BL・GL小説 (オリジナルで全年齢対象のみ)
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- プリキュアのGL小説。(あきいち多め)
- 日時: 2017/08/17 20:32
- 名前: シーチキン (ID: TeXDu9yk)
初めまして、魚が大好きなシーチキンと申します。
今回、気分転換という理由でこちらの方に百合、すなわちGLを書くことにしました。
基本的にはプリキュアを書こうと思っております(というかプリキュアの百合書くために来た)。
創作や他アニメも書くかもしれません。
〜書く予定のもの〜
キラキラ☆プリキュアアラモードより
あきら×いちか(あきいち)
ゆかり×いちか(ゆかいち)
あきら×いちか×ゆかり(あきいちゆか)
魔法つかいプリキュア!より
みらい×リコ(みらリコ)
創作も書く予定。
などなど、プリキュア中心でいく予定です。それにしてもプリアラ、一貫しすぎてない?いちかちゃん受けで。趣味バレバレやん。
リクエストは創作のみ受け付けております。よろしくお願いします。m(_ _)m
- Re: プリキュアのGL小説。(あきいち多め) ( No.35 )
- 日時: 2017/12/17 11:56
- 名前: シーチキン (ID: Zspe6CcB)
〜(自分も理解するための)前回のあらすじ〜
とうとう本当の姿を現したあきらと対峙するいちか。二人の戦いは、あきらの圧倒的有利で進む。
しかし、あきらは呪いと同化していることを呪い本人に告げられ、あきらを救う手立てが無くなってしまった。
そんな中、シエルがいちかの助けに入る。
シエルが呪いの動きを止めても、止まらないあきら。
そしたらなんと、ゆかり達もその場にやってきた。
あきらへと攻撃をするも、ゆかりに目もくれず、呪いの意思で自らを封じ込めたシエルへと攻撃をする。
隙が出来た一瞬、あきらは剣を引く。だが。
シエルへと刺さる剣は、咄嗟に庇ったいちかへと突き刺さってしまう。
その衝撃で、我に返ったあきら。最悪の事態に陥ってしまった。果たして、いちか達の運命はどうなるのか……!?
みたいな感じでした。その時の勢いで書いていたので雑になり、分かりにくかったと思います。すみませんでした。
更新をしたのが一か月ほど前。何をしていたかというと、まぁ……。はい、この小説の続きを考えていたんです。そしてその間にもあきいちネタとか考えてたりしてたんです。はい。遅くなってすみません。読んでる人いないと思いますけど(くどい)。
今日中には終わらせたいと思っております。あと二話なので。はい。短いですね。
別の小説も書きたいので、頑張って仕上げたいと思います。
- Re: プリキュアのGL小説。(あきいち多め) ( No.36 )
- 日時: 2017/12/17 13:25
- 名前: シーチキン (ID: Zspe6CcB)
「大好きな彼女を救うため」
(少々、血の表現など厳しいところがあると思います。ご注意ください。)
あまりの衝撃に、血塗られた剣が地面へと落ちる。
「いちか……? ねぇ、いちか! 起きてよ!」
シエルが何度も呼びかけるが、倒れたいちかはびくりともしない。
何故こんなことになったのか。その理由は簡単だ。
(私が全て、悪いんだ)
自分の欲に負け、呪いを取り込んでしまったから。魔女を倒すべく、村へ行くよう仕向けたから。
当初は望んでいた結果だった。しかし、いざ己の意思が戻ってくれば、自分で自分の大事な友達を殺してしまったということになる。それは酷く悲しかった。
「私は、なんてことを……」
大粒の涙が零れる。もう、戻らないというのか。
「……一度、聞いたことがあるわ」
ゆかりが口を開く。
「瀕死の魔女を蘇らせる、究極の魔法」
「ほ、本当ですか!?」
「なら、これでいちかも戻るな!」
可能性を見つけ、喜ぶひまりとあおい。シエルは、師匠の持っていた本の内容を思い出す。かつて、己が犯した過ちとは違う、本当の魔法。
「師匠の本に書いてあったわ! でも……」
その内容を思い出し、シエルは悲しむ。
