二次創作小説(紙ほか)
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- 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】
- 日時: 2017/07/23 20:31
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
この物語は、東方と♯FEをクロスオーバーさせたものです。
♯FEの設定を東方に逆輸入させたものです。
主にファイアーエムブレムと東方のキャラが、世界を救う為に頑張るシナリオです。
♯FE本編のキャラはほとんど出ません。
ファイアーエムブレムの設定やネタバレも含みます。
東方旧作のキャラや設定も組み込みます。
個人的に好きなキャラをどんどん贔屓しますので、ご注意ください。
ストーリー
運命に導かれし少女と英雄の物語。
圧倒的な力に抗う術を知らない少女がいた……。
誰かを救うのはいつも「だれか」。自分を忘れた英雄がいた……。
だがしかし。
少女は夢を持つ素晴らしさを知っていた。
英雄は立ち向かう力を持っていた。
幻想郷を舞台に、少女達が異世界の英雄達と共に紡ぐ新たな英雄譚。
登場人物 >>1 >>2 >>44
専門用語 >>3 >>38
ミラージュクラス >>83
オリキャラ募集詳細 >>9
登場人物
>>15 >>20 >>22 >>26 >>42 >>50 >>69 >>75
(続編登場予定)
>>81
目次 >>31
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.56 )
- 日時: 2017/07/09 19:30
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
第23話 カムイの過去
魔界の天使サリエルとの対談も終わり、早速ブルームパレスに戻ってきた霊夢一行。
竜石をチキに渡すのは霊夢とカムイ、
エレンと魔理沙は、冷也と輪廻の治療にかかるらしく、
エリスはサリエルや魔界の皆と共に襲撃された聖堂の修理、
早苗は妖怪の山へ全員に報告、
天子は天界へ報告するということで一旦解散していた。
「おかえり、レイム、カムイ。」
チキが出迎えてくれる。
「チキ、竜石を受け取ってきたわ。」
「ありがとう、レイム。」
そしてチキは、カムイに竜石を渡す。
「どんな記憶が見えても、残酷だけれど・・・・絶対に自分に絶望しないで。」
チキはカムイの瞳を見て、訴えかける。
「うん。」
カムイは強く返事をして、竜石に触る。
ズキッ
鋭い頭痛と共にカムイの中に記憶が流れ込んでくる。
「これは・・・・」
「姉様!」
「カムイ!」
「お姉ちゃん!」
「カムイ。」
「カムイ」
「カムイ」
あの時、死んでた人たちだ・・・・
みんな穏やかな顔してる・・・・。
・・・・そうか、僕はみんなの事が大好きだったんだ。
だから・・・・
「こっちだ!」
あの時泣いていた赤い鎧の人が僕に手を伸ばす。
「ね、姉様・・・・」
後ろから、あの時赤い鎧の人が抱いていた女の子が僕を心配そうに見つめる。
後ろからも、数人僕を見ていた。
「お姉ちゃん・・・・」
金髪のツインテールの女の子が僕を見ている。
こちらも後ろから、数人僕を見ていた。
「・・・・戻ってこい」
金髪の男性が僕に手を差し伸べる。
みんな・・・・ぼ、僕は・・・・
「みんな・・・・わ、私は・・・・」
「汝ガ望ムノナラ・・・・」
っ!?
・・・・・誰だ!?
「汝ガ望ムノナラ、我ガ手ヲ貸ソウ・・・・」
この声・・・・まさか・・・・
「・・・・っ!あなたの力が手に入ったら、私は自由になれる?この争いも止められる・・・・?」
僕の中から声が聞こえる・・・・
この声、あの時僕に囁いてた声!
