二次創作小説(紙ほか)
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- 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4
- 日時: 2020/05/16 16:43
- 名前: 塩月 夏子 (ID: rGHCUuqr)
こんばんは〜(ノ´Д`)
そしてお久しぶりです...。
ブランク沢山ありまして、おうち時間ということもあり、書いてみることにしました!
さいキョーのへなチョコはどうなるのか、内容を忘れたので過去のものを見比べながら、1からの構想練り直しになるので、皆さんどうかあたたかい眼差しで見届けてくれたらと思います。
(ただの自己満ですけど)
どうぞ、よろしくお願いいたします!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
これまでのあらすじ
松島くんのゴールデンレトリバーのサチコがウサギくんを引き連れた男の子によって戻ってきて一安心なチョコ。しかし、帰りの車に乗り遅れ、大ピンチなところに未来のボスくんがあらわれて...?
_______________________
ブランクがあきすぎたので一応、登場人物を整理したいと思います。
_______________________
黒鳥千代子
:マイペースだけどグロいもの大好きな第一小学校1年2組。
〜〜〜
山本ミドリ
:同じく第一小学校1年2組。
チョコの初めての友達。
成田やよい
:若くて頼りになるチョコのクラスの先生。
高波明南
:ミドリにべったりくっついている友達(?)でチョコたちのグループのボス。
松島修人
:チョコたちのグループをひっぱるサッカー少年。飼い犬のゴールデンレトリバーのサチコをなくす。
宇津田千里
:チョコたちのグループにしては比較的おとなしい女の子。
「ウサギのぬいぐるみ」
:第一小学校にひそむ魔の手。それはいったい誰の仕業なのか...。
〜〜〜
おなじみのメンバー
ギュービッド
:魔界一ビューテホーでワンダホーな黒魔女。チョコのインストラクター黒魔女になるのはまだ後のおはなし。
桃花・ブロッサム
:ギュービッドの後輩黒魔女。
紫苑メグ
:チョコの腐れ縁。
麻倉良太郎(未来のボスくん)
:チョコのボーイフレンド候補その1
(ウソですbyチョコ)
東海寺阿修羅
:チョコのボーイフレンド候補その2
(やめてくださいbyチョコ)
大形京
:チョコをフライングゲットする魔界の王
(いいかげんにしてくださいbyチョコ)
〜〜〜
...と他にも沢山出てくるかもしれないので
よろしくお願いします!
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.35 )
- 日時: 2020/06/27 20:49
- 名前: 塩月 夏子 (ID: L7LaX0Yq)
「し、しつれい、します...ってこれであってるのかなぁ...」
お、1年生にしては大きい...というよりよこはばも大きい?
「じこしょうかいをどうぞ」
未来のボスくん、おーでぃしょんのやる人っぽくはなしてる。
「ぼ、ぼくのなまえは」
「ばんごうをさいしょにどうぞ」
未来のボスくん...きんちょうしてる子にそのひとことはきついんじゃないんでしょうか...
「ひっ...ヒック、す...しゅみません」
「もういちどどうぞ」
「はい...」
はなみずとなみだをりょうてでゴシゴシとぬぐって、いちばんめのおとこのこははなしはじめました。
「え、エントリーナンバーいちばん、1年3組、いわた、だいごろうです。よろしくおねがいします。」
「いわた、だいごろう、さんですね?どうぞおかけください」
「はい...」
いわたくんはおずおずとイスにすわると、未来のボスくんがしつもんをしはじめました。
「いわたさん、これからあなたにいくつかのしつもんをしますが、よろしいですか」
「は、はい」
「まずあなたがここにきたりゆうをおしえてください」
「それはあさくらくんにたのまれて...」
「はい?」
未来のボスくん、ギロリとにらんでる...おそろしい、さすがヤクザのたまご、はくりょくあります...。
「あっ、あの、その、おんなのこがいなくなったことがぼくもゆるせなくて、さんかしたいなとおもって...すみません」
ははーん、これはヤラセだな。
いわたくん、チョーこまってるもん。
これはやめさせたほうがいいかも。
あたしはふさいようにいっぴょういれるか。
「ぼくからしつもん、いいですか」
「はい、おねがいします。」
「まほうとか、きょうみありますか」
「まほう...ぼくはごはんがいっぱいでてくるまほうならすきです」
ガクッ。ごはん...。
人をたすけるとかはないの?
