二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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イナクロ〜なくしたくない物〜参照23,000突破感謝!!〜
日時: 2016/02/10 23:59
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: JuyJRz6j)

どうも。
イナGOの「なくしたくない物」がイナクロなるってことで、続編つくりました←
いちおう、>>1にキャラ紹介をのせときます。オリキャラも。


   ※注意事項※

・キャラ崩壊のおそれあり
・なんかいろいろ意味不
・更新おそい(中学生だもん、部活入ってるもん←)
・絶叫多しww
・荒し、パクリは厳禁
・ひとの目によって、駄作に見え……いや、駄作
・なんかシリアスでもコメディでもなし(←わかんねえよ、あいまいで)
・「駄作お断り!」のかたはさよならです(二度目)

注意事項はどんどん追加されていきます←
もしこれのうちひとつでも「守れるわけねえだろ!」という人は、そよかぜステップで退散!
「いいよ^^」という神様は、どうぞおとおりください!



オリキャラ募集のお知らせです
>>95

《更新再開の大号令》
>>342



〜もくじ〜

ストーリー説明〜第2章まで
>>230
第3章〜第5章まで
>>328
第6章まで
>>345



☆番外編☆     また会う日まで
第1話〜第10話まで
>>317
第11話〜第20話まで
>>329
第21話〜第30話まで
>>344
第31話
>>346
第32話
>>347
第33話
>>349

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Re: イナクロ〜なくしたくない物〜更新困難状態〜 ( No.341 )
日時: 2015/03/09 22:39
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: x/gr.YmB)

☆番外編☆第二十九話   「別れ、出会い」



「風花、元気ないわね……。」

いすに座ったままぼーっとしている風花を見て、風菜はため息交じりに言った。

「ああ。ムルーシュさんと別れるのが辛い、ということか。」
「心ノナカデハ、覚エテルンデスヨ、キット。」

とつぜんに、背後で声がした。
ふり返ると、ムルーシュが本を片手に立っている。いつも柔らかい表情をしているが、いまの表情は真剣そのものだ。
父が立ち上がって去り、そこにムルーシュが座って。

「心のなかでは覚えてるっていうのは?」

隣に座ったムルーシュに、風菜がおそるおそる問う。
分かりきっていることを。
風菜のようにため息交じりに、彼もぼやくように。

「彼女ノ、一番大切ナ、ナニカ。」
「……。」

彼の言葉を、重く受け止める。
風花の、一番大事ななにか。
他人がなくそうとしても、どれだけ科学的に彼女の脳内から、記憶を抜き取ろうとしても、抜き取りきれない、なにか。
そんなの……分かってるわよ。なにかなんて。
誰か、なんて——……。

     ☆

誰なんだろう、あのひと。
すごく、懐かしい感じがした。全然、誰かも分からなかったのに。
ふわふわした気持ちになっていって。胸の奥のほうが、あったかくなって。
なんでか分かんないけど……すっごく……会いたくなった。

(あたしの、知ってるひと……?)

でも、風花の記憶には、まったくない。どれだけ記憶の引き出しをあさっても、夢のなかで会った彼は、出てこない。
もうすぐムルーシュおじさんともお別れなのに、会ったことがあるかすらも分からない、誰かのことを考えている……。

(んん……あたしが、おかしいのかな……。)

こっくり首を傾げると、ぽん、と頭になにかが置かれた。
顔を上げてふり返ってみると。

「もう寝なきゃ駄目よ、風花。友撫ちゃんは、もう寝たわよ?」
「ん……。」

ぼんやりしたまま返事をすると、母が隣のいすに、ゆっくり腰かける。
彼女の態度がいやに慎重なのは、いまの風花は気づかなくて。
そっと、優しく髪をなでる母を直視せず、風花は応答する。

「でも、もうちょっと……。」
「……明日は、もうここをつのよ。早起きしなくちゃいけないの。」
「………………うん。」

床をながめながら、ぼうっとして。
明日には、ムルーシュおじさんと会えなくなる。あの柔らかくって、あったかい、あのくるんと巻かれた、まっ白なおひげのお顔とも……。
それも、確かにさびしい。ムルーシュおじさんは、この短い間でとても優しくしてくれて、まるで実のおじいちゃんみたいに思えるほどだった。しわの刻まれたかさかさの手で、何度も頭をなでてくれたり、抱っこをしてくれたり……。
——でも、なんだかいまは……。

(あの男の子、誰なんだろう……?)

     ☆

桜がひらひらとはかなげに舞い、視界が薄い桜色に染まる。
まわりには制服姿の少年少女が談笑しながら、校門をくぐって行き、先生らしきおとなの声に応答する。
……そうやって、ふつうにしている生徒も多いのだが。
なんだろ……めっちゃ見られてる気がする。ちらちらって。視線感じる。
いや、なんで?