「その魔法には、純粋な人間の血で、魔方陣を描く必要があるの」
あきらは目を見開く。元々は人間だが、今は呪いを取り込み、人間とは程遠い存在となっている。改めて、自分の無力さを感じた。
「……なら、純粋な人間を作ればいいだけよ」
ゆかりがそう言う。
「一体、どういう……」
「簡単よ」
「あきらから呪いを取り出し、封じ込めるの」
そのゆかりの言葉には、確信が持たれていた。
「どうすればいいんだ? 私と呪いは、今も同化しているのに……」
「それを何とかするのよ。シエルが呪いを止めてくれてる。その間、私の魔法で呪いを一か所にまとめるわ。シエルは大変だと思うけれど、その後に魔法で呪いを取り出して欲しいの。出来るかしら?」
「ウィ! やってみるわ」
あきらもその考えに賛成する。ゆかりが魔法を唱えると、体の中で呪いが動いているのが分かった。
『くっ……何をする!』
一か所にまとめられたのは、一番呪いが停滞していた鉤爪。だが抑えきれずに、呪いは左腕の中を動き回る。
『人間よ、私をここから出すのだ』
「断る」
『何故だ……? 私と共に、こいつらを焼き尽くしてしまおうじゃないか』
「シエル!」
「ウィ! はぁぁ……!」
もう抑えきれない。そう思い、ゆかりはシエルに魔法を唱えるよう合図を送る。ひまりとあおいが壺を構え、シエルが魔法を放つのを待つ。
「私は変わったんだ。自分の浅はかな欲なんかに負けないと。それに。
大好きないちかちゃんを救うためなら、こんな力など必要ない!」
『! お前、まさかっ!?』
あきらは地面に落とした剣を握り、渾身の力で左手を切り落とした。激痛が走るが、呪いを逃がさぬよう腕を抑える。
「今だ!」
「憎しみに溢れし邪悪な炎よ! その黒く染まりし悪の身を聖なる檻へと封じ込めよ!」
そう唱えると、呪いはあきらの腕から出て来る。逃げようともがくも、炎の体は壺へと吸い込まれる。
『くそぉ……憎き魔女め……! またしても私を封印するとは……! 永遠に憎み続けるぞ、魔女——!』
封印の札が貼ってある蓋で壺の口を閉めると、呪いはもう一度封印された。
「これで、私は純粋な人間に戻ったはず。私の血で、どうかいちかちゃんを……」
シエルは、魔法で流れるあきらの血を操ると、地面にいちかを囲むように魔法陣を描いていく。
血の流れなど一切気にせずに切り落としたからか、流れる血の量が多い。止まることなく流れる血を、ゆかりは魔法で止血する。
「出来たっ!」
巨大な魔法陣が完成すると、シエルはすぐさま魔法を唱えた。
「天を彷徨いし純血の魔女よ。今一度、その魂を連れ戻せ……!」
すると。いちかは眩い光に包まれる。刺された痕の残る痛々しい箇所も、傷痕全てが消えていく。
ピクリ、と指が動いた。光が消えると、いちかは安堵の表情を浮かべていた。
「まだ寝ているのね。じきに目が覚めるわ」
「良かった。ごめんね、いちかちゃん……」
そう呟いたあきらの心には、罪悪感というものが根付いていた。
- Re: プリキュアのGL小説。(あきいち多め) ( No.37 )
- 日時: 2017/12/17 14:08
- 名前: シーチキン (ID: Zspe6CcB)
最終回です。
「ハッピーエンドから、新たな旅へ」
あれから数年。
シエルの弟子として修業を積んだいちかは、シエルにも劣らない程の立派な魔女になっていた。
「凄いわいちか! 立派な魔女になったわね!」
「シエルが魔法を教えてくれたからだよ、ありがとう、シエル!」
嬉しそうに笑ういちか。
「そろそろ友達として接してほしい」というシエルの要望から名前で呼ぶことになったが、すっかり師弟関係ではなく、普通の友達として親しんでいた。
「でも、ほんとにいいの? やっと見つけた究極の魔法よ? 失敗したら……」
「大丈夫! 私とシエルが力を合わせれば、きっと上手くいくって!」
二人はとある場所へと向かっていた。それは、シエルの弟、ピカリオの眠る祠。ゆかり達にも協力してもらい、やっと解除魔法を見つけたのだ。
発動方法は、『魔方陣を描き、二人で最大限の力を使い、魔法を唱えること』
失敗すれば発動させた者達も水晶に封じ込められるというのだから恐ろしい。しかし、いちかは何故か失敗しないという確信を持っていた。