「すくうためならなんでもやれるっていうかくごはないんですか?」
つい口ばしったあたし。
「たべものがあったらできるとおもいます」
たべるのがすきなんですねー。
トホホとあせをぬぐうあたしはチラリとよこを見るとふたりともなにかおもいつめてるおかお。
未来のボスくんはわかります。
はずかしいですもんね、こんなことうらでやってるのをバラされたら。
でもおんみょーじくんはなんでなんだろ...。
「...はい、ありがとうございました。もうおしまいにします。」
「あ、ありがとうございます!で、くれるんですよね」
「?」
「くれるんですよね」
「ん?なんだっけ」
「くれるっていったじゃないですか」
目をキラキラとかがやかせているいわたくん。
「ねえ、あさくらくん、なにをやくそくしたの」
「それは...」
「ぼくはわすれてないよ、あのやくそく。」
「た、たべものとかか?」
おんみょーじくん、とまどってる。
「そう!ドーナツ!」
「あ、ああ、そうだったな。おい、いわたにれいのブツを」
「かしこまりました、ぼっちゃん」
てっぽーだまのおじさん2人がやってくると、いわたくんのりょうほうのうでをガッシリとつかんでもちあげました。
「うわーん!ひきょうだひきょうだ!ミ○タードーナツくれるっていったじゃないかあ!」
おおきくてガッシリしたいわたくんがジタバタしているのにもかかわらずてっぽーだまのおじさんたちはヒョイっともちあげるととびらの方へすたすたはこんでいきました...。
「のろってやる、のろってやるぅ!」
─バタン。
「...おい、あさくら。あんなことしていいのか」
「しんぱいするな、れいのブツはいえのそとでわたす」
「にしてはちょっとやりすぎじゃ...」
さすがヤクザのたまご、やりかたもあらいです。
「さあ、たすーけつだ。かっぱ女、おまえはさいようかふさいようか、どっちだ?」
「あたしはもちろんふさいようです!あさくらくん、これヤラセだよね。むりじいさせるのはよくないとおもいます。」
「オレはさいようだ。たべものやればなんでもやってくれるし、あんなにからだがでかかったらかなうものなしだね。」
さいようにいっぴょう、ふさいようにいっぴょう...。
さあ、おんみょーじくんはどっちなんだろ。
「とうかいじ、おまえはどっちだ」
「おれは...」
あたしたちはかたずをみまもった。
「さいよう。」
「ヨッシャ、じゃあさいようだな」
「え〜っ!?なんであしゅらくんはさいようなの、どうかんがえてもオカシイじゃん」
「あいつのねんりきをみてたんだ」
「えっ」
「あいつはすきなものとなると、いかんせんパワーをはっきする。そのウラもどうようだ」
「ウラってなに?」
「あいつがうらぎられたりしたとき、つよいねんりきが出てきた。くろまじゅつのみなもとそのものだろ?」
「な、なるほど...」
「あいつはよわよわしいとみせかけて、力をはっきする。気をつけた方がいいぞ、あさくら。うらまれたらたいへんだぜ」
「そうなのか...それはこまるな」
未来のボスくん、かみのけをかきむしってます。
まあ、たすーけつだし、しかたがない。さいようにしましょう...。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.36 )
- 日時: 2020/06/29 20:19
- 名前: 塩月 夏子 (ID: Rtd16/8N)
「よし、じゃあつぎよぶぞ」
「おう」
「はい」
未来のボスくん、キビキビとしきってます。
「おい、つぎのひとをよべ」
「かしこまりました、ぼっちゃん」
てっぽーだまのおじさんがつぎのひとをよびにいきました。
─コンコンコン。
「おはいりください」
ガチャ
「しつれいします。」
お、つぎはちゃんとした人がきたぞ!
未来のボスくん、なかなかやるじゃん...
