二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4
- 日時: 2020/05/16 16:43
- 名前: 塩月 夏子 (ID: rGHCUuqr)
こんばんは〜(ノ´Д`)
そしてお久しぶりです...。
ブランク沢山ありまして、おうち時間ということもあり、書いてみることにしました!
さいキョーのへなチョコはどうなるのか、内容を忘れたので過去のものを見比べながら、1からの構想練り直しになるので、皆さんどうかあたたかい眼差しで見届けてくれたらと思います。
(ただの自己満ですけど)
どうぞ、よろしくお願いいたします!
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
これまでのあらすじ
松島くんのゴールデンレトリバーのサチコがウサギくんを引き連れた男の子によって戻ってきて一安心なチョコ。しかし、帰りの車に乗り遅れ、大ピンチなところに未来のボスくんがあらわれて...?
_______________________
ブランクがあきすぎたので一応、登場人物を整理したいと思います。
_______________________
黒鳥千代子
:マイペースだけどグロいもの大好きな第一小学校1年2組。
〜〜〜
山本ミドリ
:同じく第一小学校1年2組。
チョコの初めての友達。
成田やよい
:若くて頼りになるチョコのクラスの先生。
高波明南
:ミドリにべったりくっついている友達(?)でチョコたちのグループのボス。
松島修人
:チョコたちのグループをひっぱるサッカー少年。飼い犬のゴールデンレトリバーのサチコをなくす。
宇津田千里
:チョコたちのグループにしては比較的おとなしい女の子。
「ウサギのぬいぐるみ」
:第一小学校にひそむ魔の手。それはいったい誰の仕業なのか...。
〜〜〜
おなじみのメンバー
ギュービッド
:魔界一ビューテホーでワンダホーな黒魔女。チョコのインストラクター黒魔女になるのはまだ後のおはなし。
桃花・ブロッサム
:ギュービッドの後輩黒魔女。
紫苑メグ
:チョコの腐れ縁。
麻倉良太郎(未来のボスくん)
:チョコのボーイフレンド候補その1
(ウソですbyチョコ)
東海寺阿修羅
:チョコのボーイフレンド候補その2
(やめてくださいbyチョコ)
大形京
:チョコをフライングゲットする魔界の王
(いいかげんにしてくださいbyチョコ)
〜〜〜
...と他にも沢山出てくるかもしれないので
よろしくお願いします!
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.30 )
- 日時: 2020/06/07 17:48
- 名前: 塩月 夏子 (ID: l0i1WlFj)
7/18(土)、
ひこうきこうえんに午後3時、
あたしはのんびりしてしまう足をひきずりながらむかいました。
「おう、かっぱ女、おそいな」
「まだ5分あるじゃないですか...それにまだあしゅらくん来てないし」
そういう未来のボスくん、なつでもビシッとくろいスーツをきているなんて、あつくないんですか?
「おれのスーツはしろくじちゅうそんなもんさ」
はあ...。
「チョコー!」
そのこえは、おんみょーじくん...ってなんですかそれ!
なんかすごくデカイふろしきをもってきてるんですけど...
「あ、これ?へへへ、あとのおたのしみだよ!」
は、はあ...。
「じゃあはじめるとするか」
「ねえ、あついしあそこのこかげに行かない?あついし」
「それもそうだな」
あたしたちは、ひこうきこうえんにある大きな木のかげにいどうしてすわりました。
「で、まだじこしょうかいしてるようでしてなかったよな」
「おう」
「クラスもしりたいし、あとでがっこうでもあつまれるし」
「じゃあオレから」
未来のボスくんがすくっと立って、じこしょうかいをしましたが、ながかったかつおんみょーじくんがちゃちゃをいれてきたので、まとめると、
・麻倉 良太郎(あさくら りょうたろう)
・クラスは1年1組1番
(じいちゃんにたのんでいちばんさいしょのいちばんめにしてもらったらしい)
(じぶんがめだつためにあくじをはたらくなんてひきょうだぞ!byおんみょーじくん)
・こうだんぐみのあととり
(まあ、よーするにやくざだなまっくろなやくざ!byおんみょーじくん)
・おもちゃがだいすきでおとうさんがおもちゃやのしゃちょう
・バービーにんぎょうをコレクションしてる
(おとこのくせにバービーをあつめてるなんて、はずかしい!byおんみょーじくん...)
