二次創作小説(紙ほか)
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- 【ダンボール戦機W】バン×ハルと忘却の彼方
- 日時: 2013/05/31 22:38
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3a/index.cgi?mode=view&no=10082
【読者の皆様へ レッドからの挨拶】
ダンボール戦機Wの小説でお馴染みのレッドです。
第2部の第1作【バン×ハルと失われた過去】の小説が終わった時点で新たに第2作を描くことになりました。
上記の参照に【バン×ハルと失われた過去(改)】のアドレスを載せておきます。興味のある方はクリックして読んでみて下さい♪
タイトルは【バン×ハルと忘却の彼方】です。
このようなタイトルに決まったのは、ハルの過去に繋がる記憶に出てくるオリキャラが1人くらい出ることを意味しています。
アメリカにいた時の記憶を中心に語られるオリジナルストーリーになります。
ミステリー×LBXを交えた謎解きアドベンチャーは今後も継続して描いていきます。
この小説はハルの兄・人見光一が登場します。
今回は大学4年生になる前のオリジナルストーリーになる予定です。
【原作:完結した作品】
第1作:バン×ヒロと黒影の亡霊
本編は全20章で完結、番外編は全16章で完結しているぞ!
ダンボール戦機Wの小説を描くにあたり、記念すべき第1作はホラー×ミステリーを交えた本格的な謎解きアクションアドベンチャー!!
第2作:バン×ヒロと過去の追憶
前作の【黒影の亡霊】の続編となった待望の第2作!
本編は全30章で完結、番外編は第25章で完結しました。
全30章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:ナオが記憶喪失していることだけではなく、ハルの過去に隠されたエピソードも収録している。
番外編では初登場した聴覚障害を持つ少年・船津直紀を取り巻く展開を中心にストーリーを進めていく。
これまでにないオリジナルストーリーを展開させることで前にも増して、文章力を上げることでクオリティをパワーアップさせた。
第3作:バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ)
前作の【過去の追憶】の続編となった待望の新作!
本編は第40章で完結しました。番外編は第4章まで進んだが、完結できませんでした。
なので、番外編は新シリーズの小説でリニューアルに伴い、執筆させることにいたしました。
全40章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:バンの弟・山野健太&直太の兄弟が初登場していることだけではなく、2人の過去に共通点を持つところがある。
バンが兄としての役割を担うことで、2人の弟をどうやってサポートしていくかというところも見逃せない!!
バンを支える仲間たちとの絆を深めながら、友情と感動を送るという感じになるストーリーも手掛ける。
健太と直太に対するバンの強い思いにも注目してください!!
第4作:バン×ハルと失われた過去
第1部の3作に代わる新シリーズ。第2部の第1作となった作品。
本編は全60章で完結しました。今までにない長編ミステリー小説。
全60章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:バンの妹となる山野リンが登場。リンの過去に隠された壮絶な記憶だけではない。
健太と直太の2人と共通点を持つことが判明。姉弟ということもあり、ある出来事をきっかけに絆を深めていく。
バンが兄としての役割を担うことで、リン・健太・直太をどうやってサポートしていくかというところも見逃せない!!
バンを支える仲間たちとの絆を深めながら、友情と感動を送るという感じになるストーリーも手掛ける。
リンに対するバンの強い思いにも注目してください!
【お客様】
シグレ:この小説に初コメしてくれた人です。友達だけど、ダン戦好きな人で気が合う! 2次(映像)でポケモン小説を描いておりますぜ♪ キョウヘイ君とヒュウさん、カッコイイ!! そして、メイちゃんもかわいい!!
たま:この小説に初めて来た人ですが、ダン戦好きで気が合います。映像の方でイナイレの小説を描いております。ロコちゃん、可愛すぎる!
タク:私の小説に初コメしてくれた人です。ダン戦シリーズの小説を読んでいて、凄く面白いと言ってくれました。本当にありがたいです♪ ポケモンの小説を描いておりますぜ♪
姫佳:2次(紙ほか)でイナイレの小説を描いてます。仲良くさせていただいてるので、たまにコメントをくれる親友です。輝姫・ティアラ・ここちゃんが可愛すぎる!!
雪桜奇:元は凛々でしたが、改名しました。この小説にコメントをくれる親友ですが…亞夢さまと和輝君をオリキャラとして使わせていただきます。亜夢さまと和輝の幼馴染コンビ、最高!!
