二次創作小説(紙ほか)
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- LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~
- 日時: 2015/04/10 18:20
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
最初から目次です。
名前は恋幟(字、合ってなかったらごめんなさい!)様からいただきました。ありがとうございます!
今回は全員死亡の“Bad end”になるはずです。ん〜在るところから別のルートで行くことも出来たけど、文面違うだけでBad endには代わりない……
~目次~
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>>7
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>>8
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>>9
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>>10->>17 >>19->>22 >>25 >>28-
番外編 皆の誕生日!(VNIの日イエーイ!)
>>23
感想 >>18 >>24 >>26
よろしければ、感想も書いて下さい!
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.21 )
- 日時: 2015/03/18 22:16
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
「分かりました。俺達が同伴で外の世界に行きましょう。ただし、蒼弥様の体に負担をかけるようなことをしないでください。ただでさえ、蒼弥様の体に2つの魂があるイレギュラーな状況なんですから。いいですね?」
五分程考えていた二人だったが、朱雀が口を開いた。
「うん。僕が蒼弥君に負担をかけるようなことはしない。僕は蒼弥君の目で外の世界を見るだけでいい。風を感じる事は出来ないけど、僕は初めて外に出られるなら、それだけでいい。僕は蒼弥君のずっと前からこの家系に憑いていたけど、実体化してお願いしても、誰も聞いてくれなかった。それでよりしろを殺しても、次の子を探すのが大変だったからじわじわと脅す様に殺ったのはよく分かるよね。おっと、——話が逸れた——じゃあ、話を戻して……とにかく、ありがとう!蒼弥君は明日の朝、目覚めさせるから。じゃあね!」
またいつか、きっと。そう言い残して、レンは居なくなった。
その時、蒼弥の体がどくんとはねた。
驚いて、蒼弥の顔を覗き込む。
目を閉じたままだったが、意識を取り戻したようだ。
「もう寝ましょう?執事さん達も明日は早いんでしょ?」
「ええ、そうですね。もう部屋に戻りましょう。森羅?」
「ああ。蒼弥様——レンはプライベートネームにしよう。——を部屋に置いてこないと……」
と、言って森羅は蒼弥の寝室に行った。
蒼弥をベッドに乗せたあと、額にキスをして……
「おやすみなさい、良い夢を。蒼弥様」
と、言って部屋を出ていった。
長い長い一日が幕を閉じた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.22 )
- 日時: 2015/03/22 18:37
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
side:蒼弥
僕はとある夢を見た。皆にこの事を話しても笑って嘘だとか言ってそのままだから、話さないけど。
とにかく、僕は夢を見た。意識を失っているのに夢を見たってのは、ちょっと可笑しいか。
目の前に僕が居たんだ。
飛鳥姉が前に見せてくれた、昔の資料の中に居た「シャノワール」っていう子に似た衣装を着た僕が。
似た衣装っていうよりも—僕が着ているからちょっと違和感があるんだろうけど。ー一部分が似た衣装って言った方がいいと思う。だって、シャノワールみたいなセーラー服じゃないもん。猫の毛皮に似た服とズボンで、手と足には猫を型どった手袋、おまけに頭には僕と同じ?様な黒猫の耳がついていた。腰骨のあたりには、これまた僕と同じ様な黒猫の尻尾が。
まあ、そんなシャノワールに似た僕が目の前に立ってニコニコしていた。
「___、____」
君は、誰?そう聞こうとしたけど、声が出ない。そういえばこの前、首を切って死のうとしたんだっけ。命に別状はなかったけど、起きてからすぐと、風邪を引いた時には全く声が出なくなる。
それに、この前の自殺未遂は酷かったらしく、目が覚めた時、森羅に叩かれて、「次、貴女が自殺未遂をしたなら、貴女を見れなくなるようにしますから!」と怒られた。
僕が声が出ずに戸惑っていると、向こうから声を掛けられた。
「やあ、僕はレン。君の呪いが実体化した者だと考えていいからね。本題なんだけど、君の心を少しだけ覗かせて貰ったよ。そして、僕と君の共通の願い、<外の世界に行く>ってのを叶えさせてもらったよ。君も外に出たいだろうし、僕も同じだ。それと、君には<外の世界>に出る為の“代償”を貰ったからね。あっ、もうそろそろ時間だ。最後になるけど、ありがとう、楽しんできてね。僕の大切な————」
えっ、ちょっと待って!聞きたい事はたくさんあったけど、バイバイと小さく手を振るレンの後ろから光が溢れて………
目を開けた時、いつもの天井が見えた。
周りを見渡すと、扉の横に朱雀が寝ていた。それも、椅子に座って。
「風邪引いちゃうよ?」
僕はクスクス笑いながら、体を起こした。でも、立とうとしたとき、足が痛くてしゃがみこんだ。
慌てて足元を見る。そして青ざめた。
膝から下がなくなっていたんだ。
でも、物理的に消える訳がない。もしかして、これがレンの言ってた“代償”………?