「おまえ、やけにオレにかみつくな、そんなにバービーがいやなのかよ」
「バービーのどこがいいんだ」
「へッ、バービーにはヴィンテージバービーってのがあって、たかーくカネがつくんだよ、そんなこともしらねーのか?このおんぼろおんみょーじ」
「おんぼろとはなんだおんぼろは!」
「ハイハイ、わかったからつぎはあしゅらくんだよ!」
「おっと、そうだったな...こほん、それでは。」
...とおんみょーじくんのじこしょうかいがはじまったのですが、これまた未来のボスくんがちゃちゃをいれてきたのではなしがややこしくなったんで、まとめると。
・東海寺 阿修羅(とうかいじ あしゅら)
・1年5組
(かみのいろとなふだのいろがいっしょで、これもおんみょーじくんのしろまじゅつのちかららしい)
(んなのはただのぐうぜんでおまえのちからとはなんもかんけいないけどな by未来のボスくん)
・東海寺というお寺のあととり
(おまえのお寺はなんだよ、めっちゃボロいじゃねーか by未来のボスくん)
・まいにちしゅぎょうをかかさずやっている(あさがっこうにいくまえとかえったあととじしゅれんをよるにするらしい)
・おきにいりはしろしょうぞくというもの
(ちなみに今日はきていない)
「おまえ、よるにしゅぎょーしてるってまわりのヤツらしったらドン引きするぜ」
「べつにいいんだよ、おれはこのまちのHEIWAをまもるんだ」
「それをいうならピースだろピース」
「ぴーすだかしらんがそれにはほどとおいおまえがいうな」
「うるせえな、ほらかっぱ女が言えなくなってきてるだろ」
「あ、そうだな、チョコ、たのむ!」
ハイ。(あーつかれる...)
あたしもじこしょうかいをまとめてかいてみます。
・黒鳥 千代子(くろとり ちよこ)
・1年2組
・グロいものと、オカルトと、むかしのものがすき。
・さいきん、くろまほうをしりました。
・とくにこれといったとくちょうはありません。
「まあ、かっぱ女はフツーのじょしとはちがうもんな」
「やみのじょおうってことかもな」
「いや、じょおうってほどでもないし。ただすきなだけ。」
「ふーん、そんなおまえならユーカイしたオオガタにもまけないな!」
「まえにもききたかったんだけどさ、オオガタってだれだそいつ」
「あっ、あさくらくんはまだおしえてなかったね」
「チョコ、そのユーカイのクロとやらをおしえてあげてくれ!」
ハイ。(なんでめいれいくちょうなんですか...)
しますけど。
これもまとめてかいてみます。
・大形 京(おおがた きょう)
・1年4組
・おんなのこみたいなおとこのこ。(だからいつもいじめられてる byおんみょーじくん)
・ひだりてにはいつもウサギのぬいぐるみをつけてる。
・ユーカイしたおおがたくんは、ウサギのぬいぐるみをあやつってミドリをユーカイした?
(まあしきがみのぬいぐるみバージョンだな byおんみょーじくん)
「今までミドリミドリってユーカイされたやつは、おまえの友だちだったろ、そいつのこともおしえてくれよ」
「そうだな、かっぱ女、たのむぜ」
えーと、そう言われても...
言えるのは、
・山本ミドリ
・1年2組
・まるみのあるショートヘアにクローバーのついたカチューシャをいつもつけてるあたしの友だち
...くらいかなぁ。
「じゅうしょは?」
「わかんない」
「おやはなにしてるんだ?」
「それもわかんない」
「おいおい、それってホントのダチっていうのかよ」
「...わかんない」
はー、と未来のボスくんがためいきをついた。
「オレたちさんにんじゃやっていけそーもないな、よし、オレからジンミャクつかってなかまをふやすぜ」
「ほんとか!?」
「ああ、すぐにはできねえけどな。まんがいちのために、な。」
それはこころづよいです...ありがたい。
「で、山本はダイイング・メッセージを『しゃべルンです』っていうおもちゃにのこしたんだよな」
「うん、でもあたし、ろくおんけしちゃったみたいで...」
「おい、チョコ、まだそれもってるか?」
「えっ?もってきてはいるけど...」
「それをかしてくれ、オレんちならなおせるかも」
「あー!おまえんち、おもちゃやだったもんな!」
「そんなこと、できるの...?」
「やれるだけ、やってみる」
「スゲーな、おまえ!たいしたおとこだな」
「ま、まあな」
未来のボスくんはてれながらはなをこすりました。
「じゃあ、おねがいします...。」
あたしはオーバーオールのポケットから『しゃべルンです』をとりだして未来のボスくんにわたしました。
「で、おまえのもってきたそのドデカイつつみはなにがはいってるんだ?」
「ふふふ、よくぞきいてくれた。これはおれんちのしょうばいどうぐだよ!」
そういっておんみょーじくんがふろしきをひろげると...、
くろ。
くろ。
まっくろ。
そんなおようふくがいっぱい!
