二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- モンスターハンター・バロル 完結!!
- 日時: 2010/11/27 21:56
- 名前: アビス (ID: U3CBWc3a)
無事完結しました!!今まで見たくださった皆さんありがとうございます。
その他掲載小説
・フェアリーテイル 〜FAIRYTAIL〜
・封魔士軍団—アボロナ(コメディ・ライト)
人物紹介
ソニック 17歳 男・・
身体的特徴・170cm・65キロ・赤黒の髪(ミディアム)・前髪を残し後ろになびかせている感じの髪型
超がつくほど新米のハンターだが、天賦のセンスと並み外れた力で、
大剣を片手で軽々と振り回せる。
そのレベルはすでに並みのハンターよりずっと上。
仲間思いで誰に対しても余裕の態度を示す。
そのせいで、揉め事を起こしてしまう事もしばしば・・・
夢は未だかつてない、最強のハンターになること。
ミルナ 18歳 女・・
身体的特徴・165cm・53キロ・綺麗な黒髪(セミロング)・前髪の横を残したツインテール
片手剣が主体だが弓の扱いも超1流の腕前。
片手剣の形が変形し弓のようにもなる。
誰にでも明るく振舞い元気な性格。面倒見もよい(よいうか世話好き)
スターク 20歳 男・・
身体的特徴・180cm・75キロ・青髪(ショートよりのミディアム)・ウルフ
太刀を二つ持ち双剣の様に扱う。それに加え、
両足にも刀を仕込んであり、4本の刀で敵を狩る。
性格は口が悪く、短気。だが、曲がったことをする事が大嫌い。
始めてあった時のソニックの堂々とした態度を気に入り、よく絡んでいた。
サラ 15歳 女 ・・
身体的特徴・153cm・46キロ・赤が少し入った茶髪(ロング)・ストレート(前髪も分けて首の辺りまである)
自ら武器を改良してライト・ボウガンの威力を保たせたまま小型化に成功した。
それを『銃』と名づけ、それを両手に持ち戦う。今でいう2丁拳銃のスタイル。
性格は優しいが弱気。知らない人に話しかけられたり、怒鳴られたりすると
直ぐにうつむいてもじもじしてしまい、言いたい事いえなくなってしまう。
だが、ソニックたちと出会い少しずつそれがなくなってくる。
シルバ 31歳 男・・
身体的特徴・185cm・82キロ・銀髪(シルバだけにw)ショート・ツンツン
主な武器を持たず、投げナイフで数々のモンスターを
狩猟してきた凄腕ベテランハンター。
普段は無口だが、狩りになると普通に喋りだす。
両目は以前のモンスターとの戦いで失い、今は僅かな音や気配
空気の流れをよんで生活をしている。
クルト 24歳 男・・
身体的特徴・190cm・70キロ・緑髪(ロング)・ストレート
竜人族の最新技術の笛を武器に音を操って戦う旅人。ハンターじゃない。
だが実力はかなりのもので、ソニックたちと比べても何の遜色もない。
丁寧な物腰、口調で常に笑顔を絶やさないが、過去に親に捨てられた辛い出来事がある。
その時竜人族に拾われ、里で育てられる。彼も竜人族の里を故郷と言っている。
1話>>26 2話>>27 3話>>28 4話>>29 5話>>30
6話>>31 7話>>32 8話>>33 9話>>34 10話>>35
11話>>36 12話>>37-38 13話>>39 14話>>40 15話>>41
16話>>42 17話>>43 18話>>44-45 19話>>46 20話>>47-48
21話>>49>>68 22話>>50 23話>>51-52 24話>>53 25話>>54