『そうだよ。よくわかったね』
頭の中に声が響いて、僕は反射的に耳を塞ぐ。けれど、頭の中の声は、僕がそうやったのをまるで見ていた様にクスクス笑っていた。
『耳を塞いでも無駄だよ。僕は君の中に居るってことを忘れないで。代償については“等価交換”だよ』
等価交換。名前だけなら知ってる。
『君は“外に出たい”っていう願いをもった。他の人はその願いをかなえなかった。でも、君は願いをかなえた。その意味が解るよね?』
えっ、うーん、他の人の魂が僕の願いに付与されて、何十人の願いになっちゃた、ってこと?
『そう。本当は一人一人に代償を貰うんだけど、彼らは実体化しないからね。君に全部払って貰ったってこと。ゴメンネ。目だと、僕の願いが叶えられないから、足を貰った。二人の有能な執事が居れば、生活に支障がないはずだよ。本当にゴメンネ。僕もちょくちょくお話に来るから。じゃあね♪』
その言葉を最後に頭の中の声はなくなった。
でも、現実を受け入れられずに悲しさがこみ上げてきて………
気付いた時には僕は泣いていた。
頭の中がぐちゃぐちゃで、何をしたらいいのか解らなくなって………
朱雀が「蒼弥様!?」と驚く声が聞こえたけど、もうどうだっていいや。
僕が何度も願っても、僕の大切なモノは戻ってこない。
本当に、本当に………
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.23 )
- 日時: 2015/03/26 18:08
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
今日はVNIの日!ってことで、今までの暗い物語とは異なって、メインメンバー三人の誕生日を………やっちゃお!
番外編スタート!
soya side
二人共、朝からおかしい。
朝からバタバタしてるし、飛鳥姉は来るし、朱峰お姉ちゃんも午前中に来た。飛鳥姉も朱峰お姉ちゃんもいつもより可愛い服を着てきて、怒られていたっけ。
何かするんだろうけど、僕が仲間外れなのはやっぱりおかしい。
お昼の時間に差し掛かって、お腹空いたな、と思った時、扉がノックされた。
ちなみに、僕は書斎に居る。理由はなんか本が読みたい気分だったから。
「蒼弥様、お昼の時間ですよ」
ちょうどよかった。今日のお昼はなんだろう。
「うん、すぐ行く!」
僕は森羅と朱雀についていった。
〜大広間の前〜
「蒼弥様を連れて来ましたよ」
朱雀そう言うと、大広間の扉が開いた。森羅はいつの間に居なくなってる。
そして、僕が足を踏み入れると………
「Happy Birthday!蒼弥!」
思い切りクラッカーを鳴らされて耳が痛い。僕って耳が4つ有るから二倍で痛い。
てか、ハッピーバースデーって何?
「今日は12月26日、蒼弥様の誕生日ですよ」
すぐに朱雀がフォローするけど、全く意味が解らない。
「誕生日?僕が生まれた日ってこと?」
「うん!そうだよ!」
次に言ったのは朱峰お姉ちゃん。
「今日はあたしが生まれた日でもあるから、蒼弥とあたしが今日の主役」
「そーだよー、みんなみーんな一年に一回、誕生日があるんだよ?蒼弥をお祝いした事は無かったから、今日、初めてのお祝いだね!」
少し間延びした声は飛鳥姉。プライベートだといっつもこんな感じだ。
お祝いか。ちょっと面白そうかな。
お昼はすごい賑やかだった。何も知らない僕でも、楽しかった。
飛鳥姉と朱峰お姉ちゃんから、帰る前にプレゼントっていうのを貰った。
飛鳥姉は楽譜だった。アイドルらしい。僕は歌えないけど。
朱峰お姉ちゃんからはシュシュを貰った。ずっとほったらかしにしてた後ろ髪が気に入らなかったらしい。すぐにお姉ちゃんに結われちゃった。それもポニーテールで。それで、お姉ちゃん達に「可愛い!」って抱きしめられて、解放されたのは今から10分くらい前。
そして、今。森羅に「目を瞑っていてください。いいって言うまでダメですよ」って言われて、目を瞑ったらお姫様抱っこをされて。どっかに向かっているみたいだけど、目を開けられないから解らない。
それから五分くらいしたときかな。朱雀に声を掛けられた。
「蒼弥様、もう目を開けていいですよ」
恐る恐る目を開けてみると………
星空だった。
綺麗な星がたくさんあって、凄く綺麗!