「我ノ元ヘ来イ・・・・我ハ地下デ眠ッテイル・・・・」
「・・・・ッ!!」
「待て、カムイ!どこへ!!」
「お姉ちゃん!」
「カムイ!」
「待て!待てってば!!」
後ろから聞こえる声に構わず、「カムイ」は走っている。
涙で顔がくしゃくしゃになりそうだ。
「カムイ」がたどり着いた場所・・・・そこは、
おぞましい気配がする場所だった。
「ここは、メディウスの封印されている場所・・・・」
「私を呼んでくれたのは、メディウス・・・・!?」
「メディウスの力に取り込まれたら、私は・・・・」
「カムイ」はいまだに迷っているみたいだ。
「カムイ、待て!ここに近づいてはいけない!!」
「待って、お願い!!」
赤い鎧の人の声が聞こえる。
「・・・・・っ!!」
「カムイ」は中に入って走った。
どれだけ走ったんだろうか、
やっとのことでメディウスが封印されている場所にたどり着いたみたい。
なんだか、ドクンドクンって重い鼓動が聞こえる。
多分、メディウスが此処で眠っているんだろう。
黒くて禍々しい巨大な何かが目の前にあった。
「カムイ!!」
「お姉ちゃん!」
みんながなだれ込むように入ってきた。
「カムイ、戻って来い・・・そうすれば・・・・」
「そっちへ行くな、カムイ!こっちに帰って来い!」
金髪のお兄さんと赤い鎧の人が「カムイ」に手を差し伸べる。
「カムイ」は・・・・
(このまま、どちらかについたら、きっとまた争いを始めてしまう・・・・)
(どうして・・・・!?みんな仲良くしてほしいだけなのに・・・・!!)
「カムイ!」
「姉様!!」
(うるさい!うるさい!!もう、私の名前を呼ばないで!!)
「うるさい!もうしゃべるなぁッ!!」
「カムイ」が渾身の叫びでその場にいる全員を黙らせた。
「なんでみんなそんなに争うの!?誰かが死んで、その憎しみを誰かにぶつけて!また死んで!!
・・・・・もうやだ・・・・これ以上みんなが争うくらいならッ!!」
「カムイ」はメディウスの方に向き直る。
次の瞬間、「カムイ」は、メディウスを・・・・
ブヂィ グジュ グジュ
・・・・!?喰った!!?
「カムイ、何を・・・・!?」
「カムイ」は、口元の黒いモノを拭きながら
「もうこんな世界はいらない!全部壊して壊して壊して・・・・跡形もなく消し去ってやるッ!!!」
「カムイ」は涙を流しながら、メディウスを喰らい続け、
やがて、体が変異した。
ゴゴゴゴゴゴゴ
地鳴りが響く。
「クッ、ここは全員、退避だ!」
「退け!潰されるぞ!!」
「姉様!どうして!?」
「カムイ!クソッ、なんでこんなことに・・・!!」
やがて、「カムイ」は蛇のように細長く3対の翼を生やし、頭部には巨大な角を生やしている黒い竜へと姿が変わった。
「この世界の愚かなミラージュに告げる!
私は「邪竜ギムレー」!争い続ける貴様らミラージュをすべて喰らい尽し、
この世界を破滅に導いてやる!!」
邪竜ギムレーがそう宣言すると、手始めに、近くの王国を鞭のように尻尾でたたきつける。
王国は吹っ飛び、跡形もなくなくなった。
・・・・なんて力だよ、これが本来のギムレーの力だっていうのか!?
うわっ、目の前が真っ白に・・・・
ってあれ、見たことない人たち・・・・
黒髪のミラージュと6人のミラージュが、僕に剣を向けている。
「アハハハッ、クロム、そんなナマクラで私に逆らおうというの!?
この「邪竜ギムレー」に!!」
「この剣は、お前を倒すための力だ!決着をつけるぞ、ギムレー!」
「小賢しい小僧が調子に乗るなよ!!」
ギムレーは人型になっている。
それは、僕と同じ姿だけど、髪の長さが違っていた。
クロムと呼ばれたお兄さんは、ギムレーと激しい攻防戦を繰り広げる。
後ろのミラージュたちもクロムに続いている。
「あぐぁ・・・・」
ギムレーの剣が弾かれて、空中に円を描き、床に突き刺さる。
「終わりだ、ギムレー!」
「このままでは終わらない!!うああああああああああああぁぁぁっ!!!」
ギムレーは、黒い魔法陣から、闇の力を放出する。
地響きが激しくなり、世界全体が揺れているような感覚だ!