26話>>55 27話>>56-57 28話>>58-59 29話>>60 30話>>61
31話>>62-63 32話>>64 33話>>65 34話>>66 35話>>4
36話>>7 37話>>10 38話>>16 39話>>19 40話>>70
41話>>73 42話>>76 43話>>83 44話>>87 45話>>94
46話>>102 47話>>105 48話>>108 49話>>111 50話>>114
51話>>119 52話>>124 53話>>127
エピローグ>>134
モンスターリスト>>25
番編(シルバ)1話・2話>>2
番外編(ミカ・ミク)>>3
質問コーナー 参>>67 四>>69
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.26 )
- 日時: 2010/02/15 18:13
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
1話
全ての始まり
「ふう!やっと着いたぜ!」
村の前で騒ぐ一人の青年。
「随分と元気がいいなあんた。旅のものかい?」
村人が青年に話しかけた。
「おう、ちょうどいい。あんたこの町にギルドはあるか?」
「ギルド?あんたハンターかい?」
村人が少し驚いたようにいった。
青年は武器は持っているものの、防具はまったくしていなく
妙な服を着ているだけだった。
「ああ、新米だけどな。この町で始めてハンターとして活動するつもりだ!」
そういってガッツポーズをとる。
「そうかい、ならこの道を進んだ先にある大きな建物がそうだよ」
村人が村のほうに指をさす。
「サンキュー!そんじゃあいくか!」
「あっ、まちな・・・うわっ」
喋るまもなく青年が走り去ってしまう。
「まったく、せっかちなやつだ。ここのギルドは
確かに腕利きは多いが、厄介なのが多いからなあ。
騒ぎを起こさなければいいが」
村人はぶつぶつ言いながら村のほうに戻っていった。
〜ギルド前〜
「ここかあ。でっけーな」
大きな建物の前に立ち見上げる
「よし、とっとと入って、ハンター登録してがんばるぞ!」
そう意気込み、中に入っていく。
—ギィ—
扉を開け中に入る。
「おお!」
青年が驚いたのも無理はない。ギルドの中は外とは完全に別次元だった。
さまざまなハンターがそこでわいわいやっている。
が、中にはこちらを見て話し声も聞こえる。
「なんだあいつ?」
「始めてみる顔だな、新人か」
「大変だな。ここでは特に」
そんな声を無視してカウンターに向かう。
「あら、新人さんね」
カウンターの人がいう
「ああ、ここでハンター登録したいんだができるか?」
カウンターに身を乗りだして聞く。
「もちろん、え〜と名前は?」
「ソニック・ジベルトだ」
「ソニックね、はい登録完了よ。はいこれ」
そういって、ソニックにカードを差し出す
「これは?」
「ギルドカードよ。簡単にいえばハンター証明書みたいなものね」
「そっか、それじゃあ早速クエストを・・・」
「おい、ガキ」
後ろからの急な声に振り向く。そこには1人の男が立っていた。
「お前新人だな」
「それが?」
「ここではな、新人がやっていくには厳しいぜ。せいぜい気をつけな」
そういって男が笑う
「ふ〜ん、あっそ。ところでお姉さんさあ・・」
「おい!てめえ!」
男がソニックむなぐらを掴む。
「なに?」
ソニックが男を睨む。
「なに無視してんだよ新人。殴られてえのか!?」
「うるせえな新人新人ってよ。殴りたければ殴れば」