【オリキャラ募集のお知らせ】
オリキャラの応募方法 >>34
この度、今作から応募方法を入れて募集することに致しました。
前作までは自らオリキャラを出してくださった方がいたので、今作から募集を行うことになりました。
読者の皆様のオリキャラ投稿、待っています!
【本編:キャラクター原案・構成】
本編の登場人物設定 >>1
バンたちの登場人物が設定されているぞ!
この小説に初めて来た人は読む前に目を通しておいてください。
健太&直太、姉のリン、イナイレの登場人物設定も収録されているので、それも含めて確認しておいてください。
この小説はハルの兄・人見光一も登場します。光一の活躍もお見逃しなく!
竜胆イブキ&桜崎トモミの登場人物設定 >>49
タクが出してくれたオリキャラです。この小説に出すということで応募して下さいました。
2人は幼馴染という設定で登場しますが、ハルの知り合いということもあり、LBXも載せております。
読む前に確認して、クリックしてください。登場予定は第9章〜第10章の予定です。
夢ノ崎亞夢&光ヶ丘和輝の登場人物設定 >>58
雪桜奇(凛々)が出してくれたオリキャラです。どうしても出したいということで応募して下さいました。
亞夢たんと和輝の幼馴染コンビがどうやって活躍するのか、そこを見逃すな!
登場予定はまだ未定ですが、10章以降の可能性あり。もう少しストーリーを進めた時にタイミングを計った上で考えて決めます。
【本編:ストーリー原案・構成】
第1章〜第4章:ミソラタウン編
第5章〜第7章:アメリカ(予定:ルークたちとの再会)
第8章〜 :謎かけ編(ハルの記憶喪失に関する謎など)
【本編:目次(ストーリー進行具合)】
第1部:ミソラタウン編
序章(プロローグ) >>6
第1章 7年が経過したミソラタウンでの日常…ハルの様子に異変を察したバンの違和感とは? >>10 >>16
第2章 7年前の事件に隠された謎とは? >>20 >>23
第3章 ヒロ&ナオの幼馴染コンビ登場!(前編)…バンからの大事な話とは? >>29
第4章 ヒロ&ナオの幼馴染コンビ登場!(後編)…2人が下した決断とは? >>33
第2部:アメリカ編(ルークとの再会、過去の出来事)
第5章 7年ぶりのアメリカ…そこで待ち受ける展開とは? >>39 >>42
第6章 7年ぶりの再会Ⅰ 幼馴染のルークに対するハルの思い >>43 >>60
第7章 7年ぶりの再会Ⅱ ルークの壮絶な過去…いったい、何が? >>69 >>72 >>86
第3部:謎かけ編(ハルの記憶喪失、事件に関する謎など)
第8章 ハルに忍び寄る影(前編)…その背景には、何が? >>91 >>93
第9章 ハルに忍び寄る影(後編)…ハルが記憶喪失!? >>95 >>100
第10章 桜崎トモミ&竜胆イブキの幼馴染コンビ登場! >>103-104
第11章 もう1人の幼馴染・高橋輝美との再会(前編) ハルに対するテルの思いとは? >>105
第12章 もう1人の幼馴染・高橋輝美との再会(後編) ハルは犯人を目撃していた? >>113
第13章 ロサンゼルス市警・捜査一課(前編) サイモン・マックロン登場! >>116
これからも応援よろしくお願いします!