「ふーん、しろしょうぞくならぬくろしょうぞくか...」
「まじゅつをやるならまずはかたちからはいらないとな!」
「えー、でもこれおぼうさんがきるやつじゃん、ぜんぜんオカルトっぽくないよ」
「あ、バレた?」
「それに、らくにきれるものってないの?」
「うーん、そうだな...。」
おんみょーじくんがかんがえあぐねていると。
「オレにまかせろ」
またまた、未来のボスくん...こんどはなんでしょうか。
「いい店を知ってる」
「カネはどうする」
「オレがはらう」
「なにをかうの?」
「まっくろなコートだよ、それもじょうとうなきじのやつ」
「革のやつか?」
「ええ、そんな高いのいいよ」
「いいんだよ、その方がおそろしくていいだろ?」
それはそうですが...
「安くてかえるいい店、あしたつれてくよ」
「わかった」
「くろいあまがっぱだぜ、かっぱ女だけにな。」
未来のボスくんがキメゼリフをいった。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.31 )
- 日時: 2020/06/09 21:13
- 名前: 塩月 夏子 (ID: zlp6wnx5)
7月19日(日)
ひこうきこうえん、ごご3じ。
あたしとおんみょーじくんは大きな木のかげにすわって未来のボスくんをまっていました。
「おそいな...」
「そうだね...」
「あっ、きたぞ!おーい、アサクラー!」
「アサクラくーん!」
未来のボスくんがかげろうとゆれるとともにあらわれてきました。
あしどりはおもたく、あしをひきずってるようす。
「おーいアサクラ、きょうはクロビカリでこなかったのかよ」
「じいちゃんが、おとこたるものからだをきたえろ、だってさ...」
「こんなあついひにぼうしもかぶらないであるいてくるなんてだめだよ!すいとうはもってないの?」
「もってない」
「ったくしょーがないやつだな」
おんみょーじくんがすいとうのコップをあけて中につめたいむぎちゃをそそぐと、未来のボスくんにつきだした。
「ん」
「すまない...れいをいう」
未来のボスくん、ゴクゴクゴクっとのみほし、プハーッといきをはきだしました。
「ァアーっ、いきかえった」
「ホント、おまえ、けらいとかいなかったらなんもできねえな」
「っるせーバーロー、それにひとりできたのはりゆうがあんだよ」
「りゆうって?」
「これだよ」
そういって、さしだしたのが『しゃべルンです』。
「あっ、なおせたの?なにかミドリのこえとかきこえた?」
「それが...」
「とにかく、きいてみよう」
「そうだね、きいてみよう」
あたしたちは、未来のボスくんが『しゃべルンです』をあけるのをじっとみとどけた。
「...じゃあ、おすぜ」
未来のボスくんがそういうと、ゆっくりとくろいボタンをおした。
ポチっ
『毎週金曜日、第一小学校一年生女子がひとりずつ消えていく。しまいには全員殺されるだろう。毎週金曜日第一小学校一年生女子がひとりずつ消えていく。しまいには全員殺されるだろう。毎週金曜日第一小学校一年生女子がひとりずつ消えていく。しまいには全員殺されるだろう。毎週』
ふいに未来のボスくんがぱっとボタンから手をはなして、そのメッセージはとぎれた。
「おい、山本ミドリのこえってあんなにのぶといのか?」
「女にしてはひくいな」
「...ちがう、ミドリのこえじゃ、ない。」
「なら、いったい、だれのこえなんだ?」
「...わからない」
「きっとオオガタのしわざなんだろうな」
「おおがたくん、こえはたかいほうだよ」
「おまえら、わからねえの?これはボイスチェンジャーだよ」
ぼいすちぇんじゃー?なんすかそりは...
