無かった。
そんなシオンの身体が人形として完成してしまったらどうなるか、もう想像は出来ている筈だとアクセルはため息をはき

『シオンとしての意思は失われ、完全に破壊を目的と化した人形になるだろうな』

『ッ!!そんな…』

『—追撃を負う闇よ、迷い無き突き進め!!ダークヘイズッ!!!』

『—闇を力とする炎よ、その爆炎を打ち込め!!ダークファイガァ!!!』

分かっていた事だがシオンを倒さなければいけないと断言され、苦悩していると何処から闇の技が二つ飛んで来てシオンを攻撃する。
この状況を打開出来る救世主—リズとムーン、そしてキーブレードを構えているロクサスだ。

『リズッ!!ムーンッ!!ロクサスさん…ッ』

『待たせたわね、随分とボコボコにされたようね』

『シオンてめぇ…よくもグラッセをッ!!』

この三人の登場に思わず涙目になりながら喜ぶと、リズにポーションを渡されムーンが俺たちを守るかのように目の前に現れ激怒する。
実の母親なのに、何も情を感じず戦えるムーンをリズは哀しげに見つめる。
—ムーンはまだ生まれたばかりなんだから、素直に慣れたらいいのに…と戦場で呑気な事を考えながら

『ボーっとしてる場合かリズッ!!一応アクセルも回復させとけ!!生命力は無駄に強いけどこの戦いで倒れられたら迷惑だッ!!!』

『一応って何だッ!!?確かに生命力は自信あるが酷くねぇッ!!?』

そんな風に考えているとムーンに叫ばれようやくはっと現実に戻ると、アクセルがツッコミを決めていた。
最近よく戦場でボーっとするなと自分に呆れつつも、アクセルにポーションを投げつけた。

『げふっ!!?』

『赤ウニ早くそれ飲めッ!!シオンが来るぞ!!?』

それは見事に顔面にクリーンヒットし、危うく意識が昇天しそうだったがシオンの元まで走りキーブレードを振り下ろしているリズを見て何とか保つ。
そして体力を回復させると、アクセルも再びシオンの元へと走り込んだ。

『『見せてあげる』』

『させないぞッ!!今だ二人とも!!』

『これでも…喰らえぇぇぇ!!!』

『はぁぁぁぁぁッ!!!』

もう一度シオンがソニックレイヴを繰り出そうとした瞬間ロクサスがいち早く気が付き追撃を覚悟しその攻撃を防御しているとこちらに駆け込んできているリズたちに気が付き叫ぶ。
するとムーンの闇の力を込めた拳とリズがキーブレードを同時に振り下ろすと鎧が砕けた。
だがこれで終わりではない—今度は少し鎧の形状が変わったと思ったら剣も変な形に変わっていた。

Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.111 )
日時: 2011/09/08 16:58
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

『だ、第二形態か…!!?』

『…やっぱり、あの時と同じか』

『…皮肉な物よね』

これにはグラッセが再び真っ青になり慌てると、ロクサスは自嘲じみた笑みを零しリズも哀しげな表情をするとシオンに駆け込んでいく。
すると、シオンが笑った気がした…何処か危険な笑顔で

『危ないリズッ!!!』

『『これをあげよう』』

『うわぁ!!?』

すぐに危険を察知しロクサスが叫ぶが時既に遅し、光の弾丸を何回も放つラグナロクを至近距離で受けリズが大ダメージを負うと思ったら

『させねぇ!!闇の加護を、その者を守りへと誘え!!ダークブロックッ!!!』

ムーンがリズを闇の箱のような物で包むと、ラグナロクは防がれる。
そしてリズがその隙に、安全地帯のムーンとグラッセのところまで引いた。

『サンキュ、助かったムーン!!』

『あの技は一体…?』

助けてくれた事に感謝しリズはお礼を言うと、グラッセは何時の間にあんな技をと首を傾げる。
彼は闇以外の力を全失ったハズだったから、結構驚いたのだろう。

『俺だってクリスマスタウンに来てから何もしていなかった訳じゃ無いんだぜ?自分の身を守れるぐらいの魔法と技は開発してたんだよ』

『…それが闇の技じゃなければ、是非とも習得したいな』

そんなグラッセの思考を知ってかムーンが苦笑しながら教えると、彼も侮りすぎたかなと思い笑顔で答える。
そんな感じに少々ほのぼのしい空気が流れたが、それは見事にシオンが壊してくれた。