「ほう、じゃあ教えてやるよ。新人が調子のってると痛い目みるってな!」
—ズドン—
地響きとともに男が倒れる。周りがざわめく。
「な・・・に・・・?」
「おっさんも覚えときな!新人の中には先輩よりも強いやつもいるってな」
倒れている男に向かって笑いながら言う。
「て・・めえ」
男が立ち上がる。完全に目に殺意がこもっている。
「ゆるさねえ!」
「もう止めたほうがいい思うよ」
大きくないがギルドに別の声が響いた。
そして一人の女がこちらに向かってあるみよって来る。
「もうやめなってドルドーニ。それ以上やってもあなたが
恥かくだけだよ」
「ハハ!ちげえね!」
椅子にもたれてる違う男が話してきた。
「そいつ、おめーよりも上だぜ。恥かく前にとっとと失せな」
男が鋭い眼で睨む
「・・・っ!くそっ!」
男がそのままギルドを出て行った。
「あなた大丈夫?」
さっきの女がソニックに話しかけてきた。
「見ての通り大丈夫だぜ」
「あいつ、もう戻ってこね—ぜきっと」
男の方もやってきた。
「新人いじめて調子に乗ってるからだ、あのカス!」
「いい過ぎよ。スターク」
「おまえが始めだろ、ミルナ」
「もう!ドンパチは起こさないでっていつもいってるでしょ」
カウンターの人が話しに入ってきた。
「ごめんね、エルディ」
ミルナという女が謝る。
「へっ!いつものことじゃねえかよ、こんなの」
「まあそうだけどね。ところでミルナ、頼める?」
「うん、いいよ」
「なんのことだ?」
話についていくけず、ソニックが聞く。
「あなたは、ハンターになったばっかでしょ。基本このギルドでは
そんな人にはパーティーとは別に
指導者として他のハンターと一緒に狩りに出るの」
「めんどくさ」
ソニックがふてくされる。
「掟だから、しょうがないの」
エルディが笑って言う。
「しょうがねえな」
渋々ソニックも了解する。
「じゃあ、早速いこっか」
ミルナの手には「猛突進!ドスファンゴ」と書かれた紙を持っている。
「オッケー!そんじゃあ初狩猟といきますか」
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.27 )
- 日時: 2010/02/15 18:14
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
2話
初狩猟開始!!
ここは、雪山。極寒の地で寒さのせいで体力がどんどん消耗する地。このあたりはモンスターが少なく、、
餌を求めて、腹の空かした凶暴モンスターが時々この山にやってくるという。
新米ハンター・ソニックとその上官としてミルナはこの地に
ドスファンゴを狩るためにやってきた。
「なああんた、ミルナっていったっけ?」
「そうだけど、なに?ソニック」
地図を見ながらミルナがいう。
「あんたってなんで片手剣なのに弓矢もってんだ?」
ソニックがミルナの腰にかけてある筒を見る。
これは本来弓の武器を持つものが持つものだが、
ミルナはなぜか片手剣なのに持っている。
「ああ、それはね」
突然ミルナが剣を鞘ごと手に取る。そして鞘を引っ張った。
すると、
「おお!なんだそれ?」
ソニックが目を丸くする。そこには先ほどまで片手剣だった武器が弓のような形にかわったのだ。
「私の武器はこんな風に変形してね。弓にもなるようにしてあるの。名前は破弓・孤鋼刀(はきゅう・こがねとう)」
武器を元の片手剣に戻す。
「かっけー!」
ソニックの目がキラキラ光る。
「フフッ、ありがとう。あなたのは大剣のバスターブレイドだよね」
