二次創作小説(紙ほか)
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- LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~
- 日時: 2015/04/10 18:20
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
最初から目次です。
名前は恋幟(字、合ってなかったらごめんなさい!)様からいただきました。ありがとうございます!
今回は全員死亡の“Bad end”になるはずです。ん〜在るところから別のルートで行くことも出来たけど、文面違うだけでBad endには代わりない……
~目次~
キャプチャー0 設定
>>1
キャプチャー1 LOVE LESS××歌詞
>>2
キャプチャー2 二人ノ誕生
>>3
キャプチャー3 ボクト二人
>>4 >>5
キャプチャー4 アノ日カラ3ヶ月
>>6 >>7
キャプチャー5 意識ノ世界デ
>>7
キャプチャー6 感情ヲクレタ人達
>>8
キャプチャー7 僕ハ死ンデシマウノ?
>>9
キャプチャー8 君達(俺達)ト僕(貴女)トノ5年間
>>10->>17 >>19->>22 >>25 >>28-
番外編 皆の誕生日!(VNIの日イエーイ!)
>>23
感想 >>18 >>24 >>26
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- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.6 )
- 日時: 2015/02/15 01:21
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
そんな日から3ヶ月。
そう。今日で3ヶ月になる。
いや、今日で3ヶ月だった。
だって、時間は午後11時。海星も知空も寝てる時間だ。
二人共、今日帰って来るって言った筈なのに、帰って来なかった。
そうだ、明日帰って来るのかも知れない。
そう考えていても、全く眠る事が出来ない。
知空に寝かせてもらおう。
知空の部屋の扉を叩く。なのに、出てきたのは海星だった。
[どうされましたか?蒼弥様]
[えっ?ここって、知空の部屋じゃあ?]
[ああ、知空が寝れないからって、寝かしつけているんですよ。で、どうされましたか?]
[…]
[蒼弥様?]
[えっ?僕も寝れないから、知空に寝かしてもらおうと思ったんだけど…]
[知空はもう寝ましたよ]
[じゃあ、海星、一緒に寝てくれる?]
[えっ?ああ、分かりました。蒼弥様、寝室に行きましょう]
海星と一緒に寝室に行った。
ベッドに入る前に、
[…っ!]
突然の目眩とともに、僕の意識は闇の中に落ちた。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.7 )
- 日時: 2015/02/15 23:25
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
<side海星>
蒼弥様がいきなり倒れた。
最初は疲れがピークにきて、寝てしまっただけだと思い、そっと抱き上げた。しかし、ある異変に気づいた。頬が赤く、荒く息をついている。もしかして、もしかすると……
私はベッドに蒼弥様を乗せて、額に手を当ててみる……やっぱり……
[熱を出してる……]
そういえば、蒼弥様の乳母だという人から、2~3歳頃から急に病弱になった、と、言っていた。毎週毎週熱を出しては、乳母や朱雀達の両親がヒヤヒヤしながら見守っていたとか……
ここ3ヶ月は咳き込むだけだったから、蒼弥様の事を心配しても、蒼弥様も大丈夫だっていっていたし……
その前に、知空を起こして、お医者様を呼ばないと!
私は知空が寝ている一階の使用人部屋へ走った。
<side蒼弥>
意識を失った(らしい)僕は、お母様とお姉様と一緒に居る夢を見ていた。
たった一度だけ会いに来てから自殺をしてしまったお母様。森羅と朱雀が言っていた<お母様が帰ってくる迄の3ヶ月>は、お母様が神様に会っている3ヶ月間、お父様が僕に下した"罰"らしい。そんな事をしても、お母様はこの世界にはもう戻ってこないのに……
お姉様は一度も見たことはないけど、お母様が乗ってきた馬車に一緒に乗ってきて、僕を見るなり涙を流していた人がいた。その人がお姉様だろう。僕と同じ黄色いというよりは金に近い髪色に人形のような綺麗な青い瞳。僕と全然違うのは、黒ネコのような耳がないことだろう。
その時、僕はお姉様ー朱峰さんの事を羨ましく思った。
あの人は、自由に外に出ることができる。
あの人は沢山の人に囲まれて生きていける。
あの人は無理にこんな事をしなくても、生きていける。
あの人は、あの人は、と、思う度に、僕とあの人の生活の差が目に見えていくようで……
羨ましさより、憎しみを持つようになった。
其が僕の……いくつか与えられた感情の中の一つ。
僕は泣くことが出来ない。
僕は笑うことが出来ない。
僕は他の人と同じ様に楽しむことが出来ない。
否。僕は出来ないんじゃなく、そんな事を持ち合わせていないだけだ。
それじゃあ毎日が楽しく無いって?