「……そうね。ピカリオのためでもある。こんなところで怖がってちゃいけないわ!」
シエルも自信がついたのか、拳を握って頷く。
水晶台を囲むように地面に魔法陣を描く。
「出来たっ!」
描き終えると、二人は位置につく。杖を構えた。
「禁断の魔法に身を封じられし者よ」
「代償としての身を、再びこちらへ呼び戻せ」
すると、水晶は宙へ浮く。ヒビが入ったと思えば、水晶は粉々に割れ、閉じ込められたピカリオは無事シエルの元へと戻ってくる。
「ピカリオ!」
「……キラリン?」
「良かった、やっと一緒になれるわ、ピカリオ!」
「てことは、元に戻って……って、苦しいピカ! 一旦離れろピカ!」
その光景に、いちかも一緒になって笑い合う。
(……そうだ)
そこで、いちかは新たな決意をする。
あの日以来、姿を眩ませているあきら。シエルによれば、いちかが目覚める前に悲しそうな顔をしてから何処かへ去ったという。
『見習い魔女』から『立派な魔女』になった姿を見てもらいたいし、姿を眩ませた真相も知りたい。
それに何より、このままじゃ気が済まないのだ。本当の気持ちも伝えていないというのに、勝手に消えてしまっては困る。
だから、いちかは決めた。
(あきらさんを探す、旅に出よう。どれくらいかかるかわからないけど、絶対に探しだしてみせる)
「シエル。あのね————」
そうして、いちかの新たな旅が始まった。
END
- Re: プリキュアのGL小説。(あきいち多め) ( No.38 )
- 日時: 2017/12/17 15:41
- 名前: シーチキン (ID: j4zkgG9C)
無事完結しました、プリアラハロウィンパロ小説。疲れました。これからはもうあきいち短編だけでいいです。
以前話したと思うのですが、この物語は、結構時系列がバラバラだと思うんです。なので、頑張って分かりやすく説明したいと思います。
(時系列の古い順から)
「カボチャは化学です」「鎖を引きちぎった狼」「暇な美人吸血鬼(前半)」
これらは順に、ひまり、あおい、ゆかりの過去です。一番昔の出来事です。
「パルフェな心に隠れた悲しみ」
三人の過去から二年ほど経ってます。シエルの過去です。数か月後に呪いを封印します。
「人間だった海賊の話」
あきらの過去です。呪いを封印してから一年後に呪いを取り入れます。
「見習い魔女、現在迷子中」
呪いを取り入れてから一年後です。あきらといちかが出会います。
「魔女と元海賊、オバケと人狼」
出会ってから数日後の話です。
「暇な美人吸血鬼(後半)」
四人が出会って二日程後の話です。城でゆかりと会います。
「赤き狂戦士」
それからすぐの話です。余談ですが、狂戦士と書いてバーサーカーと読みます(どうでもいい)。
「左手に隠れた秘密」
それから数時間後の話です。
「呪う炎の運命」
大陸に着いてからの話です。余談ですが、運命と書いてさだめと読みます。
「大好きな彼女を救うため」
いちかが倒れてからの話です。普通に考えて、いちかもあきらも痛い思いしてますね(お前が書いたんだろ)。
「ハッピーエンドから、新たな旅へ」
三年程後の話です。いちかも立派な魔女になって、私もうれしいです。
という感じでした。第何話とかつけてなかったので、カッコ書きのものは、手元にある資料に書いてあった各タイトルです。
話数、なんと12話。短いですね。
時系列は雑ながら書きましたが、正直私の文章力では細かい部分まで書けませんでした。すみません。
何か不明な点がありましたら気軽に質問してください。出来る限りお答えします。
とりあえず、プリアラハロウィンパロ、読んでくださった皆さん。読んでいただき、ありがとうございました。感謝感激雨あられです。閲覧数が増えていると、書いてよかったなと思います。
これからは、あきいち短編を書いていきたいと思います(なお、他は書く気がない模様)。
- Re: プリキュアのGL小説。(あきいち多め) ( No.39 )
- 日時: 2018/01/06 16:30
- 名前: シーチキン (ID: /08hIsKD)
明けましておめでとうございます(遅い)。