ソニックの背中に背負っているのを見ていう。
「ああ、まだこんなものしか扱えないけどな。けどいつか俺は
誰も見たことがない最強の刀を手に入れて最強のハンターになるんだ」
手を上げひと指し指を天に向ける。
「そうなるように、頑張ってこのクエストをクリアしましょ」
ミルナが笑顔でいう。
「おう!千里の道も一歩からだぜ!」
そして2人で雪山の中に入っていった。
「さっさみーー!」
洞窟の中でソニックの声が響く。
「雪山では寒さで体が動かなくなるの」
「そ、それぐらい先にいってくれよ」
声が震え、歯もガチガチいっている
「それぐらい、考えれば分かりそうだけど。はい」
そういって、赤い液体が入ったビンをソニックに渡す。
「こ、これは?」
始めてみる物に質問する。
「ホットドリンク。これを飲めばこの寒さの中でも普通に動けるよ」
「サ、サンキュー」
ソニックがホットドリンクを一気に飲み干す。すると
「お、おお!体がポカポカしてきたぞ」
「雪山では必需品だから覚えておいてね」
話している間に洞窟を抜けた。
と、そこに
「ん、あれがそうじゃねえか?」
「うん、あれが今回のターゲット、ドスファンゴ」
ソニックがその姿をよく見る。
大きさは自分よりはるかに大きく、体は硬そうな皮と毛で覆われている
顔の周りはわずかに白く、口には角にも似た大きく鋭い牙が2本生えている。
「あれが、そうか」
「あんまり狩り方についていうとその人本人らしさの狩猟がなくなっちゃうから
いわないけど、いい?1つだけ約束して。絶対に無理と無茶はしないこと。
これが私が教える狩りの指南」
ソニックの方をむいてミルナがいう。
ソニックはミルナのほうは見ずに
「了解!それを守ればいいんだな?」
「うん。じゃあいってきて私は弓で援護にはいるから。
いい、もう一回いうけど無理と無茶はしちゃだめだからね」
剣を弓の形に変えながらいう。
「わかってるよ。そんじゃあ、いくぜ!」
ドスファンゴの周りにはギアノスといわれる。鳥竜種が3匹いる。
「雑魚は私に任せて。あなたはメインに集中して」
後ろから声が聞こえる。
ドスファンゴは、すでにこちらに気づき突進の構えをしている。
—ヒュン、ヒュヒュンー
3本の矢がギアノスの頭に見事命中する。
「へ〜。やるじゃん」
一瞬、意識がドスファンゴから離れる。
その瞬間、
—プゴオオオォォ!—
ブルファンゴが構えていた状態から、突っ込んできた。
「ソニック!危ない!」
ミルナが叫ぶ!だが
「こんな、攻撃当たるかよ!」
そういい、なんなく横に避け、大剣で攻撃に入る。
「え?」
ミルナが驚愕する。
止まった敵に向かってソニックが横切りで体を攻撃する。
しかし、その攻撃は硬い毛で塞がれる。
続いてその後すぐに縦切りをするも、同じように塞がれる。
なんも変わったところはない、ソニックが大剣を片手で使用している
こと以外。大剣は本来、両手もちの剣だ。とういうか両手でなければ
持つことができない武器だ。
しかしソニックは、それを片手で軽々振っている。
「考えるのは後にしなきゃ」
2本の矢を持ち、放つ。
ブルファンゴはちょうど、ソニックの方に向いていたため。後ろ足に刺さる。
—プゴオ!—
体勢を崩す。そのすかさずソニックが頭目掛けて振り下ろす。
これは流石に聞いたのか、一声上げると逃げ出してしまった。
「チェッ!逃げられちまったか」
ソニックが残念そうに刀をしまう。
「ソニック、あなた一体何者?」
「はあ!?なにいってんだ?」
ミルナの突然の質問に逆に聞き返してしまう。
「だって大剣を片手で振り回す人なんて始めてみたんだよ!