今、言ったじゃん。僕は楽しいって感情がないんだ。
昔は有ったかも知れないけど、今はもうない。
でも、負の感情だったら残っている。
こんな境遇あっているからね。
君はもう帰るといいよ。僕はここでもう少しお姉様とお母様と一緒に居るから。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.8 )
- 日時: 2015/02/17 22:42
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
今回は僕に感情を与えてくれた人達の事を話そうか。
この前も話したけど、僕の感情のほとんどが負の感情だ。
森羅や朱雀、海星や知空と一緒に居ても、楽しいなんて思うことは全く無かった。でも、ある魔導師に会ってから、人間達の言う"楽しい"ってことが解ってきた気が…する。
その魔導師の名前は"ルミカ"。
ルミカは僕と同じいつもひとりぼっちの女性。
ルミカは僕のたった一人の友達で、僕のたった一人の理解者だ。
ルミカの家は森の中にある。ドレスを裂かないように気をつけて歩くけど、少し裂けちゃうんだ。いつも目敏い森羅と朱雀に注意される。
でも、ある日、ルミカが居なくなった。いつも遊びに行く家に行ったら、ルミカがいなかった。そして、その代わりに、ルミカの字で置き手紙が置いてあった。置き手紙には、"ここにいる意味がなくなったから、どっかへ旅に出ます。いつか会えるといいね"と書いてあった。
ルミカにも裏切られた。僕はそう思った。
ルミカはとっても優しい人だった。
そんな人でも裏切るんだ
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.9 )
- 日時: 2015/02/18 10:36
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
<森羅&朱雀サイド>
蒼弥様が倒れた事を聞いて、すぐに実様に持ち掛けた。
[実様!俺達を蒼弥様の元に帰らせてください!]
[もう、3日も眠ったままなんて心配すぎます!]
[お前等が蒼弥の元へは帰らせない]
[どうしてですか?このままでは、始音家との交渉材料がなくなってしまうかもしれないんですよ?]
[始音家との交流は最近ないが、交渉が出来なくなると厄介だしな…]
[それでは……!]
[ああ。お前等を蒼弥が目を醒ます迄、帰してやろう。しかし、その代わりに、知空と海星に帰ってくるように言っておけ]
[ありがとうございます!]
そうして俺達は、目を醒まさない蒼弥様の元へ帰れる事になったんだ。
でも、想像していたより、蒼弥様の容体は酷かった。
たった3日、目を醒まさないのに、まるで何週間も眠ったかの様に、痩せこけていて、とても3日前まで元気だった子とは思えなかった。そういえば、両親に聞いたことがある。
蒼弥様の呪いは、病気にかかった時が一番怖い。まさに、今起きている現状を起こさない為に、必死に努力しないといけない。だが、少しの熱や風邪ではこんな風にはならない。それは、15年間仕えてきた俺達が言えることだ。
翌日、やって来た医者に聞いたら、案の定、風邪とは全く別物の、それも、今の時代には治療法がない、不治の病にかかっている。と、告げられた。しかも余命宣告まで出ていて、蒼弥様の命はあと2年半持てばいい方、3年以上もてば、奇跡だとも言われた。
その事を告げられた夜、俺達は二人で抱き合って泣いた。蒼弥様に悲しみを悟られないように…
それから一週間たった日の午後、蒼弥様の目が覚めた。
そして、実様のお屋敷に戻る為に伝書鳩で連絡をした。帰ってきた答えは、あまりにも以外だった。
[蒼弥の病のことは聞いた。蒼弥と親子の縁を切ろうと思う。それによって、お前達との関係も切ろうと思う。蒼弥が死ぬ迄、側に居てやってくれ]と。
蒼弥様には、病のことは告げずに、蒼弥様と実様のこれからの関係だけを告げた。
蒼弥様は[なんで?なんで?]と、聞いてきたが、病のことは話せないので黙っていると、[そうか、僕が呪われているから…]と、解釈してほしくない方向に解釈してしまった。
これから、蒼弥様と俺達の、約5年に及ぶ生活が始まりを告げる。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.10 )
- 日時: 2015/02/18 17:20
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
生活を始める。と言っても、最初は10日間も眠っていた蒼弥様の体力を戻さないといけない。
蒼弥様も自分の体力が落ちていることは知っているので、身の回りの事を自分から進んでやるようになった。しかし、体力の落ちすぎで歩けない状況になっていたから、最初は歩けるようにする為に1ヵ月も費やした。蒼弥様が身の回りをやるようになっってからは、俺達は監視係と雑用係で交代しながら、分かれて行動するようになった。蒼弥が倒れても対応出来るようにする監視係と、蒼弥様にやらせたら、大惨事になった掃除、料理をする雑用係に、だ。
その日からは毎晩、蒼弥様の病の治療法を探す事にした。治療法がないと知っていても、諦めきれないのだ。
そんなこんなで、約3ヵ月が経った。
そんなある日、ある女性がここに来た。
[ここに蔵崎蒼弥様はいらっしゃいますか?]