「こえをたかくしたり、ひくくしたりすることができるちいさなきかいだよ」
「そうか、わるいやつはしょーこをなくすためにつかうって、けいじドラマで見たことがあるぞ」
へえ...しらなかったよ。
やっぱ、あくをしってるひとはちがうね〜
「カタギのとくちょうはモウラしてるからな」
「あとさ、きづいたんだけど」
おんみょーじくんがてをあげた。
「まいしゅうきんようび、おれらのがっこうのいちねんせいがだれかひとりきえていくんだろ、ならひとりめはきまってるよな」
「えっ?だれなんですか」
「山本ミドリ」
「そういえばいちがっきしゅうぎょうしきはおととい...きんようびだ!」
「これからもっとふえるな」
「しゅっこうび、どのクラスにだれがいなくなってるのかたしかめてみようぜ」
「たしか、そのためになかまふやすっていってたもんな」
「ああ」
「だけどな...」
と、未来のボスくんがまたまた口をひらいた。
「このおもちゃ、ちょいといじっちゃったもんだからろくおんできなくなっちゃって...」
「じゃあなおしにいけばいいんじゃない?」
「どこへ?」
「かったとこ」
「ちなみにどこなんだ?」
「ホソカワ」
「そう、ホソカワ!おれもそこにつれていこうとおもったんだよ」
「へえ、ぐうぜんだね」
「とにかく、ホソカワへいこう!」
おんみょーじくんがそういった。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.32 )
- 日時: 2020/06/13 19:07
- 名前: 塩月 夏子 (ID: 3iqcZzcT)
───ホソカワにて...
「ついたー!」
「あついときにあるきどおしはつらい...」
「それよかおまえ、どうしてここに行こうとおもってたんだ?」
「それはな...っとそのまえに」
未来のボスくんがひとさしゆびをつきだした。
「れいのブツ、ちゃっちゃとかたづけよーぜ」
「うん」
「すみませーん!」
未来のボスくんがカウンターにむかってさけびました。
「すみませーん、だれかいませんかー?」
「はーい!」
でました、みつあみがゆれながら、かわいらしいおんなのひとが!
「あら、どうしちゃったの?おともだちひきつれてきて」
「あ、どーも...おひさしぶりです...」
あたしがヘコヘコとあたまをさげながらわらったことは気づかないようすで未来のボスくんが口をわりました。
「あの、かっぱ女が持ってきたコンパクトがおかしいんですけど」
「かっぱ女って、あのおかっぱ頭の女の子でいいのかしら」
「は、ハイ」
あたしが大きくうなずくと、みつあみのおんなのひとはじじょうがわかったようです。
「あのコンパクトがおかしいからあたらしいものとこうかんしてほしいっていうことね」
「はい」
「えっ、でもおまえがあれを」
「シッ」
おんみょーじくん、だんまり。
「これなんですけど」
未来のボスくんがカウンターにれいのブツを出しました。
「んー?どれどれ?」
「ろくおんができなくなっちゃって」
みつあみのおんなのひと、ろくおんをおしたあと、さいせいボタンをおしました。
「毎週金曜日第一小学校一年生女子がひとりずつ消えていく。しまいには全員殺されるだろう毎週」
そのときぱっと目つきがかわったおんなのひとは、しんけんなかおになって、あたしたちにむきなおりました。
「...つまり、これを伝えにきたのね」
「そうじゃなくて、あたらしいものとこうかんしてほしいんですけど」
おんみょーじくんがひっしにうそをつらぬきとおすのが見ていられなくて、
「ちがうって!はい、そうなんです」
ついくちばしってしまったあたしです。
「これはだれかにそうだんした?大人の人とか」
「いいえ、知ってるのはオレたち3人です」
「これしばらくあずかってもいいかしら、もちろん、あたらしいものとこうかんしてあげるわ」
「ほんとうですか?やった!」
「でもしんちょうにあつかってね、これはあなたたちにとってたいせつなものになるから。はなみはなさず、わたしのお店で買ったものはもっておくのよ。」
「わかりました、でも、どうして...?」
「お守り、よ」
みつあみのおんなのひとがニッコリとわらった。
「それと、おねがいがあるんですけど...」
おずおずと未来のボスくんがたずねた。
「はい、なんでしょう?」
「これでコートをつくってくれませんか」
そういうと、未来のボスくん、ポケットから100円をとりだしてカウンターにおきました。
えっ...