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと忘却の彼方 ( No.2 )
- 日時: 2013/04/15 23:59
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
【バン×ハルと忘却の彼方】 登場人物(その1)
山野 バン(21):ダンボール戦機Wの主人公。素直な性格で人当たりの良いところもあり、他人を気遣うなどの役割を担いながらも持ち前のリーダーシップを発揮する。仲間思いでもあり、後輩のヒロたちからも慕われている。酒を飲むことが大好きだが、仲が良い後輩のヒロに咎められるところが多い。人見晴香、青峰航一郎、船津直紀とは幼馴染でトキオ大学の教育学部に通う大学3年生。身長:185cm
大空 ヒロ(20):バンと同じく、ダンボール戦機Wの主人公。バンに似て素直な性格だが、たまに調子に乗ることもあるという一面を見せる。宇宙英雄センシマンが大好きで幼い頃からの大ファン。幼馴染の江連尚志とは【黒影の亡霊】事件で再会を果たしたが、もう1人の幼馴染である小野奈緒美とは【過去の追憶】事件で再会し、彼女の記憶が戻った後も仲良くしている。バンのことを慕っており、兄貴分として尊敬している。トキオ大学の社会学部に通う大学2年生。身長:179cm
人見 晴香(21):通称ハル。バンの幼馴染であり、第1作の【黒影の亡霊】、第2作の【過去の追憶】、第3作の【怨炎の幻想】、第4作の【失われた過去】に続き、今作でもヒロインを演じる。いつも明るく、天真爛漫な性格。素直じゃないところもあるけれど、小5〜中3までアメリカで育ったこともあり、英語堪能である。もう1人の幼馴染・青峰航一郎とは腐れ縁だが、仲良くしている。アメリカに住んでいた時に知り合った幼馴染のルーク・タイロンとは凄く仲が良く、ケイティとは親友に当たる。髪型はボーイッシュで色は赤、服装はカジュアル系を好み、ワンピースは着ない主義。トキオ大学3年生。身長:168cm
小野 奈緒美(20):通称ナオ。ヒロの幼馴染であり、第2作の【過去の追憶】、第3作の【怨炎の幻想】、第4作の【失われた過去】に続いて登場。今作の本編も引き続き、もう1人のヒロインを演じる。【過去の追憶】事件では記憶喪失していたが、現在は記憶を取り戻した。過去に起きた事件で実の両親を失っており、現在は兄の健一と共に小野家で暮らしている。記憶を失う前の性格は気が強く、強引なところもあったという一面が出ていたそうだが、現在は落ち着きを取り戻してきているようだ。現在はいつも優しく接しながら、明るく振舞っている。髪型はポニーテールをしており、色は紫。服装は女の子っぽい服を好んでおり、カジュアルな服を着ることが多い。トキオ大学の社会学部に通う大学2年生。身長:162cm
江連 尚志(えづれ たかし・・・20):ヒロの幼馴染で親友。前作で初登場した時は不良グループのリーダーになっていたが、【過去の追憶】では、ヒロのサポートをするために親友として接している。ミソラタウンに越してきて、今は性格も落ち着いている。いつも明るく自由奔放なところもあり、面倒くさがりな性格。髪型はボーイッシュで色は緑。服装は不良っぽいのを好んでおり、私服は上下ともにストリートファッション系を着用している。トキオ大学の社会学部に通う大学2年生。身長:183cm
青峰 航一郎(21):通称コウ。バンとハルの幼馴染で仲が良い。性格は面倒くさがりでやる気なしだけど、冷静に状況を読み取ることができる。分析力・解析力・理解力も発揮しており、IQ180を誇る頭脳派。授業中はいつも居眠りしているが、時にはバンたちと話していることもある。髪型はボンバーヘッドで髪は青、服装は尚志と同様に不良っぽいのを好む。私服はストリートファッション系を着用している。トキオ大学の経済学部に通う大学3年生。身長:192cm
青島 カズヤ(21):通称カズ。バンの親友であり、トキオ大学の経済学部に在籍している大学3年生。私服は不良っぽい服を好むが、それなりに意識している。性格は明るくて優しい。人付き合いがいいところもあり、兄貴分としてサポートしている。同級生の柿澤啓佑や鳴海日向とは幼馴染で仲が良い。身長:189cm
川村 アミ(21):バンの幼馴染で親友だが、今作でもヒロインを演じる。ハルやナオとは仲がよく気が合って話せるくらいまでに発展している。トキオ大学の教育学部に通う大学3年生。身長:167cm
船津 直紀(21):【過去の追憶】の番外編でオリキャラとして登場していたが、前作の【怨炎の幻想】で初登場した。第4作の【失われた過去】に続き、今作もサポートキャラとして出演する。聴覚障害を患っており、幼い頃からずっと耳が聞こえない。バン&ハル、コウとは保育園時代の幼馴染で仲が良かった。保育園卒業後は都内の聾学校に入学していたが、途中で普通校に転校していたことが判明。性格はいつも面倒くさがりで怠け癖がある。そのため、ケンカっ早いところも見せている。トキオ大学の教育学部に在籍しており、特別支援教育を専攻しながら学んでいる大学3年生。身長:196cm
