二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

クレイモア外伝 黄昏の戦士達
日時: 2012/04/13 23:03
名前: カササギ ◆QcV39OuFkU (ID: ???)  

プロローグ
かつて、人間は妖魔になすすべもなく
同胞の内臓を喰われるのを指をくわえているしかなかった。
そして、およそ百年前……
妖魔を見抜き、妖魔を超える力で妖魔を殺す戦士が現れた。
しかし、戦士達は人々から感謝される事はなかった
それは、戦士達は妖魔の血肉を取り込んだ半人半妖だからである。
人々は戦士達をこう呼び畏怖している。
クレイモア……と。

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10



Re: クレイモア外伝 黄昏の戦士達 ( No.3 )
日時: 2012/04/19 03:23
名前: カササギ ◆QcV39OuFkU (ID: ???)  

Seen0 斬殺の悪魔3

「……これは、一体。
 わしの家内は、どこだ………?」

「残念だが、妖魔に取って代わられていたんだ
 本物を殺し、脳を喰らって記憶を得てな……」

妖魔はそうやって、村や町の住人になりすまして暮らしていて、
本来の姿はまだしも、
人間に化けていれば、まず見分けがつかない。
だから、この果物屋のおかみが入れ替わっていても
身内ですら、戦士が殺すまで気づけなかったのだ。
果物屋の主は「何故、家内が妖魔なんかに……」と力なくつぶやき、
雪やけで黒い頬に一筋、涙がつたった。

「…………」

戦士はこれ以上、果物屋の主に何も語りかけず。
大剣についた妖魔の血を、
一振りで地面へ落として背中に大剣を戻した。

「依頼達成だ。
 あとからくる黒服の男に報酬を渡してくれ……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ほう、妖魔が十匹か……
やはり、妖気を消す薬は必要なかったな?
 特にお前の場合は…………」

「あぁ……」

夜の闇のような漆黒のローブを纏い、
髭が生えた隻眼の黒服の男は、口の端で笑みを浮かべ。
戦士は静かに返事をし、焼けたばかりの獣肉に食らいつく。

「……ピエタで次の仕事だ。
 どうする? 少しゆっくりでもいいのだが……」

「別に、立て続けでもかまわないよ。
 ようは、退屈しなければいいんだだからな」


戦士はそう告げると口を拭い。
焚き火の始末をした後、
地面にさしていた大剣を背負い
その場をあとにした。

(第1期7番の戦士で、
 組織に従順で、難なく仕事をこなす…か。
 まだまだ拙い面もあるが、
 お前は強いということを少しは、
 そろそろ自覚しろ……No2ウィルフレド
 )

Re: クレイモア外伝 黄昏の戦士達 ( No.4 )
日時: 2012/04/23 03:32
名前: カササギ ◆QcV39OuFkU (ID: ???)  

主人公設定
ウィルフレド

性別:男

身長:187cm

利き手:右手

属性:防御型

異名:悲壮の〜

No.2

説明:後にも、前にも何のトラブルもなく仕事をこなし、
  組織に一切、逆らわない従順な男時代の戦士。
  性格は理性的で常識人、温厚で仲間思い。
  仲間からの信頼も厚いリーダー気質である反面、
  妖魔に一切の慈悲はなく、依頼より多くても殲滅する。
  元々、先祖代々傭兵を生業にする一家の出で、
  防御型でありながら戦闘力も良く、
  才能に恵まれていた為、印を受けてもらった最初ナンバーは7。
  本人は他人の評価や自らの実力に全く無頓着で、
  ナンバーの上下関係なく同じ仲間と認識している。
  のちに、原作にかかわる後輩と出会い戦闘技術を教える。

その他:容姿は「サモンナイト2」のレイム+少し体格が良く、肘まである薄いブロンドを半ばの所でまとめている。 銀目。
  装備はプレイトメイルにやや近い青年期ラキの装備。

Re: クレイモア外伝 黄昏の戦士達 ( No.5 )
日時: 2012/04/24 04:19
名前: カササギ ◆QcV39OuFkU (ID: ???)  

幕間 IFありえるかもしれない話「獅子王編」 

息さえ凍りつく寒さの中。
赤銅の長髪の男は、山の向こうにある街ピエタで、
一つ、また一つと消えてゆく“後輩”達の妖気を感じとっていた。

(各々、あの三人で覚醒者狩りの経験を得ているから、
 最初よりも動きや連携が良くなっているな。
 なる程、幻影のミリアはなかなかの策士だな…… )

あれから、何十年経っただろうか……
かつて組織に身を置いていた
血で血を洗う妖魔との戦いの中で生きていた時代から……。
風の噂では、自分を担当していた男は三十年前に逝ったらしい。

(それだけ、長生きしているって事…か……)

「…………。
 何十年経っても、相変わらず戦闘狂ようだな。
 お前は…何一つかわってない……」

男は閉じていた目を開き、
静かに玲ろうな口調で後ろにいる。
短い黒髪の、精悍な顔立ちの男に話しかけた。

「いつから、気づいていた?
 ……“悲壮の魔将”ウィルフレド……?」

「もちろん。 あの、二つ前の山からだ……。
 それで今更、俺に何のようだ?
 かつての……
 同僚との懐かしい再会というわけじゃなさそうだが、
 ……“獅子王”リカルド…………?」

元々。 生きかたや考えの違い等から、仲は良いほうではないけれど。
それでも互いに仲間と認識していたので、
イースレイ、リカルド、ダフのように争いはなかった。
しかし、覚醒者となって以降は違う。
ウィルフレドはいかにも、
「お前、嫌い、どこかに行け」としかめた表情でリカルドを睨み付ける。