2018年、平成30年ですね。今年もあきいちが書けるように頑張りたいです。
6日経ってしまいましたが、2017年最後に書いたあきいち小説を載せようと思います。
Twitterにもこれの大まかな内容を書いてました。
『来年も二人で』
茹でたばかりの蕎麦を啜る。温かい汁を少し飲むと、少ししょっぱい醤油の味が体に染み渡る。毎年恒例の年越し蕎麦。これを食べると、ああ、今年も終わりかぁ。って、よくわかんない気持ちに浸ってしまう。
今年も終わり、か。
今年は色々な事があった。プリキュアになったり、皆と出会って、キラパティで一緒に活動したり。毎日が凄く楽しくて、こんな毎日がずっと続けばいいと思ってた。今も思ってる。
でも、こんな楽しい日々はいつまでも続かないって、分かってた。
ひまりんは立花先生の所に進路相談、あおちゃんはワイルドアジュールについて話し合い。シエルは自分のお店で忙しいし、ゆかりさんは留学することに。
あきらさんは、研究者の道を進む為にも、来年は勉強で忙しいだろうって言ってた。
私は、まだ将来の道は決まってない。でもきっと、皆と違う道を進んでいくんだ。それだけは確かに分かる。
「どうしたいちか、蕎麦が冷めてしまうぞ?」
「……え? あぁ、うん、何でもない!」
慌てて残りを食べ終えた。まぁ、こんな風に考えてても仕方ないよね。
すると、外の方から除夜の鐘の音が聞こえてきた。
確か除夜の鐘って、煩悩を断ち切って新年を迎えるー……なんていう意味があったはず。なら、私の悩みも全て断ち切ってもらおう!
新年までのタイムリミットのように、鐘の音がいちご坂に響き渡る。
本当にこんな長い鐘が、新年までに107回つけるのかな。気になったので数えてみることにした。
来年は、今よりもっと皆と一緒に居られないかもしれない。全然皆揃わなくて、一人になるかもしれない。仕方ない。しょうがない。でも。
(あきらさんとは、来年も一緒に居たい)
こう思っちゃうのはダメなんだと思う。あきらさんだって進む道がある。私が邪魔しちゃダメなんだ。
「……あれ、もう90回?」
指折り数えてたけど、気が付いたら90回越えてた。
あー、こんな気持ちじゃ新年なんて迎えられないよ……。
「いちか、そろそろ初詣に行くぞー?」
「うん!」
上手く定まらない心のままに、私は初詣に行くために外に出た。
……まぁ、家が近くならば、初詣が一緒になってしまうのもあるだろう。隣なら、尚更だ。
「あ、いちかちゃんも行くんだ、初詣」
「あきらさんもですか?」
丁度、ドアを開けたのが同じタイミング。私達は一緒に行くことにした。
「今年もあと少しですね」
「そうだね。今年は色んな事があったよね」
口を覆っていたマフラーを取り、ふぅ、と白い息を吐く。
「プリキュアになったりキラパティやったり」
私がさっき考えてたことと殆ど一緒で、つい微笑んでしまった。
あぁでも、とあきらさんが付けたし、私の方を見る。
「私が一番自分の人生に影響を受けたのは、いちかちゃんかな」
「私、ですか?」
予想しなかった言葉に気の抜けた声が出た。
「いちかちゃんに出会って、私は大きく変わった。誰よりも真っ直ぐで、大好きっていう気持ちの大切さを教えてくれたいちかちゃんの姿に、私は研究者という道で、大好きなみくの為に頑張ろうと思えた」
ううう。あきらさんは何でこんなに恥ずかしくなることを軽く言えるのだろう。顔が熱くなってきた。
「ねぇ、」
丁度、107回目の鐘が鳴った。今年が終わり、新年が来たのだ。
最後の、108回目の鐘が、新年の始まりを報せる。
「いちかちゃん————」
あきらさんの口が動いた。その動きから、なんとなくは伝わる。
「だから、来年も二人で一緒にいよう。たとえ会える時間が少なくなったって」
あきらさんが、私の手を握る。優しく。不安だった私の心までもを包み込む。
「私は、君の手を握りに行くから」
真っ直ぐな瞳に見つめられ、鼻の奥がツンとする。
「……はい。私も、あきらさんのことを待ってます」
響きが鳴り止まり、私達はやっと新年の挨拶を告げた。
「明けまして、おめでとうございます」
「今年も、よろしくね」
「はいっ!」