「ささやかですけど、これが俺達からのプレゼントです。って、大丈夫ですか蒼弥様?」
朱雀が僕の目元を拭った。泣いていたらしい。悲しくないのに………
「人って、感動した時にも涙がでるんですよ。綺麗ですよね。この星空」
そうなんだ、感動した時にも涙ってでるんだ。
「でも、もうそろそろ部屋に入らない?寒くなってきちゃった」
僕は身震いしながら訴える。森羅と朱雀は笑顔で
「そうですね。蒼弥様」
って返してくれた。
やっぱり、僕は二人と居る時間が一番好き。
sinra side
俺は暑さで目が覚めた。
すごく蒸し暑い。
てか何で俺はこんな所で寝てんだ?
前後の記憶を呼び出してみる。
朱雀に「蒼弥様から」って言われて、コーヒーを貰った。俺は紅茶派だけど、コーヒーの時の好みを知っていたらしい。美味しかった。
二階に戻った時、急に眠気に襲われて、その場で寝た気がする。
ま、まあそれより、すぐに朱雀の所に行かないと。
開いた扉から出た俺は驚いた。
書斎?いや違う。図書館だ。誰ももう何十年も使っていないが、星空が綺麗な「天体図書館」がある。と聞いた事がある。でも、天体図書館の外観が不気味すぎて、俺が近づいた事が無かった。
ふー、ちゃんと帰ってこれた。
五分くらい前に帰ってこれた俺は、ガーデニングを………やるって表現でいいのかな?
とにかく、庭で活動している。時間は夕方。今日は青い薔薇が綺麗だから、大広間に飾る用に摘んで行こう。と思って摘みおわってから、数十分がたった。
俺は今、一階のテラスに居る。
今日は蒼弥様が「外で食べたい!」って久しぶりのわがままを言って、外で食べる事になったそうだ。
手伝おうか?と聞いたが、「森羅は待ってて」と返されてしまった。
蒼弥様が来た。いつもの紺色のドレスではなく、上半分が水色、下半分が薄い紫の以前贈ったドレスだった。やっぱり可愛い。
朱雀も来た。手一杯に料理を持って。
料理を置いた朱雀と、立ち上がった蒼弥様が、小さい声で「せーのっ」って掛け声を掛けて、言ったのは………
「誕生日おめでとう!森羅!」
今日は………7月31日。俺の誕生日か!
すっかり忘れていた。
ご飯を食べた後、賭に負けると大変なことになるゲームをやったが、感想は俺はギャンブラーに向いていないとだけ言っておく。
suzaku side
「今日はバレンタインだよね。これあげる!」
そう言って渡されたのは、ホールケーキ用の箱と、小さめで可愛いラッピングがされた袋。
ラッピングがされた袋の中はチョコレートクッキー。じゃあ、箱の中身は?
森羅に聞いてみたけど、中身は「胸焼けするぐらいすごい」らしい。
なんかよく分からない。
自分の部屋に戻って、箱の中身を確かめてみる。
手紙と一緒に入っていたのは………ザッハトルテだった。
一人にホールであげる量か!?これ!
手紙を読む。
Dear 朱雀
朱雀、Happy Birthday!
25歳の誕生日おめでとう!
2月14日、バレンタインと一緒にプレゼント!
いつも、僕の支えになってくれてありがとう♪
あっ、ザッハトルテが僕からのプレゼントだよ?
森羅からは………内緒!
