二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~
- 日時: 2015/04/10 18:20
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
最初から目次です。
名前は恋幟(字、合ってなかったらごめんなさい!)様からいただきました。ありがとうございます!
今回は全員死亡の“Bad end”になるはずです。ん〜在るところから別のルートで行くことも出来たけど、文面違うだけでBad endには代わりない……
~目次~
キャプチャー0 設定
>>1
キャプチャー1 LOVE LESS××歌詞
>>2
キャプチャー2 二人ノ誕生
>>3
キャプチャー3 ボクト二人
>>4 >>5
キャプチャー4 アノ日カラ3ヶ月
>>6 >>7
キャプチャー5 意識ノ世界デ
>>7
キャプチャー6 感情ヲクレタ人達
>>8
キャプチャー7 僕ハ死ンデシマウノ?
>>9
キャプチャー8 君達(俺達)ト僕(貴女)トノ5年間
>>10->>17 >>19->>22 >>25 >>28-
番外編 皆の誕生日!(VNIの日イエーイ!)
>>23
感想 >>18 >>24 >>26
よろしければ、感想も書いて下さい!
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.16 )
- 日時: 2015/03/08 08:42
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
[じゃあ、行こうか]
蒼弥が差し出した手をルミカは丁寧に取った。
[ええ、よろしくね“小さな案内人”]
[小さいって言われるのは不本意だけど、わかった!]
[えーっと。此処が厨房で、こっちがワインセラー、んで、少し行ったあそこが食料庫で………]
可愛く小さな案内人は久しぶりの案内ですごく楽しそうだ。
ルミカも蒼弥の話を聞いて、相槌まで打っている。
[最後は二階。一番左奥の右側の部屋が僕の部屋。ルミカは向かいの部屋を使っていいよ。1部屋挟んで僕の隣の部屋が森羅の部屋、その向かいの部屋が朱雀の部屋。他の部屋は物置だから、間違えないでね。あと、何かあったら、森羅か朱雀に言えばいいから。森羅、ちょっと来て]
すべての部屋の案内を済ませたあと、蒼弥は森羅を呼んだ。
[今日ははしゃぎ過ぎたみたい。少し辛いからもう寝る。だから着替え手伝って。あと、ルミカに隠し部屋が2部屋あるけど、どっちも入らないでって………]
[分かりました、蒼弥様。ルミカ様、蒼弥様が“隠し部屋が2部屋あるけど入らないでほしい”と。くれぐれもお願いしますね]
[分かったわ。蒼弥を寝かし就けたら、客間に来てちょうだい。朱雀も。待ってるから]
そう言い残して、ルミカは一階に降りていった。
部屋に入った蒼弥は辛そうに、森羅に体を預けた。
[今日だけドレスで寝ちゃ………]
[だめです]
[………そうだよね]
[分かっているんでしたら早く着替えましょう?]
[はーい]
直ぐに着替えてベッドに入った蒼弥は、苦しそうにしながらも、数分で眠りに落ちた。森羅は眠った蒼弥の髪を撫でて、
[自分が病気だということも忘れて、本当の親に似ているルミカ様とはしゃぎ過ぎですよ“レン様”]
と、言った。
森羅が最後に言った“レン様”とは誰なのか。
蒼弥の余命宣告の2年半まであと
1年と8ヶ月
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.17 )
- 日時: 2015/03/09 06:34
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
客間の扉を開けると、紅茶を飲んでいたルミカが声を掛けてきた。なるほど、姿勢が亡くなった美野里様に似ている。
[あら、早かったじゃない。蒼弥は?]
[少し苦しそうにしていましたけど、もう寝ました]
森羅はそう言うと、脇に挟んでいた本を机の上に置いた。
[なにそれ?]
[蒼弥様の病状日記ですよ。月1で来るお医者様に見せたりするために。この文字は私と朱雀で決めた暗号文字なんです。蒼弥様には教えていません]
[へぇ、何で?]
[それはルミカ様にも内緒です]
[ふーん]
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.18 )
- 日時: 2015/03/11 19:32
- 名前: SINODA KEIN(ユキ) (ID: 3DfkPLsQ)
蒼弥君・・・・・・・。
こんにちは、ユキです。
やべぇ・・・・・・・すげぇ・・・・・・・・なんかスリル感はんぱねぇです・・・・・。
あとたった1年と8ヶ月しかない中ででてきた「レン様」って・・・・・。
続きが楽しみです♪すっごく!レン様ってだれですか!!??
更新、楽しみにまってます♪
がんばってくださいね!
では、失礼いたします!
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.19 )
- 日時: 2015/03/14 00:15
- 名前: あーちゃん (ID: TjCRtQ22)
参照140ありがとうございます!
“レン様”は誰なのか?と言う質問ですが、物語の内で明かして行きます。
本編スタート!
少し不機嫌な声を出しながらも、ルミカは納得したようだ。
[で、蒼弥様………いえ、“レン様”から話は聞きました。お話とは何ですか?]