(……なに、これ。)

なんだか慣れない、ごわごわした服着てる。
……あれ? なんで女の子の制服とは、違うの着てるの?
これって……、おかしい……。
着ている自分の服に触れ、改めてごわごわしているのを確認する。
着慣れない制服。そもそも、なんで小学生なのに、制服なんて着ているんだろう。風花が通っているのは私立の小学校ではないから、制服なんてないし……。
だいたい、身長もおかしい。うつむいたとき、地面、こんなに遠くない……。
さまざまな違和感を抱え、風花はちょっぴり首をかしげる。

「へん、だよ。」

声に出してみて、はっとする。
なぜか、声もおかしい——気がする。なんか、いつもよりちょっと低い……。
この異常な感覚が恐ろしくて、思わず身震いする。
まわりの視線も、なんだか痛いっていうか、いまの状況では、恐怖の対象にしかならなくて……。

(なに、これ……っ。)
「あ、ユエ!」

明るい声が聞こえ、無意識的に顔を上げる。
自分が呼ばれたわけでも、ないのに。
顔を上げると、そこにいたのは、

Re: イナクロ〜なくしたくない物〜更新困難状態〜 ( No.342 )
日時: 2015/03/10 12:57
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: x/gr.YmB)

みなさま、お久しぶりです!!



覚えててくれてるかな……いや、もうみんな忘れたよね……。
覚えててくださってる方は、もうほんとうにありがとうございまs((蹴

風花「ネチネチうるせえ!

俺からも、みんな久しぶり! こいつが受験という名の呪縛から解放されたそうだぜ!」

い、いてぇ……。
まあ、間違いではないけどさ。




さきほど風花も言ってくれたとおり、
柳は受験という名の呪縛から解放されました!!

風花「オメデトー。」

酷い! つか、すごい雑だよね!?

風花「お前のことだしな。正直どうでもいい。」

…………こんなあつかい受けはじめて、いったい何年経ったんだか……。

風花「『なく物』のほんとの第一話を上げたのが、2012年の1月5日だから、ざっくり3年だな。」

よく耐えたよ、私。
誰か褒めてよ。

風花「誰も褒めねえよ。
それより、お詫びのことばだろ。」

あ、しまった。
話戻してくれてありがと(`・ω・´)b

風花「その顔止めろ、ムカつく。」



というわけで、長い間放置していました。


ほんとうに申し訳ありませんでした!!

技術の授業がプログラミングだったということもあり、少しですが、タイプスピードが上がりました。
さらに、携帯が手に入りましたので、携帯からも、隙あらば投稿できるかと思います。

だいぶ色々な小説を読みましたので、だいぶ文章の書き方が変わってきていますが、
みなさまに楽しんでいただけるよう、尽力致します。
(中学2年生になって、ようやくラノベというブツを読みました)


ちなみに、高校は第一志望にしていたとおり、公立推薦で商業高校でした!
いやぁ、ハッピーハッピーです♪((←

風花「うぜww ハッピーハッピーってなんなの、おまっww」

お前こそなんなんだよ!
ちょっと今日、私のあつかい雑じゃね!?

風花「昔からこんな感じだって。」

……そういえば、友撫ちゃんは?

風花「買い物。今日はお肉がバーゲンらしくて。」

あー……はいはい。

風花「俺は、みなさんにしっかりあいさつをしておきたかったからな。友撫に頼んで行ってもらった。」

…………優先してくれてあざっす。

風花「おまえを優先したんじゃねえよ、読者のみなさまだ。」

はい、ツンデレごちそうさまでs((風花「ハゲろ。」
酷い。



7割くらい茶番だったような……。


こういうわけですので、更新再開させていただきます!

ほんとうに亀更新ですが、みなさまお付き合いいただけると、うれしさで柳は宇宙まで飛んでいきます。

風花「そのまま破裂してタヒね。」

おーい。
そういうこと言っちゃ駄目でしょ。


これからもこんな感じですが、よろしくお願いしm((

風花「これからもよろしく!」

おいいいいいぃ!

Re: イナクロ〜なくしたくない物〜更新困難状態〜 ( No.343 )
日時: 2015/03/10 13:59
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: x/gr.YmB)

☆番外編☆第三十話   「またね」



はらはら降りてくるまっ白なものに、ぶるりと身震いする。
うつらうつらしているいまの友撫に、状況を飲みこむほどの思考は残っていない。
肩まで伸びた髪がさらさら言って、うるさい。マフラーも、コートも、がさがさ言ってる。
まわりの雑踏が、意味もなく恐怖の対象となる。
怖い。誰も、あたしたちを……。


——恐い。


どら焼きを片手にしながら、こちらを見上げてくる友撫と風花と、素性も知れない人々だけの世界。
風花たちが待っているひとは? 帰ってくるって、指切りげんまんしたひとは?
誰も、風花たちを見てはくれない……?