どんなに腕力があったって普通そんなことできないのに」
ミルナは熱くなっているのに、ソニックは頭を掻いている。
しばらく考えた後、
「ん〜、そんな風にいわれてもできちまってんだからどうしようもないだろ。
別におかしくても、悪いわけじゃないんだから」
「それは、そうだけど」
ミルナがまだ何かいいたそうな顔をしている。
「まあ、話は後にしようぜ。まだあいつ仕留めてないし」
ソニックがブルファンゴが逃げていったほうに指を指す。
ミルナは、そうだ!と言う顔で
「すっかり忘れてた。じゃあいこうか」
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.28 )
- 日時: 2010/02/15 18:15
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
3話
モンスターの心を詠む青年
「発見!もう逃がさねえぞ」
あれから数分後、ブルファンゴを見つけたソニックとミルナは、
すぐに狩を再開する。しかしブルファンゴの様子が少しおかしくなっていた。
さっきまでは逃げ回っていたのに、今は逆にこちらに向かって激しい威嚇を
してくる。
「なあ、あいつを倒さなきゃ、クエスト成功したことには、なんねえんだよな?」
ソニックが小さな声でいった。
「あたりまえでしょ。もう少しだから頑張ろう」
ミルナが答える
「ああ。わかった」
ソニックの声に先ほどまでの元気がない。
しかし、ブルファンゴはこちらに向かって突進してきている。
2人ともそれを、なんなくかわす。そして顔めがけて矢を放つ。見事命中。
だがそんなことも気にせずに突進を繰り返す。
「暴れすぎだ!」
止まったところを狙い、一撃を入れる。だがそのばで暴れ弾き飛ばされる。
「ソニック」
ミルナが心配して近寄ってくる。
「大丈夫!全然平気!」
すぐに立ち直し構える。
「しかし、ここまで暴れるとめんどいな」
ブルファンゴを見ていう
「うん、すごく怒ってるみたい」
「次の一撃で仕留めてやる」
そういうとソニックは空いている左手を右手にそえた。
「片手で溜め切り」
ミルナがつぶやく。
「いくぜ!」
そのままの状態で突っ込む。
「溜めてる状態で移動できるなんて!」
溜め切りはその場で踏ん張り、力を溜めて攻撃する方法。威力は普段の
倍以上でるが、その場から動けないため危険な技でもある。
「溜めているところを腕1本に絞ってるんだ。片手持ちといい、常識外れな人・・・」
そういいミルナも弓を構える。
—ヒュン—
十数本の矢がソニックをの横を通りすぎ、ブルファンゴに当たる。
流石に効いたのか、のけぞる。
「終わりだ!」
その瞬間を狙い、ソニックが渾身の溜め切りをくりだす。
ブルファンゴはとうとう倒れた。
「クエスト完了ね」
ミルナが静かにいう。
「しょうがないとはいえ可哀そうなことしちまったな」
モンスターから素材を剥ぎ取りながらソニックがいった。
「いちいち倒すモンスターに情けかけてたら、ハンターつとまらないよ」
ミルナはすでに剥ぎ取り終わっている。
「そうだけどさ、こいつはただ家族を守ろうとしただけなのにさ。
こっちの都合で倒しちまったからさ」
「え?家族を守ろうとした?」
ソニックの言葉に耳を疑う。
「ああ、こいつ家族を守ろうとしてあんな風に威嚇してきてたろ」
ソニックがブルファンゴを見ながらいった。
「ね、ねえ!こいつってブルファンゴのこと?」
「ほかにいねえだろ」
「いってたの、家族を守るって?」
「何いってんだ。ずっといってたじゃねえか。『守る。家族。守る』って」
若干の沈黙。そして
「も、もしかしてモンスターの言葉が分かるの?」
「え?わかんねえのか?」
「・・・・・」
「・・・・・」
〜村前〜
村に戻ってきた2人は、村の前に1人の村人が立っている
「おう。あんたはさっきの」
「あ〜!さっきここで会ったじいさん」
村の前で同じように最初にソニックと話した村人がいた。
「初のクエストはどうだった?」
「まあ、それなりに楽しめたよ」