「お前も、かつてのナンバー2だっただろう?
 ここで傍観しているだけならば、どうだ……
 イースレイ様の下で、ピエタの戦士共と戦う気はないか?」

「別に、興味ないな……。
 そもそも、俺がいなくても……
 お前かイースレイ、少し前にこの地に来た女がいるんだ。
 北の戦力は十二分あり過ぎるだろう」

「ふん……お前の事だ
 やはり、そう言うと思っていた。
 あと、昔のよしみだ。 今回は戦わないでやろう……」

想像どおりの返事にリカルドは眉間にしわをよせ、
何も、振り返りもせずウィルフレドの左横を通り過ぎる。

「あの街へ行くのか?」

「あぁ。
 もしかしたら、配下の者達が戦士共に倒されるやもしれん」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(行ったか……。
 それにしても……
 何故、イースレイは急に南のルシエラの縄張りを欲して進行するんだ?
 あいつは無闇に物事を起こす奴じゃない。
 …もしかしたら、イースレイが倒したというあの女が元凶か……?)

「まあ良い。
 俺はひとまず此処で、
 リカルドの戦いを観戦でもしようかな……
 小さいが、なにやら面白そうな妖力を感じるし……」

Re: クレイモア外伝 黄昏の戦士達 ( No.6 )
日時: 2012/04/25 03:15
名前: カササギtori2018 (ID: ???)  

世界とオリジナル設定1

色つき

まれに半人半妖化が不十分で、
毛髪に色素が残り、体温調節能力等が上手くいかない
普通以下の妖力や戦闘力しかない戦士の事。
その為、下位ナンバーが多く他の戦士から見下されている。

覚醒者
半人半妖の戦士が度重なる妖力の解放で人としての限界をむかえるか、
80%以上の限界を超えた妖力解放によって、
文字通り妖魔の力が目覚め、妖魔を超えた異形の怪物。
さすがに組織は、その事実を公にする事は出来ず
便宜上では長く生きて凶暴化し、食欲がました妖魔としている。
その姿は個体によって様々で、虫や動物のような姿の他。
愛憎のロクサーヌやカティアのように生物らしくないもの
深淵の者やかつての一桁ナンバーの多くは、空想上の生物似た姿の者が多く見られる。
例:オフィーリア…ラミア。 ジーン…ピクシー。
なお、普段は人間形態をとり毛髪や瞳は、人間時代のものに戻るが、
まれに覚醒を偽る等、例外の者もいる。

クレイモア

一般人や妖魔が、組織または戦士を指す言葉。
もしくは、戦士が持つ大剣の名前。

黒服の男

戦士達に仕事をあたえ、町村から報酬金を受け取る他。
衣服の調達等、様々な事を行う組織の構成員の事で、
その名前のとおり全員黒服で統一されている。

戦士

妖魔の血肉を取り込む事で人間はもちろん。
妖魔を凌ぐ身体能力や妖力を得て、妖魔と
戦う力と判別能力を持つ、半人半妖の戦士の意。
その際、毛髪と肌は色素が抜け落ちて金銀や白髪。肌は色白。
瞳は銀色になるが、まれに毛髪の色素が残った「色つき」がいる。
妖力解放10%で、瞳孔がたてに割れて金色に、
そして30%で顔つきが、50%を超えると体格が変わり、
80%を超えると、元に戻れなくなり覚醒する。
かつては男の戦士もいたが、ことごとく短期間で覚醒する為、
舞台となる大陸での、男の戦士はつくられなくなり
原作開始時には、全員が女性で構成されている。
ただし、戦乱の大陸や戦士以外の目的では男の戦士や半人半妖は現存し、おそらくは隠遁している者もいるだろう。
食事は2、3日に一度、
ごく少量の飲食にとどまり、一週間なにもとらなくても平然と動ける。
飲酒においては、個々の意志で血中にアルコールを入れる事が可能。
なお、彼ら(彼女ら)は成長はしても老化はせず
何十年経っても当然、若いままである。

組織

各町村から手紙等で依頼を受け、その報酬金で運営されている団体。
本拠地はスタフで、そこで戦士をつくり訓練もしている。

Re: クレイモア外伝 黄昏の戦士達 ( No.7 )
日時: 2012/04/25 19:36
名前: カササギ ◆QcV39OuFkU (ID: ???)  

プロローグ+IFの後書き

遅れながらも後書きです。
もう、お分かりでしょうが
この二次小説は原作より昔。
男戦士の時代が舞台でして、自分の実力や他人の評価に一切、
無頓着で人間らしい心をもった主人公が、
妖力を薬で消して、北のとある町に現れる事から始まり。
あの依頼は本来、
六匹の妖魔を討伐すればよかったのですが、
結局、主人公は皆殺しにした……。
サブタイトルの由来には、もう一つ。
女戦士がいない時代なので、斬殺or銀眼の“魔女”ではなく。
斬殺or銀眼の“悪魔”に変更せざるえなかった事からです(苦笑)。

幕間 IFについて

もしも、主人公が限界をむかえて覚醒者となり
そのまま配属地域だった北で暮らし続け。
原作の、北の戦乱を遠くで戦士と覚醒者。
つまり、後輩達の戦いを傍観しているだけで、わけあってあえて何もしない。
それだけです。
一応。 もし覚醒したら、どんな覚醒体になるのか想像しているのですが、
この時も思いつかなくて人間形態のまま……


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10