『『これをあげよう!!』』

『ッ!!喰らえ、ファイガッ!!!』

『同じくファイガッ!!』

まるで自分たちが油断しているのをちょうどいいかのように、再び放たれたラグナロクは結構強力で二人のファイガをぶつけて相殺出来た威力だった。
それで、何時の間にかリズがシオンに接近しておりキーブレードを構えると

『ライトニングレイッ!!!』

『うぐ…ッ!!!』

素早いスピードで電撃を浴びた攻撃がシオンに突進し、また鎧が砕けるとシオンが苦しそうな声を上げる。
しかしまたしても、シオンは鎧の形状と剣を変えて立っていた。
今度は、4本の剣を持ちいかにも攻撃力が強そうだった。

『クソ…第三形態もあるのかよ!!』

『…悪いけどムーン、私と父さんの予想が正しいと第四形態まであるわよ』

『何ィッ!!?』

めんどくさいなとムーンが半分呆れ半分切れながら言うと、リズが頭を抑えながら言った言葉には更に絶句した。
というか、何でリズはシオンが第四形態まであると予想出来てるんだと言う疑問は頭の隅っこに押し付けながら

Re: キングダムハーツ メモリー ( No.112 )
日時: 2012/01/12 10:22
名前: リラ (ID: sp6Br4Ue)

『『楽にしてあげる』』

『きゃあッ!!?』

第三形態になったシオンの一撃は重かった、4本の剣を同時に振り回す技—ラストアルカナムを繰り出すと一番近くにいたリズに喰らわせる。
一撃一撃が重い…ッ!!まともに喰らったらヤバい!!とリズは悟り、グラッセたちを見る。

『グラッセ、ムーン!!魔法で援護してシオンの動きを封じてくれ!!私と父さんで決めるッ』

『分かった!!避けてろよリズ!!…光を象徴する聖なる光よ…ホーリーッ!!!』

『雷よ…サンダガァ!!!』

自分だけではシオンに近づく事も出来ないだろうと判断したリズはそう頼みながら叫ぶと、すぐに承諾してくれてホーリーとサンダガを打ってくれた。
どちらとも遠距離の魔法で威力が高い、遠くに離れていてもシオンを貫き一瞬動きを止めてくれた。

『サンキュ!!行くよッ!!』

『はぁッ!!!』

そして連帯攻撃をするために、次の瞬間リズとロクサスが同時にキーブレードを振り下ろすと確かに手応えはあり機会音でシオンがうめき声を出す。

『やっぱり…攻撃力が強くなったぶん、防御力は先らより劣っている!!!』

『攻撃力と防御力どちらも強くする事は、いくらシオンの身体でも難しいからな…この隙に一気に攻撃しかけるぞ!!』

『うし!!それじゃあ張り切って魔法連射するぜ!!』

どちらかの能力を一方的に上げるとその分違う能力は劣る—そんな弱点を見つけられた事にリズは嬉しそうに納得しロクサスも頷くとグラッセも両手に魔力を溜め魔法の呪文を唱え始める。
そしてムーンも、この時何も疑問を抱かずに魔力を溜め始めていた。
それが、どれ程後から後悔する事になるとも気が付かず…

『ファイガ、ブリザガ、サンダガ エアロガァァァ!!!』

『上級魔法オンパレード!!?お前どれだけシオンの事嫌ってるんだよ!!?』

怒り任せに普段の恨みも込めつつ、ムーンが上級魔法でシオンを攻撃していると容赦なさ過ぎとグラッセにツッコミを決められる。
だが俺よりも高度な魔法を使って攻撃している、お前だけには言われたくないというのが本音である←

『いい加減、砕けろやァァァァァァ!!!!!』←

『『『砕けろ!!?』』』

トドメは何とも物騒なセリフでダークファイガを打ち込むと、そこに全員がツッコミを決めシオンの鎧は3度目の砕け(?)を迎えた←
すると彼女は膝で何とか身体を支えつつも倒れかけ、シオンの身体が闇に包まれかけていた。
これにはムーンも疑問を覚え動きを止めると、リズとロクサスとグラッセはマズいと冷や汗をかいて走ってくる。

『ヤバッ…シオンの身体が限界を迎えている…』

『来るぞ『アレ』が…ムーン伏せろぉ!!!』

『うおっ!!?』

至近距離でシオンの容態を確認するとかなり冷や汗をリズはかいており、グラッセが俺を伏せさせるとシオンは闇を放ち一瞬視界が黒に染まる。
しかしすぐに元の白い光景—雪が積もっている所に戻り何だったんだと考えているとリズが俺の後ろに立っており呆然としていた。
何時の間にと思うが、それよりも大事な事に気が付く—地面が無い?何かバリア的な物で宙に浮いてる?