蒼弥様と同じ黄色いと言うより、金に近い髪色に、幼さの残った目、赤とピンクのドレスを着ていて、蒼弥様と同じように髪をポニーテールにして、蒼弥様と対照的な黄緑のシュシュで結っている。少し細工をすれば、誰でも蒼弥様だと思ってしまう様なこんなに似ている人なんて知り合いに1人しかいない。
[もしかして、朱峰様ですか?]
[そうよ!蒼弥は居るの?]
[ええ。いまこk[お姉様?]……って蒼弥様!?]
[やっぱりお姉様だ!]
[そうよ。元気だった?]
[蒼弥様、今日は寒いから、外に出てきてはいけないといt[うん!元気にしてた!]……人の話を聞いていますか?蒼弥様?]
[うん聞いてた!それより、お姉様を家に上げて!]
[ハイハイ、解りました。朱峰様、どうぞ、此方へ]
朱峰様を家に上げてから、蒼弥様は病気だと判らない位に元気に話していた。
しかし、夕方になって、朱峰様が帰ると言うと、蒼弥様は必死に引き留めた。
[お姉様、帰んないで!]
[そうも行かないのよ。外で執事を待たしてるし、何より貴女の病気の事も心配だから]
[えっ?病気?]
墓穴を掘った。そういえば、朱峰様達には口封じをしていなかった。
[ねえ、どうゆうこと?]
理由を考えているうちに、朱峰様がちょいちょいと手招きをしてきた。
ちょっと寄ってみると、耳貸してと、耳を引っ張られた。朱峰様の口元に耳を寄せると……
(アンタ、まだ蒼弥に病気の事話してないの?)
いきなりこの事だ。
(ええ、蒼弥様には絶対話せないですよ)
(今日のディナーの時に話した方が良いわよ。命が欲しければ、ね)
(えっ?どうゆうこt)
私が言い終わらない内に、とん、と突き飛ばされた。
[じゃあね蒼弥♪]
そして、ディナーの時、蒼弥様が聞いてきた。
[ねえ、僕が病気ってどうゆうこと?]
[本当は話したくなかったのですが、仕方ないですね]
そう言って、朱雀は話始めた。
[蒼弥様は4ヵ月と10日前、倒れたのは覚えていますよね?]
[うん]
朱雀の言葉を引き継いで、私は話始めた。
[あの時、蒼弥様は病にかかっておられたのです。]
[じゃあ……起きた日から続く頭痛は……]
[何故、早く言わなかったのか知りませんが、その病気の症状だと思います]
[じゃあ、僕はどうなるの?]
これが聞かれたくなかったら言わなかったのに……
[お医者様からは、2年半持てばいいほう、3年以上生きれれば奇跡だと……]
[ちょっと待って森羅]
朱雀に呼び止められた時、蒼弥様は泣いていた。
嗚呼、こんな顔が見たくなかったから言わなかったのに……
[で……治療法……はあるの?]
つっかえながら聞く声はずっと聞いてた声なのに、別人の様な気がした。
[治療法は……この国にはないと]
そう言った瞬間、蒼弥様はまた、声を上げて泣いていた。
蒼弥様の命の日消えるまであと
2年と2ヶ月