山野 健太(15):前作の【怨炎の幻想】・【失われた過去】に続き、今作も登場。バンの従兄弟にあたるが、山野に変える前は川瀬になっていた。性格はいつも短気で喧嘩っ早い一面もあるため、面倒くさがりなところもある。幼馴染の大幡哲也とは腐れ縁だが、今も信頼しているようだ。ミソラ二中に通う中学3年生。身長:182cm
山野 直太(10):前作の【怨炎の幻想】、【失われた過去】に続き、今作も登場。健太の弟で人懐っこい一面を見せることも多く、いつも明るくて活発な性格。健太と同様に従兄弟のバンがいる山野家に引っ越した。些細なことでキレる健太を窘めようとするところもあり、しっかりしている。ミソラ小学校に通う小学4年生。身長:150cm
山野 リン(17):【失われた過去】で初登場したオリキャラ。健太と直太の姉であり、前作に続き、今作もヒロインを演じる。いつも優しいが、なぜか大人しい。兄のバンに対しては、素直に心を開いている。バンの家にやってくるまでは親戚の家で育ったが、複雑な家庭環境だったらしい。ミソラ学園高校に通う高校2年生。身長:167cm
立向居勇気(21):前作の【怨炎の幻想】に続き、今作もサポートキャラとして登場。イナイレの小説で初の主役を演じていたが、ダン戦の小説ではバンたちをサポートするという役割を担いながら、サポート役として演じる。東京のトキオ大学の教育学部に通う大学3年生で幼馴染の月島楓と仲が良い。サッカー部に所属しており、ポジジョンはGK。主な必殺技は【ゴッドハンド】、【マジン・ザ・ハンド】、【ムゲン・ザ・ハンド】の3つ。雷門中のGKでキャプテンを務める円堂に憧れを抱き、MFからGKに転向した。後に自力で【ゴッドハンド】を習得し、雷門イレブンを引っ張った円堂たちを驚かせた。エイリア学園との戦いではMFを務めていたが、円堂がGKからDFに転向することに伴い、GKに戻った・・・そこで円堂から託された究極奥義の【ムゲン・ザ・ハンド】をマスターした。性格は真面目なところがあって、素直なところもある。幼馴染の楓に対してはぶっきらぼうな一面も見せている。身長:189cm
月島 楓(21):前作の【怨炎の幻想】に続き、今作の本編でもサポートキャラとして登場。勇気の幼馴染でヒロインを演じる。小さい頃から勇気のことが大好きで空手部に所属している。空手の実力は大会で優勝するほどの腕前を持つ。バンの幼馴染の人見晴香とは仲が良く、気が合って話せるほどまでになっている。性格は強気で勝気なところもあるが、実際は思いやりがあって優しい。身長:165cm
人見 光一(24):今作で初登場。ハルの兄であり、実は氷介と双子。どっちかと言うと、光一の方がしっかりしている。性格は明るくて優しい。氷介とは正反対だが、運動神経も氷介譲りで抜群。バンと共にハルをサポートしていく。身長:190cm
ルーク・タイロン(21):【バン×ヒロと過去の追憶】に登場した。今作はアメリカから駆けつけ、心を閉ざしかけたハルのサポートをする。現在はアメリカの大学に通いながら、日本に居るハルと連絡を取り合っている模様。身長:188cm
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと忘却の彼方 ( No.3 )
- 日時: 2013/04/14 21:13
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
シグレ
いらっしゃい!
あ、あの2人はもう1つの小説で出します。番外編で出す予定ですが?(笑)
第1作がまだ終わらないんで、合間を縫って更新していきます。メインはこちらになるかと思われます。
さて、そろそろプロローグを書いていきますか!
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと忘却の彼方 ( No.4 )
- 日時: 2013/04/14 21:18
- 名前: シグレ (ID: FAqUo8YJ)
レッド
間違えたorz
レオン「名前ちゃんと認識しろよ……。これだから人間は……」
すみませんでしたorz
じゃあウォーズのオリキャラを出させていいかな?
レッドの小説のおかげでネタがバンバン浮かぶから、頼りになるんだ!
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと忘却の彼方 ( No.5 )
- 日時: 2013/04/14 21:22
- 名前: たま (ID: pyHrCXZU)
私もダン戦好きです!
がんばってください!