ソニックが笑う。それにつられて村人も笑う。
「お久しぶりです。村長」
「おおミルナか。あんたがこの子の指導官になったのか」
「はい」
「どうだった?この子の腕前は?」
ミルナがソニックをみる
「正直、びっくりしてます。初めての狩りとは思えないほどにいい動きでしたよ」
「そうかい。それは楽しみだな」
「お、おい」
ソニックが話しに割り込む。
「なんだ」
「村長ってあんたか?」
ソニックが指を指す。
「人に向かって指さすとは失礼なやつだ。わし以外に誰がいる?」
「え〜〜〜〜〜〜!!!」
村中にソニックの声が響いた。
「そんな驚かなくてもいいだろ」
村長が耳を抑える。
「い、いや!すまん!全然そうな風には見えなくて!」
「失礼な奴だ」
そう笑いながら、村長は2人の前から消えた。
「しかし、驚いたな」
それから少ししてソニックがいった。
「そんなに驚くことないでしょ。私としてはあなたの方が驚きだけど」
そういってさっきのことを思い出す。
『別に言葉が分かるわけじゃねえよ。なんつうか感情が読めるっていうか
心が読めるっていうか、そんな感じだ。人だって話さなくても、顔色見たり、
仕草なんかで、何を考えてるのかなんとなく分かるだろ。それと同じだよ』
さっきの雪山での会話の思い出す。
「そのモンスターの心が読めるってことみんなにいっちゃだめだよ。
あなたにそんな力があるって知れたら、どんなことになるかわかったもんじゃないから」
「わかったよ」
ソニックが少し不満げにいう。
「そんじゃ、このクエストをギルドに報告して報酬金もらいましょう」
ミルナが明るくいう。
ソニックも笑い
「おう!」
そういい、ギルドに走っていった。
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.29 )
- 日時: 2010/02/15 18:17
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
4話
一人前への試練
砂漠。灼熱の大地がハンターの力を削ぎ、
一面の砂の大地がハンターの足を奪う。
ここは雨がほとんど降らない土地。だが、この土地で雨が
降るということは、このいったいでは、災いの前兆とされている。
なぜ、そういわれているかは、謎である。
「お、いた」
ソニックがいう。
「慎重に近づくよ」
「どうやってあいつを地面から出させるんだ?」
ソニックが砂に潜っている、モンスターを見ながらいう。
ミルナが少し得意そうに、手の平にある物を乗せる。
「これを使うの」
「どうやってこんなもので・・・」
ソニックが不思議そうに首を傾げる。
「まあ、見てなよ」
そういうとミルナは走り出し、そのモンスターの近くまでいくと
その手に持っていた物体を投げた。
—キン—
高い爆発音が鳴ったと思ったら、砂に潜っていたモンスターが
正体を現した。
「音爆弾っていうの。これ」
「でけー。こいつがドスガレオスかあ」
「そうだよ。でも、あんまぼさってしていると」
ミルナが言いかけた途端、ドスガレオスがソニックの方に
腹を地面につけ、体をくねらせながら、迫ってくる。
「うわあ!」
その動きのキモさに、慌てて回避する。
「今みたいになるから、気をつけてね」
ミルナが笑いながらいう。
「そういうのは先にいってくれるかな!?
ってうわ!また来た」
だが、先ほどのように大きくかわさず、最小限の動きでかわす。
「はあ!」
すかさず大剣で攻撃する。
攻撃されていることに気づいたのか、回転してソニックに尾で攻撃してくる。
それを、大剣でガードする。
「反対側、がらあき」
ミルナが片手剣で連続で攻撃する。
ドスガレオスはそのままの勢いでミルナに攻撃するが、すぐに
後ろに退きかわす。と、同時に瞬時に弓の形に変え、
後方射撃する。
「便利だな。ミルナの武器」
ソニックがそう呟く。
ドスガレオスがミルナに気がいっている間に、溜め切りを準備していたため、
すでに力は溜まりきっていた
「おら!頭がおるすだぜ!」
渾身の一撃を頭に叩き込む。すると、動きが少しの間止まった。