...にしてはイケメンじゃない?あたしはキョーミないけど。
「じこしょうかいをどうぞ」
「はい。エントリーナンバーにばん、1年4組のさんじょうしょうです。よろしくおねがいします。」
「さんじょう、しょう、さんですね?どうぞおかけください。」
「はい、しつれいします。」
さんじょうくんはペコッとあたまをさげると、ゆっくりとイスにすわりました。
「えーと、あなたにいくつかのしつもんをしますが、よろしいですか」
「はい、しつもんをなげかけてくれる人はみんなすきです」
ちょ、なにそのアピール。
やる気まんまんじゃないかこの人は。
「それはよかった。ではききますが、あなたのここにきたりゆうをおしえてください。」
「それは、こまってるひとをほっておけないからです。こまってるおんなのこはみんなすきです。」
こまってるおんなのこはみんなすきって...、
それってだれでもいいってことなんじゃ...。
「わかりました。じゃあくろまじゅつはしってますか」
こんどはおんみょーじくん。
「くろいまほうですよね、はいしってます。」
「このまんなかのおんなのこはくろまじゅつをあやつれます。のろいをあやつるおんなのこでもすきになれますか」
なんかすきだといわれてもキライだといわれても、ぜんぜんうれしくないようなしつもんなんですけど...。
「はい!くろまじゅつをあやつれるおんなのこはみんなすきです」
みんなすき...。
なーんかしっくりこないんだよなぁ。
よーし、ちょっといじわるなしつもんしちゃおうかな。
「じゃあ、あたしからもしつもんです。」
「はい、おねがいします」
「さんじょうさんがいままでにまもりたい、たすけたい、いっしょにいたい、とおもう人はいませんか。」
「うーん...」
さあ、どうくる!?さんじょうくん!!
「あたしはあたしのたいせつなおともだちがいなくなったからぜったいにたすけたいとおもってはじめました。さんじょうさんにはそんなたいせつな人はいないんですか。」
「はい、います。」
「それは?」
「このちきゅうにすむすべてのひとたちです」
ガクッ...。
またでたよ、みんなすきってことば...。
「ぼくはみんなすきです。みんなしあわせになるべきだとおもいます。だれひとりとしていなくなってはいけない。だからこそ、HEIWAはまもられるべきだとおもうんです。」
ぐっ...。
いいかえせなくて、ふたりをみてみると、
ふたりともはくしゅかっさい...。
ああ、やっぱりあたしはさんじょうくんのことをすきになれません...。
「すばらしい!ありがとうございました。これでおーでぃしょんはおしまいです。」
「はい、ありがとうございました。」
さんじょうくんはペコッとおじぎして、
かーらーのー
...おうじさまスマーイル。
キラキラかがやいてて、まぶしすぎる...。
まぶしすぎてこころがまっくろに、やけちゃいそうだよ。
─バタン。
「よし、かっぱ女、おまえはどうだ」
もう未来のボスくんもおんみょーじくんも、かおにかいてあるのがみえみえですって。
「あたしは...ふさいようです。だってみんなすきだよっていうのがうそくさい。もっとストレートにおもいをつたえるひとのほうがいいです。」
「オレはさいようだ!オレたちのグループにはHEIWAがひつようなんだ。...それに。」
「それに?」
「あいつ、いってただろ、1年4組って。オオガタといっしょだ。あいつをモノにすれば、オオガタのスパイにもなれる。」
な、なるほど...。あ、でもあと1人いたよね、その人が1年4組だったらべつにいいんじゃないですか。
「ザーンネン。あとのやつは3組なんだよ」
そうですか...
「もうきまってるかもしれないけど...あしゅらくんは?」
「おれはモチ、さいよう。」
「そのりゆうは?」
「あいつにはいやしのちからがある。ユーカイされたおんなのこたちはいやしをもとめているにちがいない。だからおれたちはかれがひつようだ」
それ、しろまじゅつでなんとかならないんですか...。
あー!きめました。あたし、のこりの人をぜったいふさいようにしてみせます。
もうふたりのワガママにはつきあってられません!
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.37 )
- 日時: 2020/07/01 20:23
- 名前: 塩月 夏子 (ID: 1ZTnaVo3)
「じゃあ、きょうさいごの人になるけど...」
未来のボスくんが口をひらいたとたん。
───バンバンバンバン!!!!
「うわっ、いったいなんなんだ!?こりゃあまったくだ」
おんみょーじくんもおどろいてる。
「お、おい、いったいどーなってるんだ」
未来のボスくんがてっぽーだまのおじさんにきくと、
「はっ」
というなりおじさんがドアのむこうへ。
「なあいつまでまたせるんだよ、こっちはまちくたびれてヘロヘロなんだけど!」
「もうちょっとでぼっちゃんが呼びますからあともうしばらくまってくだ」
「はーやーくー!」
うっ...。
なーんかイヤーなよかんが...。
「もういい!はやくよべ!」
未来のボスくんがさけぶとどうじに、
バーン!!!!!!!!