もしかして、世界を破壊しようとしてる・・・!?
「させるか!!」
クロムがギムレーを真っ二つにする。
「あ・・・・がっ・・・・」
ギムレー真っ二つになったかと思うと、黒い光と白い光に分かれた。
と、次の瞬間、
バキィ
世界にヒビが入った。
「ま、間に合わなかったか!」
「うふふ、もうダメみたいね。」
「・・・・・。」
クロムとクロムの仲間たちは、その場で立ち尽くして
大きく世界が揺れ、壊れた。
「・・・・はっ!!」
カムイは勢いよく起き上がる。
「あ、目が覚めたみたいねカムイ。」
「れ、レイム・・・・。」
カムイはサリエルから受け取った竜石を見つめる。
「僕、全部思い出した・・・・。」
「?」
霊夢が首をかしげる。
「僕は・・・・ギムレーは、争いをなくして、みんなを救いたかっただけなんだよ。」
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.57 )
- 日時: 2017/07/10 07:52
- 名前: ミヅキ (ID: Uj9lR0Ik)
第24話 邪竜と時空を操る男
「僕は、ギムレーを倒す。」
翌日、ブルームパレスに集まったみんなの前で、
カムイはそう宣言する。
「お前、昨日より顔つきが変わったな。」
魔理沙はカムイを見て率直な感想を言う。
「今のカムイならなんだってできるよ!」
「そうですね、いつだってあなたを支えますよ」
エレンとカチュアは、カムイの態度に賛同している。
「カムイはもう、大丈夫そうね・・・・ところでチキ。」
霊夢はチキに向き直る。
「「クロノス」って名前に、記憶はある?」
「・・・・・・いえ、わからないわ。」
「まあ、でしょうね。」
チキの答えに、こめかみに指をあてる。
「そいつも、このミラージュ事件に関与してるらしいのよ。多分、ミラージュに加担してると思う。」
「なんでそう思うのよ?」
「巫女の勘ってやつ。」
「うさんくさ。」
霊夢の答えに、呆れる天子。
「でも、勘は大事よ、その直感は信じるべきだわ。」
ティアマトが腕を組みながら頷く。
「ま、信じましょうかね。」
「テンシ・・・・素直になったね・・・・」
「そ、そうでもないわよ?」
エルフィが天子をなでると、天子は顔を真っ赤にしてそっぽを向く。
「でも一体、クロノスという人物は誰なんでしょう?」
「黒出にももう一度聞いてみる必要があるわね。」
早苗と霊夢は腕を組んで悩んでいた。
「クロノス・・・か。」
水鏡に霊夢たちの様子を映し出してみていたギムレーがつぶやく。
「私の邪魔をしなければ、放置してもいいけどなあ。」
「邪魔などしないさ、むしろ協力したいと思っていたさ」
「・・・・!」
唐突に背後から声がしたため、振り返ると、
緑のマントに黒い髪、そして赤と青の瞳の男が立っていた。
「キミがクロノス?意外に若いんだね。」
ギムレーはクロノスを嘗め回すように全身を見る。
「まあ、年齢は時を止めているのでね。」
「ふうん、で、どういう風の吹き回し?」
「と、いうと?」
ギムレーは殺気立った目つきでクロノスに言う。
「わざわざ私に協力するなんて・・・・グレンを返せっていう話?」
「・・・・やはり、君がグレンを操って連れ去ったんだな。」
「そうだよ、操ろうと思ったら動かなくなっちゃったから、生贄を数人使って蘇生の術で私の人形にしたの。」