すかさず、ミルナがその足に連撃をいれる。
その攻撃に堪らなくなったのか、ドスガレオスの巨体が倒れる。
今がチャンスとばかりにソニックが頭を大剣で叩きつける。
ドスガレオスは一瞬悲鳴の様な声を上げて。動かなくなった。
〜ギルド〜
「お疲れ、ミルナ」
エルディがいう。
「はいこれ」
報告書をエルディに渡す。
「『大地を泳ぐモンスター』これで完了ね。
それにしてもすごいわね。たった一ヶ月でドスガレオス
狩れちゃうなんて」
エルディが嬉しそうにいう。
ミルナも同感のようで
「本当。ここまでできるとは思わなかった。ソニックって
ハンターとしての資質すごいあるよ。もう1人でも
充分やっていけると思うよ」
ミルナが驚くのも、無理はない。
この1ヶ月、失敗したクエストは一個もなく、どの狩りでも
ソニックは常に成長してきた。まだまだ危ないところもあるが、
それを補って余るほどの五感と運動神経でやってきた。
「これなら、もうあのクエスト受けさせてもいいんじゃない?」
エルディが突然言い出した。
「いいんじゃないって、なにを?」
ミルナが聞く。
「試練クエストよ。試練クエスト」
「あ〜。あれね。でもまだ早いんじゃない?」
「なにがはやいんだ?」
「!!」
「!!」
ミルナが後ろを振り向く。そこにはソニックの顔があった。
「驚かさないでよ、も〜」
ミルナがふてくされる。
「ハハ、悪い。でもそんな脅かすつもりは、なかったんだけどな」
ソニックはエルディの方に向き。
「で、何がはやいんだって?」
ソニックが聞く。
エルディはミルナの顔を見る。ミルナが
しょうがない、という感じで頷く。
「ええ。あなたは、この一ヶ月で充分ハンターとして成長したから、
試練クエストをやらせてもいいかなってはなしよ」
「試練クエスト?」
ソニックが首を傾げる。
「試練クエストっていっても特別なものじゃなくて。普通のクエスト
にいってもらうだけよ」
エルディはなるべく分かり易いように説明した。
「へ〜。で、なんのクエストを受ければいいんだ?」
「これよ」
そういって、1枚の紙のをテーブルに置く。
そこには、『大怪鳥!イャンクック』と書かれている
「これに1人でいって、見事倒してくるのが、試練クエストよ」
- Re: モンスターハンター・バロル 39話更新 ( No.30 )
- 日時: 2010/02/15 18:18
- 名前: アビス (ID: 3CAtWHbZ)
5話
激突!!イャンクック
森丘は安定した気候と環境から、多くのモンスターが
ここには住んでいる。生殖期に入ると、凶暴な
モンスターがこの地に現れる。
ソニックは一人前のハンターになるために、イャンクックを
倒すべく、この地に足を踏み入れた。
「ここに怪鳥イャンクックがいるのか」
ソニックが呟く。
「そうさ。これさえクリアすればおめえも晴れて1人前のハンター
だぜ、ソニック」
そう後ろから声がする。
このクエストは本来1人でいくべきなのだが、ソニック以外の人物が
いるのはこういうわけだ。
〜30分前〜
「そんじゃあ、いってくるぜ」
ソニックがミルナに向かっていう。
「気をつけてね」
ミルナがいう。
「いい報告を期待してるわよ」
エルディが手を振っている。
ソニックも振りかえしてさあいこう、というときに
「ちょっと待ちな」
男の声がしたかと思うと、こちらに向かって初めてここにきた時に
はなした男が寄ってくる。
「スターク。なに?」
ミルナが尋ねる。
「試練クエストにいくんだろ。俺はこいつのクエストに付き合うぜ」
スタークと呼ばれる男が答える。
「スターク、分かってると思うけどそれは無・・・」
「安心しろよエルディ。こいつの狩りを手伝う気なんてさらさらねえ。
ただ、こいつの実力を見ておきたいだけだ」
そういうと、顔をソニックに向けてくる。
「そういうことだ。よろしくな、ソニック」
・・・・・・
・・・・
・・
「そういえば、あんた。太刀を2本も持ってんな。なんでだ?」
ソニックがスタークの腰に付いている刀を見ながらいう。