蒼弥様と口にしたとき、ルミカに睨まれて、森羅は直ぐに名称をレン様に変えた。
[あなたたちに話したい事。それは蒼弥……この場ではレンって呼びましょう……まあいいわ。とにかくレンの未来よ]
ルミカはレンの未来について話始めた。
side:蒼弥
僕は夜中、目が醒めた。
ちょっとベッドでゴロゴロしていたが、全く眠れない。
——朱雀か森羅に寝かしてもらおう——
僕はそう思って、部屋から出た。その時……
[…っ!……痛っ]
僕は突然の頭痛にその場に崩れた。
部屋に戻ろうと思って近くのテーブルに手を掛けるが、足に力が入んなくてまた崩れ落ちる。
痛みに耐えきれずに僕は倒れたテーブルの近くに倒れた。
テーブルの上に置いていた花瓶が割れた音が遠くで聞こえた。
これじゃ森羅達に迷惑掛けちゃうな、と思いながら、僕は意識を手放した。
- Re: LOVE LESS×××~呪いの子とたった2人の執事~ ( No.20 )
- 日時: 2015/03/17 16:33
- 名前: あーちゃん (ID: xy9VqjvI)
side:off
「お医者様はレンのこと、なんて言ってたの?」
森羅はルミカの様話”を聞いていた。話、と言っても、ルミカの質疑応答がメインだ。
ちなみに、朱雀は寝ている。明日は早いし、ほっといておこう。
話の状況は……
ルミカが紅茶を飲み終わる→イングランド帝国について→レンの今の身の回りの事(こっから質疑応答)→今に至る
ざっとまあこんなもんだろう
「ええと、お医者様は、“2年半”持てばいい方、“3年以上”生きていられれば奇跡だ。と………」
最後に来たお医者様が言っていました。と、森羅が最後に付け加えた。すると、おかしいわねと、考えこんだ。
「私の予知は絶対よ。予知には“5年”と出ているの。今からだと、3年と4ヶ月ね。そうすると、レンは“奇跡”の方の分類になるのね。ありが——」
ルミカが“ありがとう。助かったわ”と、言おうとしたとき、二階からガシャンと何かが割れる音がした。
「何?今の音?」
一番最初に気づいたルミカが驚いて立ち上がる。
「ガラスが割れた音か、調度品が割れた音か。どちらにしてもすぐに行かないと嫌な事になりそうです」
今まで寝ていた朱雀が聞き慣れない音に起きたらしく、伸びをしながらそう答えた。
「今すぐ行きましょう!」
森羅がそう締めくくって、三人は急いで階段をのぼった。
「これは………」
階段を上りきる一段前、何か割れた物を森羅が拾った。
よく見てみると、それは割れた花瓶だった。
「朱雀、これって………」
調度品の位置に詳しい朱雀に聞いてみる。しかも朱雀は、紋様からどこにある調度品なのかが分かるから、こういう時に便利だ。
「これは、レン様の部屋……正確には扉だな……の前の花瓶だろう」
そう話ながら、最後の一段を上る。左を向いたその時、レンが倒れているのを見つけた。
「「レン様!」」 「レン!」
一番近かった朱雀が駆け寄ってレンを抱き起こした。
そして、隣に居る“蒼弥とそっくりな男の子”を見つけた。
いや、そっくりなのは顔だけだろう。
その子は、黒猫の様に真っ黒な服を着ていて、黒猫の様な尻尾と猫耳が付いていた。両手足にも黒猫の手袋が。
誰だろうと思っていたとき、その子がむくり、と体を起こした。
「ん〜、この姿は久しぶりだから寝ちゃった」
そして、伸びをした。
ルミカがその行動を見て、まあ!と驚いた後、冷静になって話し掛けた。
「その姿で会うのは数十年振りね。久しぶり“レン”」
今度は森羅と朱雀の二人が固まっていた。それを気にせずにルミカとレンは話をしていた。
一段落話が終わると、レンは森羅と朱雀の方向を向いて話を始めた。
「やあ、この姿でははじめましてだね。僕はレン。俗に言う蒼弥君の“呪い”が実体化したものって捉えておいてね。あっ、蒼弥君は死んじゃった訳じゃないからね。僕が抜けたから、気を失っているだけ。だから、僕が蒼弥君の体に戻らないと蒼弥君は大変な事になる。だって、僕が蒼弥君の病気を防いでいたからね。知ってた?蒼弥君って生まれつき体が弱かったんだよ。生まれてすぐ死ななかったのが不思議な位。でも、僕はこの“箱庭の世界”がつまんなくなっちゃった。だから、ちょっと“外の世界”を探検したいんだ。君達が蒼弥君を外に連れてってくれるなら、今すぐ蒼弥君の体に戻ってあげる。僕も“外の世界”に一度でも出れるなら出来る限りの協力はするよ。これは蒼弥君自身の願いでもあるからね。蒼弥君を連れ出さないって言うなら、僕は一人で探検するよ。帰ってくるのは、蒼弥君の命がギリギリのところかな」
さあ、どうする?不敵に笑うレンの前で二人は考え込む様に下を向いていた。
蒼弥様の命が尽きるまであと、
一年と八ヶ月か三年と四ヶ月か