というこうかおんがにつかわしいとうじょうで、そのガキだいしょうがやってきました。
「おーい!まちくたびれたぜえ!はっはっは」
げんきがありあまっててショージキいってうるさいです。
あたしのりょうほうのとなりの未来のボスくんも、おんみょーじくんもかたまってます。
「たのむから、じこしょうかいしてくれ...おれしかしってるやついないだろ...?」
未来のボスくんがあせをふきながらゆっくりとしゃべりました。
「じこしょうかい?ああ、そうだったな、おまえしかしらないもんなー!うん、ちがうか?」
「だからはやく!」
「おう」
するとかたあしをイスの上にのっけて、たからかにさけびました。
「オトコならたおれるときもまえのめり、1年3組こじま、なおきとはおれのことだあ!!!!はーっはっは」
「こじま、なおき、だな。さっさとすわれ」
「おう!!!!!」
こじまくんはドカッとイスの上にあぐらをかいてすわりました。
「まずはここにきたりゆうをいえ」
「りゆう?りゆうはかわいいおんなのこたちをたすけるためだ」
かわいいおんなのこたちって...キモいです。
「かわいくなかったらどうするんだ」
おんみょーじくん、ナイスクエスチョンですよ!
「かわいくなくてもオンナはオンナだ」
「どういういみなのそれ」
「たすけにきたおれをみんながこいするんだ...おんなのこたちにほれられるおれ...ああ!たまんねえ」
こっちのほうがたまったもんじゃありませんよもう。
「つまりあなたはヒーローになりたいんですね」
あたしがいうと、
「はい!そうっでえ〜〜す!」
ガクッ...。
「じゃあ、ヒーローになるんだったらひっさつわざとかもってるんですか」
「モチのロン!それは、おれのいきがい、やきゅうだ」
「やきゅうだって...やきゅうでひっさつわざになるんですか」
「なるとも!おれのタマはごうそっきゅうだ、それをあたまにぶつけたらいっぱつでアウトだな」
ふーん、なくもないな...。
「な?おれってさいようだろ?な?な?」
こじまくん、ち、ちかい。
かおちかい。
「それはあしたいうからまってろ」
未来のボスくんがたしなめ、あっちいけとシッシッと手をはらってます...。
あつかいかた、うまいな...。
「おれもそうおもってた!」
そうですか...。あたしはドッとつかれがからだにきましたよ。
「じゃあさっさとかえれ」
「じゃあなーボンクラ!きいたぜイヒヒ」
「おとといきやがれ!!!!!」
こじまくんはツカツカとあるいてかえっていきました。
───バタン。
...ふう。あらしがさっていきました...。
「...つかれたな。」
「ちょっときゅうけい...」
「おい、つめたいのみものもってこい...」
「かしこまりました、ぼっちゃん」
そういうと、1分ごには氷が入ったつめたいスポーツドリンクをもってきてくれました。
あたしたちはそれをいっきにのみほしました。
ゴクゴクゴクッ。
「...っプハぁ!ッア〜〜のうみそにしみる!」
「いきかえるー」
「よし、はなしあうぞ。どうする?アイツ」
「う〜ん...」
「う〜んもなにもあたしはゼッタイふさいようですッ!!!!!あたし、あんなひととゼッタイにかかわりたくありません!」
「とうかいじ、おまえは?」
「う〜ん...」
おっ、おんみょーじくん、なやんでる!これはハツのふさいようになりそう...!
「....................さいよう。」
「エェエ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?」
「だろうな、オレもさいようだとおもった。」
「............................」
エェエ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!?
「なんでよふたりして!!!!つまりはあさくらくんが3人しかあつまらなかったからなんでしょ!それになに?みーんなおとこのこばっかり!!!!!なんで!?」
「ま、まあ、おちつけチョコ。これはなにかりゆうがあんだよ、なああさくら?」
「あ、ああ。これはな、おんなだとユーカイされるから、だろ?」
ユーカイ...そうでした、おんなのこがいるとねらわれるもんね。
「...でもふたりしてさいようっていうのがなっとくいきません!」
「よーくかんがえろかっぱ女、あいつはつかれるけどつかえるぞ」
「そうだ、さいしょにいったことば、おぼえてるか」
こじまくんがさいしょにいったことば?