『…ここまで来ちゃったんだね』

『リズ…?どうし…た…?』

キーブレードを悔しそうに握り締めながら今にも泣きそうな少女に戸惑いを覚えながらも、振り返るとそこには信じられない物が立っていた。
それは—巨大化し鎧を纏いながら、巨大な2本の剣をクロスしたシオン

Re: キングダムハーツ メモリーチルドレン!! ( No.113 )
日時: 2011/09/11 21:46
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

『なっ、これは一体…ッ!!!』

『…これも何もアンタの知っているシオンの真の姿だよ』

いきなりの事に頭の中が対応しきれずムーンは驚愕すると、リズが俯きながらそう告げる。
—今この巨大生物の事を、リズはシオンと言った?どう言う事だ…?

『もう隠しておけないから急だけど教えるね、シオンの正体の事』

『何…?』

そんな疑問を心の中で考えていると、俺の心情を察したのかリズは哀しそうな顔をしながら微笑み俺はもう一度シオンについて考えてみた。
そう言えば俺、シオンの事は全く知らなかった…人間ではないと知っているのでてっきりノーバディかと思っていたけど今回の件でそれは無いと分かった。
いくらノーバディと言えども人間の抜け殻がこんな化物のような姿になれる能力があるわけないし、だとすれば正体は限られている。
人間でもノーバディでも無い、異質な身体…

『…アンタのお母さんは、かつてⅩⅢ機関が暗躍していた時にとある計画を元に作られた人形(レプリカ)なのよ』

『れ、レ…プ、リ…カ?』

シオンの正体はレプリカ—そう聞いて、俺は声が自分でも震えていると思った。
俺とて『あの男』に何も知らされず育てられたわけではない、人形(レプリカ)のだって知らないわけではない。
だけどレプリカは、ただ人間やノーバディの都合で作られる最も哀れな生物だとされていると俺は教わった。

『…シオンはアンタと同じく利用されるために無理やり生み出された『物』だったんだよ、だけどムーンには自分の事を言わないでと私はお願いされていた』

『そ、そんな…事が…』

だから今まで言えなかったの、ごめんなさいとリズは苦悩の表情を崩さず謝るとムーンは唇を噛み締める。
俺は…そんな事も知らないで、シオンを拒絶していたのか…?

『だけどシオンは『物』何かじゃないよ、れっきとした『人』であり『私たちの仲間』なんだッ!!!助けるよムーンッ!!!』

『…ああッ!!!』

自分の愚かさを今更後悔していると、リズに諭されムーンは正気に戻りシオンへと駆け出した。
今度はたった一人、本当に自分の事を理解してくれる人を救うために—

『止めろシオンッ!!!』

『頼む正気に戻ってくれ!!』

今まで存在を忘れられていたアクセルが悲痛な声で叫び、ロクサスも思いを叫ぶが巨大化したシオンは聞こうともせず問答無用で攻撃を仕掛けてくる。←(忘れられてたって、だから俺のセリフが無かったのか!!? byアクセル)

『てめーこんな重要な戦いの中で緊張感の無いセリフ言うな——————ッ!!!!!』

『本当だよ!!相変わらず殺意が芽生える作者だなぁ!!!(怒』

そしてそんな天の声にグラッセがマジ切れしながらツッコミを決めていると、戻って来たリズも珍しくツッコミを決めながらシオンへとキーブレードを振り下ろす。
一歩遅れて来たムーンもシオンを助けようと動こうとした瞬間、異変に気が付いた。

『何だアレ…?』

『マズイ!!皆伏せろぉ!!!』

『『——————ッ!!!』』

それはシオンの頭の近くに黄色い何かの線らしきものが浮いており思わず首を傾げているとロクサスがハッとして叫ぶ。
しかしその声に反応したかのように、シオンの声ではない声が響きレーザーレインが放たれた。


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