私の駄文にも来てみてください!(´∇`)
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと忘却の彼方 ( No.6 )
- 日時: 2013/04/14 21:52
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
序章(プロローグ)
7年前、アメリカで起きたゴーストジャック事件から数日経ったある日のこと。
ハルはいつものように、幼馴染のルーク・タイロンと一緒に肩を並べながら、仲良く歩いていた。
「でも、事件が解決してよかったね。バンと再会できたのも、僕のおかげだろ?」
「それは…バンに会いたいって言うのもあったから…」
そう言い掛けたその時…ハルとルークに忍び寄る魔の手が迫ろうとしていた。
ふと、奇妙な気配を感じたルークは後ろを振り返りながら、何かに気付く。
「…?」
「どうしたの、ルーク?」
「いや、待て…ハル、何かが来るぞ」
ルークが気付いて、ハルもそれを見て振り返る。目の前には怪しげな男がいた。
その男は全身に黒の服を着ており、怪しげな格好を漂わせている。不審な様子に気付いたルークはハルを後ろにして守りに入った。
「いったい、何の用だ?」
「…クックックッ、俺のこと覚えちゃいねーだろうがよ」
顔全体につけていた黒いマスクをはずした男を見て、目を見張る。
ルークはその男が誰なのかも分かっていたので、見覚えがあった。
「もしかして、父さんの知り合いだった…」
「ああ、ラーク・ファインだ。しばらく見ないうちに大きくなったな」
「…なぜ、お前がここにいる? 父さんの目の前から行方をくらまして、何を企んでいるんだ?」
ルークがそう言った瞬間、ラークと呼ばれた男はあらかじめ用意してあった武器を取り出す。
「…!?」
ラークが出した武器はナイフだった…しかも鋭いほど、死に至らしてしまうほどの威力を持っているとしか思えない。
ハルはすかさず、空手のポーズをしようとする…しかし、素早く翻弄させたのと同時にラークはハルの首に腕を巻きついて脅す。
「ハル!」
ルークは驚きを隠せない。いきなり行動を移して実行しようとした。
ハルはアメリカに来てから初めてできた友達だった…その幼馴染が死ぬ瞬間なんて見たくない。
そう思えたのか、ルークはラークを見て顰めながらも冷たく言い放つ。
「ハルに手を出すな…僕の大切な存在なんだ、幼馴染を失いたくない」
ルークの台詞を聞いて、目を見張ったハルは動揺を隠せない。その時、後ろから銃声が響いた。
その銃声によるダメージを食らったルークは左手で腹から伝う血を押さえながら、顔を顰める。
「ぐっ…僕を殺すつもりでいたのか…」
「そうさ…中2にしてはなかなか察せられるじゃねーか。ならば、この彼女を犠牲にしてもいいってのか?」
ラークの台詞を聞いて、必死で腹から出てくる血を押さえようとする。
…が、意識が途切れがちになりかけてしまう…その様子を見たハルはすぐに察したのか、動揺する。
「…っ、ルーク!」
「もう無駄だよ…こいつは生きる価値がないのさ」
ハルに向かって、冷たく言い放つラークの目はまるで残酷だ。その時、何かがラークの頭に当たった。
振り返ると、タイーザ・マックロンが立っていた。ルークとハルのもう1人の幼馴染である。
「タイーザ!?」
「ルークとハルに手ェ出すんじゃねぇ、俺が相手してやらぁ」
タイーザの目つきがケンカをする時のマジギレモードに突入している。
その様子を見かねたラークはすぐに振り切って、逃げ出していくが…それを見逃さなかった。
タイーザは咄嗟にその左腕を掴んで、背負い投げで叩きのめした。
「うらぁっ!」
その反転でラークは意識を失って、倒れこむ。ハルは動揺を隠せない。
タイーザはパンパンと手を振り払った後、そこに倒れているルークのところに駆け寄った。
「おい、ルーク!」
意識を失っていた…ふと、腹から大量に血が流れていることに気付き、タイーザは救急車を呼び出す。
ハルは顔を青ざめながら、うなだれるようにして俯く。こうなってしまったのは、自分のせいだと言い切るしかない。
「…ハル、大丈夫か?」
顔色が悪いぞ、というタイーザの気遣いを受け取ったハルは素直に頷く。
救急車と警察が駆けつけるまで、数分かかったが…意識が朦朧としているルークの傍にタイーザがつく。
「ハル、ルークのことは俺に任せて…お前は先に帰ってろ」
タイーザはルークの容態が心配だから、傍に居ると話す。傍に居るだけでも心強い。
…が、タイーザに逆らうわけにはいかず、ハルは素直に従うしかなかった。
「分かった…」
ラークは警察によって逮捕された。タイーザによれば、ルークの父親の知り合いだったらしい。
その事件こそが、ハルの心に傷をつけるきっかけとなったものだ。7年後、ハルの心は今も癒えてきているのか…それはまだ謎である。
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