     ☆

ぺこりと頭を下げ、家族全員でお礼を言う。

「ほんとうにお世話になりました。」
「イエイエ。コチラコソ、楽シイ時間ヲ、アリガトウ。」
「あたしも友撫ちゃんも楽しかった!」

風花がにこっとして言うと、ムルーシュは彼女の頭に、ぽんぽんと手を乗せてくれる。
かさかさに乾いた、しわの深く刻まれた手が、いまは気持ちいい。
けっきょく、まったく心のもやは晴れていない。おまけに、昨日はわけの分からない夢を見てしまった。……気がする。ぼんやりしていて、あんまりはっきり覚えていないけど。
だけど、それをいま、全面的に出してたって、どうしようもない。ムルーシュと、できる限り笑顔でお別れをしたい。
隣で手をつないでいる友撫も、ムルーシュを見てうずうずしている。
彼もそれが目に入ったらしく、友撫の頭を、優しくなでた。

「フタリハ、トッテモ面白イ子タチデシタカラネ。オ別レガ、トテモさびシイデスヨ。」

困ったように笑って、ムルーシュはぼやいた。
母と父は黙ったままで、なにも言わない。
そう。もうお別れをしてしまうのだ。日本にもどって、それから……。
なにを、するんだろう。

(……学校……。)

自然と、そんな単語が、脳裏をよぎる。
そうだ。ムルーシュおじさんとお別れして、日本にもどったら、学校に通わなくちゃいけない。
そこで勉強しなくちゃいけないんだ。……確か。
ムルーシュはすぐに、あの若々しい笑みをこぼして、両親に向きなおった。

「ソロソロ時間デショウ。搭乗シタホウガ、イイノデハ。」
「ええ、そうですね。」

みょうな冷たさのこもった声で、母が応答する。
すっとムルーシュの手が離れると、友撫が「あ……。」と、ちいさく声をあげて、ムルーシュを見上げる。

「おじさん……。」
「ナンデスカ?」
「また、あいたい。また、おじさんにあえる?」

舌足らずな友撫の問いに、ムルーシュはにっこり微笑む。

「エエ。キット、マタ会エマスヨ。」

約束と呼ぶには確証のなさすぎる答えでも、友撫は十分だったようだ。
ぱあっと顔を輝かせて、ムルーシュにぎゅっと抱きつく。

「おじさん、またね。またね!」
「イイ子デスネ。サア、オ母サンタチガ待ッテイマスヨ。」
「あっ、うん!」

すぐに友撫はうなずき、ムルーシュから離れて、先に飛行機に乗ろうとしていた両親に駆け寄る。
風花も友撫の後を追おうとして、ちらりとムルーシュをふり返る。

「? ドウシマシタ?」
「ほんとに、楽しかったよ。あたしも、また会いたい。」
「……ジャア、マタ会イニ来テクダサ——。」
「風花、はやく来い。」

ぴしゃりとした父の声で、ムルーシュのことばがさえぎられる。
はっとして父のほうを見ると、少々不機嫌そうで。
——ふと、幼稚園の頃に焼きつけられた、父の恐ろしい表情がよみがえる。
あんなこと、こんなところでまたするはずがないのに。
ぶるっと肩を震わせると、ムルーシュに笑いかける。

「じゃあね、ムルーシュおじさん。」
「エエ。マタ。」

やわらかい笑顔でこちらを見てくれたのを確認すると、風花は家族のほうへ走り出す。


——近く、もうひとつの別れが訪れることを、また彼女たちは知らない。

Re: イナクロ〜なくしたくない物〜更新困難状態〜 ( No.344 )
日時: 2015/03/10 14:05
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: x/gr.YmB)

〜*〜*〜*〜*〜これまでのお話〜*〜*〜*〜*〜






第21話「幸せは」
>>321
第22話「再会」
>>322
第23話「飛行機」
>>325
第24話「家族旅行へ」
>>326
第25話「記憶」
>>327
第26話「どら焼き」
>>331
第27話「白人」
>>332
第28話「月」
>>335
第29話「別れ、出会い」
>>341
第30話「またね」
>>343

Re: イナクロ〜なくしたくない物〜更新困難状態〜 ( No.345 )
日時: 2015/03/10 14:10
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: x/gr.YmB)

〜*〜*〜*〜*〜これまでのお話(第6章)〜*〜*〜*〜*〜





第6章    裏切り方

第1話「信じることってけっこうムズい」
>>247
第2話「役に立たぬお荷物」
>>249
第3話「大ピンチ」
>>262
第4話「ネーミングセンス!」
>>282
第5話「あれまぁ」
>>283
第6話「好きか、嫌いか、それとも」
>>294
第7話「なにごとにも期限はつきもの」
>>295
第8話「悪化……?」
>>296
第9話「猫の配達員」
>>297
第10話「その表情は——」
>>304
第11話「好きなのは覚えているのに」
>>305


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