あたしたちのくうきが、こおりました。
「ちょ...おまっ...、そんなんでコートなんかかえねえだろ」
「そうだよ、おみせのひとにしつれいだよ」
「だって100円でなんでもできるんだろここは」
「おみせのしょうひんが100円なんだって!」
あたしがすかさずつっこむと、おんなのひとがうでをくんで、未来のボスくんにひとこと。
「そう、どんなコートがいいの?」
「くろかわであたまがすっぽりかぶれるフードがついているやつです」
...それって、あのひとのこと?未来のボスくんもみたことがあるの?ほら、きいろい目をしてて、あおじろいショートカットのおとこっぽいおんなのひと...
「あら、ギュービッドとおんなじコートがほしいの?」
「ぎゅーびっどっていうんですかそのひと」
「そうそう!その人!」
「でもオレがきるんじゃありません、コイツです」
そういって、未来のボスくんはあたしをゆびさしました。
「そうなんですよ、おれのくろしょうぞくじゃまんぞくしないっていうんでわざわざきてやったんですよ〜」
「かってにあらぬことホイホイいわないでください!あたしはアサクラくんにつれられてきただけです!」
「まあまあ」
未来のボスくんがどうどうとあたしをなだめていると、なにやらみつあみのおんなのひとはかんがえこんでしまいました。
「それもそうね...しょうらいてきにはあってもいいかもしれないわね...」
なにやらブツブツいいながらまゆげとまゆげのあいだにシワをきざんでいます。
だいじょうぶかなぁ...
「いいわよ!今回はトクベツ。100円でうけたまわりました!」
「やったあ!」
やったあって、あなた、なんにもしてないじゃないですか...。
「ただし、条件があるわ」
「ど、どんな」
「それはあなたひとりでコートをとりにくること!」
「チョコ、それならいけそうだな!」
「そうだな」
「それに出来上がるのにしばらく時間がかかるから、ちょっと待っててくれる?」
「あの、いつ、とりにこればいいですか」
「そうねえ...3週間はかかるかしらねぇ」
「チョコ!なんならしゅっこうびにとりにいけばいいんじゃないか?」
「たしか、しゅっこうびは7月31日だったよな」
「それなら大丈夫よ!」
「ほんとうですか!?」
ほんとうですかって...。
ああ、あたしをおいてけぼりにしてはなしがどんどんすすんでいく...。
「じゃあ、それでいいよな、かっぱ女」
「もちろんいいよな、チョコ」
は、ハイ...。
わかりました...。
あー!まんねんとんそく、いやどんそくのあたしにみちくさするとは、なんていじわるなひとたちなんだ...。
「いいだろ、カネはオレがはらうんだし」
「おれのくろしょうぞくじゃいやなんだろ」
「ま、おまえはなにもしてねーけどな」
「なにをッ!!」
「はいはい、けんかはお店の外でやってね!」
「はーい」
みつあみがすてきなおんなのひとがくびをかしげてほほえみました。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.33 )
- 日時: 2020/06/16 20:40
- 名前: 塩月 夏子 (ID: K9lkoYz9)
7/25(土)
ひこうきこうえん、ごご3じ。
いつもどおり、3人でこかげにすわっていると、未来のボスくんがいきなり立ち上がりました。
「なあ、きいてくれ」
「きょうはなにするんだ?」
「きょうはオレんちまで車でちょっくらひとっぱしりするぜ」
「なんのために?」
「おーでぃしょんだ」
「おーでぃしょん???」
「おーでぃしょんってなんだそれ」
「さいよーめんせつってところだな」
「ふーん」
「こんなあついとそとでやるなんてやってられねーからな」
おーでぃしょんかあ、なんかドキドキするなぁ。
「おまえ、人あつめてきたのかよ」
「まあな」
「どうやってなかまをきめるの」
「それはだな」
未来のボスくんがニヤリとわらった。
「オレたち3人いるだろ?だからたすーけつ」
「ああ3人いっちするとはかぎらんからな」
「2人いじょうでおっけーってことだね」