クロノスは表情を変えずに拍手をする。
「なるほど、まあ、グレンの方はそのまま君の方で使ってもらって構わないさ。何せ私たちは、仲間だろう?」
「勝手に決めないで。私には仲間はいない。友達も、家族も、きょうだいも。」
ギムレーは拳を握りしめる。
しかし、あることに気づき、表情を変える。
「ま、でも利害の一致はしてるみたいだね、キミも私と同じ目的ってところ。」
「そうだ、だから仲間じゃなくてもいい、互いに協力する・・・ということで、同盟を結ばないか?」
ギムレーは、にやりと笑う。
「なるほどね、だったらいいよ、こっちもミラージュを少し貸してあげる。自由に使ってよ。」
「助かるよ、何せ、こちらにはミラージュがいないからね。」
そしてクロノスとギムレーは左手で握手をした。
(こいつ、何考えてるか知らないけど、まあ、利用するだけさせてもらうよ。
妙な行動に目がついたら、首でも潰せばいい。)
ギムレーは、表情を変えずにそう考えていた。
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.58 )
- 日時: 2017/07/10 19:40
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
インターミッションその6 第四の選択、大乱闘への参加
「こっちだ!」
あの時泣いていた赤い鎧の人が僕に手を伸ばす。
「ね、姉様・・・・」
後ろから、あの時赤い鎧の人が抱いていた女の子が僕を心配そうに見つめる。
後ろからも、数人僕を見ていた。
「お姉ちゃん・・・・」
金髪のツインテールの女の子が僕を見ている。
こちらも後ろから、数人僕を見ていた。
「・・・・戻ってこい」
金髪の男性が僕に手を差し伸べる。
みんな・・・・ぼ、僕は・・・・
「みんな・・・・わ、私は・・・・」
「私は・・・・大乱闘スマッシュブラザーズに参戦する!!」
・・・・・・えっ。
「そうか、カムイはお転婆だな!」
「姉様ならきっと、連日連勝ですよ!」
・・・・・えっ、えっ。
「サクラもそう思いますか?私も誇らしいです!」
「うむ、やっと決心したようだな。」
「応援しているぞ、カムイ!」
「レオン兄さん、マークス兄さん、リョウマ兄さん、サクラ。私は、大乱闘スマッシュブラザーズに参戦します!!」
ワアアアアァァァァ
と歓声が響いていた。
・・・・なんだこれ、誰か教えてくれよ!!
こうして、「カムイ」は大乱闘に参戦して、
マルスやルキナ、ルフレやアイク、ロイと共に、
日夜乱闘を楽しんでいた。
本当に穏やかな顔をしてる・・・・
あれ?僕ってまさか・・・・・
もしかして・・・・
「ウワアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァ!!!!」
カムイは勢いよく飛び上がる。
「な、なによカムイ・・・・」
「ハッ!!」
カムイは冷静に周りを見る。
神社の一室だった。
「れ、レイム!昨日って魔界から帰ってきてたよね!?」
「落ち着きなさい、魔界は3日前に行ったばかりじゃないの。」
「あ、あれ・・・・?」
カムイは、落ち着いて外を見る。
真昼間だった。
「ほら、布団干すから、どいてどいて」
「あ、ウン・・・・」
嫌な夢だったが、大乱闘スマッシュブラザーズでカムイは(有料コンテンツ)で絶賛参戦中だ!!