ん〜...きおくにございません...きおくれすしょうじょなんであたし。
「おぼえてないのかよ、ほら、あれ!」
未来のボスくんがいうと、おんみょーじくんがこほんとせきばらいをして、かたあしをイスの上にのっけてたからかにさけびました。
「オトコならたおれるときもまえのめりー!」
はあ。
「まだわからないのかよ!アイツは力になってくれるんだって。」
「ニッポンだんじってやつだな。アイツはオレたちのぎせいしゃにかってでてきたんだぜ?これはつかうしかないだろ、なあとうかいじ」
「ああ、アイツこそ、カモだな」
ふたりともくろまじょよりももっといじわるなんじゃないですか。
まあ、そこまでいうならべつにいいですけど...。
...ってなんであたしのまわりにはへんな人ばっかしかいないんですか!!!!!!!!!!!!!!
われながらなさけないです...。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.38 )
- 日時: 2020/07/05 18:36
- 名前: 塩月 夏子 (ID: zPUN4CtQ)
7/26(日)
いつものとおり、ひこうきこうえんにて。
あたし、おんみょーじくん、未来のボスくんとならんだ目のまえに、
いわたくん、さんじょうくん、こじまくんがいます。
しばらくあたしたちはそこでだんまり。
だれがはなすかきめてませんでしたから。
「オレがはなす」
未来のボスくんがいっぽまえに出てゴホンとせきばらいをしました。
「えー、おーでぃしょんのけっか...」
さんじょうくんはなにかんがえてるかしりませんが、のこりのふたりはゴクリとつばをのみこみました。
「3人ともさいよう!」
「わーい!おやつっおやつ〜〜!」
「ヨッシャア!おとこたるものキアイいれてくぜ」
「さいようしてくれる人はみんなすきです」
そりゃさいようしてくれるならあたしだってすきになりますよ...ってのはおいといて。
「それからこのあとやるミッションはリーダーのこの人がいいます」
というと、サッとあたしのところへうでをふりました。
...って、え、あたしにぜんぶまるなげですか。
未来のボスくん、くびをすくめているんですけど...。
「ほら、キアイだ!チョコ」
キアイだといわれても...。
「んーと、まあしかたないですよね。はいっ、みなさんさいようおめでとうございます。リーダーかどうかはしりませんが、くろとりちよこです。これからみなさんにはミッションとやらにつきあってもらいますが、それでいいですか?」
「はーい」
あっ、いわたくんのおやつはあさくらくんがだしてくださいねー。
「お、おう」
未来のボスくん、すこしうれしくなさそうだけど、まあほっときましょう。
「それではさっそくミッションをみんなにあたえます」
「そのミッションとは?」
「ミッションは、それぞれのクラスでおやすみがあるか、カクニンしてほしいです!」
「そ、それを、いつ、やればいいの?」
「7/31きんようびのしゅっこうびの日です!」
「なーんだ、つまんねーの。なんかさ、もっとカッチョイースパイさくせんとか、ないの?」
「まずはユーカイされたおんなのこがなんにんいるのか、がたいせつでしょ。コツコツあつめてくの!」
「ふーん」
「あさくらくんが1組、あたしが2組、いわたくんとこじまくんが3組、さんじょうくんが4組、あしゅらくんが5組です!」
「わかった」
「あと、さんじょうくん。4組なんだけど、おおがたくんのことも先生からきいてほしい!」
「いいよ」
「ユーカイしたクロはオオガタにちがいないからな」
「で、もしおおがたくんがきょうしつをでるときにはあたしにおしえて!」
「わかった」
「かっぱ女、まだはなすことはあるか」
「ううん、ない」
「よし、じゃあかいさん!」
「じゃあな!」
「またねー」
「バッハッハーイ」
ふう...。これからあたしたちはどうなるんでしょうか。
それはかみのみそしる...なんちって。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.39 )
- 日時: 2020/08/05 17:05
- 名前: 塩月 夏子 (ID: DNohg2oK)
長らくのブランクがあってすみません!
お待たせしました。どうぞ!
─────────────────────
7/31(金)
キーンコーンカーンコーン...