「それならはなしははやいな、みんなオレの車にのったのった!」
「せーかくにいったら、じーちゃんのクルマ、だけどな」
「ったく、せっかくのせてやるのに、ひとことおおいんだよ、オメーだけおろすぞ」
「へっ、やなこった!!!」
「まあおうぼしたひとをまたせるのはよくないからはやくのろのろ!」
「お、おう」
「そ、そうだな」
あたしたちはくるまにのり、未来のボスくんのいえまでむかった。
- Re: 黒魔女さんが通る!!『さいキョーのへなチョコ』ver.4 ( No.34 )
- 日時: 2020/06/24 18:05
- 名前: 塩月 夏子 (ID: OgP.WjbA)
〜〜〜
そんなこんなで未来のボスくんのおうちにたどり着きました。
どどーんといっけんや。
「ほへー、カネのあるやつのいえはちがうなー」
「あしゅらくん、口がわるいです」
「そうだぞ、おんぼろおんみょーじ」
「おんぼろはよけいだ!」
「さ、こんなみみっちいやつはほっといて、中に入るぞ、かっぱ女」
そういうと、未来のボスくんはすたすたといえのなかに入っていきました。
「ちょ、ちょっとまってよ!」
あわててこばしりでついていくあたし。
おんみょーじくんはさてぶっしょくしてやるかとジロジロながめまわしながらあとをついていくのでした。
「あ、あさくらくん」
「ん?」
「そのおーでぃしょんの人はなんにんあつまったの?」
「3人」
「はぁ!?そんなんじゃすくないじゃないか」
「わかってねえなあ」
フッとわらった未来のボスくん。
「いいか?このミ○ションインポッシブルはな、おおぜいでやったらどうする?おとながいち早く気づくだろ、このミッションはオレたちで何とかするんだから仕方ないだろ」
「おとなに気づかれちゃダメなのかよ」
「バーロー、おとなはまじゅつだかしんじるか?バカにされておわりだ。それはおまえがよくわかってるだろ」
「それはそうだけど...」
「とにかく、すくないにんずうでガッチリやる、これがオレのスタンスだ」
すたんす?なんすかそりは。すっぱいたんすなんですか。
「やっぱりおもしれーな、かっぱ女は」
クククッとわらってる未来のボスくん。
何がおもしろいのかさっぱりぴーまんわけわかめんたいこです。
「おいボンクラ、おまえおーでぃしょんのやつはどこにいるんだよ」
「ボンクラはよけいだ」
「はいはいケンカはよして、ねえ、あさくらくん、こんなあついときにそとでまたせてるの?」
「それならしんぱいごむよう、ひかえしつにまたせてある」
「スゲーな、ほんもののおーでぃしょんみたいだぜ」
「ちなみにひかえしつはあっちだ」
未来のボスくんがゆびさすところを見ると、とびらのりょうどなりにこわいおじさんが2人ならんでいます...
「おいおまえてっぽーだまをむだづかいしすぎだ」
「よくしってるなそのことば」
「すみません、こんなことやらせるのってりふじんだとおもいませんか」
あしゅらくんっ!...てもうきいてるし...。
おんみょーじくんはケーワイだなぁ。
「ぼっちゃんのためなら」
てっぽーだまのおじさん、はにかんでます...よけいにこわい。
「よし、おーでぃしょんのへやについたぞ」
未来のボスくんがガチャリとドアをあけました。
するとそこには広いへや。
ながぼそいつくえがひとつ、おくのまんなかにポツンとおかれみっつイスがうしろにあります。
てまえのまんなかにはイスがこれまたポツンとおかれていて、へやのはしっこにはてっぽーだまのおじさんがならんでる...。
すごい、すごすぎます。
「じゃあかっぱ女はまんなかにすわって」
「あ、ハイ」
「オレたちはりょうどなりにすわるぞ」
「おれは左だ」
「ならオレは右だな」
すわるじゅんびもできたところだし、ひとりめよびます?
「おれもオッケーだよ」
「よし、じゃあよぶか」
未来のボスくんがめくばせでてっぽーだまのおじさんをつかって、ひとりめがくることになりました。
コンコンコン。
「おはいりください」
未来のボスくんがさけぶ。
どんな人なんだろう...。
ドキドキします!