「うん、そうなんだけど・・・・。」
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.59 )
- 日時: 2017/07/11 20:18
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
第六章 ジョルジュとゴードン
第25話 英雄王マルス
あれから1か月の時が過ぎた。
悪しきミラージュと善いミラージュが半々、急激に増加し、
行方不明者も絶えることはなかった。
「藍、最近のミラージュ事件の様子は?」
満月が照らす湖の上で、紫は隙間を使って藍と交信をしていた。
藍の声が隙間から響いてくる。
「はい、魔界の上空にもイドラスフィアができたそうですが、魔界の有志とミラージュの協力により鎮圧。
そのほか、各地にもイドラスフィアができている模様。
霊夢や魔理沙一行による悪しきミラージュの鎮圧、討伐もなお続いております。」
「ご苦労様。引き続き、監視と報告を頼むわ。そして危なくなったら逃げなさい。」
「ご心配、痛み入ります。」
紫は隙間を閉じた。
「こんな夜分遅くにこんなところで・・・・危険ではありませんか?」
「・・・・!!」
湖の真ん中で、背後から若い少年の声が聞こえた。
紫は振り返ると、
ショートヘアに金色の髪飾り、青い高貴そうな服、黒いマント。
そして、蝶のカタチをした黒い仮面をつけた少年が、湖の上に立っていた。
「ミラージュ・・・!?」
「そうです、ユカリ。今日はあなたにお話があり、こちらへ出向かせていただきました。」
仮面のミラージュは肯定すると、紫は扇子を口元に当てる。
「なるほど、で、どのようなお話を?」
「はい。——————。」
「・・・・!!」
仮面のミラージュの言葉に、驚いて目を見開く紫。
「その情報をどこで・・・・あなたは一体何者なのです?」
「僕の事は幻影異聞録にも記されているはず・・・・。」
「・・・・まさか、蒼き英雄王・・・・・」
「その通り、僕はマルス。あなたに協力をしたい、この幻想郷・・・・いや、世界のために。」
マルスは静かに紫に手を差し伸べた。
「英雄王マルスかぁ〜」
カムイは寝転がりながらチキから借りた幻影異聞録を眺めていた。
「コラ、何もないからってゴロゴロすんな!」
霊夢はそんなカムイを箒ではたく。
「ゲホッ!ゲホッゲホッちょっと!埃が・・・・ゴホッ」
「ふーん、あんたらミラージュも私らみたいな反応するんだな、まるで生きてるみたいだ!」
箒ではたかれているカムイをみて、感心する萃香。
「うん、なんでも幻想郷はミラージュたちの世界に近いから、こうやって物に触れたり、食べたり飲んだり眠ったり、普通の人達と同じように生活してるよ。」
カムイは人差し指を天井にさしながら萃香に説明する。
「うーん、ま、難しいことはわからんな。」
萃香は手元のヒョウタンの中身をぐびぐび飲みながら笑っていた。
「その「普通の人と同じ反応ができる」っていうのが割と厄介なのよね。」
霊夢はそうこぼした。
「れ、れれれれれ霊夢ぅぅぅ!!大変だァァァァァーッ!!!」
魔理沙が障子を突き破って突入してきた。
「アアアアアアアアアアアア!!?」
霊夢が普段出さないような声で叫ぶ。
悲痛な叫びでこっちも泣けてくる。
「あ、萃香、こんちは。」
「よ、魔理沙、相変わらず忙しそうだな。」
「なんてことしてくれてんのよあんたはァァァァ!!?」
「そんなことより霊夢、大変だぜ!」
「そんなこと!?障子を戸ごと粉砕することより重要なことってなんなのよ!!?」
霊夢は怒り狂っている、まるで正気を失ったミラージュである。
「竹林に赤いミラージュが現れて、妹紅に憑りついちまった!」
「な、なんですって、それを早く言いなさいよ!里には!?」
「い、今エレンとカチュアとマリクが止めてくれてるけど、それもいつまでもつか・・・・」
「早くいくわよ、カムイ!」
霊夢は話を聞いてカムイとカルネージ・フォームで変身した。
「魔理沙、あんたつかまりなさい!」
「え、私は箒があ」
魔理沙が言い終わるまでに霊夢が魔理沙の襟をつかみ、
竜化して足元に水をジェット噴射のように勢いよく出して空高く飛んだ。
「うわああああああああああああああああっ!!!」
「あーあ、行っちまった。・・・・静かになっちまったな。」
萃香は霊夢と魔理沙を見送って周りを見る。
