二次創作小説(紙ほか)
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- ツバサ -DReaM CHRoNiCLE- 〜夢に導かれて〜
- 日時: 2015/02/21 19:37
- 名前: Va*Chu (ID: vAYBtxw9)
二次創作は初です、Va*Chuです( ´ ▽ ` )ノ
私は、「ツバサ -RESERVoir CHRoNiCLE-」及び「ツバサ -WoRLD CHRoNiCLE-」の二次創作を書かせていただきます。どうかよろしくお願いしますo(^▽^)o
- Re: ツバサ -DReaM CHRoNiCLE- 〜夢に導かれて〜 ( No.31 )
- 日時: 2015/08/06 23:44
- 名前: 輝石 (ID: loE3TkwF)
初めまして!
今日この話を見つけて、一気に読んでしまいました。
続きが楽しみです!
更新待ってます。
- Re: ツバサ -DReaM CHRoNiCLE- 〜夢に導かれて〜 ( No.32 )
- 日時: 2015/08/17 12:00
- 名前: Va*Chu (ID: QJ6Z1NnV)
輝石さんへ
ご来場ありがとうございます!!
更新遅れてすみません! なかなか時間がとれなくて…
楽しみと言って頂いて光栄です!! もう少しだけお待ちくださいませ!!
あの、もしかして、いや、本当にもしかしてですが、占いツクールもやってらっしゃいますか…?(やってなかったらすみません)
- Re: ツバサ -DReaM CHRoNiCLE- 〜夢に導かれて〜 ( No.33 )
- 日時: 2015/08/17 16:55
- 名前: 輝石 (ID: fqLv/Uya)
はい、やってます!
…もしかして、作者さんも占ツクしてますか?
名前に心当たりのようなものがあります(違ったらどうしよう)
- Re: ツバサ -DReaM CHRoNiCLE- 〜夢に導かれて〜 ( No.34 )
- 日時: 2015/08/18 11:35
- 名前: Va*Chu (ID: QJ6Z1NnV)
輝石さんへ
はい、やってますよ!!
ツバサ×マギの話を書いてます!!
- Re: ツバサ -DReaM CHRoNiCLE- 〜夢に導かれて〜 ( No.35 )
- 日時: 2015/08/18 17:03
- 名前: Va*Chu (ID: QJ6Z1NnV)
Chapitre.17 視た夢
獲物は跳んだ者たちの中で、一番すばしこい動きをしていたゾーラに目を付けた。ゾーラは光る棒を振って獲物をおびき寄せ、仲間に攻撃をする隙を与える。
「やーい、こっちこっち! しっかり見てないと逃げちゃうよぉ〜? って、おい! お前、邪魔すんなよ!」
しかしそのとき、ゾーラの目の前を横切るものがあり、思わず彼が叫んだ。横切ったのは『黒』の女だった。忍者のような風貌の彼女はひらひらと明るい色の布を振り、ゾーラの邪魔をする。
「悪いね! こっちの獲物でもあるんだよ、邪魔ってのはこっちのセリフさね!」
「あっ、くそ、邪魔すんなよ!!」
ふたりが喧嘩をしだしたとき、獲物は全く別の方向へ向かった。あ、と気づいてそちらを向くと、『琥珀』の男がおびき寄せていたのだ。
「はっは、喧嘩してるからだな。こいつはもらってくぜ!」
「それはどうかなー?」
そのとき、男がおびき寄せた先で待っていたのはファイだった。彼は長い棒———電気の走る———を持って、飛び上がった。そのまま獲物に飛びかかっていくと、盲点だった場所からぬっと獲物の腕が伸びてきた。
「ファイ兄!!」
「あらら、こりゃピンチ」
言っているわりには悠長である。そのとき、ファイとそれの間に割り込んできたのは、
「もー、邪魔しないでよ」
「助けてやったのもわからねえか馬鹿が」