今年も来年も再来年もいつまでも僕達3人が幸せな生活が送れますように。
前に朱雀と森羅、どっちが好きですかって聞いてきた事があったよね。僕は朱雀と森羅、どっちも大好きだよ。
だから、どっちなんて決められない。
気を悪くしたならゴメンネ。
あはっ、告白の文と同じになってきちゃった。
それじゃあ後は口で伝えればいっか。
ホワイトデー期待しているよ。
君たちの主人で、病気にかかっていて、わがままな男の子
From 蒼弥
と書いてあった。
さすが、字だけは厳しく指導した甲斐があった。綺麗な英語で書かれている。
さあ、このザッハトルテをどうしようかと思った時、扉がノックされた。
「誕生日おめでとうございます。朱雀」
森羅だった。えっ、でもなんか可笑しくない?なんで恥ずかしがってるの?
いつまでも入ってこない森羅の腕をおもいっきり引っ張って部屋の中に入れる。
中に入れた時、恥ずかしがってた訳がわかった。
メイド姿だ。
蒼弥様のいたずらだとは思うけど、今回は可愛いから許す!
引っ張った衝撃で座ってしまった俺の上にメイド姿の森羅が乗ってきて、耳元でこう囁いた。
「私からのプレゼントです。ちょっと痛いかもしれませんけど、我慢してください」
「ちょっ、痛いって何だよ!?」
まあ、我慢しててください。そう言われたら抵抗ができなくて。
数秒後、針を刺した時と同じ痛みが走った。
「痛っ!」 「大丈夫です。私も同じ痛みを味わってますから」
宥められるとやっぱり抵抗できなくて。
このためのメイド姿かっ!
そう思ったけど、突き飛ばす事が出来ずに、森羅にされるがままになっていた。
「ふー、やっと片方の耳が終わりました。もう片方の耳も我慢しててくださいね?」
さっきより手慣れていて、右耳の方はすぐに終わった。
「大人しくしてくれてありがとうございます。やっぱり、あなたが付けた方が綺麗です」
鏡(どこから出したのか分からないが)に映っていたのは………
イヤリングを付けた俺だった。
俺は驚いてイヤリングが付いているあたりをさわってみる。嘘じゃない。
「実は、私も付いているんです。あなたとお揃いのものを」
そう言って、森羅は自分の髪を耳の後ろに持っていった。本当だ。
「指輪にしなくて良かったです。私からのお礼です。大人しくしてくれた………」
そう言いながら、顔が近づいて来て………
額にキスをされた。
俺は顔が赤くなるのを感じた。キスをした森羅も顔を赤くしている。
今年のサプライズは凄かった。
fin
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〜あとがきいう名の言い訳文〜
やっと書きおわったお!
いつの間に日付が変わってるよ!
記念日だったのに………
次からはまた、すごく暗い話になるよ!
最後の一文が抜けてたんで、書き直しまふ。
いつも読んでくれる人も、この番外編だけよんでくれた人も
「ありがとうございました!」
3月22日 あーちゃん
- Re: LOVE LESS ( No.24 )
- 日時: 2015/03/24 16:06
- 名前: 全州明 (ID: l.rgOv2I)
感想いいですか?
内容はいいとして、
最初にエンドを言ってしまうのは
ネタばれになってつまらないんじゃないですか?
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.25 )
- 日時: 2015/03/24 23:48
- 名前: あーちゃん@3月21日はVNIの日! (ID: TjCRtQ22)
あー、明らかにbad end言っちゃってるけど、大丈夫です!死に方書いてないので!←そして、注意文のつもりなんで。
きつめなコメントをありがとうございます!めっちゃうれしいです!
内容のコメもお願いします!←
本編書くよ!
side:朱雀
いつの間にか寝ていた俺は、蒼弥様の泣き声で目が覚めた。
蒼弥様がすすり泣きをするときは、大抵悲しい時…………ん?悲しい?
目を開けると、森羅が作ったぬいぐるみに顔を埋めて泣く蒼弥様の姿。
「っ………!蒼弥様!?」
寝転がって泣いていたものだから、凄く心配になって声を掛けた。蒼弥様は、俺をみて、ニコッと一瞬だけ笑ったが、ベッドに戻して、と小さく言った。
おかしい、いつもこういうことは自分でやるのに。
抱き抱えようとして足の方に手をやったとき、おかしな事に気づいた。
蒼弥様の方に目をやると、後で説明するよ。と言って、腕を広げた。
一体蒼弥様に何があったのか。