壊れた障子を直そうと小さい萃香達が、のりを貼ったり障子を張り替えたり、木の棒をくっつけたりしていた。
「やれやれ、今日も霊夢たちが戻ってくるまで待つとすっか。」
と萃香は畳の上に寝転がった。
- Re: 東方異聞録♯TH 【オリキャラ募集中】 ( No.60 )
- 日時: 2017/07/11 23:46
- 名前: ミヅキ (ID: RSw5RuTO)
第26話 大陸一の弓の名手
ギュルルルルルル
ドォォォォォォォォォォォン
博麗神社からジェット機のように飛んできた霊夢と魔理沙は、
着地の水しぶきと共に姿を現す。
着地した場所の周りは、着地のために竜の翼の羽ばたきの風圧と、水をクッションのように大量噴射した水圧で大きな穴が開いていた。
「うえぇ〜、もう二度とやらねえよこんなん・・・・」
「め、目が回るぅ〜・・・・」
「ハイハイ、泣き言はいいから、さっさと・・・・!?」
霊夢は魔理沙を立ち上がらせながら周りを見ると、
竹林が燃えていた。
「ミラージュに憑りつかれた妹紅が竹林を燃やしているの!?」
「えげつないことやりやがんな・・・・マリクとエレンとカチュアが心配だ!」
「カムイ、森の消火しつついくわよ!」
「まかせてレイム!」
霊夢は再びカムイとカルネージ・フォームで変身した。
そして、水をまきながら、燃える竹林を進む。
「くっ、マリサ・・・・もう持ちこたえられない・・・・!」
マリクが膝をつく。
「くっはははははっ!!その程度か魔道士!俺に、もっと力を見せろ!!」
ミラージュに憑りつかれた妹紅が高笑いをしながら炎を放つ。
カルネージ・フォームで変身したエレンは、炎をはじきながらマリクを守っている。
「消しても消してもきりがない!どうしよう、カチュア・・・・」
「マリク、あなただけでも逃げて!」
カチュアはマリクに叫ぶ。
しかし、マリクは首を振る。
「こいつが里へ行けば、もっと甚大な被害が及ぶ・・・・僕は約束したんだ、マリサがくるまでこいつを里に近づけさせないと!」
マリクは手元の本を開き、呪文を唱える。
「砕風!」
マリクは、妹紅の周りに複数の竜巻を呼び、閉じ込めた。
「エクスカリバー!!」
巨大な風の刃を妹紅に向かって放った。
「爆火!!」
妹紅は竜巻を吹き飛ばし、マリクに向かって爆風を放った。
爆風はマリクに命中し、マリクが足から燃え上がる。
「ぐああああああああっ!!」
炎が消えると、マリクはその場に倒れ込んでしまった。
「マリク!」
エレンは、すかさず回復を試みるが
「ふんっ!!」
「きゃあっ!」
妹紅はエレンを蹴り飛ばした。
「まあ、よく頑張った方だな。ご褒美に一瞬で塵も残さないように燃やしてやるよ」
「・・・・こ、ここまでか・・・・。」
マリクは観念して顔を伏せた。
「流星!」
その刹那、上空から無数の矢が勢いよく飛んできた。
シュババババッ!
妹紅が避けた瞬間に、その場に矢が突き刺さる。
「あり、避けられちゃったよゴードン。」
「構いません、これは威嚇射撃なので。」
竹林の陰から皮の胸当て、頭のてっぺんに犬の耳、
動きやすそうな服、ぴっちりしたズボン、皮のブーツ、右手に厚手の皮のグローブを付けた、謎の女性が現れた。
「ゴードン・・・・貴様、何のつもりだ・・・。」
妹紅は、女性の持つ弓を睨みつける。
「ジョルジュさん、その女性を解放してください。大陸一と謳われたあなたがこんな・・・」
「何が大陸一だ!あんなものに意味などない!!」
「ジョルジュさん・・・・」
女性の持つ弓・・・・カルネージ化したゴードンは説得を試みるが、
興奮している妹紅・・・・ジョルジュの耳に届かない。
「それに、あのお方が教えてくれた・・・・この不死の人間のパフォーマはうまいってなァ!!」
高笑いをするジョルジュ。
「はーん、なるほど。確かに不死の人間ならパフォーマをいくら搾り取っても死なないからね、考えたねあんたの主人。」
女性はにやりと笑う。
「何がおかしい・・・・」
ジョルジュは女性を睨む。
「いや、ちょっとね。まあでも、あんたはそいつのパフォーマを奪うことはできないさ。なぜなら・・・・」
「この今泉影狼、狙った獲物は絶対に逃がさん性質だからだッ!!」
影狼はジョルジュに向かって、弓を構えて叫んだ。
「ゴードン、お前の力を貸してくれ!」
「もちろん、僕はカゲロウのミラージュだよ!」
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