『黒』に属する黒鋼であった。前述したように、彼らは職場では赤の他人同士である。あまり知った口は聞けない。しかし、お互いの危険には手を貸すと事前に決めていた。
「はは、悪いね、ライバルなのに」
「言ってねえで続けたらどうだ」
黒鋼はそう言って、獲物に飛びかかっていった。銀竜を構え、ぐるんと一回転し、獲物を真っ二つに斬りおとした。仲間が引きつけ、その隙に、という作戦が台無しである。
「おい黒鋼! お前にも作戦は伝えてあっただろうが!」
「ああ? いけると思ったからやっただけだ。機会は逃してたらダメだろうが」
『黒』のサングラスの男に言われ、苦々しい顔で黒鋼は返した。そしてもちろんファイを助けたことも言われたが、適当に流しておく。
「大丈夫か、ファイ!」
「あ、ディガロさーん。大丈夫ですよ、あれが助けてくれたんで。借り作っちゃいましたけどね」
ごめんなさーい、とファイが舌を出す。
そのとき、参謀のナーシャがちらと周りを見渡して、班員を集めた。
『みなさん、気づきました? 「琥珀」のメンバーがひとり足りません』
「あ、ホントだぁ」
「誰がいねぇんだ? てか、確かに今日はあんまりでしゃばってこなかったが…」
(ああ…)
気づいていなかったのか、とファイは思う。どうやら『黒』の方でもそんな話をしていたようで、黒鋼と目が合った。
「ああ、あの茶髪の男の子でしょ? どうしたんだろうね?」
なるべく他人であるように話し、するとゾーラが返した。
「あいつ、『琥珀』のエースじゃん? だからじゃない?」
「でしゃばってこなかったのがか? すまねぇな、まだ全員の顔と名前を覚えられてねえんだが」
『ほら、茶髪で、琥珀色の目をした少年ですよ』
ナーシャが言った。へえ、よく覚えてるね、とファイが言うと、なぜか彼女は頬を染めて、そんなことは、と慌てる。
『いずれ、最大のライバルになってくると思った、ので』
「そうだなぁ。うちはファイ、『黒』はあのでかい奴、『琥珀』はその少年ってところか」
「いやだなぁディガロさん。オレはそんなに強くないですよ」
「そんなことないよぉファイ兄! まるで実戦経験がたっくさんある人みたいだ!」
びくっと肩が揺れる。バレたわけではないのに反応してしまう。そんなことないよ、とゾーラの頭をガシガシしておいた。
「今日はもうこれで解散だよね? 報酬は残念ながら『黒』の分だし。ごめんね?」
「お前のせいじゃねぇだろ? 今日は早く帰って休もうぜ」
ディガロにそう言われて、そうですね、と頷いた。
解散したあと、声が聞こえて立ち止まった。———小狼からの通信だ。
「小狼くん?」
『ああ、仕事中だったか?』
「いいや、今終わったよー、どうしたの? 大丈夫?」
聞こえてくる声はわずかに熱を孕んでいて、風邪をひいているのがよくわかる。できればさっさと切ってしまいたい。
『ああ、大丈夫だ。それで、食器用洗剤がもう無いから買ってきてほしいんだ』
「うん、おっけい。———それだけじゃないんでしょ、用件」
『…ああ』
小狼の声がわずかに沈む。何、どうしたの、とできるだけ優しく訊く。すると彼は、
『言おうか迷ったんだけど…少しは頼りたいから…話そうと思って』
「うん」
『…夢を、視たんだ』
夢、と呟く。小狼は夢見ではないから、一概に夢といっても予知夢かどうかなんてわからない。しかし、こうやって相談してくるということは、余程悩んでいるんだろう。
『同じような夢なんだ…何日も。声が、聞こえて。なんて言われたのかは覚えていないけれど…』
「うん、それで?」
『それで…あれ…?』
「どうしたの?」
『すまない…ちょっとふらついてきた…』
「大丈夫? また帰って話そうか」
『うん…』
最後は消え入るような声で、通信は切れた。体調が良くないのもあるが、夢のことを詳しく話そうとして、だった。
「なんか、邪魔が入ったみたいだ」
呟いて、小狼に言われた買い物をすべく、帰途を歩いた。