しゅっこうびのチャイムのかねがなりひびく。
あたしはゴクリとつばをのみこんで2組のドアをガラリとあけた。
ザワザワとはなしごえが、あたしがきょうしつにはいったところでピタリとしずまりかえる。
シーンとしたきょうしつ。
みんな、あたしをジーッと見ると、なにごともなかったかのようにまたヒソヒソ、ザワザワとしてこそこそしてさわぎはじめた。
...やっぱりか。
みんな、じょうきょうにのみこめてないんだ。
「...なあ、チョコ」
うわっ!な、なんですかっ...ってああ、まつしまくん。
「お、おはよう」
「おはよう...ございます」
だれかとおもったらまつしまくんですか。てゆーか、まだあたしのことをチョコってよんでくれるんですね。ま、べつにいいですけど...
「で、なんのようですか、あたしに」
「あっ、ああ...。やまもとしらない?」
「ミドリなら、せんせいからきいてます。ゆくえふめいだって」
「それもそうなんだけど、おかしいんだよ」
ん?
おかしい?
「なにが?」
「うつだもいないんだよ」
うつだって...あ、あのちさとちゃんも?
「そう。アイツ、もしかしたら、うつだとつれてどっか行ったんじゃないのかなって」
そ...そう、ですか...。
「チョコがもしかしたらしってるかなっておもって」
「まつしまくん。ごめん。あたしもしらない...もうしわけないんだけど」
「そっか...じゃな」
そそくさとじぶんのつくえにもどるまつしまくん。
まつしまくん、ごめんね...
あたしもがんばってミドリのことをさがすから。
まってて。
あたしがミドリをたすける。
そしたら、みんなでわらいあえる日がくるはず...
そうしんじて。
─ガラガラガラ...
ゆっくりとドアをあける成田せんせい。
すごくしずか。
「...はい、みんな。せきについて。」
いつもはあかるい成田せんせいのおかおは、どこかくもってる。
でもせんせいの言うことはわかってる。
「きょうは、みなさんにしんけんなおはなしをします。」
みんな、せきについてじっと成田せんせいを見つめた。
「きょうは、山本ミドリさんと、宇津田千里さんがおやすみです。」
「せんせい、なんで?」
「りゆうはわかりません」
みんながざわめいた。
「そのことで、彼女たちも関係しているんだけど、第一小学校のなぜか1年生の学級の中で多数の行方不明者が出ています」
「せんせー、なんにんいるの?」
「それほど多くないけどちらほらいるわ」
「けいさつには言ったの?」
「そのことなんだけどね、もちろん、私の方からおはなししておきました。それで、私の方からみなさんにおねがいがあります。」
みんな、しんぱいな目をしてせんせいを見つめる。
「きょうのいっせいげこうは、小学校のおにいさんやおねえさんとはなれないでかえってください。ぜったいひとりでかえっちゃだめ。よりみちもなし。のこりのなつやすみはおうちでじっとしていてください。しゅくだいやゲームですずしいおへやの中ですごしてね。」
「はーい。」
「それと、ぜったいにしてはいけないのが、かってにこどもたちでおともだちをさがしにいってはいけません。きけんです。わるいひとのおもうツボです。さがすのはおとながやってくれるので、みんなあんしんしてのこりのなつやすみをすごしてね。」
「それこそとんで火にいるなつのむしですね」
「あら、すずきさん。ものしりね!ええ、そうよ。だからぜったいにひとりでこうどうしてはダメよ」
「ねえちゃんすごい!めもめも!」
パチパチとてをたたくまるぼうずの小さなおとこのこがそう言うと、みんながすこしわらってなごみました。
「さあ!みんな気をとりなおして、なつやすみのしゅくだいをあつめるわよー!まずはあかいはねのポスターで...」
みんながつくえのなかなよこにかかったてさげかばんから、ポスターやらどくしょかんそうぶんやらをごそごそととりだしはじめた。
あたしはこれからのことをぐるぐるとかんがえていた。
うーん。ホソカワによってくすきがないよなあ。どうやってぬけだそう。
これからのなつやすみもずーっとおうちでいなきゃいけないし、そとであつまることもできない。
まあ、これからはまずやすみじかんのうちにみんなであつまってだれがおやすみなのか、きいてからにしようかな。
はあ。
くろとりちよこ、あたまがクラクラします...。