「馬鹿かおめえは。狩りで2本とも使うからに決まってるだろ」
あまりにあっさりと答えられてしまったが、たしか刀を2本使うのは
双剣と呼ばれる片手剣程度の大きさの剣を両手に持つ方法しかなかった
はずだが・・・
そんなことを考えていると、
「そんなことより、来たぞ本命が」
そういってスタークが空を見上げる。
見るとそこにはピンクの鱗をまとっている、モンスターが降りてきた。
「あれが、イャンクックか」
大きさはソニックの約2.5倍。大きな口ばしを持っている。
「さっきもいったが、俺は手をださねえ。とっとと、倒しちまいな」
スタークが後ろにさがりながらいった。
「へっ。いわれなくてもそうするつもりだ」
そういうと、ソニックはイャンクックに向かって走り出す。
向こうも、それに気づき戦闘体勢にはいる。
そして、いきなり火の玉を吐く。
「うお!あぶねえ」
それを何とかかわして、イャンクックの元に近づくと
大剣を抜き、足に攻撃する。
「へえ、大剣を片手で軽々と振り回すのか」
遠くで見ていたスタークが呟く。
「くくっ。やっぱりこいつはおもしれえな」
スタークは笑いながらソニックの狩猟を見ていた。
「はあ、はあ。くそ!1人だと、こうも狩りが大変だとはな」
いままでずっと、ミルナと共に戦ってきたソニックには初めての
1人での狩猟。すべてを1人でやらなければならないため、2人のときよりも
ずっと、狩りは困難になる。
しかし、イャンクックも弱っていた。所々鱗がはがれ落ちて、血が滴り落ちてる。
大きな口ばしも、ぼろぼろになりヒビがはいっている。
—ギュアアアァアァアァ!—
吼えたあと、すぐに突進してきた。
ソニックはそれをジャンプでかわし無防備の背中に二撃いれる。
イャンクックは少し反応したが、倒れる様子もなくまた火の玉を吐いていく。
「ちっ!」
それを大剣でガードし、反撃をしようと大剣を持ちなおした瞬間、
それが致命的なミスとなった。
大剣のせいで前が見えなかったため、イャンクックの行動に反応することができなかった。
目の前にはすでにイャンクックの突進がきていた。
相手の攻撃がソニックに直撃する。
「がは!」
そのまま吹っ飛ばされて壁に激突する。
イャンクックが歓喜の雄叫びを上げたと思ったら、またソニックに向かって
突進し始めた。まだ獲物が生きていることに気づき、止めを刺しにはいったのだ。
イャンクックはすでに、勝利を確信していた。人間ごときに自分は倒せない、と。
しかし、誤算があるとすれば1つ。
—ヒュン!—
ソニックが壁にぶつかった勢いで巻き上がったけむりの中から、一瞬、刃が飛び出した。
—ゴト!—
その瞬間、イャンクックの胴体と首が離れた。
勝負が着いた。スタークがソニックの元に近寄る。
するとけむりの中からソニックが出てきた。
「ゴホ!ゴホ!。あれ、最後どうなったんだ?」
目の前に倒れているモンスターを見ていう。
「さあな。お前が大剣で突っ込んでくるこいつに一太刀浴びせたんだろ。
・・・憶えてねえのか?」
スタークが尋ねる。
「ああ、あんまし。吹っ飛ばされた辺りから、やけに曖昧なんだよな」
そういって頭をかじる。
(極限状態での大きなダメージで意識が飛んだんだろうな。
最後のは、無意識にやったってことか)と、スタークは思った。
しかし、その時のことを思い出して
(だが、最後の一撃なんか妙だった気がしたが。ま、気のせいか)
などと考えていると。
「おい、なんか聞こえないか?」
ソニックがいった。すると上空から翼の羽ばたく音が聞こえてくる。
「こんな時期にめずらしいな。陸の女王・リオレイアだ」
スタークが冷静に答える。
「おいおい。そいつって確か結構強い奴じゃなかったか?」
ソニックが息を切らしながらいう
「はっ!大したことねえよ。まあいいや。てめえはそこで休んでな。こんどは俺の番だ」
そういって2本の太刀を抜き。徐々に降りてくる獲物を待ち構える。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
この掲示板は過去ログ化されています。